長文が二つある場合、音読の練習はどちらか一つで可。
1「ゴホッ、ゴホッ、エッヘン。」
お母さんがひどい風邪を引きました。咳と鼻水、それに熱もあるのです。昨日から寝込んでしまいました。それで、仙台のおばあちゃんが手伝いに来てくれました。2でも、おばあちゃんは、年をとっているし、うちの台所に慣れていないので、お母さんの代わりを一人でやるのは大変です。だから、ぼくは学校から帰ると、朝お父さんに言われたとおり、お手伝いをすることにしました。
3ぼくは、おばあちゃんが洗濯物を入れに二階へ行っている間、赤ちゃんの美咲のめんどうを見ることにしました。美咲は、普段は機嫌がいいのですが、お母さんがかまってくれないので、ぐずぐず泣いてばかりいます。4ぼくは、美咲のベッドのところへ行って、ぬいぐるみを見せたりガラガラを鳴らしたりしました。
しばらく遊んでいると、美咲はスースーと鼻を鳴らして眠り始めました。そこで、ぼくは、次の仕事に取りかかりました。5おばあちゃんが取り込んだ洗濯物をたたむのです。下着やシャツ、美咲の肌着など、いろいろなものがあります。ぼくは、まるでお店屋さんのような手つきでどんどんたたんでいきました。中には、形が複雑でむずかしいものもあったけれど、どうにか工夫してたたみました。
6「しょうちゃん、味見をしてちょうだい。」
と、おばあちゃんが味見用の小皿をぼくにわたしました。煮物のいいにおいがただよっています。
「うん、ちょっとうすいかな。」
ぼくは、小皿を返しながら言いました。煮物の中のニンジンは、ぼくが切ったものです。
|