http://www.mori7.com/ 1999年9月1週号 通算第630号 mori7@mori7.com

言葉の森新聞

文責 中根克明(森川林)

  貸出図書の返却は9月10日まで

 貸出図書は、9月10日までに返却してください。通信の人は、返信用封筒に入れて、そのままポストに投函してください。「山のたより」の右上に現在の貸出図書が載っています。

  来週、9.2週のヒント

   長文集は「課題の岩」に。http://www.mori7.com/mine/iwa/iiwa.html

   ヒントは「ヒントの池」に。http://www.mori7.com/mine/ike/iike.html

   みんなの作文は「作文の林」に。http://www.mori7.com/hayasi/ihayasi.html

 小学1、2年生 9.2週 じゆうなだいめい

 小学1・2年生は自由な題名です。ふだんの生活の中で、「あっ、これは作文に書けそうだ」というものがあれば、よく観察しておきましょう。特に、そのものごとの色、音、動きなどをよく見ておくと、くわしい作文が書けます。男の子の中には、名前や数字をくわしく覚えてくる人がよくいます。これもとてもいいことです。

 小学3年生 9.2週 みんなの大好物

 みんなの大好物を当ててみようかな。カレーライスでしょ。ピンポーン。

 自分の大好物を中心に、家族みんなの大好物を取材して書いてみましょう。そして、その作文が説明だけで終わらないように、「この前、こんなことがありました。」と出来事も書いていきましょう。お父さんやお母さんの味のある会話が書けると、楽しい作文になります。

 (お父さんやお母さんは、子供さんと話をするときに、できるだけ長い会話で話してあげてください。例えば、「お父さんの大好物、なあに?」と聞かれたときに、「ビールだよ」とそっけなく答えるのではなく、「仕事が終わってさあ明日は休みだというときに、○○戦の野球の試合を見ながら飲む、冷えた□□ビールだなあ」という具合にです。こういう長い会話でふだんから話をするようにしていると、子供の読解力も育ちますし、何よりも子供がお父さんやお母さんと話をするのを楽しみにするようになります。まちがっても「いま忙しいんだから、そんなの自分で考えなさい」なんて言わないようにお願いします(笑)。)

 小学4年生 9.2週 とつぜん(感想文)

 「ぬすと(盗人)だ」という子供たちの声に、盗人(ぬすびと)の頭(かしら)はおどろきました。子供たちの遊びだと知ってほっとした頭(かしら)に、声をかけた男の子がいました。上品そうな男の子は、持っていた子牛を頭にあずけて、子供たちの方に行ってしまいます。

 次の9.3週の長文につながっている文章です。9.3週の話の方が中心になるので、今回の長文はその前段階の説明ということになります。この長文にはまだ主題がはっきり出てきていないので、これだけで感想を書くのは本当は難しいところです。感想文の練習ということで書いていってください。

 似た話は、「ぼくも、どろぼうごっこをしたことがあります」などという話が書けそうです。遊びには、どろうぼうごっこのほかに、たたかいごっこ、お店やさんごっこ、お母さんごっこ、先生ごっこなどいろいろありますが、こういう「ごっこ遊び」というのは、つい熱中して、本当にそういう仕事をしている人になったような気がしてしまいますね。

 この長文でも子供たちがどろぼうごっこに熱中して遊んでいたので、つい頭(かしら)も、自分をつかまえにきた声だと勘違いしたのでしょう。

 心にやましいことがあると、ちょっとしたことにもびくびくしながら生きていかなくてはならないようです。盗人の頭などというと、すごく強そうな人のように見えますが、良心に反する行いをしているときの人間というのは、本当はすごく弱いのかもしれません。「わたしも悪いことをしてしまったとき、いつ見つかるかとどきどきしていたことがあった」という似た話も書けそうです。

