1998年 3月 1週号 通算第560号

言葉の森新聞

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  3月1週は作文の期末テスト

 3月1週の作文は、これまで勉強した項目表の●印ができるかどうかのテストとして行ないます。

 高校生以上の人は制限時間が75分です。作文用紙の空いているところにかかった時間を書いておきましょう

  3月1週の課題のヒント

   小3〜6年生 「風邪をひいたこと」または「私の好きな場所」

 風邪をひいた時の作文を書く時、おもいだしてごらん(ミルクティ)

 風邪をひいた時、どんなことがあったかな?

 お母さんは、どうだった?

・いつもよりやさしくなった

・おかゆに梅干しをいれたものを作ってくれた

・夜中、寝ないで看病(かんびょう)してくれた

・毛布であったっかくして病院につれていってくれた

 病院のお医者さんや看護婦(かんごふ)さんは、どうだった?

・こわい顔で「注射するか?」と聞かれた

・苦いくすりを、どさっとくれた

・看護婦さんが「はやくよくなるといいね」と笑顔(えがお)で言った

 友だちは、どうだった?

・「はやく元気になって学校に来てね」と電話があった

 風邪のとき、何してた?

・すこし良くなったので、テレビゲームをしていたら、夜に熱がでた

・本やマンガを読もうと思ったが、ページをうまくめくれなくて苦労(くろう)した

・友だちにあえなくて、つまらなかった

 私の好きな場所はほかの人にも聞いてみよう

 「私の好きな場所」という課題で、5・6年生は、お母さんやお父さんに好きな場所を聞いてみるといい実例になると思います。(聞いた話調べた話)

 ことわざのヒント

 「風邪をひいたこと」では、「10、医者の不養生」「53、災害は忘れたころにやってくる」「145、災いを転じて福となす」

 「私の好きな場所」では、「129、水清ければ魚すまず」「141、類は友を呼ぶ」「73、住めば都」などが使えそう。

   中学生〜社会人 「工業社会と情報社会」または「時間」または「愛国心」

 「工業社会と情報社会」は、ハードを重視した工業社会と、ソフトを重視した情報社会の違いを考えて書きましょう。現在の社会は、経済的には工業社会の生み出す富に支えられていますが、多くの人が従事する又は従事したがる仕事という面では情報社会に大きく移り変わりつつあります。具体的なイメージとしては、テレビという機械がハードで、放映される中身がソフトというところになるでしょう。

 「時間」というテーマでは、時間の大切さという主題が書きやすいと思います。反対理解は、無駄な時間も必要だがというところ。名言は、「26、時間を作る第一の方法は……」など。

「愛国心」は、意外に書きやすいテーマです。日本では戦争に対する反省から、愛国心という言葉自体がタブー視されている面もありますが、世界的に見れば、愛国心というのは国民が普通の常識として考えておかなければならないテーマです。自分の国を大事にすることと、ほかの国との協調をめざすことをどうのように両立していけばいいかというところで書いていきましょう。長野オリンピックの例なども使えるかもしれません。名言は、「27、自国に対する賞賛が……」など。

  その週の課題を予習しておきましょう

先生からの電話を受ける前に、(通学の人は教室に来る前に)、課題フォルダを見てその日の課題でどういうことを書くか考えておきましょう。特に長文の感想文を勉強する週は、その長文をあらかじめ何度か読んでおきましょう。事前の予習が勉強の能率を高めます。

  賞状の回収は3月末まで

   新しい賞状はそのあと送ります

これまでの賞状は、クラウン数が表示されていて、その賞状と賞品が交換できるようにしていました。今後は、賞状にクラウン数は表示せず、「山のたより」に賞状を表示するようにします。

これまでの賞状は一度教室の方に全部送ってください。「山のたより」のクラウン数表示に追加したあと、新しい賞状を送るようにしたいと思います。

  貸出図書の返却は3月10日まで

今学期の貸出図書の返却は3月10日までです。返却のすんでいる人に次の学期の貸出図書を送るようになっていますので、返却は早めにお願いします。今どういう本が貸出中かということは、「山のたより」の右上に表示されています。その本が自宅にない場合、すでに返していると思われる場合、返却用の封筒が見当たらない場合などは、自習用紙の「生徒から先生へ」の欄にその旨を書いておいてください。

