森の長文/読解マラソン長文
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アリの世界 κ
小さなアリの世界は不思議です。一つの巣の中のアリたちは、おたがいが仲間であることを、においでたしかめあいます。巣の外で出会ったときも、おたがいの触覚がふれあっただけで、仲間だということがわかるので、食べ物をわけあたえたり、協力してものを運んだりします。
はたらきアリは、おどろくほど大きなものを運んでいることがあります。アリはたいへんな力持ちで、自分のからだの二倍ぐらい重さのものなら持ち上げることができますし、十倍の重さのものでも引きずって運ぶことができます。大きすぎて一匹では運べないものは、仲間といっしょに運んだり、その場で小さくちぎって少しずつ運んだりします。
仲間どうしはおたがいに協力しますが、巣がちがえばみんな敵です。ちがう巣のアリどうしが出会うと、ものすごいたたかいになることがあります。じょうぶな大あごや、おしりの先からでる蟻酸という毒を武器に、たたかいます。
世界には、かわったアリがいます。おそろしいのは、アフリカにすんでいるサスライアリです。サスライアリの群れは、すべてを食べつくしてしまいます。たとえニシキヘビだろうと、あっという間に骨だけにされてしまいます。サスライアリの通ったあとは、食べられるものは何一つ残りません。
北アメリカやメキシコ北部に住むミツツボアリは、はたらきアリの中におなかが異常にふくらむものがいます。ほかのはたらきアリが集めた蜜をおなかにたくわえ、蜜の入れものの役目をしながら、巣の天井からじっとぶらさがっているのです。はたらきアリはおなかが空くと、おなかに蜜をたくわえたアリの頭をたたき、はき出される蜜をなめます。