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 そろばんのもとになるものは、エジプトのピラミッドができるころから発明はつめいされたと言われています。日本にそろばんが入ってきたのは、中国からでした。中国のそろばんは、中国しき計算にあうように、上のたまが二つ、下のたまが五つあり、そのたまは、丸い球形きゅうけいをしていました。しかし、丸いたまはつるつるして、ずれることがあります。日本人は、ぱちぱちと動かしうご  やすく、また動かしうご  位置いちでずれにくくするために、上から見ると円でよこから見るとひし形という今の形にしました。また、十以上いじょうになると、となりのたまに移るうつ ように、上のたまを一つにし下のたまを四つにしました。こうして、中国のそろばんよりもすばやく計算ができる日本のそろばんができました。今世界中せかいじゅうに広がっているそろばんは、日本の形のものになっています。
 そろばんと電卓でんたくとをくらべてみると、電卓でんたくのいいところは、使い方つか かたがかんたんで、まちがえることがないことです。そろばんは、すばやく計算できるようになるためには、毎日の練習れんしゅう必要ひつようです。それに、動かしうご  方をまちがうと、計算まちがいをすることもあります。
 けれど、毎日練習れんしゅうすることで、計算する力がにつきます。指先ゆびさき動かすうご  ことで、ゆび器用きようになり、のう働きはたら もよくなります。また、計算している数字を、たまのかたまりの動きうご として目でつかめるようになります。何よりも、美しいうつく  木でできているたまをはじき、自分がどんどん上手になっていくことで、達成たっせいかん気持ちきも さが味わえあじ  ます。世の中よ なかには、簡単かんたんであるからいいというものもありますが、そろばんのようににつけるまで時間がかかるからいいというものもあるのです。
 そろばんは、鳴らすといい音がするので、楽器がっきのかわりにして遊ぶあそ 人もよくいます。でも、ゆかをすべらせて遊ぶあそ ことは絶対ぜったいにおすすめできません。すぐにこわれてしまうからです。実はじつ こんなことを書くのも、そうやって遊んあそ でしまういたずらっ子がけっこういる
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からなのです。

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