長文集  10月3週  ◎生まれたての(感)  ku-10-3
    毎日1ページ音読しましょう。漢字はふりがなをつけずに読めるようにしておきましょう。  2014/09/11 09:01:19
 【1】生まれたてのおたまじ
ゃくしは、長いしっぽをゆすっ
て、およいでいますね。
 ところが、足がはえて、おか
にあがるころには、しっぽが、
とてもみじかくなっています。
【2】そして、おやがえるにな
ったときには、しっぽは、もう
、そのあとさえみえません。
 おたまじゃくしのしっぽは、
どこへいったのでしょうか。
 【3】おたまじゃくしが、か
えるになって、おかにあがった
あとで、池の中をさがしてみて
もしっぽは、どこにもおちてい
ませんね。
 おたまじゃくしのしっぽは、
おたまじゃくしが、たべてしま
ったのです。
 【4】でも、それは口でたべ
たのではありません。おたまじ
ゃくしのからだが、じぶんのし
っぽをいつのまにかすいこんで
しまったので す。だから、し
っぽは、ちぎれたのではなく 
て、ちぢんだわけです。
 【5】わたしたち、にんげん
のからだだっ て、おたまじゃ
くしのようなことがあります 
よ。わたしたちは、年よりにな
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ると、たいて い、かみの毛が
白くなりますね。【6】あれ 
は、かみの毛にはいっている黒
い色のもとを、からだがすいこ
んでしまったからです。
 【7】おたまじゃくしが、大
きくなって、しっぽがきえるの
と、にんげんが年をとって、し
らがになるのと、おなじわけだ
なんて、おもしろいではありま
せんか。
 【8】わたしたちのからだは
、すみからすみまで、血がなが
れていますが、あの血には、わ
るいものや、いらないものをた
べてしまうはたらきがあります

 【9】たとえば、びょうきの
ばいきんがはいってくると、血
は、それをたべてしまいます。
 おたまじゃくしのからだが、
じぶんのしっぽをたべるのも、
それとおなじようなことなので
す。【0】
 
 (「理科なぜどうして三年生
」偕成社)