1チョウの幼虫は、動きが遅いため、敵から身を守る工夫をしています。
たとえば、アゲハチョウの幼虫は、鳥のフンのような色や形をしています。
2アゲハチョウの幼虫は、脱皮を繰り返しながら大きくなります。三回目までの脱皮では、体の大きさは少しずつ大きくなるものの、姿はあまり変わりません。
3四回目の脱皮で、アゲハチョウの幼虫は、黄緑色のイモムシになります。鳥のフンの真似をするには体が大きくなりすぎたので、今度は緑色の葉っぱの真似をするのです。4また、このときに、大きな目玉のような模様もでき、近づいた敵を脅すための役割を果たします。
5色や形だけでなく、においもアゲハチョウの幼虫の身を守ってくれます。アゲハチョウの幼虫が好んで食べるのは、ミカンやユズやカラタチなど、ミカンの仲間の植物です。6黄緑色の幼虫は、ひたすら葉っぱを食べて丸々と太っていきます。体の中に、ミカンの仲間の植物の苦みの成分をためこんでいくのです。7そして、敵に襲われたり、危険を感じたりすると、黄色いつのを突き出し、そのにおいを出して身を守ります。
8ころころに太った幼虫は、やがてさなぎになります。さなぎは、緑色や薄茶色で、まわりの葉っぱや木の色に合わせ目立たないようになっています。
9羽化をする前にウカウカしていたら敵に襲われてしまいます。幼虫はアゲハチョウになるまでいろいろな工夫をして身を守っているのです。0
言葉の森長文作成委員会 ω
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