1木の葉や草の葉がみどりいろなのは、葉の中にようりょくたいというみどりいろのつぶつぶが、たくさんあるからです。
2そして、このつぶには、ようりょくそという、みどりいろのもとになるものと、カロチンというきいろのもとになるものとが、ふくまれています。
3あきになると、ようりょくそがこわれてしまい、カロチンだけがのこるので、葉のいろがきいろになるのです。
4赤くなるのは、アントシアンという赤いろのもとになるものが、あきになるとつくられるからです。
5マツやツバキの葉のように、あきになっていろもかわらず、ちりもしないものは、すこしずつおちて、あたらしい葉といれかわっているのです。
6草はふゆのさむさから、からだをまもることができません。そこで、さむいふゆがやってこないうちに、たねをつくって、たねでふゆをこします。
7たねは、あついじょうぶなかわでまもられているので、ふゆのさむさにも、たえることができるのです。
8といっても、すべての草が根まで、すっかりかれてしまって、たねだけをのこすというわけではありません。9草の中には、土の中の根や地下けいでふゆをこしはるになるとまい年、あたらしいめをだすものも、すくなくありません。チューリップなどがそうです。0
木は、ふゆになるとかれるといっても、葉をおとすだけで、みきやえだが、かれてしまうわけではありません。はるになると、あざやかなみどりの葉をつけます。
「なぜだろうなぜかしら」(実業之日本社)より
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