1人は、うまれて六~七か月たつとはがはえはじめ、二さいか三さいごろまでには、二〇本ほどになります。この小さいときにはえるはをにゅうしといいます。
2このはは、子どもが大きくなるにつれて、だんだんぬけてはえかわり、二〇さいごろに、あたらしいはがはえそろい三二本になります。これをえいきゅうしといいます。
3はは、あごのほねにくっついています。あごのほねは、子どもが大きくなるにつれて大きくなります。4それで、小さいあごにはえたはじめのはのままでは、ぐあいがわるくなります。はえかわって大きいあごにあうしっかりしたはがひつようになります。
5二〇さいをすぎると、あごのほねは、もうそれほど大きくなりません。はがふたたびはえかわることはありません。
6毛糸は、ちぢれたり、もつれたり、こまかいえだ毛がからみあったりして、できています。そのもやもやした毛のあいだには、空気がたくさんふくまれています。
7毛糸の中の空気は、ちょうど、スポンジにふくまれた水のように、あまりうごいたり、ながれたりしないで、じっとしているせいしつがあります。
8この空気は、外のつめたい空気が、うちに、はいりこむのをふせぎます。
9また、この空気はからだからにげだそうとするねつをつかまえて、たくわえるので、わたしたちのからだを、ほかほかしたかこいのようなかんじに、つつみます。
それで毛糸でつくったものは、あたたかいのです。0
「なぜだろうなぜかしら」(実業之日本社)より
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