1. 【1】オリンピックのメダルが一
位から
順に金、
銀、
銅でできているように、金は
大昔から、とても人気のある
金属でした。なにしろ
他の
薬品におかされず、やわらかくてコインやアクセサリーにも
加工しやすく、そして何より
美しかったからです。【2】しかし、金は、一トンの
金鉱石の中から、わずか三グラムから五グラムくらいしか
取れないという
貴重なものです。
2. 今から八百年くらい
昔、ヨーロッパの人々は、
珍しい食べ物や
宝物を
求めて、まだ知られていない海の
向こうの国々へと出かけていきました。【3】その中の一人、マルコ・ポーロは、
旅の
途中で見聞きしたことを
集め、のちに『
東方見聞録』という本を出しました。その中で、
東洋には「ジパング」という名前の「
黄金の国」がある、と書きました。
3. 【4】この「ジパング」というのは、
実は日本のことで、日本の
英語名である「ジャパン」はこれに
由来しています。マルコ・ポーロ
自身は、
実際に日本を
訪れたことはなく、中国で聞いた話として書いただけでした。【5】しかし、この本に「ジパングにはものすごい
量の
黄金があり、国王の
宮殿はすべて金でできている」と書かれていたため、コロンブスも、この
黄金の国を
求めて船出したのではないかと言われています。
4. 【6】ヨーロッパの人が
夢見た「
黄金の国」ほどではありませんが、日本にはかつて
佐渡や
鴻之舞など、とてもりっぱな金
鉱山があり、
貴重な金がたくさんとれていました。しかし、これらの
鉱山もやがて
掘り尽くされ、今ではそれほどたくさんの金をとることはできません。
5. 【7】そこで、
最近注目されているのが、「
都市鉱山」と言われるものです。
実は、パソコンや
携帯電話、
液晶テレビなどの中には、「レアメタル」と
呼ばれる
貴重な
金属が、
少量ずつですが
使われています。【8】その中にはもちろん、金もあります。ですか∵ら、これらの
機械をうまくリサイクルして、その中の
金属を
取り出して
使おう、という
試みが
始まっています。【9】家電
製品などがたくさん
使われている日本には、
世界有数の
都市鉱山があると言われています。
6. 今も
昔も、大人気の金。リサイクルを
進めて、日本は
再び、「
黄金の国」になれるでしょうか。【0】
7.
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