http://www.mori7.com/ 1999年6月3週号 通算第621号

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言葉の森新聞

文責 中根克明(森川林)

6.3週のヒント

 小学3、4年生

 遠くへたびをする鳥


 そろそろツバメの季節になります。あの小さい体で、遠い南の国からはるばる海をわたって日本まで飛んでくると考えると不思議な気がしますね。旅をする鳥のことを図鑑などで調べて書いてみましょう。


 小学5、6年生

 コオロギはリーリーと(感想文)


 要約
(1)コオロギの声は、日本人には美しく聴こえるが、ヨーロッパ人には雑音として聴こえるといわれている。(2)アオマツムシの声も、帰化昆虫だということを知ってからうるさく聴こえるようになった。(3)知識や習慣は、ものの見方を変える。(4)自分のものの見方や考え方が絶対のものだと思わないことが大切だ。

 似た例
先入観でものを見てしまうという例など。例えば、「あの先生こわいんだよ」などと人から教えられると、会う前から、その先生がこわそうに見えるということがあります。歴史上の実例では、天動説と地動説などの話も書けそう。知識がものの見方を変えるということですね。
 >感想とことわざ
反対意見の理解は、「自分が正しいと思ったことを主張することも大切だが」というところ。「自分のものの見方が絶対だと思わない」という謙虚さは大切ですが、その考えが行き過ぎると、「人は人、自分は自分」という関わり合いのない社会になってしまうこともあるからです。 ことわざは、「88、たで食う虫も……」「92、長所は短所」「16、井の中のかわず……」「119、百聞は一見にしかず」などが使えそう。

 中学生

 落ちてきたら(感想文)


 要約
(1)「落ちてきたら」の詩(黒田三郎)のよさは「願いごとのように」の比喩にある。(2)二つの異なるものを結びつける比喩はものごとをわかりやすくさせる。

 意見
そのまま、比喩の大切さで書いていくとよいでしょう。もっと一般化して、異質なものを結びつけることの大切だと考えてもいいかもしれません。比喩は、ものごとをわかりやすくさせるという効果がありますが、この比喩とは対極にある、もうひとつのわかりやすさの工夫がデータなどを駆使した説明ということになるでしょう。「体重120キロの人」という説明と「お相撲さんのように大きい人」というのと、どちらの表し方にもそれぞれよいところがあります。

 名言・ことわざ
名言は、比喩は自分で新しく創造するものだという意味で、「74、もともと地上に道は……」。同じく、「75、問題とはそこに……」。また、長い説明よりも簡潔な比喩のほうが難しいという意味で、「67、短いスピーチが……」などが使えそうです。


 高大社

 要するに1980年代(感想文)


 ミスプリントです。 上段、18〜19行目「それが増大させようとし物財生産は」→「それが増大させようとし物財生産は」 下段、最後から2行目「大変」→「大変

 下段、最後から4行目「堺屋一」→「堺屋一」


 「産業革命以来の技術革新は、物財の量的増大を求めるもので数値化が可能なものであった。しかし、今進行している知価革命は、本質的に数値化が不可能なものである」というのが長文の主旨です。

 具体的な例を考えながら、知価社会に対応できない旧来の価値観を問題点としていくといいでしょう。

 例えば、絵画などの芸術作品は、使った絵の具の量や描くのにかかった時間で値段が決められるわけではありません。今日の社会では、多くの商品がこの芸術作品のような性質を持ちつつあります。

 モノそのものが不足していた時代には、おなか一杯食べられればなんでもいいとか、寒さをしのげればどんな服でもいいという考えが主でした。こういう考えが大量生産の基礎となった価値観です。

 しかし、今は、自分の気にいったものでなければ、タダでも要らないという考えの方が多くなっています。この「気に入る」ということは数値化できません。最近ヒットした商品などをもとに考えてみましょう。
6.2週の図解説明より

 ホームページの「作文の林」には、ときどき課題の図解説明を載せています。

 高学年の人は、感想文を書くときの参考にしてください。
「ものを大切に」


「自分の目でものを見る」



 
アンケート葉書から(その4)

 
3月末にアンケート葉書を出し、多くの方からお返事をいただきました。以下その紹介です。(紙面の関係で内容を抜粋させていただきました。)

