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 スフィンクスというのは、エジプトやギリシア、メソポタミアの神話しんわ登場とうじょうする、人間にんげんかお持ちも 、ライオンの胴体どうたい持つも という怪物かいぶつです。エジプトのスフィンクスは、あごひげを生やした王様おうさまかおをしていて、王様おうさま神様かみさま守るまも とされています。メソポタミアのスフィンクスは、かお女性じょせいで、わしつばさ持っも ています。ギリシアのスフィンクスも、かお美しいうつく  女性じょせいあし獅子ししで、つばさわしとなっています。
 スフィンクスは、たいへん知恵ちえがあり、なぞなぞやゲームが大好きだいす です。神話しんわによると、王の息子むすこオディプスは、スフィンクスがテーバイという町で通るとお ものになぞなぞを出して、解けと ないもの食べるた  というはなし聞きき ました。オディプスがってみると、スフィンクスはつぎのような問題もんだいを出しました。
あさには四本足、ひるには二本足、よるには三本足で歩くある ものはなにか。その生き物い ものはすべての生き物い ものの中で、いちばん姿すがた変えるか  ものである」
 それまでにも、多くおお の人たちが挑戦ちょうせんしましたが、だれもこのなぞ解くと ことはできませんでした。しかし、オディプスは、スフィンクスにこう言いい ました。
答えこた 人間にんげんだ。なぜかと言うい と、赤ん坊あか ぼうころはハイハイで四つ足、大人になると二本足で歩きある 、年をとるとつえをつくので三本足になるからだ。」
 なぞ解かと れたスフィンクスはうみ投げな てしまいました。
 人間にんげんはこのように、一生のうちでその姿すがたなん変えか ます。姿すがただけでなく、のう働きはたら 感情かんじょうなども、成長せいちょうとともに変化へんかします。これは動物どうぶつよりも、のうをはじめとしたからだのしくみが複雑ふくざつなせいです。スフィンクスは、このなぞなぞを通じて つう  、ほんとうはなに人間にんげん問うと ていたのでしょうか。いまとなっては知るし よしもありません。
 では、「あさには八本足、ひるには七本足、よるには六本足の生き物い もの」はなにでしょうか。答えこた は、お腹 なかのすいたタコが、ひる自分じぶんの足を一本食べた よるにもう一本食べた てしまったところです。
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 言葉ことばの森長文ちょうぶん作成さくせい委員いいんかい(φ)
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