http://www.mori7.com/ 1999年8月1週号 通算第627号 mori7@mori7.com

言葉の森新聞

文責 中根克明(森川林)

  生徒のページにもパスワード

 6月に出したアンケート葉書の中で、「生徒のページのプロフィールや清書にはアクセス制限をつけてほしい」とのご要望がありました。

 ホームページに掲載している生徒の情報は、原則として生徒コードとペンネームで載せており、住所・電話・氏名などは載せないようにしています。今までのところ特にプライバシー上の問題は起きていませんが、今後のことを考え、「生徒のうち」「清書」「プロフィール」にはパスワードを設けることにしました。このパスワードは「山のたより」のパスワードと共通にします。

 「生徒のうち」や「清書」などにアクセスしようとすると、認証機能が働いて「ユーザー名」と「パスワード」をたずねる画面が出てきます。ユーザー名にyama、パスワードにもyamaと入力するとこのページに入れます。このユーザー名とパスワードはときどき変更し、その変更は「言葉の森新聞」でお知らせします。

  8.2週(8/9-8/14)は休み・宿題です

 8.2週(8月9日(月)〜8月14日(土))は、休みで宿題です。先生からの電話はありません。また通学の教室もお休みです。言葉の森新聞のヒントを見ながら自宅で作文を書いて送ってください。

 先生の説明を聞いた方が書きやすいという人は、別の日に電話をするか教室に来るかしてください。

  来週8.2週のヒント

   長文のホームページは、http://www.mori7.com/mine/iwa/iiwa.html

 来週とさ来週の課題の説明です。事前の準備ができるように、翌週の課題の説明を中心に掲載しています。

 小学1、2年生 8.2週 じゆうなだいめい

 夏休みは、海に行ったり山に行ったり楽しいことがたくさんありそうです。ふだんできない体験をたっぷりして、それを作文に書いてみましょう。

 小学3年生 8.2週 仲直り

 小学3年生の8.2週の題名は、仲直り。仲直りをするためには、その前に友達や兄弟とけんかをしていないとできません。「けんかなんてしたこと、なあい」という人は、ちょっと書きにくい題名かもしれませんね。そういうときは、「みずでっぽうで遊んだこと」などのほかの題名を選んで書いてもいいですよ。

 お母さんやお父さんにも、仲直りの思い出を聞いてみましょう。

 「会話色音の書き出し」は、「『ガラガラガッシャーン』お皿が飛んできました」という具合に。(そんなことないか^_^;)

 小学4年生 8.2週 牛が葉を食べてしまった(感想文)

 海蔵さんは、みんなのために井戸を掘るお金をためていました。そして、とうとうお金はたまりましたが、肝心の井戸を掘る場所の土地を持っている老人が、そこに井戸を掘ることを許してくれません。しかし、その老人は病気でもう長いことがないようでした。海蔵さんは、「あのがんこ者の親父が死ねば、息子が井戸を掘らせてくれる」とお母さんに言いました。すると、お母さんは「お前は、じぶんの仕事のことばかり考えていて悪い心になっただな」と言いました。

 海蔵さんのしようとしていることは、みんなのために井戸を掘るというとても立派なことです。しかし、その立派な目的のために、手段はどうでもいいという気持ちになってしまったのでした。

 昔、石川五右衛門は、貧しい人を救うために泥棒をしたと言われています。正義のために戦争をするということと少し似ていますね。いいことをしようとしているのだから、そのやり方はどうでもいいという気持ちになることはよくあります。しかし、実は、そのやり方の中にその人の人間性が表われるようです。

 似た話が見つからない場合は、「もし……だったら」という言葉で、海蔵さんの気持ちや老人の気持ちを考えてみましょう。

 また、似た話は、もっと簡単に考えて、お母さんに叱られたことなどを思い出してもいいでしょう。海蔵さんが「あの老人が死ねば……」と言ったときに、聞いている人がもしお母さんでなかったら、海蔵さんに話を合わせて「そうだ、そうだ。もうすぐだよ」などと言っていたかもしれません。お母さんは、子供の海蔵さんのことを本当に考えていたからこそ、海蔵さんにとって耳の痛いことを率直に言ってくれたのでしょう。

 「動作情景の結び」は、「ぼくのお母さんも、そんなふうに言うかなあと思って、ぼくはとなりにいるお母さんの顔をふと見上げました。」というような感じで。

 小学5年生 8.2週 花の絵を描き始める時(感想文)

 人間でも花でもいろいろな面を持っています。それは日によっても場面によっても違います。それなのに、「あの人はああいう人だ」と決めつけてものごとを見ていることが私たちには多い、という話です。

 先入観という言葉をキーワードにして書いていくと主題がはっきりすると思います。しかし、キーワードを入れると逆に話に広がりがなくなることもあります。

 似た話はいろいろ見つかりそうです。納豆は嫌いと決めつけていたけど食べてみたら意外においしかったとか、あの先生はこわいと決めつけていたけど話してみたら意外に優しかったとか、ほかにもたくさん思いつくでしょう。お母さんやお父さんにも、似た話を相談してみましょう。

 ことわざは、固い考えは柔軟性を欠くという意味で「85、大木は風に折られる」「134、柳に雪折れなし」。先入観で決めつけずにその場に合った対処をしようという意味で「49、郷に入っては郷に従え」。そのほか、「井の中の蛙」でも「例外のない規則は」でもなんでも使えそうですね。

 小学6年生 8.2週 みなさんにはまだ字を(感想文)

 内容:字の読めないころ読んだ「漫画の描き方」という本が印象に残っている。本の読み方は、人によって違う。自分流の読み方をするところに読書の楽しみがある。

 似た例:自分の好きな本の話などを例にして、自分がとてもいいと思っていたのにほかの人はそう思っていなかった、などという話を考えてみましょう。または、読んだ本の印象に残る場面などを話すと、人によってかなり違っていることがあります。本の例以外に、映画やテレビやゲームの話などで、「受け取り方が人によって違うなあ」という感じたことなどを書いていくとよいでしょう。お母さんやお父さんに、印象に残っている本の思い出などを聞いてみましょう。