  ペンネームの変更は「生徒から先生へ」の欄に

「山のたより」などに載せる名前は、ペンネームの希望のある人についてはペンネームで、特に希望のない人については名前で(一郎とか花子とかいう名前です)表示しています。

ペンネームを、開始・変更・停止する人は、その旨を「自習用紙」の「生徒から先生へ」の欄に書いてください。表示するスペースの関係で、できるだけ4文字以内にしてください。

  やさしい心でアドバイス

 子供が作文を書いたり計算をしたりしているときに、そばで見ているお母さんや先生が、字の間違いや計算の間違いに気づいたとします。勉強をしている途中の注意はあまりしないほうがいいのですが、どうしても注意する必要がある場合、やさしい心ですることが大切です。

 「その漢字、まちがってるよ」というときに、言葉の上では同じですが、「その漢字、まちがってるよ(まったく、なんでこんな漢字まちがえるんだろう。ばかだなあ)」という言葉のニュアンスと、「その漢字、まちがってるよ(間違いに早く気がついてよかったね。人間というのは何度もまちがえて成長していくんだから、間違いが見つかったというのはそれだけ進歩したってことなんだよ)」という言葉のニュアンスとでは、子供に伝わる感じがまったくちがいます。もちろん、子供はその違いをことばで説明することはできません。しかし、軽蔑されながら教えられれば勉強はだんだん陰気で苦しいものになってきますし、明るくやさしい心で教えられれば勉強は陽気で楽しいものになってきます。

 やさしい心は伝染します。お母さんや先生が子供にやさしい心で接していれば、子供はそのやさしさをほかの人やものに対して向けるでしょう。

 ところで、家庭でのやさしい心の要(かなめ)になるのは、実はお父さんではないかという気がします。お父さんがお母さんにやさしい心で接していれば、余裕のできたお母さんは子供にもやさしい心で接することができます。それでは、お父さんの余裕はどこから出てくるかと言えば、それは仕事がうまくいっているかどうかです。となると、日本の景気が早く回復してほしいとなってしまいますが、そこまで話が進むときりがないので、とりあえずは家庭の中で気がついた人から気がついたつど周りの人にやさしい心で接するようにしていきましょう。

 さて、最初の話に戻りますが、注意の仕方は、本当は勉強をしている最中はしないほうがいいのです。勉強の最中は子供は頭の中でいろいろ自分なりに考えています。そのときに、横から注意されると自分の考えが中断されるばかりでなく、せっかくやっていることを否定されたように感じるものです。ですから、そばで見ている人が間違いに気がついたときには、その場で注意はせずに、子供の勉強が全部終わってから、「それでは、自分の書いたのを読み返してごらん」というように、子供が自分で気がつくようにしていくのがいちばんいいアドバイスの仕方です。

 子供の自尊心を引き出しながら教える勉強は、一見時間がかかるように見えますが、子供が自分の力で勉強をする習慣をつけるためには欠かせないものです。

  ネットワークが開く教育の可能性

     (ホームページの未来教育フォーラムに掲載した原稿に加筆したものです)

 言葉の森の生徒の多く(約3分の2)は、通信で勉強をしています。この通信の勉強で、いちばんのネックになっているのが友達とお喋りをしながら勉強することができないということです。

 通信教育は、自分のペースで勉強できるという点では能率はいいのですが、人間はやはり隣にコミュニケーションをとれる人間がいる方が、やる気がでるようです。港南台の通学教室でも、人数の少ない曜日の静かなクラスよりも、適度に混み合っている曜日の適度にうるさいクラスの方が、子供たちも熱心に勉強する傾向があります。

 通信教育での友達とのコミュニケーションを支えるのが、今後インターネットになるのはほぼ確実なことだと思われます。しかし、大事なのはそのあとです。

 インターネットを利用した通信教育があたりまえになったあとに必要になってくるものは、小人数のコミュニケーションを保証していくことです。ネットワークが活発になってくると、参加者が多くなり、次第に密度の濃いコミュニケーションがとれなくなります。かといって、閉鎖的なコミュニケーションを続けていくと、今度は内容が先細りになってきます。これは、サークル活動が常に直面する問題です。

 学校ではよく席替えをします。席替えというのは、子供たちにとっては一大イベントです。この席替えと同じものをネットワークの場でも行なうことができれば、小人数と開放性が共存する仕組みを作ることができると思います。

