1十一月最後の日曜日、万博公園でちびっこマラソン大会がありました。私は、二年生女子の部に参加しました。一年生と二年生は、一・五キロメートルを走ります。
万博公園に着いたら、すぐランニングを始めました。2さくらちゃんが、
「ああ、もうしんどい。いずみちゃん、まってえ。」
と、私を呼びました。私も、転げるように走って、大きな長い橋を渡りました。さくらちゃんの顔は、とても辛そうでした。その場で足踏みをして待っていると、ようやく、さくらちゃんが追いついてきました。3やっとゴールに着いたときには、まるでお風呂上がりのように、体がぽかぽか温かくなっていました。
ランニングが終わると、コーチが、
「おい、一年、二年こっちきて。」
といったので、小太郎くんと、私と、さくらちゃんは、コーチのところに駆け寄りました。
4「ちょっとここを走ってみて。」
と言われたので、そのコースを三本走ったあと、ちびっこマラソンのコースを教えてもらいました。思っていたより短いような気がしました。
一年生が、最初に走っていきました。5次は、自分たちが走る番です。
「ようい。」
という声が聞こえたとき、急に胸がドキドキしてきました。喉もからからに渇いてきました。
「どんっ!」
という合図で、みんな一斉にバタバタと走り出しました。
|