 感想:「読書とは(人間にとって)……」という大きい感想を考えてみましょう。

 ことわざ:「88、蓼食う虫も……」「33、蟹は甲羅に似せて……」など。意味のわからない本は「22、馬の耳に念仏」となるときもありますが、難しい本でもくりかえし読めば「読書百遍意自ずから通ず」となります。何しろ読み出さなければ話は始まらないという意味で「まかぬ種ははえぬ」なども使えそう。

 中学1年生 8.2週 吉川のパスは(感想文)

 部活と勉強(受験)の両立というテーマで考えてもいいですし、自分の利益とチーム全体の利益というテーマで考えてもいいでしょう。運動部に入っている人は、うちに帰ってきたらくたびれてすぐにバタンキュー。勉強する時間がとれないと悩んでいる人も多いかもしれませんね。

 自分の考えを貫くことが大切だという主題で考えると、友達に悪いことを誘われたけど断わったなどという実例が考えられそうです。

 自分の利益とチーム全体の利益のどちらを優先するかということで考えてもいいと思います。昔、東京オリンピックで活躍した「東洋の魔女」という女子バレーボールチームがありました(年がわかるなあ)。鬼の大松監督のもと、彼女たちはおしゃれも恋も犠牲にしてひたすら金メダルのために練習をしました。それも、価値あるひとつの生き方だったでしょう。

 長文実例は、7.3週の「現代社会では、親が子に経験や教訓を伝えられない」などが使えそうです。

 名言は、「58、人間は求めているかぎり……」「59、始めることも大切だが……」「82、弱い人は率直では……」など。自分で探してみましょう。

 中学2年生 8.2週 子供のころに道に(感想文)

 内容:普段の散歩道で風景が変わっていたために道に迷った。動物は、無意識のうちに道筋や情報を蓄積しているので、道に迷いにくい。人間は、他人の地理的な情報を地図として利用できる。地図などのように人間の作り出した情報は、行動の助けになるが、使い方が身についていないと役に立たないこともある。

 似た例:地図を見て目的地に着いた、時刻表を見て電車に乗った、辞書を見てわからない言葉を調べた、などの例が考えられます。自分の実感や経験だけでわからないことは世の中には多いようです。7.3週の長文にあるユージーンでの著者の体験も、文章として書かれていなければ、ほかの人には伝わらなかったでしょう。8.3週の長文の「目あきのおごり」なども使えそうです。

 意見:「他人の情報を利用することの大切さ」というところで考えると意見が書きやすいでしょう。自分の力だけで試行錯誤を繰り返して目的地に到達することも大切ですが、地図や参考書を頼りに能率のよい行動をしていくことも大切です。しかし、もちろん他人の情報に頼りすぎると、地図を読み違えてしまう結果にもなります。勉強の仕方などでも、ほかの人のやり方を参考にしつつ、自分のやり方を大事にするということが必要なのでしょう。

 名言:名言は、逆の意味で書いてありますが「51、読書とは自分の頭で考えることではなく、他人の頭で考えることである」など。また、「助けにも妨げにもなる」というところで、「84、理想に到達するための手段はまた、理想への到達を阻む障害でもある」から、使い方をうまく身につけることが必要だ、とまとめることができます。

 中学3年生 8.2週 最近、料理を趣味とする人が(感想文)

 料理を作るとき、初心者は最初に自分のレパートリーがあってそれに合わせて材料を集めようとします。プロは材料を眺めながらその材料を活かす料理を考えます。これまでの近代産業技術は、料理の初心者のように、技術から発想して資源を追い求めてきました。資源の枯渇が目に見えはじめた今、資源からの発想が求められています。

 近代産業技術の話で考えると話が広くなりすぎてしまいます。自分の生き方に合わせて考えてみましょう。技術からの発想というのは、「いい学校に入るためには、英語と数学と国語と理科と社会ができなければならない。僕は理科が苦手だから理科をがんばろう」というような発想です。資源からの発想というのは、「僕の得意なことは、人づきあいのいいことと英語の好きなことだから、この二つの資源をうまく生かして何かできるかなあ」というような発想です。苦手をなくす考え方と得意を伸ばす考え方の対比と考えてもいいかもしれません。

 長文実例は、資源の枯渇というところで、7.3週「何といっても、現代技術を(感想文)」などが引用できそうです。自分の持っている資源を有効に使い、足りないものはレンタルで間に合わせていくという発想です。企業の経営も、これまでは、製造部門から販売部門まで全部を自社で持つというやり方が主流でしたが、今は得意な分野だけを持ち、あとはアウトソーシングでほかの会社にカバーしてもらうというやり方が多くなっています。こういうのも、資源からの発想と言えるのでしょう。

 高校1年生 8.2週 貧困な層の定義として(感想文)

 世界銀行などの定義する貧困層は一日の生活費が1ドルという水準で、1990年の時点で約12億人が該当しています。しかし、この貧困層のカテゴリーに含まれている中国南部のある少数民族は、温暖な気候や自然の食物などに恵まれて百歳まで長生きする人もいます。これらの人々に1ドル以上の所得をもたらすために行われる開発政策は、たとえ善意からのものであっても、彼らの現在の幸福を奪う可能性があります。

 お金に換算した豊かさが必ずしも豊かさの実感と結びつくものではないという例を見つけてみましょう。江戸時代などはGNPなどから見れば現代よりもはるかに貧しいはずなのに、それにもかかわらず豊かな文化が花開いたところを見ると、今流のお金に換算できない部分で豊かな社会というものが存在していたのでしょう。