 言葉の森では、今、「広場」で6人ずつのクラス分けを行なっています。今後、このクラス分けをもっと生かした運営をしていきたいと思っています。

 

 

 

  光る表現コーナー

■REIさん(くや/小5)の作文より(洋子206)

私は、今二重跳びを体育の時間にやっている。全然できなくて、なんでこんなにできないんだろう。なんでみんなはできるんだろう。とか不思議だった。……私は、頭では、どうして、なんでと思っているばかりだったが、けれど「この次の体育は、テストをします。練習をしておきなさい。」そういう先生の言葉を耳にして、ハッと気がついたのだ。「練習」、私は、何も練習をせずにできないできないとうめいていたのだ。そして、……今は、どうか二回続けられるようになった。評:「笑う門には福来る」の長文の感想文のなかの出来事の一つの例文です。ふつう聞き流してしまいそうな先生の会話のなかの「練習」という言葉に、自分の努力不足を悟ったところがすばらしいです。そして頑張って練習してできるようになったところはさらに偉いですね! 努力と忍耐なくして幸運はありえないに通ずるよい例文として取り上げてみました。

■クマのプーさんさん(あおむ/小6)の作文より(もとばと203)

努力をするということは人のためでも誰かのためでもなく、自分の幸せをつかむために傷つきながらも、いやになってもがんばることだと思う。評:テニスでどうしても上手にできないことを、他の人が楽そうにやっているのをみると自然とうらやんでしまいですが、その陰にある努力に気がついての決心です。傷ついても継続して上手になりたいという強い決意が感じられます。

■哲也さん(くさ/小6)の作文より(もとばと207)

家庭科で目玉焼きをつくってからのこと、目玉焼きの魅力にひきつけられたのだった。初めて学校出目玉焼きを作ったときは目玉焼きとはこんなにおいしいものだったんだと本当にびっくりするくらいでした。……(中略)……自分が作った手作りのものは何でもおいしく感じるのだなと思った。評:自分で作ったものを味わう喜びが本当に良く伝わって来る文章です。単純な料理でも自分が手間暇かけると本当に食べがいがありますね。みなさんもこのような経験をしたことがきっとあるとおもいます。

■エンゼルさん(あいに/小6)の作文より(めもま206)

私は、それはまるで、一枚のコインの表と裏のようだと思った。表は、前向きで夢を追い続ければかなうという考えだ。裏は、現実を知っていてあきらめてしまう考え方だ。さぁ、考えてみると、どちらの面が自分にプラスになるかわかると思う。私が選んだのは表の方だ。評:中学生が将来の夢について考えているところですが、読んでいて、非常にすがすがしい気持ちになります。

■祐子さん(おこ/中1)の作文より(恭子121)

どんどんふってきて、あっというまに、ふだん見なれた町を白くかえていった。白一色に染まった町が少し明るくなった.……本物の雪を見ると気持が高ぶる。評:情景描写がとても、すてきですね。

  • 瑞生さん(あいし/小1)の作文より(ゆらぎ206)