 似た話のかわりに、そのときの盗人の頭の気持ちなどを想像して書いてもいいでしょう。

 この盗人の頭は、子供たちの遊びを見て「盗人ごっことはよくない遊びだ。……あれじゃ、さきが思いやられる」などと言っています。こういうのを「自分のことは棚(たな)に上げて」と言いますが、みなさんの身近にもこういう人がいるかもしれませんね。先生(森川林)も、自分ではよく路上駐車をするくせに、自分のうちの前に車を停められたときは、「まったくこんなところに路上駐車して。ぶつぶつ」などとよく文句を言っています^_^;。教室でよくさわぐ人がいますが、そういう人ほど、ほかの子がうるさいと、「静かにしろよ。気が散って勉強できないだろ」などとまじめな顔で文句を言うなどということもあります。

 小学5年生 9.2週 イギリス人は犬を躾けることが(感想文)

 イギリス人は犬を家畜と考えて飼っているのに対し、日本人は犬を友達のように考えて飼っています。このことは、犬に限らずあらゆるものに対して日本人がとる独特の姿勢です。「一寸の虫にも五分の魂」ということわざがあるように、日本人は、昆虫や草木に対しても友達のように接します。「やれ打つな ハエが手をする 足をする」「アサガオに つるべとられて もらい水」などの歌では、ハエやアサガオが人間のような魂を持ったものとして扱われています。

 にた話は、飼っているペットに対する自分の気持ちなどで書けそうです。近所の躾(しつけ)のよくできている犬と、躾のできていない犬の違いなどで書いてもいいでしょう。躾のできていない犬は、ほえてばかりいたり、飼い主をひっぱって歩いていたり(笑)、人をかんだり(おいおい)ということがよくあります。

 犬は集団行動をする動物ですから、いつでもリーダーが先頭を歩くようになっています。ですから、人を引っ張って歩く犬は、散歩に連れていってもらっているのではなく、自分が人間を散歩に連れていっているような気分でいるのです(犬に聞いたことはないけど)。また、犬は自分より強い者にはさからいません。人をかむというのは、その人が自分よりも目下だと思っているからです。

 参考データ

(1)教養娯楽用品に占めるペット関係の割合は、平成2年の9.4%から平成8年には14.5%に上昇。

http://www.stat.go.jp/zuhyou/topi73.gifより)

(2)あなたとペットの仲は、「子供(39%)」「友人(19%)」「兄弟姉妹(17%)」……「ペット(3%)」(96年 味の素ゼネラルフーヅ調べ ペット愛好家500人の調査)

(3)1990年→1994年で、犬の寿命は8.6歳→10.1歳に、猫の寿命は5.1歳→6.7歳に。(東京農工大の小川益男教授の調査 全国の14000匹の調査)

 ことわざは、「15、一寸の虫にも五分の魂」「71、過ぎたるは及ばざるがごとし」など。

 小学6年生 9.2週 噴水は、飲めない水で(感想文)

 内容:噴水は役に立たないところに意味がある。日本では水不足などになると噴水を停めろという議論がでるが、それは噴水の役割を否定するものだ。噴水は、ただ水を噴き上げていればよいのである。

 似た例:文化が発達すると役に立たないものが出てきます。食べ物なども、原始時代はつかまえてきたイノシシやクマをただ焼いて食べていればよかったのでしょうが、だんだんと味付けをしたり見た目をよくしたりするようになってきました。コショウやトウガラシなどの香辛料は、栄養面から考えればそれほど意味のあるものではないでしょう。お茶やタバコなどの嗜好品(しこうひん)も、特に役に立つものではありません。ファッションや流行なども、生きていくのに必ずしも必要なものではありません。しかし、文明社会では、こういう役に立たないように見える分野ほど活発です。みなさんが大事に飼っているザリガニやハムスターなどのペットにしても、ただ餌を食べて糞をするだけで特に何かの役に立つというものではありません。しかし、この役に立たないことをするというのが文化の本質的な一面です。

 みなさんの学校にも、噴水や何だかよくわからない池があると思います。その噴水や池をよく思い浮かべてみましょう。

 感想:「文化というものは……」と考えてみましょう。「噴水とは……」でもよいでしょう。

 ことわざ:役に立たないからと言って切り捨ててしまうと本当に大切なものを見失うという意味で「95、角を矯めて……」。「11、衣食足りて……」など。「無用の用」などという言葉も使えそうです。

