KotobanomoriNo.750

言葉の森新聞

2002年3月1週号

文責 中根克明(森川林)

  アンケート用紙を同封

 3.1週の言葉の森新聞には、アンケート用紙を同封しています。ご自由にお書きください。

 今回のアンケート用紙には、生徒のメールアドレスとパスワードを記入する欄があります。これは、今後インターネットで作文を送信する際にいたずら書きなどがないように本人認証をするためのものです。いたずら書きについては、これまで年に数件、勘違いや軽いいたずらで他人の生徒コードを使った書き込みがあっただけですが、今後、インターネットの使用が日常化すると、こういう問題が時どき出てくると思われます。

 現在、インターネットを使って作文送信を行なっている方は、メールアドレスとパスワードを必ず登録しておいてください。インターネットをまだ利用していない方も、パスワードだけは早めに登録しておいてくださるようお願い申し上げます。

 パスワードは、半角英数字4〜12文字でお願いします。(例:hana、yama2301、gpt25など)。重要なパスワードを決める際は、意味のない文字列で大文字小文字数字などを混ぜて作る方が安全性が高いと言われています(例:tGzpK3ixなど)。しかし、今回のパスワードは、掲示板などで本人認証を行なうためのものですから、複雑なパスワードにするとかえって使いにくくなると思います。自分で使いやすいものにしておいてください。

 生徒による登録が完了するまでは、こちらで仮のパスワードを入れてあります。

  11月のアンケートより(その2)

●父母より(中1) 構成、内容等の点(?)をつけていただいています。例えば、表記ではその点数の理由が分かります。しかし、構成等では、何となくは、「うまくいかない」から80点台というのは分かるのですが、もう少し具体的にそれぞれの内容を指摘していただくと、「ああ、こういうところをこう書くともっといいんだな。」と合点がいきます。いつも、先生には、ほめていただいて、それが当人の励みになってありがたいのですが、できれば各々で100(平均)以下のとき、どこをどのようにした方がいいということを具体的に教えてください。

▼教室より 従来の作文指導は、内容も表現もすべてまとめて評価するところがありました。そのために、表現力の評価よりも、取り上げた材料の評価になっていた面があります。

 言葉の森の作文指導はこの反省に立って、子供が努力すればできる表現の項目を中心に指導評価するようにしています。しかし、表現項目の指導も、場合によっては先生の主観に左右される面があります。例えば、「中心を決める」「自分だけがしたこと」「その人らしい会話」などは、生徒本人がそのつもりで書いたものでも先生がそう見ないという場合も出てきます。そこで、今後、項目の評価に関しては、ある語句が入っていれば無条件で◎にし、微妙なニュアンスについては講評でアドバイスをするということを徹底していきたいと思います。

 例えば、「中心を決める」では、(1)「いちばん……なのは」という言葉が入っていれば◎、(2)言葉の上では入っているが内容の面では微妙という場合は、評価は◎で講評でアドバイス、(3)言葉が入っていず内容の面でも微妙というときは先生の判断で評価、というようにしていきたいと思います。つまり、評価は甘めにして、微妙なことは講評で書くという方向です。また評価が◎でない場合は、講評でその理由がわかるようにできるだけ具体的に書くようにしていきたいと思います。

●父母より(小6) インターネットに接続することをそろそろ考えています。来年の4月迄には、作文も提出できればと思っておりますが、親子共に初めてですので、どのように進めていけばよいのか全くわかりません。メールとインターネットの違いも把握できていません。作文の書き方や送り方他、「初歩の初歩」を教えて頂きたくどうかよろしくお願い致します。

▼教室より 「学習の手引」に、パソコンでの作文の書き方・送り方を掲載しています。ウェブで見る場合は、こちらです。→http://www.mori7.com/guide/iguide.html

 現在、小中学校でも急速にパソコンやインターネットの指導をするようになりました。数年前、慶應SFCで新入生全員がホームページを作るということがニュースになりましたが、今は港南台高校の授業の一部でそういうことを行なっています。ローカルな話題で、すみません(笑)。また2年前、港南台第一中の中3の技術家庭の期末試験はパソコンで文字入力がどれだけ速くできるかでした。しかし、今ではこういう文字入力の指導や評価は小学校段階まで下りています。ですから、今後、学校の授業の中でITの学習が行なわれるようになると思います。それまで、不明の点は、言葉の森に直接お電話でお聞きください。