 ぼくは、ほんきでなげたから、ぜったいあたるとおもっていたのに、よけられたから、なみだがでるほどくやしかったです。……(中略)……ゆうやくんはうれしくて、「よっしゃあ、みい君ゲットだぜ」ぼくはくやしくてたまらなかったので、そとにボールが来たときひろくんにぶつけてやりました。評:ドッジボールの話です。作者は1年生ですが、思ったことの書き方、表情の書き方、じょうずですね。■まささん(あうこ/小2)の作文より(ゆらぎ204) 「犬のあいちゃん」 あいちゃんはぼくんちの犬です。ラブラドールレトリバーの黒い犬です。お父さんが「おすわり、お手」というと、ちゃんと言うことを聞くことができます。ぼくと目があうと、すぐとびついてきます。ぼくのことをきょうだいと思っているのかなと思いました。でも、今は、あんまりかしこいのでお父さんが、「犬の学校につれていってやろう。」と言ったので、犬の学校にいます。また、あいにいってやろうと思いました。評:思ったことがくわしく長く書けました。矢野君は、「あいちゃんが大好きです」とは書いていませんね。でも、あいちゃんがだいすきで、仲良しで、かしこいあいちゃんを誇りに思っている気持ちがよくわかりますよ。こういう気持ちの書き方ができるのはとてもすばらしいことです。今はあいちゃんがおうちにいなくて、さびしいですね。学校から帰ってきたら、もっとかしこいあいちゃんになっていて、矢野君ともっと遊べるようになっているかもしれないね。■友理絵さん(ああて/小2)の作文より(とも212) まるでにんじゃのようにはやくかくれて……。評:かくれんぼのときに、いとこのもときくんがかくれた様子をたとえで表現。「かくれんぼ」という遊びと「にんじゃ」がとてもぴったりで、はじめての「たとえ」は本当によく書けました。■サンダースさん(あさか/小2)の作文より(スズラン216) よしおか君のせいかくは、くいしんぼうで、水泳のせんしゅで、元気ばくはつの男の子でした。グル−プの中で一番にぎやかな男の子だったので、少しさびしくなりました。新しい学校でも、元気にやってくれるといいなあと思いました。評:転校したお友達へのやさしい気持ちがでていましたね。■パフィーさん(あおけ/小2)の作文より(恭子218) それから、おかまのなかに水をいれて、ザッツザッツと手でかきまぜます。その水は白くなります。ここからがむずかしいところです。お米をこぼさないで、そっとそっと、水だけこぼすことです。わたしは5こつぶくらいこぼしてしまいました。……(中略)……わたしは「キュッキュッ」とお米をとぎました。それから、水がとうめいになるまで、何回かみずをとりかえてやりました。評:お米とぎにちょうせんしているようすを、大変ていねいに、かきあらわせました。ひとつのことに、むちゅうになって、もえているすがたは、ほんとうにうつくしいものですね。

■友理絵さん(ああて/小2)の作文より(とも219) (英語の試験の順番が回ってきたときの様子) わたしたちがいくばんになって、しんぞうがとんとんとノックされてるみたいにどきどきしました。評:心臓がドキドキしている様子がとても上手に表現されていました。ノックの音と心臓のどきどきの音がにていることによく気が付きましたね。■ユカリンさん(あえる/小3)の作文より(スズラン210) けずったクレヨンを、こなごなにしたろうに入れて、湯であたためました。少しずつまぜていきました。においが、少しこがしてしまったケ−キみたいです。評:どんなにおいがしたのか、このたとえで良くわかりますね。■じゅんさん(とぬ/小3)の作文より(ゆらぎ205) ぼくは前に校長先生からこんな話を聞きました。「抜けた歯を牛乳に1日くらいつけておいて、もとの歯のところにつけておくとくっつくよ」と言っていました。ぼくはその話を聞いて、すごいなあーと思いました。なんでくつくのかな。それはたぶん、カルシュウムがあるからだと思います。カルシュウムは、骨を丈夫にするから、歯もくっつくのだと思います。評:歯が抜けたことを書いた作文の、「前の話似た話」です。「それは、たぶん..だから」という、わけを考えた書き方が良いですね。■たかどんさん(ふさ/小3)の作文より(もとばと213) ぼくは男の子だけのお料理教室をならっています。なぜかというと、けっこんしてはじをかかないためもあるし、いろんな料理ができると楽しいからです。評:泰洋くんのお嫁さんはきっと幸せ者になると思います!!■真沙実さん(なお/小3)の作文より(スズラン214) わたしは、バトンをわたされて走りました。よこから先生のこえがしました。「がんばれ。」と、元気にいってくれました。わたしは、その言葉をあたまの中でなん回もかいてんさせました。わたしは、「ビュン。」と、スピ−ドをあげました。評:先生の応援で、グンと力がでたことが伝わってきました。■惇さん(のと/小3)の作文より(ゆらぎ210) おねえちゃんはねてしまいました。でも、ぼくはもえているのでねむいけれどねませんでした。評:サッカーの試合を見ている星野君の気持ちがよくわかる表現です。「思いました」と書かないで気持ちを表現できた良い例です。■アルルさん(あおゆ/小3)の作文より(朋恵216) (自分でえさをたべられないじゅうしまつのひなを見て。) もしも私がじゅうしまつのひなだったら、くいしんぼうだから、自分で食べようとしていたと思います。評:いつももりもりご飯を食べている私と、どろどろのえさを注射器でしが食べられないひなとをくらべて、とても楽しい「もしも…」が書けたね。■さん(あうつ/小3)の作文より(めもま213) 金魚がダンスをおどっているみたいに泳いでいる。ひらひらひらひらしっぽふっている。いまにも死にそうな顔をしている。口はぱくぱくと動いていてちょっとなまいきです。評:まるで金魚と一緒に私もダンスをしながら泳いでいるような気持ちになってしまいます。■美紀さん(けく/小3)の作文より(めもま201) だからけむしにかじられた木は、かれてしまって、けむしがにくらしくなりました。もし私がけむしだったら「おねがいだから、私たちをゆるして。わたしたちはこれしかたべるものは、ないの。」と、まるで、会社をくびにされたように、いったと思います。評:アメリカシロヒトリの話を読んで、本当は大大大きらいな虫なんだけれど、虫の気持ちになってみたら、虫も大変なんだということがわかって、とってもやさしい気持ちになれましたね。■ピヨちゃんさん(さあ/小3)の作文より(恭子218) とうとう、50回をこしましたこんなにたくさんいったのは、はじめてです。そらにいる太陽も、にこにこわらっているみたい……。とってもうれしかったです! -評:なわとびで、二じゅうとび五十四回もとべた、うれしい気持を、たとえをつかって、よくかきあらわせました。■惇さん(のと/小3)の作文より(ゆらぎ217) とちゅうでたたかずに血を分けた方がいいとか、かゆみが少ないと書いてあるから、こんどからたたかないようにしようと思いました。一気に物知りになったかんじでした。評:「カ」の感想文の最後です。わかったこと、感心したことなど、たくさん書いた後のまとめとして、自分の考えたこと、変わったことが書けていますね。■マサさん(あうて/小4)の作文より(恭子213) 家につくとすぐに、なべをつくりはじめました。まず大根をきりました。お母さんが「大根は半月きりで、切りなさい。」といいました。いわれたとおり、切ると、「他にも、いちょうぎりや、らんぎりという、切りかたがあるよ」と教えてくれました。先生のような口調でした。評:たとえが、いいですね。きびきびした、会話におかあさんの人がらが感じられます。おてつだい、ほんとうに、ごくろうさま!■小西さん(あおに/小4)の作文より(めもま213) しょく物は、その人のせいかくなどで、ながいきをしたり、しなかったりするんだなぁ。ああ、本当にいけなかったな。評:実感のこもった言葉です。へちまが枯れてしまって大切なことに気づけてよかったね。■ギップルさん(けら/小4)の作文より(ひかり203) 私の番になると、みんなのびあがってみてきました。パカッ、ゆげがボワ−ッと出てきて、辺りが、白くなりました。すると真っ白な、おいしそうなごはんが、ふっくらたけていました。評:情景描写がとても上手に表現できています。本当に食べたくなるようなごはんですね。

