http://www.mori7.com/ 1999年4月1週号 通算第612号 shine@japan.email.ne.jp

言葉の森新聞

文責 中根克明(森川林)

  新学期は4月1日(木)から古い用紙はかたづけましょう

 新学期は、4月1日から始まります。これまでの古い教材(課題集、自習用紙、作文用紙、清書用紙など)は、かたづけておきましょう。

  4.1週の山のたよりに、賞状が載っています

 4.1週の山のたよりには、1〜3月の賞状を掲載しています。

 点数の集計は、1月3週から2月4週までの合計点をもとにしていますので、欠席のあった人や学期の途中から教室に入った人は点数が低くなっています。次の学期からは、平均点も加味して集計していく予定です。点数に関してご不審の点がありましたら、ご連絡ください。

 この賞状に表示されているクラウン数は、賞品と交換できるようになっています(賞品交換の連絡は後日行ないます)。山のたよりの右上にこれまでのクラウン数の合計が出ていますが、1月に賞品交換した分のクラウン数がまだ引かれていませんので、4.2週以降は、この合計クラウン数が減る人もいます。ご了承ください。

  4.1週は投票なし

 4月1週は、みんなの作文は送っていません。したがって投票はありません。

  今学期の漢字は一学年下のものに

 4〜6月の漢字集は、一学年下のものにしています。4〜6月は、昨年の学年の漢字を完全にマスターすることを目標に勉強していきましょう。すでに昨年の漢字集をすっかり覚えている人は、長文や短文の自習に力を入れていきましょう。

  小5の長文は2種類あります

 小学5年生は、今学期から急に難しい課題に入ります。読みにくい長文が多くなりますから、長文の音読の自習を必ずしておきましょう。文章の意味はわからなくてもいいですから、すらすら読めることを目標に音読をしていってください。

 「な」と書いてある長文が易しい方の長文で、「は」と書いてある長文が難しい方の長文です。できるだけ難しい「は」の長文で勉強をしていきましょう。

  自習用紙は課題フォルダとは別にしてあります。

 自習用紙は、課題フォルダと別にしてあります。通学の生徒は、教室に来るときに自習用紙も必ず持ってきましょう。

 自習は、できるだけ毎日やっていきましょう。全部ができないときは、長文の音読だけでもやっていきましょう。

 自習用紙に国語問題の解答欄が上の方にありますが、この問題と解答は、毎週の「山のたより」に載っています。

 子供さんの作文を見て気づいたことがありましたら、「父母から先生へ」の欄にお気軽にお書きください。

 自習用紙は、住所ラベルと切手をはる面をオモテにして送ることも、料金受取人払いの面をオモテにして送ることもできます。どちらで送っていただいても結構ですが、住所ラベルと切手をはってある場合、作品は翌週返却できます。(ただし、郵便の事情で遅れる場合もあります)

  先生の名前のかわりに愛称を書いてもいいです

 4月から、作文用紙や自習用紙に書く先生の名前のかわりに、先生の愛称を書いてもいいことにしました(例:中根先生→なね先生)。この愛称は、そのままその先生のコードになっていますので、インターネットから作文を送る人は、先生コードのところにこの愛称をローマ字で入れてください。

  ホームページのアドレスが変わります

 言葉の森のホームページは、4月からhttp://www.mori7.com/に変わります。

  今学期の主な項目の説明

●かいわ……人の言ったことを「かぎかっこ」を使って表わしてみましょう。会話が入る作文を書こうとすると、自然にそのときのできごとがくわしく書けるようになります。

●たとえ……「まるで……のよう」ということばを使って、そのときのようすを比喩(ひゆ)で表わしてみましょう。小学校低中学年の生徒にとって、たとえは難しい課題になりますので、ご家庭でものごとをいろいろなやり方でたとえる遊びをしてくださるといいと思います。

●行をつづける……段落の勉強は4年生から行ないます。段落の勉強をする前の段階では、会話以外の行はすべて続けて書くようにしましょう。(学校では、一文ごとに改行して一マス空けるように指導しているところが多いようですが、このやり方ではかえって段落を理解しにくくなるようです)

●絵をかく……作文を書き終えたあと、作文用紙の空いているところに絵をかいておきましょう。低学年の生徒で中心を決める練習をする場合は、先に絵をかいてから作文を書くと、最も印象に残ったことを中心にして書くことができます。絵をかくのは、表現を楽しむという姿勢を身につけるためです。