●父母より(中1) 小3よりお世話になっております。低学年用の中学受験準備のための通信教育を始めたものの、読解力のなさに唖然としたことがきっかけでした。1年後、作文が小学生新聞に掲載され、少しずつ自信をつけることができました。週に一度の作文(感想文)と中根先生に勧められた音読を中心とした勉強を続けているうちに、読解力がつき、6年生では、算数と並んで国語も得意科目になっていました。(自習ができなかったり、作文をお休みしたりと、決して模範生ではなかったのですが。)

 志望校に合格した今も、週に一度、さまざまなテーマの長文を読んで感想文を書くという習慣は続いています。あの時、言葉の森を始めて本当に良かったと感謝しています。まさに、「継続は力なり」ですね。これからもよろしくお願いいたします。

▼教室より どうも、そんなに言っていただいて恐縮です(^^ゞ。私のうちの子供も、国語だけは得意です。長文音読を毎日していたせいもありますが、それだけではやはり日本語と接触する時間が少ないので、読書時間を毎日確保していました。勉強をしない日はあってもいいが読書しない日があっては駄目という方針でしたから、小学校時代の成績はそれほどよくありませんでした。しかし、中学生や高校生になり、本人が勉強もするようになると、成績もすぐに上がりました。長い目で見ると、小学校時代の成績にはあまりこだわらずに、たっぷり本を読んだり遊んだりするのがいいのだと思います。あまり一般化されても困りますが。

●父母より(小2) 国語以外の科目に関してどのように勉強させたらよいのか、どう考えていけばよいのか、そういう記事が大変役立っています。

 長文音読は、だんだん同じものだと飽きてくる様子なので、代わりに教科書を音読させてもいいのかどうかおたずねしたいです。

▼教室より 勉強でも仕事でも、コツというものがあるようです。というのは、だれでも共通して間違った道を進みやすいところがあるからです。その間違いやすいところを事前に教えてくれるのが先人の知恵です。人生や社会については、故事やことわざのようなかたちで、その先人の知恵が言語化されていますが、勉強法に関しては、まだその言語化が進んでいません。しかし、この分野はこれから急速に発展すると思いますので、これからもいい勉強法を紹介していきたいと思います。

 長文は8ページですので、毎日1ページ読むと三か月で一つのペーについて10回ぐらい読むような計算になります。途中から飽きてくるとふざけて読むような場面も出てきますが、これはあまり目くじらを立てないでください。暗唱するぐらいすらすら読むことが目標ですから、飽きても同じものを繰り返し音読していくのが大事です。現在は、同じものを繰り返し取り組むという機会が少ないので、できるだけ目先を変えないでやっていくといいと思います。

●父母より(小4) いつもありがとうございます。先生にほめていただくと、もうパーっとやる気倍増の子供です。

 毎回、構成、主題等、点数化して、平均(100)との位置がわかるのですが、特に100以下のとき、「なぜ、どこが、そしてどのようにすればもっといいよ。」ということを少し具体的に教えていただくと本人もわかりやすいように思います。たいてい、「うーん、主題が85ってことは、少しずれてたんだねえ。構成は90ってことは、うーん。」で、終わってしまっています。毎回でなくて結構ですので、よろしくお願いします。

▼教室より 評価で大事なことは、子供自身が何を評価されたかがわかり、どうしたらいいかがわかり、次回にそれができるということです。数学のように○×がはっきりするものは自然にそういう評価や指導ができますが、芸術的な教科については先生の主観で評価だけが単独になされ、その後の指導に結びつかないケースがときどき見られます。言葉の森では、指導に結びつく評価を目指し、点数が悪いときはその理由が子供自身にわかるように指導していますが、まだそれが徹底していないところがあったようです。今後、改善していきたいと思います。また、以上のような点で評価の理由が不明なところがありましたら、自習用紙の「先生へのひとこと」の欄で、直接先生におたずねください。

