森の長文/読解マラソン長文  ●文章類似度判定


 シーソーのひみつ μ
 公園の遊具にシーソーがあります。二人そろえば、楽しく遊ぶことができます。シーソーは、ふつう長い板の真ん中に支柱があり、板の両方の端に、人が乗れるように取っ手がついています。取っ手が動物の顔になっている、かわいらしいものもありますね。地面を足でポンとけると体が浮かび、相手がけると地面に着陸します。そのたびに、おしりがはずんで、板は音でリズムを刻みます。「ぎったんばったん」「ぎっこんばっこん」。音を遊具の名前にして呼んでいるところもあります。
 同じ年の、同じくらいの背格好のお友達と乗る時は、シーソーはうまく上下に交互に動きます。ところが、お父さんやお母さんと乗る時には、自分の方は上がったままになって困ったことはありませんか? お父さんたちのほうが、体も大きく重いからですね。そんな時、お父さんの方がぐっと進んで板の前の方、つまり支柱に近いところにすわってくれたりします。すると、不思議や不思議、ちょうどバランスがとれているのです。これは、どうしてなのでしょう。
 それは、てこの原理を使っているからなのです。例えば、自分の力ではびくともしないような大きな岩を動かしたい時、ころあいの棒と小さ目の石があれば、わずかの力で動かせるというようなものです。まず、棒を岩の下にすべりこませ、その棒と地面の間に小さ目の石を置きます。そして、棒の反対の端っこを下に押せば、まるで魔法のように岩が動きます。どうしても動かない人のことを「てこでも動かない」と言いますが、これはそうとうの意地をはっているか、信念のかたまりなのでしょうね。
 つまり、てこの棒が、シーソーの板なのです。小さめの石がシーソーの支柱で、大きな岩がお父さんというわけです。お父さんが、シーソーの支柱に近づいてすわったことで、てこのかたちができあがり、小さな自分の体重でも重たいお父さんを持ち上げることができたのです。