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 雨が落下らっかするスピードは雨粒あまつぶの大きさによって変化へんかします。
 霧雨きりさめとよばれるきりのように小さな雨粒あまつぶ直径ちょっけいは、〇・五ミリメートル以下いかです。この大きさで雨のスピードは、秒速びょうそくニメートルです。時速じそくにするとおよそ七キロメートルです。
 ごく普通ふつうの雨は、直径ちょっけいニミリメートルくらいだといわれています。この大きさでは秒速びょうそく七メートルになります。時速じそくにすると、およそニ十五キロメートルで、気持ちよくきも   自転車じてんしゃをこいでいるくらいのスピードです。
 からだ当たるあ  痛いいた 感じるかん  ほどの大粒おおつぶの雨、たとえばなつの夕立などの雨になると、雨粒あまつぶ直径ちょっけいは五ミリメートル以上いじょうにもなります。この大粒おおつぶの雨では、秒速びょうそくは十メートル。時速じそくでは三十六キロメートルになるのです。
 雨に比べるくら  とハラハラと踊るおど ように舞い降りま お てくるゆきは、もっとゆっくり落ちお てきます。ゆきも、雨と同様どうよう様々さまざまな大きさがありますが、だいたい秒速びょうそくで五十センチから一・五メートルです。
 かみなりとともにふることが多いおお ものにひょうがありますが、このひょう驚くおどろ べきスピードでふってくるのです。直径ちょっけい五センチのひょう秒速びょうそく三十メートル以上いじょう時速じそくにして計算けいさんすると時速じそく一〇八キロメートル以上いじょうということです。これは高速こうそく道路どうろ走るはし 自動車じどうしゃのスピードぐらいですから、車のボンネットがへこんだり、農作物のうさくもつ被害ひがいをもたらしたりすることもあるのです。標的ひょうてきになったらたまりません。
 雨粒あまつぶ落ちお てくるときは、細長いほそなが かたちでも丸いまる かたちでもありません。あんパンやメロンパンのように、上が丸くまる て下が平らたい かたちです。しかし、あまり速くはや 落ちお てくるので、人間にんげんの目には雨がせんのようなかたち降っふ ているように見えるのです。
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 「雨が降ろふ うがやり降ろふ うが」というのは、「どんなときでも」という意味いみ言葉ことばですが、本当にほんとう やり降っふ てきたらどのくらいのスピードになるのでしょうか。そんな実験じっけんはあまりやりたくありませんね。
 言葉ことばの森長文ちょうぶん作成さくせい委員いいんかい(ω)
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