●父母より(小4) なかなか指定日に書き終えることができませんが、遅れ遅れでもなんとか飛ばさずに提出できるように、はげましています。

 先生の温かい講評は、親も楽しみにしています。

 今後ともよろしくお願い申し上げます。

▼教室より 「遅れてでも提出」ということ自体は尊いのですが、課題が何週間かたまると心理的に負担になることがあります。また、「遅れてでも出せばいいから」という気持ちがあると、逆に「忙しいときは後回し」ということになることがあります。これは、英会話のラジオ講座などでもよくあることですが、毎日決まった時間にラジオを聴く人の方が、録音して聴く人よりも長続きするというデータがあります。作文のように開始するのにエネルギーの必要な勉強は、電話のあとすぐに書き始め、その日のうちに書き上げるというようにする方が負担が少なくなります。また、その日のうちにできなかった課題については、原則として「その週は欠席」としてしまった方がいいと思います。ほとんどの子供は真面目ですから「遅れてでも提出する」と言います。親もそれを聞いて「じゃあ、がんばりなさい」と言います。先生もつい「遅れてでもいいから出してね」と言いがちです。しかし、私(森川林)は自分の子供のときもそうでしたが、遅れた分は欠席ということにして、とりあえず今週の課題に取り組むということでやっていく方をおすすめします。できるだけ無理のないかたちでやっていってください。

●父母より(中1) 中学生の生活にも慣れ、多忙ですので、「言葉の森」がとても大変そうです。また、いつも先生が書きにくい時期と言われているとおり、「とても書きにくい」と言います。今は、がまんの時期と思って、励ましていますが、読解力、文章力、すべての国語力に乏しい娘はとてもつらそうです。「継続は力なり」でがんばらせたいと思います。よろしくお願いします。

▼教室より 小・中・高・大を比較すると、受験期を除けば一般に中学校生活がいちばん多忙なようです。しかも、この中学生のころは、書く力と読む力が最もかけ離れる時期だと言われ、子供自身も書くことに自信が持てなくなる時期にあたります。更に、現在の中学校では、読書や作文の指導が小学校や高校に比べると手薄になる時期のようです。このため、中学生時代に作文の勉強を続けることは大きな困難が伴います。これを克服するために、個人や家庭の努力だけでは限界があるようです。言葉の森でも、中学生がもっと続けやすくなるような魅力のある教室作りをしていきたいと思っています。

●父母より(小2) 読書がたくさんできるよう、良い環境を作っていきたいです。

▼教室より 読書環境というと、(1)よい本の提供、(2)読む時間の確保、の二つが大事ですが、学年が上がるとこれらに加えて、(3)漫画・テレビ・ゲーム・インターネット・携帯電話のルール作りも必要になってきます。ルール作りは問題の顕在化する前に行なうと効果的です。携帯電話は今は有料の従量制ですから自然に歯止めがかかっていますが、将来は必ず定額化します。先の話ですが、今から対策を考えておくといいと思います。

 

  光る表現(小1−小3) 2002年3月1週号

●くるみさん(いのね/幼長)の作文より(メグ先生/2.3週)

 わたしはきんちょうしてしまってかたまってしまいました。ふしぎだなあとおもいました。【評】いつも元気なくるみちゃんでもきんちょうしてしまうことがあるのね。

●るーたんさん(いてふ/小1)の作文より(ポプリ先生/2.3週)

 たのしくはなしていたのでおべんとうのおいしさがどんどんふくらんでいきます。そのときわたしは、こうおもいました。ママってこんなにおべんとうをつくるの上手なんだなぁ、とおもったのです。おいしいのでふりかけをおべんとうづつみにこぼしてしまいました。おいしいごはんは、またたべたい。評:ママのおべんとうにかんげきしているるーたんだね。よかったね。

●みのちゃんさん(いぬほ/小1)の作文より(森川林先生/2.2週)

 (お母さんは)「まあまあ、どうしたの。」といいながらエプロンをはずしながら、げんかんにでてきました。◆評:お母さんのふんいきがよくつたわってくるね。

●郁弥さん(いはね/小1)の作文より(メグ先生/2.3週)

 ぼくは、ゲームよりベーブレードのほうが大すきです。どうしてかというとバトルもできるし、たのしいからです。まるでトルネードのようにまわります。【評】上手なたとえがつかえたね。

●みのりさん(いこの/小2)の作文より(メグ先生/2.2週)

