1昔の暦では、それぞれの月に呼び名がつけられていました。例えば、四月は卯月、五月は皐月、六月は水無月などという呼び方です。
2さて、十月は神無月と言います。字を見てのとおり、神様のいない月ということです。3ところが出雲の国(今の島根県)だけは、神在月というのです。この月には日本全国からたくさんの神様が出雲に集まってくるからです。
4出雲大社は、大国主命を祭ってある神社で、縁結びの神様としても知られています。5ここで年に一度、日本中の神様たちが集まって、一年間の予定を話し合うのだそうです。
6この会議は、多くの神様が集まる大がかりなものであるわりに、神様たちにとってはリラックスできるひとときだったようで、神様はこの時期には縁結び以外の仕事はあまりしていないようです。
7みなさんの近くにある神社の神様も、一年に一度、島根の方へ旅に出ているかもしれません。出雲はイツモよいとこだなあ、などと羽を伸ばしつつ。
8「そろそろ、神無月の支度をしないと、いカンナあ。えーと、持ち物は、ヤカン・ナベ、ミカン・梨、ようかん・ナス、図鑑・9生クリーム、空き缶・ナイフと。これぐらいで、いいカンナ」(みんなも考えてみてね)
「おっと、そんなたくさん持って、ぶつカンナ」0
言葉の森長文作成委員会(α)
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