 ご意見:
先生の言ったことをうのみにしてしまい、自分の言葉として書いていないこともある。

 回答:
高校生の小論文指導でも、事情は同じです。たまに、「先生の言っていることとは違ったところで書きました」という生徒もいますが、そういう例はまれです。また違ったアプローチで書いた場合は論点がずれていることの方が多いものです。先生の説明したことをきちんとそのまま書けるということ自体が実力の表われで、力のない生徒は、説明したとおりに書くことすらできません。これまで大学受験の小論文で合格した生徒は、全員、先生の言ったことをそのまま書ける生徒でしたから、言われたことを消化して書けることをむしろほめてあげるとよいと思います。

 ご意見:
送られる本が前に読んだ本だったり易しすぎたる本だったりしたので、適切なものにしてほしい。

 回答:
図書の貸出については、インターネットを使わなければ適切な配本はできない時期に来ているようです。今後、貸出図書の一覧表を充実させて、ホームページから注文できるような仕組みを作っていく予定です。小学校低中学年までは、書店にもいい本はたくさんあり、子供も読書自体を楽しんでいけるようですが、高学年から急に読書離れが始まります。原因は、書店に高学年や中学生の子が読むのにふさわしい本がないこと、勉強の時間が忙しくなることなどです。高学年からの読書指導に特に力を入れていきたいと思っています。

 ご意見:
自習用紙は、今の○をつける形式よりも以前の漢字・読んだ本のタイトルなどを書き込む形式の方がよかった。

 回答:
より続けやすい自習の仕方を考えていきたいと思います。今、低学年で自習を欠かさずやってくる生徒の中には、自分でノートを用意してそのノートに書いてくる生徒が多いようです。ノートですと手元に残るので蓄積感があり、それが「勉強をした」という充実感につながり、続けやすくなっているようです。○をつけるだけの方式にしたのは、勉強の能率を高めるために、あまり複雑なやり方にしない方がいいと考えたからです。しかし、このかたちですと、ちゃんとやっている生徒は問題ありませんが、長文などをざっと斜め読みしただけで○をつけてしまう子も中には出てきそうです。自習の消化度がわかるような仕組みを今後考えていきたいと思っています。

 ご意見:
学校では「こんなにほめられないし、シールもくれない」と毎回の返却を楽しみにしている。学校の文集に載って自信がついた。

 回答:
作文というものは、上達がなかなかわからないものですので、親も子も作文の勉強に飽きてくる時期があります。このときに、学校でほめられたり新聞に載ったりすると、あらためて自信がつき意欲が出てくるようです。小学生新聞などでは掲載されるスペースもかぎられていますので、言葉の森の中で、機会を見つけてほめるような仕組みをもっと多く作っていきたいと思っています。

 ご意見:
電話のあとすぐに書き出している。学校の宿題が多く、教科書の音読はやっているが、言葉の森の長文音読まではできない。

 回答:
電話のあとすぐに書き出すのはとてもいいことです。作文の勉強は特に精神的なエネルギーを必要とするものですから、電話の説明をきっかけにしてすぐにその場で始めてしまうのが長続きさせるコツです。

 学校の宿題が多い場合、自習ができなくなるのはやむを得ない面もありますが、それでも長文音読はできるだけやっていってください。言い方はやや極端ですが、学校の宿題はせいぜい一、二年の展望しかありません。今年、教科書の音読を熱心にやっていても、翌年になり担任の先生が変わればそういう宿題はなくなってしまうかもしれません。また、長文音読はすぐに効果の出てくる勉強ではありませんから、家庭で独自に教科書音読を続けるということはまずできません。

 更に、教科書の音読のもとになる文章は生活文であることが多く、その音読の回数も数回かせいぜい十数回で次の単元に移ることが多いと思います。音読は暗唱できるぐらいまで繰り返しやってこそ効果が出てきますから、教科書の文章を5、6回読むというのは、実は何の勉強にもなりません。

 低中学年では教科書も言葉の森の長文も内容にそれほどの差はありませんが、5年生以上になると、学校の教科書には載っていないような長文を音読するようになります。音読の効果は、滑らかな文章を速くリズミカルに書けるというかたちで表われてきます。将来、必要になる文章力は、生活文を書く力ではなく、しっかりした説明文・意見文を書く力ですから、5年生以降の長文こそ最も音読する価値のあるものです。低中学年の音読は、その時期の音読そのものに価値があるのではなく、5年生以上になったときも音読の勉強を続けていけるようにする習慣付けのような意義の方が大きいものです。ですから、学校の宿題で出る教科書の音読よりも、言葉の森の長文音読を優先させるぐらいの方がいいと思います。


