長文 10.3週
1. 【1】生まれたてのおたまじゃくしは、長いなが しっぽをゆすって、およいでいますね。
2. ところが、足がはえて、おかにあがるころには、しっぽが、とてもみじかくなっています。【2】そして、おやがえるになったときには、しっぽは、もう、そのあとさえみえません。
3. おたまじゃくしのしっぽは、どこへいったのでしょうか。
4. 【3】おたまじゃくしが、かえるになって、おかにあがったあとで、いけの中をさがしてみてもしっぽは、どこにもおちていませんね。
5. おたまじゃくしのしっぽは、おたまじゃくしが、たべてしまったのです。
6. 【4】でも、それは口でたべたのではありません。おたまじゃくしのからだが、じぶんのしっぽをいつのまにかすいこんでしまったのです。だから、しっぽは、ちぎれたのではなくて、ちぢんだわけです。
7. 【5】わたしたち、にんげんのからだだって、おたまじゃくしのようなことがありますよ。わたしたちは、年よりになると、たいてい、かみのが白くなりますね。【6】あれは、かみのにはいっている黒いくろ いろのもとを、からだがすいこんでしまったからです。
8. 【7】おたまじゃくしが、大きくなって、しっぽがきえるのと、にんげんが年をとって、しらがになるのと、おなじわけだなんて、おもしろいではありませんか。
9. 【8】わたしたちのからだは、すみからすみまで、がながれていますが、あのには、わるいものや、いらないものをたべてしまうはたらきがあります。
10. 【9】たとえば、びょうきのばいきんがはいってくると、は、それをたべてしまいます。
11. おたまじゃくしのからだが、じぶんのしっぽをたべるのも、それとおなじようなことなのです。【0】
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13. (「理科りかなぜどうして三年生」偕成社かいせいしゃ