 意見は、お金では買えない心や自然の豊かさということでしぼっていくと書きやすいと思います。

 長文実例は、7.1週のいじめの例などが使えそうです。現代は、ひとりっこが多く子供ひとりにかけるお金は多くなっていますが、昔の貧しかった時代のたくさんの兄弟や子供どうしの付き合いの中で育つ人間関係が逆に希薄になっているという例です。

 高校2年生 8.2週 伝統の根をもたぬものは(感想文)

 内容:伝統を持たないものは遊離した存在である。しかし、伝統を越えなければ新しい存在は生まれない。伝統を生かし、さらに新しい伝統を作ることが、現在の日本文化には求められている。郊外におびただしく見られる、普通の日本家屋にひと間かふた間の洋館をくっつけた小住宅の形式は、現代の日本文化を象徴している。

 解説:欧米の文化をありがたがるという傾向は、今も私たちの間に根強く残っています。テレビやビデオなどの家電製品でも「音量」と書けばいいところをわざわざ「VOL」などとカッコつけて書いてあるものをよく見かけます。ワンルームマンションでも人気のある部屋は、板の間に観葉植物と熊ちゃんのクッションか何かが置いてあるような部屋です。そこであぐらをかいて柴漬けを食べるという光景が、今の日本文化を象徴しているのでしょう。

 伝統からも遊離し、しかも新しい伝統を創造できない軽薄な文化が多いのはなぜか、という問題提起で考えてみましょう。

 長文実例は、7.2週の「大昔、この列島は」などがそのまま引用できそうです。

 高校3年生 8.2週 荒木博之のあげた(感想文)

 日本人の集団主義は、欧米の個人主義と対比するかたちで、「個人の自立」の欠如したものだとこれまで考えられていました。しかし、日本人に特有な集団への同調は、実は個人の事情よりも集団への配慮を優先する自主的な同調だったのではないか、というのが長文の主旨です。

 小学校の低学年では、「みなさーん、わかりましたか」と先生が言うと、わかっている子もわかっていない子も一斉に声をそろえて「はーい」という光景が見られます。こういう同調の儀式は、日本の社会のいろいろな場面で見られます。日本では、一人だけ「いや、私はそう思いません」と言うのはすごく勇気の要ることなのです。

 国際化の時代の中でこういう日本社会が生み出す今後の問題を予測してみましょう。また、逆に、欧米風の個人の意見のぶつかり合いでなんでも解決していこうとするやり方を今後の問題として予測してもいいでしょう。日本の、みんな一斉に「ハーイ」という社会が、実は見直されてくるかもしれません。

 長文実例は、7.1週の競争と協力の例が使えそうです。

 大学生社会人 8.2週 テレビの教養番組で(感想文)

 アメリカのロボット研究の一つの方向にサイボーグ造りがあります。クローン技術には嫌悪を示すアメリカ人もサイボーグ研究には楽天的だと言われています。しかし、人工的に作り上げられた身体は人間の考え方や生き方も変える可能性があります。サイボーグ肯定の思想の背後には、脳中心の人間観がありそれが個人の福祉という世論に支えられています。

 身体障害者に補助器具を提供することに反対する人はだれもいません。しかし、「私は生まれつき頭が悪いから、人工記憶装置を頭に埋め込みたい」という人が現われた場合、これを否定する論理はありません。そして、その人工記憶装置をつけた人が普通の人よりも優秀な頭脳を持つことになったら、受験競争にかわって人工頭脳改造競争が始まるかもしれません。

 人体のサイボーグ化がもたらす問題をプラスの面とマイナスの面から考えてみましょう。

 人間の生と死ということで、8.3週の長文が実例として引用できそうです。

  さ来週8.3週のヒント

 小学1、2年生 8.3週 じゆうなだいめい

 小学3年生 8.3週 ニトログリセリンのグリセリンは(感想文)

 感想文は8.3週の長文を読んでですが、8.2週からの続きの話ですので、似た話は8.2週の話にも結びつけながら考えていきましょう。

 トラップ先生は、ノーベルとお父さんにニトログリセリンという新しい爆薬の材料を教えます。しかし、ニトログリセリンは不安定な爆薬で、突然大爆発をしたり、全然爆発しなかったりします。ノーベルは「与えるショックを強めるには」とノートに書きました。

 8月は花火の季節です。大きな音のする花火に火をつけるときはドキドキしますね。花火の大きい音に驚いたというような例で似た話を考えてみましょう。

 お父さんやお母さんに、昔の話を聞いてみましょう。お父さんなどは、大きな音のする花火でいたずらをしたりしたことがあるかもしれませんよ。

 小学4年生 8.3週 次の朝早く(感想文)

 海蔵さんは、自分の井戸掘りのことばかり考えて、老人の死を待ち望んでしまった自分の心を恥じて、老人に誤りに行きます。しかし、海造さんの真心に心を動かされた老人は、井戸掘りを許可してくれます。

 自分の間違いを正直に認めて誤るというのはとても勇気の要ることです。みなさんも「ごめんね」と正直に言ったことがあるでしょう。例えば、友達に借りたゲームのカセットをなくして「ごめんね」とか、おとうさんの大事にしているパソコンを壊して「ごめんね」とか、いろいろあると思います。

 また、伝記などにも、そういう話はありそうですね。ワシントンは、お父さんの大切にしていた桜の木を切ってしまいましたが、そのことを正直に誤りました。お父さんは、そのワシントンの正直さと勇気をほめてくれました。

 小学5年生 8.3週 国際人とは一体(感想文)