 いもうとが、「あーちゃん、10回ぐらいこけちゃっていたいなあ。」ところびながらいっていました。まるでうさぎのようなかめのようなころびかたでした。【評】おもしろいたとえですね。

●茉理枝さん(いせう/小2)の作文より(森川林先生/2.2週)

 (バレンタインレターで、)わざとぜんぶまぜないで、白いところや、赤いところや、ピンクなところを残しました。◆評:何かを作ったときは、このように自分の工夫したところを書いていくといいね。

●さくらんぼさん(いそら/小2)の作文より(スズラン先生/2.3週)

 「先生は」この子は、なぐられて、かえって、むねの中のもやもやがすうっときえていったと書いてあるので、ほんとうに、先生にもうしわけないと思っているのがよくわかりました。:評:げんこつでなぐられても、自分がわるいと思っていたので、それですっきりした気持ちになれたのですよね。気持ちを考えながら読んだことがわかります。

●森のきのこさん(いたれ/小2)の作文より(ゆり先生/2.1週)

 (せつ分の日)夜ごはんに、ながい、おすしをたべました。わたしは、こども用のおすしがあればいいなと思いました。【評:そうだね。せっかくの丸かぶり。子どもにも一本丸ごと食べられるおすしがあるといいよね。】

●ピロコさん(いつち/小2)の作文より(メグ先生/2.3週)

 しばらく行くと、ほなちゃんたちがわたしのほうに来て、三人声をそろえて「千田さん、いっしょに行こう。」と言ったので、わたしは、「いいよ。」とにっこりして言いました。【評】会話とそのときの表情が書けたね。

●ミニリュウさん(いにと/小2)の作文より(ぴのこ先生/2.3週)

 今日のじゅぎょうさんかんで一番うれしかったのは、林先生にほめてもらったことです。ぼくが教えてあげた一年の女の子も、話しやすくて、かわいかったです。ぼくは、よくやれたなぁとまんぞくしました。【評】思ったことがいろいろかけたね!おもちゃ作りも大成功!

●大和さん(いぬむ/小2)の作文より(ゆうこ先生/2.3週)

 今日、くもんでは、おたのしみ会がありました。くもんにきてはじめて、しもちゃんとゆうきくんに会いました。【講評】わくわくドキドキ☆の書き出しですね!

●ウサリンさん(いねめ/小2)の作文より(ゆうこ先生/2.3週)

 本当のことが言えなくなったノンちゃんは、かわいそうだけれど、とても悪いと思いました。わすれんぼうの名人と言われたのが、とても気になりました。そして、先生なのに、おとぼけでノンちゃんのうそをしんじてしまったのも、「どうして?」と思うくらいふしぎです。先生にもらったしおじゃけがとてもおいしそうです。【講評】本文をも引用しながら、自分らしい言葉でまとめてくれたね!!

●ミニパンダさん(あもろ/小3)の作文より(ポプリ先生/2.2週)

 たねをうえてから4カ月がすぎました。いっぱいせいちょうしました。みも小さいのが一つ二つ三つ四つ五つといっぱいなりました。まるで小さな木に、りんごがいっぱいなっているようでした。ここまできて、かんがえてみると、たねをうえてから、いろいろな思い出ができたと思いました。草花を育てるには、けっこう時間がかかりますが、すっきりした気分や、うれしい気分になるのでみなさんも育ててみてくださいネ!評:たとえもじょうず。がんばったね。

●大介さん(あよう/小3)の作文より(けいこ先生/2.2週)

 ぼくは雪印ハムの会社がこれ(ウソの産地)をするとダメだと思いました。だって、雪印は前にも牛乳のことでトラブルを起こしました。お母さんもこう言っています。「雪印ってもうそういうような『まあええか』とか言ってる会社なんやな。」と言ってました。たしかに、おいしくて有名なので、信用して買っている人が大ぜいいます。だから、そんなことをすると、「あーあ、信用してたのに何買えばいいのか。」と思う人も少なくないです。 評:商品を買う人も、工場でいっしょうけんめい働く人も、牛を育てた人も、みんなが怒りを覚え、困ってしまうようなことが、当たり前のように行われていたことには、驚きをかくせない。しっかりニュースを見て、自分の意見をまとめられた。

