長文集  6月2週  ○家ちくといっしょにテントのたび(感)  sa-06-2
    毎日1ページ音読しましょう。漢字はふりがなをつけずに読めるようにしておきましょう。  2011/01/06 14:54:10
 家ちくといっしょにテントのたび――モン
ゴルの人のくらし――

 【1】わたしたちのくらしかたは、まず家
をつくって、そこにおちついてくらします。
 学校へいくのも、おつとめにでるのも、そ
の家からです。
 よほどのことがなければ、ひっこしはしま
せん。
 【2】ところが、村ぜんたいが、いつもひ
とところにおちついていないで、家をもって
、あちこち、ひっこしてあるく人たちがいま
す。
 モンゴルの人たちが、そうです。
 【3】モンゴルは、あつささむさのちがい
が、たいへんはげしいところで、しめりけが
すくなく、土地がひじょうにかわいていま 
す。
 そのため、さばくやひろい草原がひろがっ
ており、おおくの人びとが、牛、うま、らく
だ、ひつじ、やぎなどをかってくらしていま
す。【4】そして、いつも水や草のあるとこ
ろをさがして、つぎつぎとひっこしてあるく
のです。
 ふつう一けんの家で、ひつじを二、三百頭
、牛を五十頭、馬を二十頭くらいもっていま
す。【5】ですから、村全体がひっこすとな
ると、たいへんなさわぎとなります。
 しかし、家は、ごくかんたんなもので、お
りたたみができますから、たいしてせわはあ
りません。
 【6】やなぎの木をくみあわせて、ほねぐ
みをつくり、それにひつじの毛がわを、すっ
ぽり上からかぶせただけのすまいです。この
家のことを、パオといっています。
 【7】パオは、くみたても、とりはずしも
、二、三時間でできてしまうたいへんべんり
な家です。
 モンゴルの人たちのたべものは、おもに、
ひつじや牛のちち、にくなどです。【8】朝
は、チャオミイといって、ひつじのちちをい
れたお茶に、いった粟をいれてたべます。夕
はんは、ゴリルといって、ひつじのにくに、
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うどんをまぜてにたものです。そして、一日
のうちに、なんかいもお茶をのみます。【9
】このお茶は、ひつじの毛がわととりかえて
、手にいれます。
 ねんりょうには、ひつじや牛のあぶらのほ
か、牛のふんをかわかしたものをつかってい
ます。パオも、ひつじの毛がわでつくったも
のです。【0】

(「世界ふしぎめぐり三年生」より抜粋)