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 もの食べるた  と、いろいろなあじ感じかん ます。たとえば目かくしをしていても、それが知っし ているあじなら、いま食べた たものがなにか、当てるあ  ことができるでしょう。また、初めてはじ  食べた たものでも、「塩辛いしおから 」とか「甘酸っぱいあまず   」などと、言葉ことば表すあらわ ことができます。このあじは、いったいどこでどうやって感じかん ているのでしょうか。
 あじ感じるかん  からだ部分ぶぶんしたである、というのは、よく知らし れていることです。その証拠しょうこに、味見あじみをするときは、ちょっとしたを出してなめてみます。このしたをよく見てみると、表面ひょうめんはなめらかではなく、ざらざらで、更にさら よく見ると小さなでこぼこやつぶつぶがあります。実はじつ 、このつぶつぶが、味蕾みらい呼ばよ れるものです。
 「らい」というのが「つぼみ」という漢字かんじであることからわかるように、味蕾みらいは花のつぼみのようなかたちをしています。味蕾みらいした表面ひょうめんだけではなく、上あごのおくやのどにもあります。ですから、しただけであじ感じかん ているのではないようです。
 ところで、動物どうぶつの中でも肉食にくしょく動物どうぶつは、においをかぎ分けるわ  能力のうりょくである嗅覚きゅうかくがとても発達はったつしている代わりか  に、味覚みかくはそれほど優れすぐ ていません。犬やネコも、この肉食にくしょく動物どうぶつ仲間なかまです。おおざっぱに苦味にがみ酸味さんみ辛味からみ甘味あまみなどはわかり、苦いにが ものがきらいで甘いあま ものが好きす なのは人間にんげん同じおな です。肉食にくしょく動物どうぶつは、生肉なまにくあっという間に     ま 食べた てしまうため、それほどおいしさを味わうあじ  必要ひつようがなかったのです。それに対し たい 、いつまでもゆっくりと草を食べた ている草食そうしょく動物どうぶつは、肉食にくしょく動物どうぶつよりは味覚みかく発達はったつしていると言わい れています。
 みなさんのいえにも、おいしいものしか食べた ない、グルメな犬やネコがいるかもしれません。これは、おいしいものをいろいろもらってしまったので、学習がくしゅうして「違いちが がわかる」ようになってしまったのです。現代げんだいの犬たちが、おしゃれなカフェで犬ようのケーキを食べた ているなんて、犬のご先祖せんぞのオオカミには、想像そうぞうもできなかったにちがいありません。
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