●字数……新年度になって、項目がむずかしくなった学年が多いので、字数は前の学期よりも少なくしています。

●段落は三文ぐらいで……読みやすいと感じる段落の長さの平均は、約150字と言われています。文にすると、2〜3文の長さです。「話の変わるところで段落にする」という練習をする前に、句点(。のこと)が三つぐらい来たら段落にするという練習をしておくと、段落が理解しやすくなります。

●わかったこと・疑問に思ったこと…結びの感想に、「…がわかった」「なぜ…なのだろうと思った」などと、自分なりにわかったことや疑問に思ったことを書いてまとめていきましょう。

●ユーモア表現……作文の中におもしろい表現を入れていきましょう。おもしろい表現というのは、ダジャレでもかまいません。「ぼくは、どぶにドブンと落ちました」というような書き方です。これは、小学校低中学年で「絵をかく」という項目があるのと同じ意味で、表現を楽しむ姿勢を身につけるためです。

●「是非の主題」は「AではなくてBがよい」という書き方、「総合化の主題」は「AもBもよいが、いちばん大事なのはCである」という書き方、「生き方の主題」は、「私は……のような生き方をしたい」「人間は……のように生きるべきである」という書き方です。

●「当為の主題」は「……べきである」という書き方、「社会問題の主題」は、「……が問題だ」という書き方、「予測問題の主題」は、「将来……が問題になると予想される」という書き方です。

  学年別作文の書き方前学期とほぼ同じ内容です

 小学1、2年生

 1.1週の課題は、自由な題名です。この1週間であった出来事を思い出して書いてみましょう。題名は、「きょうのこと」や「このまえのこと」で書くと書きやすいと思います。小学校低学年のころは、日曜日などにせっかくいい話があっても、数日たつとくわしく思い出せないことがあります。それだけ生きている時間が充実しているのだともいえます。低学年の子供にとって、いちばん書きやすいのは「きょうのこと」です。ただし、毎週「きょうのこと」という題名ですと、あとで題名を見たときに何の話かわからなくなりますから、書くのに慣れてきたら、「○○をしたこと」または「○○の○○」のように、中身がわかる題名で書いていきましょう。

 小学校低学年では、誤字や誤表記はたくさんあるのが普通です。大人が、字の間違いを直すことを中心に作文を見てしまうと、子供は作文を書くことをだんだん負担に感じてきます。大人は、誤字を理屈で直そうとしがちですが、誤字は、読む力をつける中で自然に直していくものです。例えば、「わ」と「は」の区別ができないというような場合、「こういうときは『わ』で、こういうときは『は』で……」と説明してもすぐには直りません。それよりも、長文の音読や毎日の読書をすることによって、自然に「わ」と「は」の使い分けを身につけさせていくようにしてください。

 

 小学3、4年生

 1.1週の課題は、「得意なスポーツ」です。自分のしたことを中心に書いていきましょう。得意なスポーツが特にないという場合は、「得意なこと」という題名にして書いてみましょう。

 小学校中学年は、表現を工夫して、長く書く力がついてくる時期です。しかし、このころの作文は、「はじめに何をして、つぎに何をして、それから何をして、……」と、時間の順に経過を書くかたちにもなりがちです。中心を決めて書くことを心がけていきましょう。

 

 小学5、6年生

 1.1週は、「得意なスポーツ」いう書きやすい題名です。5年生の人は、結びの感想は、自分なりに「わかったこと」や「学んだこと」を書いていきましょう。6年生の人は、結びの感想は、「スポーツというものは、(人間にとって)……である」と大きく一般化してまとめていきましょう。

 お父さんやお母さんに聞いた話などを書いて、構成に広がりを持たせていきましょう。

 

 中学生

 1.1週は、「長所と短所」という題名課題です。

 体験実例は、自分の体験をもとに書いていきましょう。社会実例は、自分の体験以外の話で、新聞や本に出ていた話などを入れていきましょう。

 名言集に載っている名言は全部覚えておきましょう。また、本を読んでいい表現を見つけたら、自分でこの名言集に書き加えておいてください。

 

 高校生・大学生・社会人

 1.1週は「長所と短所」です。自分の問題であるとともに日本の社会の問題としても考えていきましょう。

 名言集に載っている名言は全部覚えておきましょう。また、本を読んでいい表現を見つけたら、自分でこの名言集に書き加えておいてください。