 日本の学校は知識を覚えるような勉強が多いが、大切なのは自分の頭(言葉)で考えたり行動したりすることだ、という話です。

 5・6年生の人は、塾の勉強などで「どうしてこんな小さなことまでおぼえなきゃいけないの」と疑問に思ったこともあるでしょう。大化の改新が何年に起こったとか鎌倉幕府が何年にできたとかいうことは、覚えていても悪いことではありませんが、ほかにもっと大事なことがあるはずです。こういう知識の勉強は苦手でも、体験学習の時間や給食の時間になるとがぜん活躍する人というのがいます。そういう実際の場面で活躍できるということが将来は大事なことになりそうですね。

 ことわざは、「144、論語読みの論語知らず」「16、井の中の蛙大海を知らず」など。

 小学6年生 8.3週 ユーモアについて、話が(感想文)

 内容:イギリスではユーモアの感覚が高く評価されている。日本では真面目さが上等と考えられている。ユーモアを受け取るためには知識や理屈よりもユーモアのセンスが必要だ。

 似た例:学校でよくギャグを飛ばす先生の例、または、冗談を言うと怒る真面目な先生の例など、身近なところで実例をさがしていきましょう。日本人はユーモアが苦手だと言われていますが、もちろん日本人の中にもいろいろな人がいます。身近なお父さんやお母さんの話でも似た例が見つかるかもしれません。お父さんが真面目だとお母さんがくだけていて、お母さんが真面目だとお父さんがずっこけているというバランスのとれた(?)家庭は多そうです。

 感想:「ユーモアは(人間にとって)……」と考えてみましょう。

 ことわざ:「笑う門(かど)には福来たる」「129、水清ければ……」「134、柳に雪折れなし」などが使えそうですね。また、失敗も明るく受け止めて「125、災い転じて……」。苦しくてもがんばろうということで「136、艱難、汝を……」なども使えるでしょう。

 中学1年生 8.3週 いったい臆病とは(感想文)

 友達を作るためには自分に劣等感を持たないことと温かい空気を持つことが大切という話です。

 意見文としては、「確かに謙虚さは必要だが、自分に自信を持つことも大切だ」というところで考えるといいでしょう。

 社会実例は、頭が切れる冷たく厳しい人よりも、のんびりしていて心の温かい人の方が多くの人に支持されてうまくいったという話などがありそう。また、自分に劣等感を持たないという例では、「シンデレラ」などもあてはまりそうです。「どうせ、私なんか」と思わずに、「私もお城に行ってみたい」という彼女の前向きな姿勢が幸運を呼んだのでしょう。

 名言は、いろいろありそうです。自分で考えてみましょう。

 中学2年生 8.3週 数年前、私は西アフリカの(感想文)

 内容:目明きは盲人よりも多くのものを見ていると思っているが、盲人は、心の眼でより多くのものを見ることができる。私たちは、誤解を恐れるあまり、言葉を最も定義しやすい意味だけに限定してつかう。一見、荒唐無稽な神話や昔話には、大宇宙との対話を助ける心の眼のようなものがある。生態系にある無駄や無秩序の中には、調和していきるための叡智がある。

 似た例:たとえば、「うらしま太郎が乙姫様からもらった玉手箱を開いておじいさんになる」という話などは、理屈っぽく考えれば、どうしてそんな箱をくれたのかということになります。同じく「犬とサルとキジが次々に桃太郎の家来になる」という話も、よく考えれば、そんな組み合わせは(サーカス団でもないかぎり)日常生活ではまず考えられません。ここに、理屈的な説明では割り切れない昔話の広さがあるとも言えるのでしょう。

 意見:狭い理屈(自分の利益だけを考えるような立場)と、大きい調和(他人との調和を図ることが大きい目で自分の利益にもつながるという立場)の比較として考えるといいと思います。一見無駄に見えるものの中にある優しさというところで考えてもいいでしょう。たとえば、花の咲く役割は、「受粉させるために昆虫を引き寄せる」というのが普通の考えですが、そういう役割で限定するにはあまりにも多くの無駄があります。桜などは風媒花(風で受粉する花)なので、実は必要性だけで考えればあんなにきれいに咲く必要はありません。もしかしたら、人間にお花見をさせてくれるために咲いているのかも。

 名言:「23、雑草とは、まだ、その美点が発見されていない植物のことである」「40、存在するものには、よいとか悪いとか言う前にすべてそれなりの理由がある」など。

 中学3年生 8.3週 文章を読んでいて(感想文)

 内容:読書のもたらす知的な刺激は脱線の可能性だ。本を読むときは、脱線しながら自分の考えを確かめつつ読むのがいい。すぐれた本やすぐれた指導者に近づきすぎるとかえって自分が育たなくなる。

 解説:高校入試にも大学入試にもよく出てくる外山滋比古さんの文章です。「読書の楽しみは脱線にある」というのが題材で、主題は「優れたものからは一歩離れよう」です。読書に限定せず、広く人生全体に関連させて考えてみましょう。

 吉田松陰のように、立派な指導者が立派な人材を育てたという例ももちろんありますが、立派すぎる人のもとでは人はかえって育たないようです。世の中に新しい事業を起こす人も、多くは主流から離れたところから出てきます。明治維新のときも、幕府の中枢に近い人はかえって世の中の大きな流れから取り残されてしまいました。JR民営化のときも、国鉄の事情にくわしい関係者ほど、民営化という荒療治をせずに細かい小手先の改革で赤字が解消できると考えていたようです。

 「盲、ヘビにおじず」ということわざがあります。謙虚さは必要ですが、謙虚なだけでは世の中は進歩しません。世の中が安定すればするほど、謙虚さよりも師をのりこえる勇気が必要になるのでしょう。

 高校1年生 8.3週 もう一つの体験は(感想文)