●真章さん(ありる/小3)の作文より(スズラン先生/2.3週)

 水ぼうそうは、一回予防接種をしたけれど、水ぼうそうになってしまいました。でも、予防接種をしていたおかげで、顔にはブツブツができなくて、おなかとせなかだけですみました。:評:予防接種のおかげということがはっきりとわかる実例ですね。軽く済んで良かったですね。

●あやこさん(ありろ/小3)の作文より(クマのプーさん先生/2.3週)

 1分でもいいから必死でやると勇気がでました。【評】実感がこもった、前向きないい言葉ですね。

●瑞幾さん(いおね/小3)の作文より(はるな先生/2.3週)

 ぼくは、この文を読んで、ほとんどの病気は、接種することで、病気をまぬがれると思いました。ぼくはとてもたくさん接種しています。日本脳炎を3回、麻しん1回、風疹1回、ツベルクリン2回、こんなにたくさん接種しているから、ぜったい接種した病原菌に負けないことが分かりました。・・・・(「接種したら、もうだいじょうぶ」より) (講評);作文の中身がよくわかり、伝染病にかからないぞ!という自信にあふれた、とてもいい題名です。この長文を読んで、予防接種の大切さが「わかったこと」として、しっかり書き出せています。あなたが、小さい頃から受けた予防注射の名前を、詳しく書き並べたので、具体性が出て、説得力のある感想文になりました。 

●くろくるくんさん(いかゆ/小3)の作文より(さかな先生/2.1週)

 「ありの一ぴき一ぴきの力は弱いけど、いっぱいあつまれば強くなるんだなあ。」ということがわかりました。★評:実さいにアリを育ててみると、みんなで協力(きょうりょく)する場面がよく分かったんだね。

●ちーさん(いぬえ/小3)の作文より(森川林先生/2.2週)

 「あっ。」チョコレート君は、いきをのみました。なんとおくの方にキラキラ光っているものがあるのです。近くによってみると、なんと宝石が山のようにつみあげられていました。そして、宝石のとなりの木のうろの中からまぼろしの花のようせいがつぎつぎに出てきました。◆評:すごい。本当にそういう場面が思い浮かんでくるね。

●知恵理さん(いはさ/小3)の作文より(メグ先生/2.3週)

 注射は、まるで、ねこがひっかいたみたいにいたかったです。【評】ユニークなたとえですね。

●麻耶さん(いほう/小3)の作文より(えんぴつ先生/2.3週)

 ★ぶたれるのがわかっているのに学校に行くのには、すごく勇気がいると思うけど、行けたのがすごくえらかったと思う。【評】もし、代田くんという男の子がほんとうにいたら、まやさんみたいなやさしいともだちに、はげまされて、ハッピ−だったのになあ・・。★先生も、代田くんの心に、もやもやがあるのを見通して、げんこつを2はつゴツンゴツンとやったのかもしれません【評】まやさんは、代田くんのきもちになって、そして先生のきもちにもなって、本を読んでいるのがかんじられます。登場人物によりそって、すてきな本の読みかたをしていますね。

  光る表現(小4−小5) 2002年3月1週号

●アーサーさん(あひわ/小4)の作文より(みち先生/1.2週)

 良い友人を得たければ、まず自分が良い友人でなければならない。名言集の中の言葉が、こんなに身にしみて感じたことはなかった。:評:意味深い名言から、学ぶことができたましたね。良い友人ができ、心豊かな人生がおくれますね。

●ししさん(あふか/小4)の作文より(さかな先生/2.3週)

 こんなことをお母さんに話していたら、急に胸がしめつけられて、ぼくは、あわてて後ろをむきました。ポロリと涙が出てきてしまったんです。お母さんに見られないように後ろをむいたのにすぐにバレてしまいました。また後から後から涙が出てきました。お母さんは、だまってわらいながら僕を、みていました。★評:とても感動的なシーンですね。

●ともっちさん(いえさ/小4)の作文より(けいこ先生/2.3週)

 節分が終わったというのに、全然春は来ません。雪がふったり、あつくなったりと、とても春の神さまは気まぐれです。 評:春の神さまは、どこかに寄り道をしているのかな?

