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 イチゴが、赤色、水色、ピンク色のそれぞれのおさら盛らも れているとすると、ピンクのおさらのイチゴを選ぶえら 人がいちばん多いそうです。ピンクは甘いあま 感じかん させる色だからです。水色は塩味しおあじを、赤色は辛味からみ連想れんそうさせるといいます。見た目も、あじの大切な要素ようそなのです。
 あじは、緊張きんちょうとも関係かんけいがあります。緊張きんちょうするとあじ感じかん にくくなります。緊張きんちょう感じるかん  場所ばしょあじ感じるかん  場所ばしょは、のうの中の同じところにあるからです。緊張きんちょうした状態じょうたい食事しょくじをすると、緊張きんちょうの方が優先ゆうせんされてしまいます。だから、緊張きんちょうがなくなるにつれ、あじがはっきり自覚じかくされ、リラックスした状態じょうたいで食べるものはおいしく味わえるあじ   のです。
 味覚みかくは五種類しゅるい分類ぶんるいされています。甘味あまみ塩味しおあじ酸味さんみ苦味にがみ旨味うまみです。中でも甘味あまみは、太古のむかしから、エネルギーのもとであったため、何より好まこの れるあじとなっています。また、苦味にがみは五つの基本きほんあじの中で、もっとも薄いうす 濃度のうど感じるかん  ことができます。というのもむかしから「苦いにが ものにはどくがある」という認識にんしきが体にしみこんでいて、少しでも苦味にがみがあると敏感びんかん感じかん て、体が警戒けいかいするからです。苦味にがみのあるものと言えば、コーヒーやビール、カカオなどが思い浮かびう  ます。これらはいわゆる「大人のあじ」で、経験けいけん積むつ ことで好きす になっていくもののようです。
 また、渋味しぶみは五つの基本きほんあじには入っていませんが、最近さいきん健康けんこうめん注目ちゅうもくされています。渋味しぶみというのは口の中がひきつった感じかん したまくがはった感じかん のするものです。渋味しぶみ緑茶りょくちゃのカテキン、ワインのタンニンなどのあじで、これらは生活習慣しゅうかんびょう予防よぼう役立つやくだ とされています。
 ところで、動物どうぶつの中で最ももっと あじ感じるかん  ことのできるのはナマズだと言われています。というのも、ナマズは、口の中だけでなく、
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皮膚ひふ、エラ、など、全身ぜんしんあじ感じかん られるからです。ナマズの食事しょくじは、人で言えば、さだめしナマでズずっと味わうあじ  ようなものかもしれません。

 言葉ことばの森長文作成さくせい委員いいん会 α
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