 法的な平等という建前にもかかわらず、飢餓や紛争や貧困や経済格差は、異なる集団の間の差異として社会的・文化的に現れる、という話です。ドイツに出稼ぎに出たあるトルコ人がカフェに入り、ようやく覚えた言い方で「コーヒーをください」と言ったところ、コーヒーは出てこないで「おまえの来るところではない」という視線を向けられただけだった、という話が引用されています。権利や法律に関しては平等であっても、目に見えにくいところで社会的なハンディキャップが作られているということです。

 男女の平等でも、法的な建前よりも文化的なもので差異が生まれるところがあります。現代の日本社会の問題に結びつけて考えていきましょう。

 高校2年生 8.3週 科学が人間にもたらすものには(感想文)

 内容:科学の進歩は、生命倫理の問題など新しい複雑な問題を生み出している。これらの問題に市民が判断を下し、議論に参加するために、最先端の科学をわかりやすく説明するインタープリターが必要だ。

 解説:「科学の進歩が新しい問題を生み出している」が主題となる社会問題。しかし、これを高校2年生で実感している人はあまりいないと思います。「科学の進歩によって生と死のグレーゾーンが拡大した」などというところを取り上げられるとかなり鋭い。

 高校3年生 8.3週 第一に、歴史においては(感想文)

 内容 歴史における事実とは、自然科学における事実とは異なり、記録者によって加工され、歴史家の認識の不完全性によって制約された事実である。歴史は時代とともに書き換えられる。

 解説 例えば、太平洋戦争に対する評価は、戦争中の「聖戦」から、戦後の「侵略戦争」へ、そして最近は人によっては「防衛のためのやむをえざる戦争」へと何度か書き換えられています。もちろん今後も書き換えられるでしょう。明智光秀の評価や田沼意次の評価も、論者によって百八十度違う考え方が提示されています。これは新たに資料が発見されたというところから変わるだけでなく、歴史家のものの見方が変わることによって変わる場合もかなりあります。

 歴史を学ぶ際には、「イイクニ作ろう鎌倉幕府」のようなことばかり覚えるのではなく、今学んでいる歴史が、新しい歴史観によって今後書きかえられる可能性のある歴史だと考えていく視点が大切です。

 日本では戦前、国土が狭く資源の少ないことが国の弱点であると考えられてきました。しかし、今は、その国土の狭さが高密度のネットワーク社会を生み、資源の少なさが国内資源の制約なしに世界から自由に資源を輸入できる体制のもとになったと評価されています。もし、日本の国土が北はアリューシャン列島から南はミクロネシアの島々まで広がっていたとしたら宅急便の全国サービスは大幅に遅れたでしょうし、日本の国から大量の石油が出るような状態だったら新しいクリーンなエネルギーの開発は今よりもずっと遅れていたでしょう。

 歴史学という分野だけに限定せず、大きくものの見方の問題として考えていきましょう。ものごとは固定的に見るのではなく、発展の過程として見ることが大切です。子供の成長でも、そのときだけの固定した時点で考えるのであれば、けがも病気も失敗もしないにこしたことはありません。しかし、将来大人へと成長するためのひとつの発展途上の過程として子供時代を見るならば、けがや病気や失敗は、むしろうまくしておいた方がいいとも言えるものです。

 大学生社会人 8.3週 「死とは何であるか」(感想文)

 内容:「死んだらどうなるか」についての救済の物語があることによって、人間は現在の生を意味づけることができる。共同体が成り立つためには、その共同体に死のルールが共有されている必要がある。近代科学や合理精神の発達によって宗教が救済の物語をになえなくなった今、近代哲学が作り出した新たな救済の物語は、人間は死んでも社会的な貢献や社会の進歩に寄与することができればその生に意味があるというものである。

 解説:人間は未来との関連で生きています。明日が遠足だという日は、まだ遠足が始まっていないのに心がうきうきしてきます。8月も中旬になると、まだ夏休みが終わっていないのにがっかりした気持ちになってきます。死が無であるとすれば、どんな生も色褪せてきます。しかし、死が無ではないという物語を、宗教も家庭も学校も、もはやになうことができません。社会的な貢献の中での自己実現という近代の救済の物語は、かつて宗教が支えてきた救済の物語と比べるとかなり力不足のようです。

  光る表現コーナー(2) 1999年8月1−2週号

友世さん(あちか/小5)の作文より(きょうこ先生/7.2週)

  「そして私はしぶしぶフジスーパーへ買いにいった。」友世ちゃんが雨の日にお母さんにたくさんのお買い物を「そこをなんとかお願い!」と頼まれて行った様子が「しぶしぶ」という言葉によく表れていたね。

史弥さん(あてろ/小5)の作文より(スズラン先生/6.2週)

 「人の振り見てわが振り直せ」ということわざがあるが、ぼくたち現在の日本人は、インドの人が物を大切にしていることを見習っていかなくてはいけないと思った。評:贅沢になってきたことへの反省の気持ちがよく出ていますね。ぼくの入る風呂は、少し、うなぎのねどこににてるんだ。ぼくは、(入るときは)からすの行水と正反対だ。 評:細長い湯船に、じっくりつかるのが好みの入り方なのですね。このように、たとえをならべて文を書くのもおもしろいね。

孝明さん(あふの/小5)の作文より(はるな先生/7.1週)

 女子は、あたりたくないので、いつも、先生に「○○さん。かべに、へばりつかないの。もう一回さしますよ。」とかいっています。・・・・・・そこで、チャイムがなったので、たいそうしたあと、また「じごくのシャワー」にかからないといけません。その時に「シャワーがお湯だったらいいやんなー。」といいました。シャワーをおわって、目をあらって、タオルに入ったときは「天国だな」と思いました。講評;楽しいプールの季節が、やっと訪れてきましたね。でも、冷たくて痛い、シャワーが、みんな、すごく苦手な様子。そのことが、大変ユーモラスに書き表わせました「じごくのシャワー」って、だれが名付け(なづけ)たのかしら? プールからでたとの、さわやかさが、とてもじょうずに、表現できました。

