1.【1】「あれ、まだ
誰も
起きていないのかな。」
2.
今日は、
お父さんとザリガニとりに
行く約束をしています。だから、ぼくは
早起きをしました。ぼくが
起きたとき、
お父さんはまだ
寝ていたので、
3.「早く
起きなさい。
遅刻しますよ。」
4.と、いつもの
お母さんのせりふをまねて、
お父さんを
起こしました。【2】
朝ごはんを
食べているときも、
頭の中は、ザリガニとりのことでいっぱいでした。
5. さあ、いよいよ
出発です。ぼくが
先頭に立って
歩きました。ザリガニがいる川までは、
歩いて二十
分くらいかかります。
太陽が
照りつけ、
汗がにじみ出てきます。【3】ぼくは、ずんずん
歩きました。川には
誰もいなかったので、早く
来てよかったと
思いました。
お父さんは、
6.「水がよどんでいるところにいるんだよ。」
7.と
言いながら、ザリガニが
潜んでいそうな
場所を
探します。【4】
お父さんは、大きな石がごろごろしているところを見つけると、大きな
網で
何度も
川底をすくいました。でも、
全然とれません。
何度やっても、
網には、ごみのようなものがくっついてくるだけです。
8. 【5】
仕方がないので、
場所を
変えてみました。
今度は、大きな水たまりのようなところです。
網ですくうと、ヘドロのようなものの中に
何かが
動いています。ぼくは、
思わず、
9.「あ、いたいた。」
10.と
叫びました。小さなザリガニがピチピチと
動いています。【6】
元気のいいザリガニが
何匹か
網にかかっていたのです。ぼくもやってみたくなって、
網でヘドロをすくってみました。
思ったより
重くて、
網を
引き上げるのが
大変でしたが、
網の中をよく見てみると、三
匹∵ぐらいのザリガニが
引っかかっていました。【7】ぼくは、うれしくなりました。
怒っているみたいにハサミを
振りかざしているザリガニもいました。ぼくは、ハサミに気をつけながらザリガニをバケツに入れました。
11. そのあとも、
お父さんと
交代でザリガニとりを
続け、たくさんのザリガニをつかまえることができました。【8】こんなにたくさんとれるとは
思っていなかったので、びっくりしました。
12.「ザリガニは
共食いをしてしまうから、
少し減らした
方がいいな。」
13.と
お父さんが
言ったので、
残念でしたが、
半分くらい川に
返しました。
14. 【9】
帰りに、水そうとザリガニのえさを
買いました。
家に
帰ってから、ザリガニたちを水そうに
移すと、
少し驚いているようで、
落ち着かない
様子でした。ぼくは、ザリガニたちが早く
慣れてくれるといいなあと
心の中で
思いました。【0】
15.(
言葉の森
長文作成委員会 Λ)