a 長文 4.2週 sa
 ねむって冬をこす動物どうぶつ――くまやかえるの冬みん――

 冬のころ、はたけや、にわの土をほりかえすと、中から、かえるやとかげなどがでてくることがありますね。
 いいきもちでねていたところを、おこされたといわんばかりに、目をぱちくりさせて、あわててまた土の中にもぐりこみます。
 かえるや、とかげは、こうやって、冬のあいだ、土の中でねむっているのです。
 長い冬のあいだじゅう、ずっとねむりとおすなんて、ずいぶんねぼうですが、これは、どういうわけなのでしょう。
 かえるやとかげは、まわりの温度おんどにつれて、からだの温度おんどがかわるという、きみょうなせいしつをもっています。ですから、冬になってあたりがさむくなると、じぶんたちの体おんも、きゅうにさがるのです。
 そうなると、もう、かつどうすることができません。あたたかいあなや土の中にもぐって、じっとしているのです。こきゅうも、ゆるやかになり、のめぐりも、ほとんどとまっているといってよいくらいです。たべものは、もちろんたべません。
 はんぶん死んし だようなようすで、冬をこすのです。これを、冬みんといいます。
 このほかに、りすや、やまねなども、冬じゅう、木のほらでねむってすごします。
 小さな動物どうぶつばかりではありません。おどろいたことに、あの大きなくまも、冬じゅう、あなの中でねむっているのです。
 これは、かえるや、とかげのように、からだがひえるためではありません。冬になると、ありや、かになど、くまの大すきなたべものが、そのへんにいなくなるし、木のみなどもなくなりますから、秋のうちに、たくさんたべておいて、冬のあいだは、あなにはいって、じっとしているわけなのです。

(「世界せかいふしぎめぐり三年生」より抜粋ばっすい
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