●きのこさん(いすこ/小4)の作文より(ゆうこ先生/2.2週)

 カメと同じで、二匹は仲が良くて、鬼ごっこらしいことをしています。時には長いフンをつけながら(三センチ位の時もあります)泳いでいます。そのフンをカメが食べるのを見ました。メダカの名前は、五匹の区別がつかないので、お母さんが知っていた、五人グループの名前からとりました。(フィンガー5)金魚にいつもえさをとられています。それでもお腹がプチッとしています。残りものを食べているのか、それとも金魚のフンか……。【講評】楽しい観察日記の一部です♪

●ヒマワリさん(いすさ/小4)の作文より(はるな先生/2.4週)

 ・・・・・私の場合は「あーっ。カだ。・・・・パチン」というふうに発見して、すぐにつぶしてしまいます(がまんできないのです。)わたしは、この文章を読んで「ことしは蚊をつぶさないようにしよう。」と、新しい目標を決めました。「目標たっせい、がんばるぞ!」でも、一ぴきもつぶさずに夏が終わることはなさそうです。(講評);蚊の発生する夏を想像(そうぞう)したことが、大変うまく書けていますよ蚊に刺されたら、途中でたたかず、血を分けてやったほうが、かゆくなくていいと、わかっていても、やはりがまんしきれずに、パチンとつぶしてしまう人の心理を、大変ユーモラスに表現できました。先生も、「本当にそのとおりだ!」と思いますよ。

●YOTOさん(いせい/小4)の作文より(ぴのこ先生/2.3週)

 ぼくは血を吸う双翅類ではヤブカ、アカウシアブ、シオヤアブ、アオメアブをもっているけど、ミナミカマバエは、かっこいいのでぼくが一番ほしい双翅類です。特にカマキリのような前足がかっこいいです。

●はーちゃんさん(いとか/小4)の作文より(みか先生/2.2週)

 家に帰ったら、しっぽが「ニャー。」と一回鳴きました。私は、おなかがすいているのかなと疑問に思いました。そして少ししてからお母さんが、「このねこちゃんに、お名前をつけたら。」と言って、私はその日考えました。そしてそのねこはしっぽが長かったので『しっぽ』という名前にしました。わたしはしっぽが世界中で一番かわいいねこだと思います。評:しっぽはあすはちゃんにこんなにかわいがられて世界中で一番幸せなねこちゃんですね。

●まりさん(いにほ/小4)の作文より(クマのプーさん先生/2.2週)

 わたしがこまを回してみましたが、なかなかうまくいきません。しかも、おじいちゃんにぶきようだと言われて、むっとしました。それは、いつもお母さんにきようだと言われていたからです。【評】反対の意味の「ぶきよう」と「きよう」をうまく配置して、心の動きを表現できましたね。こまは、回したことがないと最初難しいでしょう?私もきっと回せないですよ。

●れもんさん(ふれ/小4)の作文より(さかな先生/2.2週)

 まるでテストのときだけ神様がそばについているようでした。★評:祈るような気持ちでがんばっているのを、どこかで見ていてくれたのでしょうね。

●DD51さん(あある/小5)の作文より(ポプリ先生/2.3週)

 島の動物は自由に生きているが、大陸の動物はいつもほ食者に命をねらわれている。大陸の動物がかわいそうにも思えるが、これこそが自然のバランスだと思う。いろいろななぞの自然とそのバランス。自然は、地球上に住むすべてのものをコントロールしているように思える。評:大きく主題を述べられたね。合格だね。

●友葵さん(あしも/小5)の作文より(ゆり先生/2.3週)

 もし、ネズミが猫くらいの大きさだったら…、考えただけで、背筋がぞっとする。巨大ネズミの大群が、ものすごい勢いで走っていったら、どんなに怖いだろう。(略)もし、ゾウが小さくなって、猫くらいの大きさになったら、ペットとして、人気になるかも知れない。ゆっくり歩くから、犬より散歩が楽だし、家庭がほのぼのしそうだからだ。【評:大きなネズミと小さなゾウ。想像したことをおもしろく書けたね。】 

●ケロちゃんさん(ありう/小5)の作文より(ポプリ先生/2.1週)

 今は、平和な国と、平和じゃない国の差が大きすぎる。節分という日もいいが、平和という日があってもいいと思う。その時は、世界のみんなで、「戦争ー外。平和ー内。」と、さけびたい。評:同感です。きっと実現できますように。