 

 

  光る表現コーナー 1999年8月1−2週号

奈未さん(なみ/小5)の作文より(とこのん先生/7.1週)

 たましいが、ぬけていくように、ぼんやりするのです。 評:お風呂につかったときの、なんともいえない脱力感をうまく表現しています。

寛明さん(あすね/小6)の作文より(ひまわり先生/7.1週)

 「ザバー。」とお父さんがゆぶね(の湯)をいっきにかける。そしてそのときぼくは、あつさのあまりになきだしてしまった。(評)感じたことがよく表現されているね。

聡さん(あてか/小6)の作文より(ひまわり先生/7.1週)

 釣りに行ったときは、今日は、でっかい魚が釣れてうれしいなとか、学校でテストがかえってきて百点でよかったなというふうに考えごとをします。そのときが一番お風呂で楽しい。(評)お風呂での楽しい時間が具体的に表わせていますね。

でこはげさん(かな/小6)の作文より(ひまわり先生/7.2週)

 みのまわりを見渡してみても、米で作られたものが沢山ある。例えば、餅、煎餅、霰、酒、ヘアクリーム、化粧水、ワイシャツやシーツの糊、ビタミン剤などにも使われている。(評)お米でつくられているものが、身近なものからたくさん見つけられたね。

健太さん(あうぬ/中1)の作文より(ひまわり先生/7.1週)

 一夜漬けは、短期間に高いひょうかを得るときには有効である。逆に、しゅうかんをつける時には、全く役に立たない。(評)そうだね、習慣づけることはできなさそうだね。

たこ星人さん(こむ/中2)の作文より(きょうこ先生/7.1週)

  「得をするのは、日頃の勉強をしっかりする方である。ずっと全力でかかっていくカメが、楽をしようとするウサギに勝ったように。」一夜漬けに対する上手なたとえができましたね。「ずっと全力でかかっていくカメが、楽をしようとするウサギに勝ったように、得をするのは、日頃の勉強をしっかりする方なのである」という文を倒置して表現したことによって思いがこもっているんだなぁという余韻が残るような気がしました。

ペー吉さん(うき/中3)の作文より(ミルクティ先生/7.1週)

 勉強というのは、自己を学ぶことによって向上させるために行うのだ。直前に覚えて後は忘れるというのは、カンニングと同じくらい意味のない「テスト勉強」ではないか。テストは自分がどの程度理解しているかというチェックのはずだ。学校側も家庭側も、テストを置くべき位置を間違えている。それが、一夜漬けという勉強方法の誕生を招いたのではないか。<評>正論を理路整然と主張した硬派の作品です。

AE86さん(えや/中3)の作文より(かつみ先生/7.1週)

 一夜漬けはやったことが無いが、それに似たものは三日前にもやった。 評:三日前という表現が、身近で具体的、そして読む人をひきよせるポイントにもなっているね。この三文字が書き出しにきていることで、作文がグレードアップしている。さすがだね。

香奈子さん(いし/高2)の作文より(ミルクティ先生/7.2週)

 今、社会問題にもなっているO−157。昔の人々はおそらくこんな病気には負けなかっただろう。その弱い体はこの明るい大地がつくってしまった。<評>クリーンな環境に生きることで抵抗力が落ちてしまった現代人を、自然科学実例(O−157)を使って書けましたね。

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恵美子さん(あみく/小1)の作文より(ミルクティ先生/7.3週)

 なんとりっぱなくものすが、ぼうしのようにかかってしまいました。<評>くものすを ぼうしみたい と おもったのね。とても じょうずな たとえ(まるで…のよう)ですよ。v(^o^)

アトラさん(あたそ/小2)の作文より(ミルクティ先生/7.2週)

 そして、本やさんのレジのおじさんが、「うしろにあるくじびきをしな。」と言いました。でもはずれでした。くやしかったです。<評>会話に、おじさんのふんいきをうまく表現できたね。会話を書くときは「その人らしさ」をだすと、生き生きとした感じになるね。

セシルさん(あたと/小2)の作文より(とこのん先生/7.2週)

 そのときのボールはとてもかなしそうにみえました。 評:サッカー大会でのくやしいじさつ点。ボールも「まちがって入っちゃったなあ・・・」と思っていたかも!?

ひかるさん(あなか/小2)の作文より(とこのん先生/7.2週)

 かえりにおかあさんのおみやげにたこやきをかいました。 評:おるすばんのお母様への優しい心遣い。おかあさまもよろこばれたことでしょう。

アミさん(あなほ/小2)の作文より(かつみ先生/7週)

 そのバッタは、げんきでげんきでしかたがないのです。 評:げんきでげんきでしかたがない…というところがいいね。げんきなバッタ(題名) 評:どれくらいげんきなのかな、はやくさくぶんをよみたいな、そういうきもちにさせるだいめいですね。

 もしわたしがぎゅうにくとヒレだったら、せかいいちやわらかいおにくになりたいです。 評:あみちゃんがおにくになったら、先生はのこさないでたべちゃいます。(笑)

和香さん(あにほ/小2)の作文より(ゆり先生/7.3週)

 わたしもにた話があります。ママに、聞いたんですが、わたしが、赤ちゃんの時バーズで、「ママ見て。(略)」(略)「わかちゃんこれ、どっからもってきたの。」「バーズ」「うそう!」ママは、あわててバーズにいきました。評:おかあさんがビックリした様子がよくあらわれているね。

ピッチーさん(あねあ/小2)の作文より(ひまわり先生/7.3週)

 おかあさんの口紅を、くちびるに、やたらつけたことが、あります、(略)かがみを見ると、大ーきな口のわたしが、うつっていました。(評)とても大きな口だったのだろうね。

みゆさん(あはみ/小2)の作文より(ももんが先生/7.2週)

 大プールにいっておぼれると思った。評:こりゃたいへんだ〜!

