1. マンボウの大きさは、だいたい
畳一
枚ほどもあり、
体の
後ろ半分が
切り取られたような
形をしているため、まるで
頭だけが
泳いでいるように見えます。
2. 人気のあるマンボウですが、
実は水族館での
飼育はたいへん
難しいのです。その
理由は、えさをうまく
食べられないことや、
泳ぎが下手で
水槽の
壁に
体をぶつけて
弱ってしまうことが
多いためです。
3.
魚の
仲間は
驚くほど
卵をたくさん
産みます。その中でもナンバーワンはマンボウで、メスが一
度に
産む卵の
数は、三
億個近くにもなります。
4. マンボウの
お母さんは、
卵を
産みっぱなしで、
保護するということをしません。
卵や
孵化したマンボウの子どもは、
海中に
漂っている
間に、どんどんほかの
生き物に
食べられてしまいます。
最初のごく小さいうちは、イワシやサンマ、アジなどのえじきになり、
少し大きくなったマンボウの子どもは、マグロやカツオ、
海鳥、ウミガメなどに
襲われてしまいます。
5. けれども、マンボウの子どもたちも、ただ
何の
抵抗もせずに
食べられているわけはありません。子どものマンボウの
体には
長いとげがたくさんあります。まるで
お菓子のコンペイトウのようで、大人のマンボウとは
似ても
似つかない
形です。大きな
魚に対しては、この
程度のとげはなんの
役にも立ちませんが、
小型の
魚に
食べられる
確率は小さくなります。このとげは、
成長するにつれて
短くなり、マンボウ
独特の
形に
変わっていきます。
6. マンボウの
兄弟たちは、大人になるまでにどんどん
数が
減っていきます。
生き残ることができるのは、三
億個もあった
卵のうち、たったの三十
個ほどです。
7.∵
8.「マンボウさん、のんびりしていますね。」
9.「ヒマンボウ。」
10.「えさは、
吸い込むだけですか。」
11.「カマンボウ。」
12.「いつも
海に
浮いているだけですね。」
13.「シズマンボウ。」
14.「もっと
別のセリフ、ないですか。」
15.「スマンボウ。」
16.
言葉の森
長文作成委員会(κ)