長文集  7月3週  ○けんじはともだちと(感)  ki-07-3
    毎日1ページ音読しましょう。漢字はふりがなをつけずに読めるようにしておきましょう。  2014/06/10 17:45:18
 【1】けんじはともだちと、
まちはずれのはらっぱであそん
でいました。かれたかやが、た
くさんはえていました。【2】
ひとりの子が、マッチをもって
きました。
「かやは、よくもえるぞ。もそ
うよ。」
「うん、もそうもそう。」
 【3】火をつけると、かれた
かやは、めらめらとよくもえま
す。あっというまに、ぐんぐん
もえひろがりました。
【4】「たいへんだ、けそう。

 子どもたちは、あわててけそ
うとしました。けれども、もう
まにあいません。ゴオーッとい
う音をたてて、火のいきおいは
、はげしくなるばかり。
 【5】カーンカーンカーン。
 まちのはんしょうが、なりだ
しました。子どもたちは、青く
なってにげだしました。【6】
けんじは、ひとりだけにげませ
ん。いっしょうけんめい火をけ
しつづけました。
 【7】まちの人たちがかけつ
けてきて、やっと火はきえまし
た。
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「おまえか、こんないたずらを
したのは。」
 しょうぼうの人が、けんじを
つかまえてしかりました。【8
】けんじは、
「すみません。」
と、あたまをさげました。けん
じのまゆは、火ですっかりやけ
ていました。
 【9】わるいことをして、に
げてしまうようなことは、けん
じには、どうしてもできなかっ
たのです。【0】
 
 (宮脇 紀雄著 「偉人の話
」より)