 ご意見:
書くのにすごく時間がかかり、作文の日はほかのことができなくなる。

 回答:
ゆっくり書く子は、集中力があることが多いものですから、その集中力はほかの勉強にも必ず表われてきます。どんなに時間がかかっても、それを早めに打ち切ったりしない方が、子供のためになります。しかし、同時に、時間のかかる子の中には、家庭での勉強が、内容でなく時間で決められているために自然にだらだら勉強をする習慣がついてしまっている子もいます。「今日は、問題集を何ページ勉強しなさい」と内容で決めていても、予想外に早く終わったときに「早く終わったから、もう少し」と内容を追加してしまうことが何度か続くと、子供は自然にだらだらと勉強するようになってきます。時間がかかる原因がどちらに属するかを考えてから対処していくとよいと思います。

 光る表現コーナー


 
1999年6月3週号

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くくりさん
(あひた/小2)の作文より(スピカ先生/6.1週)

 
おきゃくさんがいっぱいきて、ながいぎょうれつができました。まるでながいながいりゅうのようでした。

 評:こどもまつりでひらいたおみせが、だいにんきだったようすがよくわかるよ。「たとえ」がじょうずにつかえたね。


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絢子さん
(ふれ/小2)の作文より(ゆり先生/6.1週)

 
そのつぎ田うえをしました。なえをうえたら田んぼらしくなりました。評:みどり色のなえがゆれている田んぼ。目にうかぶようだね。

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友葵さん
(あしも/小3)の作文より(スズラン先生/6.1週)

 
私のお母さんは、電話に出ると、ちょっと甘い声を出します。でも、相手がおじいちゃんだったりすると、ふだんの声にもどります。・・略・・電話が鳴る前、私をおこっていたときは、とくにかわいい声に大変身します。評:お母さんのようすを良く見ていますね。ちょっとおすましの声ということですよね。

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睦さん
(あひほ/小3)の作文より(ふじのみや先生/6.1週)

 
わたしの妹の名前は、すみれ、と言います。顔の様子はほっそりしています。かわいくて、すみれの花がさいたようです。(^。^):すみれの花は、小さいけれど色や形がとてもかわいらしいね。妹をたいせつにおもうむっちゃんのきもちがつたわってきますよ。

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ペンギンさん
(しろ/小3)の作文より(かつみ先生/6.1週)

 
なぜ、同じ作り方でも母と祖母のあじは、鶏肉とぶた肉ぐらいあじがちがうのだろうと、ぎもんをもちます。

 評:たべもののことをたべものをつかってひかくしているところがいいね。


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瑞季さん
(てく/小3)の作文より(ゆり先生/6.1週)

 
わたしの父さんの一ばんすきな所は仕事をやっているときです。どうしてかというと、カッコイイからです。お父さんは、わたしのことを、いつもやさしく「みーちゃん!」とよんでくれます。評:カッコよくってやさしいお父さん。そんなお父さんが大すきな瑞季ちゃんの気もちもよくあらわれてるね。

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キティさん
(とあ/小3)の作文より(みち先生/5.3週)

 
ホテルに行ってきんこん式をしました。きんこん式というのは、けっこんしてから五十年たったということです。評:聞いて知っていくといろいろわかっていいですね。

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弘将さん
(やあ/小3)の作文より(ゆり先生/6.1週)

 
ぼくは、おかあさんやおとうさんは、いろいろなことをやっているから、つかれることがあるんだなと思いました。評:そうだね。おかあさんやおとうさんがつかれてゴロゴロしていてもゆるしてあげてね。

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ゆりちゃんさん
(あそみ/小4)の作文より(あかね先生/6.1週)

 
このまえお父さんがすごくおこったのでビールのガラスコップがわれました、「何だよ!!ばかやろ!!」とたぶんいっていました。・・(評)本当にこわそうだね・・。よくかんさつしてるね!

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洸さん
(あてす/小4)の作文より(洋子先生/6.1週)

 
僕がホ−ムランを打って、「ヤッタ−、ホ−ムランだ」と言ったときの気持ちは、まるで松井になった気分です。おとうさんは、とても打ちやすい球をなげてくれるんだなと思いました。(評:たとえがうまく使えました。松井選手の活躍は、めをみはるものがありますね。お父さんのやさしさをしっかりキャッチできましたね)

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ゆうちゃんさん
(あにみ/小4)の作文より(ゆり先生/5.3週)

 
(宗教のちがいが牛へのたいどのちがいになる)しかし、本当にそれだけなのでしょうか。ぼくは、自分の生活をよく見てみました。つまり、日本は、どういう国かということを、考えてみました。評:読んで分かったことだけでなく、しっかりと自分のまわりのことを考えてみたんだね。とてもいいことだよ。