 中学1年生 9.2週 何ごとぞ花見る人の長刀(感想文)

 お花見に行ったことのある人は多いでしょう。このお花見というのは、日本独特の風習です。著者はここに「共通の対象を見ることによって成り立つ日本文化特有のコミュニケーションの方法」を見ています。え、せっかくの花見なんだからそんなに堅いことを言うなって。

 一緒に同じものを見ることでコミュニケーションが成り立つという場面を似た話として思い出してみましょう。「同じ釜の飯を食った仲」という言葉がありますが、中学生の女の子は(男の子も?)よく一緒につれだってトイレに行くことがあるでしょう。あれも日本独特のコミュニケーションなのかもしれませんね。(ほんとかいな)

 欧米では、デートをするときも、面と向かって「アイラブユー」などと言うのだと思いますが(欧米の人、そうですか?)、日本では、そういう正面からの対話はあまりせずに、並んで月を見ながら(おいおい平安時代じゃないぞ)、もとい並んでホラー映画を見ながら、「こわいね」「うん」などという対話の仕方が多いと思います。

 クラスの話し合いなどでも、面と向かって意見を述べ合って投票で決を採るというようなかたちで話が進むことは少なく、「ま、そんなところかな」「うん、そうだね」「じゃあ、みんなもよさそうだからそうしよう」というような進み方をすることが多いと思います。こういう日本的なコミュニケーションのよい面、悪い面ということで意見を考えてみましょう。

 名言は、「14、議会の目的は、議論を殴り合いの代用品にすることである」。日本では、殴り合いをしないような友達関係を作ることで、議論も殴り合いもしなくて済むようにしているのかもしれませんね。

 中学2年生 9.2週 自分で判断し決断し行動する(感想文)

 内容:人間はもともと他人依存になりやすい。最近の教育状況は、他人依存を助長している。大学生でも、指示待ちやマニュアル願望が強い。自分で判断し、決断することに慣れていない人が多い。

 似た例:自分の体験で書いていくほうが説得力があります。自分で判断し行動するよりも、人に聞いてやったほうが気楽なときがあるでしょう。しかし逆に、人に頼らずに自分から進んでやったときは、たとえうまく行かなかったときでも充実感のあるものです。歴史を切り開いてきたような人もみんな、自分で判断し決断していった人たちでした。

 レストランなどに行くと、「ぼく、カレー」「あ、わたしも」「ぼくも」「わたしも。じゃあ、カレー四つね」「あ、やっぱりラーメンにしよう」「あ、わたしも」「ぼくも」「わたしも。それじゃあ、ラーメン四つね」「あ……やっぱり、牛丼がいいかなあ」「あ、わたしも」「ぼくも」「わたしも。それじゃあ、牛丼四つね」「ああ……やっぱり、カレーの方が」「いいかげんにしろー!」ということがよくあります。(あるか)

 意見:そのまま「自分で判断し決断することの大切さ」で書いてみましょう。反対理解は、「よくわからないことや苦手なことは、まずほかの人の意見や世間の常識を参考にして」というところで書くといいでしょう。

 名言は、たくさんあるはずですから、自分で探してみましょう。

 中学3年生 9.2週 トンボ王国は(感想文)

 内容:トンボ王国はトンボと親しむための場だ。そのためには見るだけでなく実際にトンボ採りを体験させることも必要だ。美しいものを自分のものにしたいと思うのは自然の欲求で、それをむげに禁止することはない。今の子供たちの虫採りは数を競う傾向にあるが、これは子供の遊び文化が退廃しているからにほかならない。子供たちがトンボ採りに興じられるような環境を作りたい。

 解説:現代の社会は、自然との直接の関わりを持つ機会が少なくなっています。みなさんも、海で泳ぐよりもプールの方がきれいでいいとか、暑いときに外でセミやトンボをつかまえるより涼しい家の中でテレビゲームをやっている方がいいとか、雪の降る日に外で雪だるまなんか作るよりも家の中でミカンを食べながらテレビを見ていた方がいいとかいう気持ちがあるでしょう。しかし、そういう中でも、たまには「ああ、やっぱり自然っていいなあ」と思ったことがあると思います。そんな経験を思い出して書いてみましょう。