新さん(あひわ/小2)の作文より(みち先生/7.2週)

 「もうみんなと口をきかない」とりんちゃんはすごいけんまくでかえってしまいました。家に帰ってからおそるおそる電話してみました。「今日はごめんね」「こちらこそごめんね」りんちゃんはふつうの声でいいました。ぼくはホッとしました。やっぱりともだちとけんかしたままだと心がさみしいなと思いました。評:ありのままをすなおに書けたね。おもったこと、感じたことがわかって、じぶんらしいところがよくわかっていいですよ。

一休さんさん(わら/小2)の作文より(ひまわり先生/7.2週)

 ディフェンスは、ぼくににあうからです。なぜかというと、ぶつかってまもるからです。ぶつかってボールをふきとばします。(評)ボールがとんできそうだ。

さるきちさん(あある/小3)の作文より(ゆり先生/7.2週)

 六月のおわりごろ、サワガニが、たまごをうみました。大きさは、二ミリほどで、赤色をしていました。評:たまごの様子がよく分かる書き方ですね。

友葵さん(あしも/小3)の作文より(ゆり先生/7.3週)

 「体はさむいけど、心の中はあたたかい、やさしいなぁ。」と、なんだか自分の心がやさしくなったような気がするのです。評:ロベルトやお母さんの気もちがわかって、ゆきちゃんの心もやさしくなったんだね。

さくらさん(あそあ/小3)の作文より(ひまわり先生/7.3週)

 私は、めだかグループだけどがんばって練習して(略)いるかグループになりたいです。(評)プールの練習への意欲が伝わってくるね。

剛正さん(あとほ/小3)の作文より(かつみ先生/7.1週)

 外は、ざあざあぶりで、ぼくが通らない通学路の階段は滝のようになっている。 評:ざあざあぶりと、滝のようにがよかったね。

えりさん(あなふ/小3)の作文より(ももんが先生/7.2週)

 わたしのひみつは、しられたくないほうせきなの。評:たいせつなたからものである「おじぎそう」を、ほうせきにたとえてくれました。きっと、心の中で「キラキラ」かがやいているのでしょうね。

むっちゃんさん(あひほ/小3)の作文より(ももんが先生/7.2週)

 わたしもアルフレッドと同じけいけんをしたことがあります。(中略)「くやしい! 走りたい! 1cmでもいいから!」と思いました。評:病気で寝ているアルフレッドの気持ちと自分の経験を重ね合わせ、入院したときのようすを思い出して書いてくれました。

穂香さん(すよ/小3)の作文より(ゆり先生/7.2週)

 「まっちー本当にやってこないかなぁ?」「さぁ? ふふふふ。ないしょね。」と二人でつぶやきました。評:「ふふふふ。ないしょね」というところが、いかにも”ないしょ話”っぽくていいね。

勇人さん(せや/小3)の作文より(かつみ先生/7.3週)

 もしぼくがやさいだったら、まるでケーキみたいにたべてほしいです。 評:先生がまほうつかいだったら、おいしそうなやさいにして、ケーキのようにばくりとたべてあげよう。いひひひひ(笑)

芽恵照さん(そて/小3)の作文より(スズラン先生/7.1週)

 「ハァ、ハァ、ハァ〜」私は、いきがきれそうになりました。そのりゆうというのは、四十三分もお風呂に入ったからです。評:どっきとするような書き出しですね。どんなことが起きたのか早く知りたい気持ちになってしまいました。

栞さん(つて/小3)の作文より(とも先生/7.2週)

 (ハワイの海の色は)海岸の方がとうめいでどんどんみず色になってきて、みず色だなと思うとこんどはあおです。それから、おくのほうは、こん色です。・・・評:おなじ海でも場所によって色がちがうんだね。いいところに気が付いたね。

キティさん(とあ/小3)の作文より(みち先生/7.1週)

 わたしのいえはおふろのまどガラスのちかくに電気があるので、夜おふろに入るとき外の電気をつけて入ったりすることもあります。それを「つきみぶろ」といいます。つきみぶろは少しくらいけど夏には、よくやります。つきみぶろは、外にまるい電気があってお月さまみたいだからつきみぶろというのです。冬、雪がふると「雪みぶろ」といっています。評:感じる心があると美しくみえてくるということですね。ちょっと暗い外の電球も、まるでお月さまにみえるのは、たのしいですね。雪景色も美しいですね。おふろが大好きなりゆうがよくわかります。

加恵さん(られ/小3)の作文より(あかね先生/7.2週)

 わたしは、むずかしすぎて、たまったもんじゃないと思って、首をいやよいやよというように、ふって、にげだした。 (評)コミカルなじょうけいが、めにうかぶようだね。

紗由美さん(ああも/小4)の作文より(ふじのみや先生/7.1週)

 「♪おせなかを洗いましょう〜アッ!! ピッカ〜ピッカ〜♪」 ☆「私たちの歌うステージ(お風呂場)」で、また、このなつかしい歌を歌ってみてはどうでしょう。

ポプリさん(あおえ/小4)の作文より(ゆり先生/7.2週)

 ずーっと前に小さなおふろだった時には、お湯をわかす時がたいへんだったけれど今の大きなおふろは、ボタンをおしてすぐにわくのです。評:新しくなってべんりになったピッタリの例だね。

一成さん(あおは/小4)の作文より(ひまわり先生/7.2週)

 きのう友達とプールに行った。それでプールに行ってとんでもないハプニングがあった。(評)どんなことがおこったのか気になるね。

ゆりさん(あおへ/小4)の作文より(ミルクティ先生/7.2週)