●キキさん(あろの/小5)の作文より(みち先生/2.3週)

 春はもうすぐやってきます。今から外が春の準備を進めています。私はそれを色んなところで感じたいです。:評:春を待つ思いがよく伝わってきます。

●アーサーさん(いにち/小5)の作文より(ゆうこ先生/2.3週)

 鳴き声も動物たちの武器であろう。時には甘え、呼ぶ、危険を仲間たちに伝えるなど自分の言いたいことや伝えたいことをアピールする。でも調べてみたら世界はすごかった。アメリカのある学者が島と大陸で同じ種類の動物を放し同じエサを与えつづけたら鳴き声も体つきも性格までちがっていたそうだ。まったく大陸や島はどんなパワーをひめているのだろうか。【講評】探究心旺盛なアーサーさんらしい文章展開になりました☆

  光る表現(小6−社) 2002年3月1週号

●けろっぴさん(あちえ/小6)の作文より(さかな先生/2.2週)

 土の道、つまり地球のかけらが、コンクリートにならぬよう願うばかりである。★評:結びにふさわしい一文。地球=コンクリートになってはあまりに味気ないね。

●雅貴さん(あめす/小6)の作文より(みのり先生/2.3週)

 お花見へ行くと桜の木が「たくさん私(僕)のきれいな花を見て帰って」と言っているように見えてくる。(途中略)まるで杉が「さぁ、花粉よ!鼻に入り込め」と言っているかのように見える。特に風が吹いている時が揺れているので、「花粉よ。風に乗って遠くまで飛べ」と言うようにも見える。(評)おもしろい表現です。ほんとにこんなふうにしゃべられたりしたらちょっといやだけど(>_<)

●泰佑さん(あるい/小6)の作文より(ポプリ先生/2.3週)

 日本のリンゴを何かに例えるとすると、まさに図工の作品でしょう。外見が重要で、中身は関係ないのです。たしかに、外見が美しいことも大切ですが、それが食べるものだったら味のことも一緒に、美しく、おいしくしてくれれば、日本のリンゴも、図工の作品ではなく、テレビゲームみたいに、外見も楽しそうで、内容も楽しいものになれると思いました。評:テレビゲームのすばらしさをあらためて実感。すごいね。

●正人さん(いなり/小6)の作文より(森川林先生/2.3週)

 そこで僕は、お母さんに聞くことにした。するとお母さんは、単一民族のせいかしらねえと言っていた。もしかしたら文化の違いがいろんな所に現れているのかもしれない。だとしたら、今こうして遠くから日本の国を見ることは、すごく大切なことだと思う。色々な考え方があるということを日常の生活から理解するチャンスを大事にしたい。◆評:外から見た日本について、よく考えた。高学年らしい視野の広い意見。

●A.Lさん(あそき/中1)の作文より(けいこ先生/2.3週)

 ある現象とあるコトバが厳密に一対一に対応しているならば、だれが現象を記述しても同じ記述になるはずだ。ところが、どっこい、そうはうまくゆかない。 評:これが言葉の難しいところでもあり、おもしろいところでもあるね。

●たごさくさん(あによ/中1)の作文より(ゆうこ先生/2.3週)

 その理由は、ぼく自身の経験による。ぼくは中学に入ってから英語を習い始めたが、しばらくして身の回りのものを英語で言う楽しさを覚えた。これは、英語というコトバがあることによってぼくの認識が広がったのである。【講評】本文からの論旨に添いながら、話題を引き寄せて身近な実例をとりあげてくれました。

●日本太郎さん(あねひ/中1)の作文より(クマのプーさん先生/2.3週)

 言葉というものは実体の飾りのようなものだからだ。例えば魚だったとすると、おじさん、鮪、鮭などの名前がある。しかし、ただそれは魚についた飾りだ。【評】言葉と実体の関係をなにか表現しようとして、「飾り」という言葉をおいたところがいいですね。

●晃章さん(あらか/中1)の作文より(えんぴつ先生/2.3週)

