1「今日のお代わりは、三班さあん。」
日直の声で、三班の五人はいっせいに立ち上がりました。今日は、フルーツヨーグルトサラダの日。給食の中でもデザート系は特に人気です。2昨日は私のニ班がお代わり優先の日だったのですが、メニューは大好物のスパゲティ・ミートソースでした。肉じゃがや、カレー、エビチリ、ビビンバなどが出る日は、みんな大好きなのでほかの班までお代わりがまわりません。3給食は、ほとんど毎日おいしいです。魚が出る日はちょっとがっかりしますが、給食の魚は食べやすいので残しません。
私は、学校にあがる前は、とても食が細くて、体も小さかったのですが、給食のおかげで大きくなったと母がいつも言います。4給食がおいしいこともあるけれど、大勢で食べるからたくさん食べられるのかなあと思います。うちでは、兄弟がいないし、お父さんは仕事で遅いので、たいがいお母さんと二人っきりのごはんなのです。
5昨日、お母さんに小学生のころの給食の話を聞いてみました。すると、
「お母さんもね、実は食が細かったのよ。今はぽっちゃりしているけど。子供のころは、おばあちゃんが、やせすぎをいつも心配していたの。6学校にあがっても、低学年のころは、少ししか給食が食べられないし、時間はかかるしで、給食がいやだったわ。」
と、驚くような話が飛び出しました。
7「でもね、三年生の時の担任の先生が、農家の息子で、お米や野菜ができるまでの話をいつも興味深く聞かせてくれたのよ。そのせいか、クラスではいつもお代わりの競争をしていて、それに巻き込まれるようになったことで、いつの間にかすっかり食いしん坊になったのよねえ。」
8「やっぱり、食べることが楽しいと思って食べると、体にしっか
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