 昔は、れいぞうこがなくて、氷屋さんというのがあったそうです。氷屋さんも、れいぞうこができたときには、巳之助と同じ思いをしたのかなぁと思いました。<評>氷屋さんの話を聞いて、主人公の気持ちとくらべてみたところが、とてもいいですね。主人公の気持ちを考えて書くと、感想文は内容がぐっと深まりますね。

けろっぴさん(あちえ/小4)の作文より(ゆり先生/7.3週)

 古い道具になったランプも、まだ、おし入れにしまってある家があるのかもしれません。巳之さんのしょうばいは、失われても、ランプはみんなの心に残っているのかもしれません。評:大切にしていたものは、古くなってもわすれずに心の中に残るんだよね。

寛史さん(あなに/小4)の作文より(洋子先生/7.1週)

 ウインナ−一本ぐらいの大きさで白いふわっとした毛につつまれて、手に取って見たいほどかわいいハムスタ−がいました。評:ハムスタ−の大きさ、姿が目に見えるようです。

ゆうちゃんさん(あにみ/小4)の作文より(ももんが先生/7.2週)

 もう自分の力では、どうすることもできなくなった時、人間は、うらむことなどしかできなくなると思いました。評:うーん、とてもよく考えていますね。先生はびっくりしちゃいました。だれかそうだんするあいて(友だち)がいれば、そうならないかもしれませんね。

すぎメカさん(あのも/小4)の作文より(かつみ先生/7.2週)

 でも古くても流行がかわるかもしれないから取っておきます。 評:それはいい考え。時代は移り変わるもの。それから、繰り返すもの。30年くらいたったとき、また爆発的な流行になるかも…。

祥太郎さん(あはへ/小4)の作文より(かつみ先生/7.3週)

 ぼくがこの話をよんで、いちばん心に残ったのは、「きっかけにして明るく晴れてきた」です。 評:いい言葉だよね。祥太郎君も「きっかけにして心が晴れた」ことありますか?

 お母さんと、入る時は、しずかです。 評:おりこうさんにしているんだね。

ゼニガメさん(あひろ/小4)の作文より(ももんが先生/7.2週)

 今、のこっているランプは、ずっと長い間使われていたのかなと思いました。評:こんな風に、古いものを見ながら「むかしの人も使っていたのかな?」と考えることはとてもすてきですね。イメージが広がっていきます。

カヤケムさん(あまく/小4)の作文より(ももんが先生/7.2週)

 ぼくは、巳之助さんの気もちがわかるような気がしました。評:とってもやさしい気もちがつたわってきます。

丈史さん(すふ/小4)の作文より(あかね先生/7.2週)

 (「巳之さん、これが電気だ」を読んで)だったら、自分ででんきよりすごい物をはつめいしてむらの人にでんきをやめてもらって、そのはつめいしたのをみんなでつかってもらえばいいと思います。(評)すごく前向きないい意見だね。

大典さん(せと/小4)の作文より(かつみ先生/7.1週)

 あがったあとは、まるでふかひれスープです。 評:なんだかおいしそうだね。大典流のたとえだね。個性的でいいね。

康平さん(てい/小4)の作文より(スズラン先生/7.3週)

 お母さんの小さいころは、洗濯機に脱水機もありませんでした。洗濯機についているゴムのローラーでしぼっただけだったそうです。洗濯機一つでも、どんどん進歩していくんだなぁと思いました。評:お母さんから良い話を聞くことができましたね。電化製品の進歩はすごいですね。

イフリートさん(らよ/小4)の作文より(ミルクティ先生/7.2週)

 人間は、電気のせいかつになれてしまっているから、電気がつかえなくなったらたいへんなことになると思う。でも、げんしじだいは、ちいさい子どもが冬になると、電気がないから、なん人も、とう死したと思います。<評>巳之助は電気に反発したけれど、電気がなかったら、どんなに大変か想像して意見を書いたんだね。原始時代のことまで考えた、発想力の広がりがすばらしいですよ。

誓子さん(あいい/小5)の作文より(かつみ先生/7.2週)

 この長文を読んで、「やっぱり私は、日本人だなぁー」と思いました。 評:書き出し一番に書いてくれました。よっぽど、自らを日本人と認めたんだね。ちかちゃんのつぶやきが聞こえてきそうです。思わず笑ってしまいました。

信長さん(あえほ/小5)の作文より(かつみ先生/7.2週)

 そこでもう一つの日本人の特徴「工夫」がうまれたのだ。 評:普段から広く勉強していないと、この意見はでてこないよね。さすが!!龍之介君。

友紀さん(あおる/小5)の作文より(かつみ先生/7.2週)

 私は、だっぴはけっこう楽なもんだと思っていたけれど、ものすごく体力を使うのですごいと思いました。体力がない子は、だっぴ中に皮がぬげなくなり死んでしまうらしいです。 評:そうなんだ。知らなかった。脱皮中に死んでしまう小動物がいるんだね。知れば知るほど神秘だね。

美和さん(あきき/小5)の作文より(スズラン先生/7.3週)

 (実例:虫がたべたキャベツの葉を見て)ところどころに小さい穴があいていて、もっと大きくすると、おめんになりそうだった。評:穴だらけのキャベツの葉のようすが分かりますね。ときには何枚も深く食べているときもありますよね。

尭弘さん(あその/小5)の作文より(とこのん先生/7.2週)

 この集会はとてもおもしろかったので来年はぼくも、じっこう委員になりたいです。 評:自分の実行委員になりたい、という意気込みから、七夕集会が本当に楽しかったことがうかがえます。

遊戯王さん(あたも/小5)の作文より(かつみ先生/7.2週)

 それは、お母さん達と話をしている時、「やれば分かる。」や「考えれば。」など、言うのがめんどうくさくて、いっていました。 評:言うのが面倒くさいときって、あるよね。でもそのうち、お母さん達も何も話してこなくなってしまうから、ときどききちんと返事はしたほうがいいね。