長文集  6月3週  ★遠くへたびをする鳥(感)  sa-06-3
    毎日1ページ音読しましょう。漢字はふりがなをつけずに読めるようにしておきましょう。  2012/06/15 08:09:23
 遠くへたびをする鳥――わたり鳥のいろい
ろ――

 【1】春になると、つばめが南の国からと
んできて、家ののき下などにすをつくるのを
、みなさんは知っていますね。
 そこの家の人たちは、
「ああ、ことしもまた、つばめがやってきた
。【2】よくわすれないで、くるもんだ。か
わいいものだな。」
といって、じぶんの子どもが、長いたびから
かえってきたように、かわいくおもうもので
す。
 つばめは、くるそうそう、どろをくわえて
きては、もとあったすの手いれをして、やが
て、そこにたまごをうみます。
 【3】ひながかえると、こんどは、せっせ
とえさをさがしてき て、ひなをそだて、秋
になると、大きくなった子つばめをつれて、
また南の国へかえっていきます。
 南の国って、いったいどこでしょう。
 【4】おどろいてはいけませんよ。フィリ
ピンとかインドネシアとか、海をこえた、遠
くのほうなのです。
 これとはんたいに、秋になると、北の国か
ら日本にやってきて、冬のあいだじゅういて
、春にかえっていく鳥もあります。
 【5】がんや、かもなどが、そうです。
 これは、どこからくるのかというと、ずっ
と北のほうの、シベリアとか、カムチャッカ
という、さむいところからです。
 夏のあいだじゅう、そこで、ひなをそだて
て、秋に日本へやってくるのです。
 【6】このように、遠くからたびをしてく
る鳥を、わたり鳥といっていますが、そのう
ちで、つばめのように夏のあいだ日本にいる
鳥を、夏鳥といいます。
 そして、がんや、かものように、冬のあい
だいる鳥を冬鳥といっています。
 【7】冬鳥には、このほか、つる、つぐみ
、まひわなどがあります。
 ほととぎすやかっこう、つつどり、おおる
り、さんこうちょう、ぶっぽうそうなどは、
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夏鳥です。
 【8】うぐいすも、春になると、町の近く
にやってきます。けれど、これは、夏のあい
だ山にすんでいて、冬になると、あたたかい
海べや野原にでてきて、そこでひなをうみ、
春のあいだ、平野にすんでいるのです。
 【9】うぐいすのほかにも、ひよどりや、
もずなどは、山と平野のあいだだけを、いっ
たりきたりしているのです。
 こうしてみると、たいていの鳥がたびをし
ているみたいですね。∵
 それでも、ひとつところにいて、どこにも
たびをしない鳥も、いることはいます。
 【0】みなさん、ごぞんじでしょう。
 すずめ、からす。これは、たしかに、一年
じゅう、わたしたちの目のまえをとんでいま
すね。

(「世界ふしぎめぐり三年生」より抜粋一部
調整)