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華絵さん
(あのお/小4)の作文より(せっぱ先生/5.3週)

 
「牛が店さきの食べ物などを、あさります。」と言う文章は、神様が店の食べ物をとってあじみしているみたいです。評:牛は神様だから、盗み食いをしているのではなく、「味見」なんですね。この表現はとてもおもしろいです。

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祥太郎さん
(あはへ/小4)の作文より(かつみ先生/6.1週)

 
おかあさんは、ちょっぴりこわいけれど、すごくやさしい。

 評:ちょっぴり…とすごく…がうまくつかえているね。


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慶彦さん
(あふこ/小4)の作文より(ミルクティ先生/6.1週)

 
『ぼくのお父さん』初めにぼくが「キャッチボールしよう」と言うと、「いいよ」と言ってくれます。やっていると「うまくなったな」や「とれよー」とか言ってきます。<評>二人の会話から、親子がなかよくキャッチボールをしているようすがうかんできましたよ。

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友二さん
(ふき/小4)の作文より(とこのん先生/5.3週)

 
「このだんごは、店で買うよりすごくうまいよ。」

 評:お母様手作りのよもぎだんご。一枚一枚とったよもぎでつくったから、きっと格別のおいしさだったことでしょう。


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惇平さん
(あうさ/小5)の作文より(ゆり先生/6.1週)

 
父と、サッカーをしている時は、何よりも楽しい。父はキックがすごく飛ぶ。評:お父さんと一緒にサッカー。うれしさがにじみ出てるね。

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友紀さん
(あおる/小5)の作文より(ゆり先生/6.1週)

 
そして私は、母を見ると、私もいつかああいう風になるんだなぁ、と思ってしまいます。評:「女の子は母親のようなお母さんになる」ってよくいわれるもんね。友紀ちゃんもお母さんみたいにやさしくなれたらいいじゃない?

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稔生さん
(あきわ/小5)の作文より(みち先生/5.2週)

 
帰り道、野ウサギがでてきた。ウサギは、車を案内でもしているように道をぴょこぴょこ走ってにげた。

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バカボンさん
(あつう/小5)の作文より(とこのん先生/6.1週)

 
ぼくは、父の日になったらこのままやさしい父でいてください。と手紙に書こうと思います。

 評:お父様への敬愛の気持ちにあふれる一言ですね。


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麻理さん
(あとれ/小5)の作文より(スピカ先生/6.1週)

 
私はおこられているときはいやだな。今度からはちゃんとがんばっていこうとか、ゴメンナサイの言葉が口から出かかってくるんだけど、なかなか出てきません。でもママがニコニコしている時は、私もニコニコしてしゃべっています。

 評:素直になりたくてもなれない気持ち、とてもよく分かります。後半のうれしいおしゃべりのようすと、うまい対比ができているね。


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ミッキーさん
(けく/小5)の作文より(かつみ先生/6.1週)

 
そして、祖母は、私の脳のように大切なものだということが分かりました.

 評:脳は大事なところ、美紀ちゃんの人生に無くてはならない人ということを言わんとしているんだね。なるほど。面白い表現だね。


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亜耶さん
(ちて/小5)の作文より(ゆり先生/6.1週)

 
私の父は、頭の形が四角いけれど、とてもやさしくて、おもしろくて、よく遊んでくれる父だ。評:いきなり「頭の形が四角いけれど」というのがおもしろいね。亜耶ちゃんらしくていいなあ。

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里江さん
(あすき/小6)の作文より(まや先生/6.1週)

 
私は、お母さんは、ちゃんと、私をいつも見ててくれてると思う。(評:お母さんて、あたたかいですよね。)

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はるるさん
(くあ/小6)の作文より(みち先生/5.2週)

 
人間は、いくら速くても一キロメートルを約五分で行くことはできない。しかし、「自動車」というものを発明した。評:数字で表すと説得力がありますね。

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ヘノチャさん
(けら/小6)の作文より(みち先生/5.2週)

 
友達に気にしていることなどをいわれると、私はおおいにきずつく。しかし、コンピューターは、どうだろう。そんなこといわれたって、何も思いはしない。(中略)それはらくだけど、少しずつ少しずつやって、やっとできた。と思うと、とてもうれしくなる。評:比べて考えてよいことを発見できたね。

