長文 4.2週
1. ねむって冬をこす動物どうぶつ――くまやかえるの冬みん――

2. 【1】冬のころ、はたけや、にわの土をほりかえすと、中から、かえるやとかげなどがでてくることがありますね。
3. 【2】いいきもちでねていたところを、おこされたといわんばかりに、目をぱちくりさせて、あわててまた土の中にもぐりこみます。
4. 【3】かえるや、とかげは、こうやって、冬のあいだ、土の中でねむっているのです。
5. 長い冬のあいだじゅう、ずっとねむりとおすなんて、ずいぶんねぼうですが、これは、どういうわけなのでしょう。
6. 【4】かえるやとかげは、まわりの温度おんどにつれて、からだの温度おんどがかわるという、きみょうなせいしつをもっています。ですから、冬になってあたりがさむくなると、じぶんたちの体おんも、きゅうにさがるのです。
7. 【5】そうなると、もう、かつどうすることができません。あたたかいあなや土の中にもぐって、じっとしているのです。【6】こきゅうも、ゆるやかになり、のめぐりも、ほとんどとまっているといってよいくらいです。たべものは、もちろんたべません。
8. 【7】はんぶん死んし だようなようすで、冬をこすのです。これを、冬みんといいます。
9. このほかに、りすや、やまねなども、冬じゅう、木のほらでねむってすごします。
10. 【8】小さな動物どうぶつばかりではありません。おどろいたことに、あの大きなくまも、冬じゅう、あなの中でねむっているのです。
11. これは、かえるや、とかげのように、からだがひえるためではありません。【9】冬になると、ありや、かになど、くまの大すきなたべものが、そのへんにいなくなるし、木のみなどもなくなりますから、秋のうちに、たくさんたべておいて、冬のあいだは、あなにはいって、じっとしているわけなのです。【0】

12.(「世界せかいふしぎめぐり三年生」より抜粋ばっすい