 現代社会は、子供たちが自然に接する機会を環境の面で奪っているばかりでなく、心理的にも抑制しているようです。みなさんもよく「生き物なんだから、つかまえないで逃がしてやりなさい」というお母さんの言葉を聞いたことがあるでしょう。子供の気持ちとしては、生き物だからこそ、つかまえておきたいのにね。また、「生き物は汚いから、家の中に持ってきちゃだめ」などと言われたことのある人もいると思います(自分だって生き物なのに)。ペットは汚れたり臭かったりするから飼わないという家庭も多いようです。気持ちはわかりますが、子供の心の成長ということから考えると、あまり人工的で清潔な環境はかえってよくないようです。

 自然と接して生きるということをテーマにして、それを実現するための方法を書いていきましょう。

 名言は、「25、寒さにふるえた者ほど……」などが使えそうです。

 高校1年生 9.2週 知識の生産過程が(感想文)

 情報と知識の違いがテーマ。この長文では、「知識」という言葉が、普通に使われているような意味ではなく、どちらかと言えば「思想」に近い意味で使われています。知識は蓄積され体系化され文化の共有の基盤となりますが、情報はただ雑多なデータの集まりでしかありません。パソコンやインターネットを使うのならだれでもできますが、問題はそれを利用して何をするかということです。たくさんの情報が手に入るということと、そこから自分なりの知識を創造することとは別のことだというのが著者の意見です。

 コンピュータには強いが本を読まない、情報にはくわしいがものを考えない、という人間が増えつつあるようです。

 どうしたら情報を増やすだけでなく知識を育てる勉強ができるかというところで考えていきましょう。

 手に入れられる情報が多いと、つい情報を集めることに関心が向きがちです。情報が少なければ、その少ない分を自分の考えで補う必要が出てきますが、情報が多いと、足りない部分は別の情報で補おうという気持ちになるのでしょう。

 高校2年生 9.2週 そうした中で、「戦後史の」(感想文)

 内容:戦後の日本は経済を優先した発展をしてきた。科学技術も産業に奉仕するかたちで発展した。しかし、これからは、自分の利益のためでなく、途上国への援助などの理想のために発展する必要がある。

 解説:「産業の利益に奉仕するための科学ではなく、人間の幸福に貢献する科学を」というあたりが主題になりそうです。戦後は、「産業の発展=人間の幸福」だったのですが、今は単純にそうとも言えなくなっています。

 食品の加工でも、昔はいかに低コストで見栄えのいいものを作るかということで着色料や保存料などが開発されてきましたが、今はいかに健康にいいものを作るかという方向に研究の重点が変わってきているようです。

 高校3年生 9.2週 構成から振り返ったとき(感想文)

 内容:「オウム」事件の背景には、近代社会の限度のない自己実現に疲れた現代人の姿がある。問題の解決は、自己実現ではなく、自己表現にある。人に表現があるかぎり、宗教的熱狂は必ずしも暴力を生まない。

 解説:江戸時代などの身分制社会では、人は生まれながらに自分の人生の限度を決められていました。そこでは、不自由ではあるが同時に他人との競争に焦る必要のない安定した社会が営まれていました。殿様の子は一生殿様で、農民は一生農民ですから、「自分は果たして何に向いているのだろうか」などと悩む必要はなかったのです。

 近代社会では、人間は法律に違反しないかぎり何をしようと自由だという建前で運営されています。すると、そういう社会で自分が満足した財産や地位を持てないのは、自分の努力が足りないか、社会が悪いかということになってきます。自由ではあるが、絶えず自己実現を要求される社会というのはくたびれる社会です。著者は、際限のない自己実現に追われる社会から、自己表現を奨励する社会への転換をと提案しています。絵を描いたり音楽を作ったりするのは、他人との比較で何かを達成する作業ではなく、そのこと自体が自分の満足につながる作業だからです。

