長文 9.2週
1. 【1】そのころ、とおいひがしのほうには、こがねのくにがあるといわれていました。それは、インドのひがしのほうにある、小さなしまで、金ぎんやほう石などが、いっぱいあるということです。
2.【2】「じぶんが、そのたからのくにを見つけよう。」
3.と、コロンブスはむねをおどらせました。【3】たくさんの本をよんだり、いろいろな人にきいたりして、
4.「ちきゅうはまるいのだ。だから、ヨーロッパから西にし西にしへとすすんでいけば、インドのひがしのほうにたどりつくはずだ。【4】ひがしにむかって、りくちにそっていくより、うみをまっすぐ西にしへいったほうがちかい。」
5.と、コロンブスはおもいました。【5】そのかんがえを人びとにはなしましたが、だれも、ほんとうにしません。
6. そのころの人たちは、ちきゅうがまるいということをしりませんでした。【6】ちきゅうは、たいらなだいのようなかたちをしていて、そのはしは、たきのようになっているものと、おもっていたのです。
7. 【7】ふなのりたちは、とおいひがしくにぐにへも、さかんにしょうばいにでかけましたが、いつもりくちにそって、ひがしへいくのでした。
8. 【8】だれも、西にし西にしへといけば、おなじひがしくにぐにへいけるのだということは、かんがえませんでした。
9. 【9】それどころか、西にしのほうへうみをどこまでもいくと、うみはたきのようになっていて、ふねごとまきこまれて、じごくへおちてしまうとおそれていたのです。
10. 【0】コロンブスは、いっしょうけんめいに、それがまちがいであることをせつめいしました。するとみんなは、
11.「あの男は、きがへんだ。でなければ、ゆめみたいなことをいって、お金をもうけようとしているのだろう。」
12. そういって、だれも、あいてにしませんでした。
13. 
14. (宮脇みやわき 紀雄としおちょ 「偉人いじんはなし」より)