森の長文/読解マラソン長文  ●文章類似度判定


 タコとイカの秘密 Ω
 タコとイカ。どちらもすがたが似ていますが、いちばんわかりやすいちがいは足の数でしょう。タコの足は八本、イカの足は十本といわれています。ところで、わたしたちが足だと思っているのは本当に足なのでしょうか。実は足ではなく、正しくは腕なのです。これからタコとイカのひみつにせまってみましょう。
 タコとイカの祖先は貝がらを持って海に住んでいました。イカの体の中から出てくる甲は貝がらのなごりだといわれています。タコやイカは長い進化の中で自分の生活につごうのよい数の腕を残し今のすがたになったのです。
 ではタコとイカどちらも近い仲間でありながら、腕の数がちがうのはなぜなのでしょう。実はタコもイカも腕の数はどちらも同じ、八本です。けれどもイカは「触腕」とよばれる特別な腕を二本持っており、その二本でえものを取るのです。
イカの中には触腕を使わずにえものをとるイカもいます。深海に住むマッコウタコイカは生まれたときは触腕がありますがすぐに取れてしまい、八本の腕でえものを取っています。わたしたちが足だと思っているものが、えものを取るために使うのだとすれば、足ではなく腕というのも納得できます。
 また、タコとイカの体の部位は他の動物たちと比べると少しちがったつきかたをしています。みなさんが、頭だと思っているところは胴体で、その下に頭が続き、腕へとつながっています。人間がさか立ちしたような状態を想像するといいかもしれません。たくさんの脳みそがつまっていてかしこそうだな、とタコを見ると思うかもしれませんが、あれは胴体なのです。
 タコとイカはスミをはいて敵から逃げることで有名ですが、使い方がちがいます。タコのスミはねばり気が少なく、水中でけむりのように広がり、あたりを真っ暗にします。敵は周りが見えなくなってタコを見失うのです。
 一方、イカのスミは粘り気があるので、水中であまり広がらず波の動きに合わせてただよいます。敵がこのスミに気を取られている間に逃げるのです。タコやイカは伊賀と甲賀の忍者も真っ青な海の忍術つかいのようです。