長文が二つある場合、音読の練習はどちらか一つで可。
1「エリ、バドミントンやるぞ。降りてこい。」
今週も父の声が響きます。毎週日曜日の朝、私は父とバドミントン、テニス、キャッチボールなどをします。2家の前の広場でやるのですが、本当は少し恥ずかしい気もします。父は、声が大きいので近所中に聞こえるし、隣のおばあちゃんが必ず窓から顔を出してこう言うのです。
「親子で仲がいいねえ。」
3父とのスポーツは、まるで特訓のようです。父は、テニス漫画に出てくる鬼コーチのように私をしごきます。だから、冬でも汗だくになります。
4「エリ、これおいしいぞ。もっと食べろ。」
夕飯の時は、自分のお皿から私のお皿におかずを移します。自分の好物は、私も好きだろうと思い込んでいるのです。
5父は出張に行くと、必ずおみやげを買ってきます。それは、私から見ると大体変なものです。その地方の名産やお菓子ではなく、だいぶ前にはやった小物や、学校に持っていけないような変わった文房具、もう遊ばない小さい子用のおもちゃなどです。
6父は、会社でとてもむずかしい仕事をしている経理の専門家なのですが、うちにいるときは、とてもそんなふうには見えません。7昨日も
「えっ、今夜はキムチ鍋。そりゃ、きむちいい(気持ちいい)。」
などと受けないダジャレを言って、母にジロリとにらまれました。
8テレビのドラマで見るような格好いい父親とは違うけれど、私はそんな父が大好きです。いろいろ好き勝手にやっているように見えますが、本当は日曜日の特訓も、体育が苦手な私のためにやってくれているのです。
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