長文集  7月4週  ○変装の達人  0i-07-4
    毎日1ページ音読しましょう。漢字はふりがなをつけずに読めるようにしておきましょう。  2015/06/13 11:02:47
 【1】チョウの幼虫は、動き
が遅いため、敵から身を守る工
夫をしています。
 たとえば、アゲハチョウの幼
虫は、鳥のフンのような色や形
をしています。
 【2】アゲハチョウの幼虫は
、脱皮を繰り返しながら大きく
なります。三回目までの脱皮で
は、体の大きさは少しずつ大き
くなるものの、姿はあまり変わ
りません。
 【3】四回目の脱皮で、アゲ
ハチョウの幼虫は、黄緑色(き
みどりいろ)のイモムシになり
ます。鳥のフンの真似をするに
は体が大きくなりすぎたので、
今度は緑色(みどりいろ)の葉
っぱの真似をするのです。【4
】また、このときに、大きな目
玉のような模様もでき、近づい
た敵を脅すための役割を果たし
ます。
 【5】色や形だけでなく、に
おいもアゲハチョウの幼虫の身
を守ってくれます。アゲハチョ
ウの幼虫が好んで食べるのは、
ミカンやユズやカラタチなど、
ミカンの仲間の植物です。【6
】黄緑色(きみどりいろ)の幼
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虫は、ひたすら葉っぱを食べて
丸々と太っていきます。体の中
に、ミカンの仲間の植物の苦み
の成分をためこんでいくのです
。【7】そして、敵に襲われた
り、危険を感じたりすると、黄
色いつのを突き出し、そのにお
いを出して身を守ります。
 【8】ころころに太った幼虫
は、やがてさなぎになります。
さなぎは、緑色(みどりいろ)
や薄茶色(いろ)で、まわりの
葉っぱや木の色に合わせ目立た
ないようになっています。
 【9】羽化をする前にウカウ
カしていたら敵に襲われてしま
います。幼虫はアゲハチョウに
なるまでいろいろな工夫をして
身を守っているのです。【0】

 言葉の森長文(ちょうぶん)
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