森の長文/読解マラソン長文  ●文章類似度判定


 竹と人間のくふう合戦 λ
  さわさわと音をたてる竹林。日本ではよく見られるけしきです。まっすぐで固いけれど、中はふしがあって、まるであき部屋が一つ一つくぎられているように、からっぽになっています。これは、竹が木の仲間でなくて、草の仲間だからですが、それにしても、かわった形です。しかも、身のまわりにたくさんあるものですから、大昔から、人間は、このいかにも何かに使えそうな竹を利用するくふうをしてきました。
 まず、あいたところにお米をつめて、火の中に入れてむす、お料理の道具にしました。水をつめて、水筒にもしました。二つにわって、お皿にもしました。
 まっすぐにきれいに割れることがわかると、細くして、ざるやかごをあんだり、すだれを編んだりしました。さらに細くして、竹ひごというものにしました。模型飛行機などの材料になりますが、しなやかにまがっても、折れることがなく、これも便利なものとわかりました。
 また、割らないで、長いままでも、いろいろなものに使いました。せんたくものをほす竹ざお。魚をつるつりざお。たくさんまとめて、家のへいにしたり、いかだを作ったり。
 さらに、弓や矢、やりも作りました。今でも、剣道の竹刀に使われています。
 また、竹は遊ぶものにも使われました。あなをあけて、尺八という楽器にしました。長い竹をうちあわせて、その上をとんで踊るバンブーダンスもつくりました。長いままでは竹馬、短いものでは竹とんぼという子どものおもちゃも作りました。お話もつくりました。竹から生れた「かぐやひめ」のお話です。
 有名なところでは、発明王エジソンが「電球」を発明したとき。電球の中で光を長くもたせるための「フィラメント」の材料を長い間さがして、とうとう京都の竹の炭が一番いいことを発見して使うようになったのです。
 人間が竹を使ったくふうは、今も続いています。竹の炭を焼く時できる成分を冷やしてつくった「竹酢液」は、最近はお風呂に入れて肌をよくしたり、草木にかけて長持ちさせたりする、自然の材料としてもてはやされています。
 こんなに人間の役にたつ竹ですから、人間も竹を尊敬してきました。だから、おめでたいことに使われるものは、「松竹梅」といいますし、お正月には「門松」をたてるのです。門松は、太い竹を切ってたてたものですから。また、小型の竹は「笹」といいますが、七夕の日には笹に願い事をかいたたんざくをつるします。子どもの日には、笹でまいたちまきを食べて、元気に育つことも祈ります。
 竹もまさか、こんなに人間に利用されるとは思わなかったでしょうね。でも竹はきっと「竹をわったような性格」ですから、「どんどんくふうしていいよ!」とこころよく言ってくれるでしょう。