 ★しかし、すごいのは、北極の方に住んでいる人たちである。その人たちは、生活のいたるところに白色があるので、一言に白といっても、彼らには百種類ほどあるらしい。しかも、雪の色も日によってちがうという。【評】:おもしろいね。色見本もびっくりだ。★生活と環境が変わるだけで、ものの感じ方まで変わることにはおどろいた。【評】:さらりと言ってのけたけど、内容的には深いぞ。つきつめていくと、民俗学にたどりつきそうだ。

●佐保さん(あるま/中1)の作文より(ふじのみや先生/2.1週)

 子供は親を悲しませまいと、思っていても思っていないような発言をする。母親に意見を合わせようという気になるのだ。そうすると、子供は自分の意見がうまく言えないようになってしまったりする。それに、親がこぼすと子供は自分に罪悪感を感じ、親子の間にちょっとした緊張関係だって生まれてきたりはしないだろうか。 【評】深い分析です。脱帽…!

●ルフィさん(あわせ/中1)の作文より(さかな先生/2.3週)

 ありえないはずの虚像の方が本当に見えてくるのは、言葉と共に世の中で久しく実体を見ていないためなのか。★評:何だか文学的な匂いがする一文だね。

●尚志さん(いても/中1)の作文より(クマのプーさん先生/2.2週)

 「行間」や「余白」など雑学的なものはドレッシングなど調味料的な役割があるのだと思う。【評】ドレッシングのたとえをもってきたのは、いいアイデアですね。なにもかけないで食べるのもいいけれど、ちょっと味気ない。調味料のある無しで味わいが出てくる、といった感じをうまく言い当てていると思います。

●ペライアさん(いひお/中1)の作文より(森川林先生/2.3週)

 日本のりんごは「形>味」、つまり中身よりも外見のほうが大切であるという考え方であるということがわかる。◆評:不等号で表わしたところがおもしろい。文章というのは、理屈がしっかりしていることが大事だから、数学の説明などにつながるところがある。

●クラシックさん(しふ/中2)の作文より(メグ先生/2.3週)

 しかし、道を踏み外し、あえて獣道を通る道を選んでもいいのではないだろうか?自分の信じたその道には、底無し沼が湧いているかもしれない。はたまた、灼熱の砂漠に続いているのかもしれない。しかし、その先には、可能性という名の太陽が見え隠れしているのだから。【評】たとえそれがどんなに小さくても、可能性がある限りあきらめずに、求め続けていきたいものです。

●たこたこさん(こむ/高1)の作文より(メグ先生/2.3週)

 旅をするのにも生活をするのにも、人に作られた案内書にだけ頼らずに自分流のやり方でやっていくのが人とは違った、自分らしい生き方でないかと思う。【評】他人にとって良いものが自分にとっても良いものとは限らない。自分の目と足で確かめながら歩いていきたいね。

●YESさん(せし/高1)の作文より(メグ先生/2.3週)

 冒険をすることは大切です。間違った方に進んでしまうと困るという考えだけで夢を持たずに生きるのはつまらない人間です。今からでも遅くはありません!夢を持ち、たまには計画性を持たずに旅をしてみましょう!!【評】背中を押された思いがします。

●友輝さん(いふま/高2)の作文より(森川林先生/2.3週)

 バイクに乗っている時も同じである。遠回りをしたくなった時、知らない道に行ってその結果、道に迷ってしまうこともあるが、近道をみつけるなどの思わぬ発見を生むことも多い。◆評:新しい道を走って、近道を発見するとうれしいのもね。

●太公望さん(うの/高2)の作文より(メグ先生/2.3週)

 日本人はこれからも「人間関係を重視する」という長所を伸ばしつつ一人一人の自己の確立が必要である。【評】自立した人間同士の関係を求めていきたいですね。

●○○○○さん(あう/社)の作文より(森川林先生/2.3週)

 「今さえ良ければよい」と「今全力を尽くす」ということは別物である。◆評:自作名言になっている。内容の深い話をこのようなかたちでコンパクトにまとめると印象に残る。

●香奈子さん(いし/社)の作文より(森川林先生/2.3週)

 「目には目を。歯には歯を。」という言葉がある。しかし、「命には命。」ではないはずだ。悲しみというダメージを受けたのなら、次の犠牲を防ぐことをまず考えなければいけないのではないだろうか。◆ことわざを加工して自分の意見に結びつけたところがいいね。

 

 

 

 

 

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