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淳さん
(つか/中2)の作文より(みち先生/5.3週)

 
aさんは「ペラペラペラペラペラペラ」と言うと、早くて聞き取りにくい。bさんは、「ペラ…ペラ…ペラ…」と言うと遅くて意味がわからなくなる。でも、cさんは、「ぺらぺら、ぺらぺら、ぺらぺら」と言うと間をとっているので、聞き取りやすい。評:わかるように工夫した表現の発想がいいですね。

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太公望さん
(うの/中3)の作文より(スズラン先生/6.1週)

 
人間は、未来に対して期待を持たなければならない。なぜならば、現実に押しつぶされず強く生きていけば、明るい未来が来るというものである。未来に対して悲観的では良くない。評:より良い未来への努力は常に必要ですね。

 


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サイコロさん
(あつと/中1)の作文より(まや先生/6.1週)

 
ところでなぜ、不景気になるのか、かんたんに説明しよう。まず、どこかの会社の社員がクビになる。すると、その噂が近所に広がる。そして、うちも、気をつけなきゃということで金をあまり使わなくなる。そうなると、その品物を作っている会社に金が入ってこなくなる。そして、社員がクビにされる…と、このくり返しになってしまうのだ。要するに、金まわりがよくなれば好景気、逆に悪ければ不景気というわけだ。(評:よくわかってるなあ。もしかしたら大人達は、フケイキ、フケイキ、と、騒ぎすぎなのかもしれないよね。)

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達樹さん
(らつ/中3)の作文より(もとばと先生/6.1週)

 
(未来の社会では手作りの物を残していきたい。また、)次にかえていかなくてはいけないのは、安いからといって機械で作られている方を買う人ではないだろうか。安いから買っていくのは分かるが、機械で作られているのには心がこもっていない。しかし手作りで作られている物は一つ一つに心がこもっている。しかも機械で作られた物は、同じ物がいっぱいあるのに比べ、手作りの物は同じ物は一つも存在しない。評:やはり人間は本当に自分たちの生活に必要な物はいつになっても手作りできるのが望ましいですね。

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舞さん
(あおき/高1)の作文より(とも先生/5.3週)

 
理性という名のかけがねをはずし、自分を開放しすぎてしまう人もいる。そんな人達のためにも、目的もなく「何もしていない時間」を作る事で、慌ただしい流れをストップする事はとても大切だと思う。・・・評:たとえを使った表現で結論を効果的にまとめているね。

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玲子さん
(あそわ/高2)の作文より(ふじのみや先生/6.1週)

 
学校と言うものは社会を映し出す鏡のような気がする。評:学校の現状と、夢を持ちにくい社会の仕組みをうまく関連づけてまとめましたね。

 ホームページより


 
1999年6月3週号


 言葉の森のホームページには、インターネット経由で送信された生徒の作品が毎日更新されて載っています。小学5年生以上の人は、ホームページでほかの人の作文を読むと参考になると思います。

●私の父

 私の父はひとことで言うと、やさしくて、ときに恐く、きびしい。(あれっ?ひとことじゃない?)
 このまえ、(11がつごろ)新聞を読んでいる父に私は頼み事をしました。
 「ねぇ、おねがいがあるんだけど。」
 「なに?」
 「犬飼ってもいい?」
 「だめ!だって面倒みないでしょ?」
 「みる!!!」
 「みない!!」
 このみる!みない!が永遠に続きそうだったので、とうとう私がおれました。
 「あーあ、やっぱりむりかぁ。」
 こうして私はあっさりことわられてしまいました。
 犬の頼み事から6ヶ月あまりがすぎ、このことを忘れたころ…………………………
 ある日曜日の朝、いつもどおり、朝食の支度をしていると、父の口からこんなつぶやきがこぼれました。
 「今日バグズライフの映画観にいこうか?」
 えっ?ほんと?バグズライフってあのバグズライフ?
 「うん、絶対行く!!!」
 私は心がうきうきはずんでいます。妹もとなりではねて喜んでいます。
 私は夢のようでした。だってあの父が、映画なんて。
 やっぱり映画館は混んでいましたが、この日1番の思い出は、忘れられません。
 この2つの事で分かった事はいつも父は灯台もと暗しのようにそばにいてあたりまえ、と思っているけど、いざ、離れてみると親のいとしさが分かる気がします。

