キンモクセイ の山 8 月 4 週
◆▲をクリックすると長文だけを表示します。ルビ付き表示

○じゆうなだいめい

★清書(せいしょ)

○バナナは大きい草
 南の国に行くと、バナナの木のジャングルがあります。日本でも、南の方に行けば、バナナの木を見ることができます。
 バナナは高さがニ、三メートルにもなりますから、このように「バナナの木」と言っていますが、実はバナナは木の仲間ではありません。見上げるほど背が高くても、草の仲間なのです。だから、バナナの木を切っても、木のような年輪は見られません。
 バナナは栄養たっぷりで腹持ちもいいので、ごはんのかわりにもなります。南の国では大昔から、一年中(いちねんじゅう)身のまわりに実っているバナナをとって食べることができたので、お腹をへらすことがありませんでした。
 バナナは実を食べるだけではなく、南の国では、葉っぱも使われています。なにしろ、大きい草ですから、葉も大きくて幅が広いのです。しかも、ほのかによいかおりがします。
 そこで、南の国では、四角く折って器にし、そこに材料を入れて、蒸して食べるおかずを作ったり、ごはんをのせるお皿のかわりにしたりしています。
 また、南の国では、紙をつくるよい材料がないので、葉っぱを安い紙のかわりにもしています。きれいに折りたたんで、お供え物の灯篭にしたり、子どものおもちゃとして使ったりもします。細く切ったバナナの葉を編んで、エンゼルフィッシュの形にしたおもちゃは、今でもよく作られています。これは、ちょうど、日本で折り紙の鶴を作るようなものです。バナナの葉のエンゼルフィッシュは、ひもをつけて、モビールにすることもできるので、赤ちゃんのベッドの上にも、よくつるしてあるそうです。
 バナナは人を笑わせることもできます。「道に捨てられたバナナの皮で、すべってころぶ人」というのが、昔から、映画やマンガなどで使われています。
 こんなに役に立つバナナを見習って、私たちもがんバナナいといけませんね。
 言葉の森長文(ちょうぶん)作成委員会(λ)