1. 【1】そろばんのもとになるものは、エジプトのピラミッドができるころから
発明されたと言われています。日本にそろばんが入ってきたのは、中国からでした。【2】中国のそろばんは、中国
式計算にあうように、上のたまが二つ、下のたまが五つあり、そのたまは、丸い
球形をしていました。【3】しかし、丸いたまはつるつるして、ずれることがあります。日本人は、ぱちぱちと
動かしやすく、また
動かした
位置でずれにくくするために、上から見ると円で
横から見るとひし形という今の形にしました。【4】また、十
以上になると、となりのたまに
移るように、上のたまを一つにし下のたまを四つにしました。こうして、中国のそろばんよりもすばやく計算ができる日本のそろばんができました。今
世界中に広がっているそろばんは、日本の形のものになっています。
2. 【5】そろばんと
電卓とをくらべてみると、
電卓のいいところは、
使い方がかんたんで、まちがえることがないことです。そろばんは、すばやく計算できるようになるためには、毎日の
練習が
必要です。それに、
動かし方をまちがうと、計算まちがいをすることもあります。
3. 【6】けれど、毎日
練習することで、計算する力が
身につきます。
指先を
動かすことで、
指が
器用になり、
脳の
働きもよくなります。また、計算している数字を、たまのかたまりの
動きとして目でつかめるようになります。【7】何よりも、
美しい木でできているたまをはじき、自分がどんどん上手になっていくことで、
達成感や
気持ちの
良さが
味わえます。【8】
世の中には、
簡単であるからいいというものもありますが、そろばんのように
身につけるまで時間がかかるからいいというものもあるのです。
4. 【9】そろばんは、鳴らすといい音がするので、
楽器のかわりにして
遊ぶ人もよくいます。でも、
床をすべらせて
遊ぶことは
絶対におすすめできません。すぐにこわれてしまうからです。
実はこんなことを書くのも、そうやって
遊んでしまういたずらっ子がけっこういる∵からなのです。【0】
5.
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