ドリーム(小5) ● ahahaより 05161 99/06/04 19:42:04
●やっぱりお母さん

 私の母は、とても優しい。いつもにこにこしている。優しい所は沢山あるけれど、一番いいなあ、見習いたいなあ、と思う所は、私の悩みや、いやだった事、傷ついた事を相談する時、本当に真剣に聞いてくれる所だ。例えば、学校での話だけれど、私のいやだった日の五時間目は、学級会だった。ところが、みんなおとなしいので、なかなか手を挙げて発言する事ができなかった。すると、先生がいらいらしてきて、 「何でみんな手を挙げて発言できないのかなあ?ねえ、志帆ちゃん。」
 「志帆ちゃん」と言う言葉をすごく強い声で言ったので、すごくショックで、それにすごくくやしかった。だって真剣に聞いていたし、どうしたらいいかも、ちゃんと考えていたからだ。その時、私は、先生は私の事をきらっているんだ、と思った。
 家に帰ったらまず一番に母にその話をした。すると、母は、 「あなたはしっかりしているから、意見をもとめているんじゃない?」
 と、言われて、すごくすっきりしたし、納得できた。
 私も母のように、人の意見を真剣に聞いたり、人が納得できる意見を持ちたいと思った。

しっぽ(小5) ● hosiより 05161 99/06/03 17:00:
●大好き、私の祖母

 (私だけ祖母のことを書くなんておかしいと思いますが)私の祖母は、とっても優しく、また、お花が大大大大好きな人です。だから、お花が折れてしまったら、私の学校の男子と違って 「かわいそうに。ごめんね。お花さん。」 と言い、お花をみつめるような人です。そして、ある日祖母は、家に置いてあるお花をみつめながら、こういいました。 「ほらね。お花さんだって、かわいがってあげれば、こうやってこっちを向くのよ。」 たしかにそうでした。お花は、祖母のほうを向いていました。そういえば、このお花は、ついこのまえまで、そっぽを向いていました。私は、 「おばあちゃんは、すごいな。」 とつぶやきました。そして、そういうふうに、お花をかわいがる祖母が、私は一番好きです。そんな、優しい祖母の次のお話にうつります。
 今までは、私が、祖母の好きなところを紹介してきましたが、今度は、祖母のきらいなところをお話しします。(といっても、あまりないですね。)これは、しつけといってもいいのでしょう。
 私といとこは、兄弟みたいなものです。よくけんかもします。(けれども、その原因は、すべて「いとこ」です。)でも、私がいとこを相手にしてしまうこともいけないと思います。けれど、あのなまいきさ。お姉様(私)に、いばり、自分の失敗をみとめない。うそをつく。どうしてもだまってはいられません。 そこに、祖母がでてくるのです。 「諒(いとこ)くん。すこしは、美紀(私)ちゃんのいうことをききなさい。」 この言葉を何度まったことでしょう。しかし、その言葉とは、反対。 「美紀〜、お姉ちゃんなんだから、がまんしなさ〜い。」 です。「なぜ、私ばかりおこるの。原因は、諒くんなのに〜」そして、そのことで泣いたこともありました。けれども、そういうことがあっても、私は、祖母が、だーーーーーーーーーーーーーーい好きです。足が悪いのに、がんばっている。すごいな。そして、祖母は、私の脳のように大切なものだということが分かりました。

ミッキー(小5) ● kekuより 05161 99/06/05 15:33:52
●僕の父は…

 僕の父は今、岡山に4年間、単身赴任をしている、極普通のサラリーマンである。すごーく大切な…社長みたいな存在ではなく、まさに極普通だ(怒らないでね)。
 僕の見る父の一番よいところは、物知りな所である。蛙の子は蛙と言うから、僕にもそれがある。(といいな。)それに、父は、児童会長も務めたという。僕は学校で、みんなをまとめる計画委員というのをやっているから、似たようなものだ。
 
 そこで僕は考えた。もしこのまま父に似るのであれば、僕にはヤバイ事が1つある。髪の毛だ。父は髪の毛が、はっきり言ってうすい。(しぇ〜!!!!!!ゴメンなサーイ!!!)ということは・…………もうどういうことかおわりだろう。というわけで、僕は少しヤバーイ!のだ。
 ここで、僕の父を動物にたとえてみようではないか。
 
 岡山から、約5〜7時間くらいかけて、月1回のペースで帰ってくる。その次の日は、ぐっすり…まるでトドのように眠っているのだ。
 もう一つ。新聞を読みながらするオナラは、スカンクより強烈だ。
 
 僕は、父と遊ぶのが、何より楽しい。そんな父と日曜、プロ野球を見に行く。
 僕は、父のあたたかさ、ありがたみが、よくわかったような気がする。
 

ホームズ(小5) ● nakaより 05161 99/06/04 17:17:35