森の長文/読解マラソン長文
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トライアスロン κ
トライアスロンの競技の歴史はまだ新しく、二十世紀の後半に最初の大会が開催されました。トライアスロンとは、ギリシャ語で「三」を意味する「トライ」と、「賞品」を意味する「アスロン」を合わせてできた言葉です。その名のとおり、水泳、ランニング、自転車の三種目を続けて行ない、その総合タイムを競うレースです。どれか一つだけでも体力のいるハードな競技ですが、それを一人で三つもこなすということで、鉄人レースともよばれています。
この競技が生まれたのは、ハワイのオアフ島でした。海兵隊員たちが、一日の仕事を終えて、ビールを飲みながらくつろいでいるとき、オアフ島で行なわれている三つの競技のうち、どれが一番大変かという議論になりました。三つの競技というのは、オアフ島一周の自転車レース、ホノルルマラソン大会、ワイキキビーチでの遠泳大会のことです。だれもが、自分の出場した競技こそが一番大変だと自慢げに話すので、いくら話し合っても答えは出ませんでした。そのとき、ビールを飲んで酔っぱらっていた海軍司令官のジョン・コリンズは、ある提案をしました。この三つの競技を合わせて一つの競技にしたらどうかというのです。
まさか本気で挑戦する者はいないだろうと、コリンズはほんの冗談のつもりで提案したのですが、実際に競技に参加する人があらわれました。その翌年、ホノルルで第一回のトライアスロンの大会が開かれました。このときの参加者十五名のうち、途中で脱落したのはたったの三名で、十二名が完走しました。さらに、第二回大会では、女性の参加者まであらわれました。
アメリカのスポーツ雑誌に、「変人たちのばかげたレース」と書かれたこともあるトライアスロンですが、レースのもようがテレビで放映されたことをきっかけに、しだいに有名な競技になっていきました。カナダ、ニュージーランド、オランダなど、アメリカ以外の国からの出場者も増えてきました。現在では、日本でも毎年多くの大会が開かれています。また、二千年に行なわれたシドニーオリンピックから、トライアスロンは正式種目になっています。