私は、「一杯生きてもっと、りっぱなモンシロチョウになるんだよ!」と心のなかでいいました。それから、時々モンシロチョウを、みかけると青虫君のことを、思い出します。評:ギップルさんと青虫君とのほのぼのとした関係がよくえがかれています。

■雅宏さん(そあ/小4)の作文より(ひかり203) 2枚も表彰状をもらいました。でも、まだ作品がかえってきませんでした。いくらまってもかえってきませんでした。ぼくは、「どうしてかえってこないのかな−」というと、友達が、「そろそろ、返ってくるんじゃないの?」といいました。そうしたら、本当に今日作品が返ってきたので安心しました。評:大事な作品を待っている素直な気持ちがよくかけています。■パリパリさん(にみ/小5)の作文より(恭子209) 次の日から,毎日体操服をいれたりして学校にもってきている。わたしの宝物のひとつだ。この中には、テイッシュ、ハンカチ、自由帳、ふでばこ、めがね、、ボ−ルなど、まるでよじげんポケットのように、なんだってはいる、評:いろんなものが、ひしめきあって、袋にはいっているありさまを、上手にたとえられましたね。■ナッシーさん(ひろ/中1)の作文より(ゆらぎ210) 「お金について」 おじいちゃんの死んだ日、物を整理していたとき時だ。おじいちゃんはぼくあてにに貯金してくれていた。……(中略)……おじいちゃんが少ない年金でやりくりして少しずつぼくのために貯金してくれたのだと思う。それを見たとき、うれしかったが、しかしとても悲しかった。評:高橋君にしか書けない個性的な実例。気持ちもよく書けていて、「お金は大切だ」という高橋君の結論まで、読者を十分に引っ張っていける力のある実例です。