【1】石油は、大昔の動物や 植物、微生物などの死骸が土( つち)といっしょに海底に積も り、長い年月(ねんげつ)の間 に大きな力や熱が加わってでき たと言われています。【2】地 面や海の深いところには、石油 がたまっている油田という場所 があり、石油はそこからくみ上 げられます。 【3】油田(ゆでん)からく み上げられたばかりの石油は、 原油と呼ばれています。原油は いろいろな成分が混じっていて 、そのままでは使いにくいため 、それらの成分を分ける必要が あります。 【4】水が沸騰して水蒸気に なるような、液体が気体に変わ るときの温度を沸点と言いま す。原油の中のいろいろな成分 は、沸点が少しずつ違います。 【5】そこで、その沸点の違い を利用して原油をガソリンや灯 油などに分けていきます。そし て、次々と分けて最後に残った ものがタールやアスファルトに なるのです。 【6】例えば、原油という家 族がお風呂に入っていたとしま |
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す。お風呂の温度を上げていく と、まず最初にその熱さに耐え られなくなった子供がお風呂か ら飛び出します。【7】この子 供がガソリンです。更に温度を 上げていくと、今度はお父さん が、「あちち。」と言って飛び 出してきます。【8】このお父 さんが灯油で す。しかし、ど んなに温度を上げても最後まで 湯船に残っている人がいます。 おじいちゃんです。このおじい ちゃんがタールです。 【9】「おいおい、もっといい 役にしてくれ よ。」 「じゃあ、おじいちゃん、アス ファルトね。」 「あまり、変わっとらん。」【 0】 言葉の森長文(ちょうぶん) 作成委員会( τ) |