 大学生社会人 9.2週 近代にいたって多くのひとびとは(感想文)

 内容:近代人は自我を発見することにより、自由とともに不安の中で生きることになった。自我を脅かす自分以外の自我との葛藤の中で生きている人は、自分よりも小さい自我である犬や猫と接することによって安心感を感じることができる。愛玩動物を求める心理は、近代の人間中心主義と矛盾するものではなく、むしろそれを補完するものである。

 解説:ペットショップには、いろいろなペットがいます。港南台のビッグサムというDIY(ドゥ・イット・ユアセルフ=日曜大工店)のペットショップにも、犬や猫に混じって、サルやフェレット(イタチ)やプレーリードッグやヘビやトカゲまでいます。こういう小動物を眺めていると、顔つきも自然に優しくなるようです。

 先生(森川林)が、数年前、秦野の犬の牧場(150頭ほどの犬がいる)に犬を見にいったとき、先に来ていたヤクザっぽいこわそうなおじさんが、犬をなでながら顔をくずして「おお、よちよち」と言っているのを見ました。ふだんストレスの多い仕事をしている人ほど(ヤクザは仕事か)、犬のように無邪気な生き物を見ると、ほっとするのでしょうね。

 人間は、もちろん他の自我との葛藤の中で進歩していきます。他の自我は無視してもいいという立場に置かれると進歩が止まります。「先生」などという職業は、かなりこういう立場に近いようです。しかし、いつも緊張して生きているのではなく、たまには息抜きをすることも必要です。自我の緊張と弛緩のバランスということで考えていきましょう。

  光る表現コーナー(小2〜小3) 1999年9月1週号

奈歩さん(あさわ/小2)の作文より(みち先生/8.1週)

 「きょうは、ことばの森じゃないか」と、言っていなければ、わたしとお姉ちゃんはかんぺきにわすれていましたでしょう。でも、なんでわすれてしまったのでしょう。やっぱり、なつやすみになってからずっとのびのびしてたからでしょうか。(中略)でもそう思ってもくせをなおすのは、むずかしいですよね。(中略)だから、くせをすぐになおそうとしてもだめです。時間をかけてやるのが、いいと思います。評:書きながらかんがえがまとまったようだね。時間をかけて考えると良い答えが分かった例ですね。

 だけど、マンガって、とってもおもしろいので、そういう目ひょうをもつ人のてきになりそうです。評:目標をもってる人には、まんがはてきと思ったのですね。おもしろくてあきないまんがのみりょくに、まけないで目標をがんばっていこうとおもうのはえらいね。

愛捺さん(あなあ/小2)の作文より(ミルクティ先生/8.3週)

 もし、わたしの家にたけのこがはえてきたら、りょうかんさまと同じくゆかとてんじょうをあけてあげて、たけのこを空までとどくようにします。なぜかと言うとくもをさわりたいからです。<評>くもにさわってみたら、きもちいいだろうね。ぐんぐんのびていくたけのこのすがたが、目にうかんだよ。(^o^)

敦さん(あにい/小2)の作文より(ひまわり先生/8.2週)

 ニイニイゼミは九月二十日ごろ卵がかえるのを、楽しみにしています。なぜかというと、自分の目で『セミの一生』の本のとおりかどうか、たしかめてみたい、観察してみたいからです。評:先生もセミを観察してみたくなったよ。

しおきちさん(あにせ/小2)の作文より(ミルクティ先生/8.3週)

 りょうかんさまは、まるで大工さんみたいです。<評>ほんとうに、そうだね。たけのこも、やねにあなをあけてもらって、うれしかったとどうじに(ここは、大工さんのおうち?)と、びっくりしていたかもね。(^o^)

和香さん(あにほ/小2)の作文より(ゆり先生/8.2週)

 (シャボンフラッターをやってみて)いろんなきれいな色が、まざりあっていました。まるで、にじが、いっぱいあるようです。心の中では、きれいしか言えないと、思いました。評:どんなにきれいだったかが、とてもよくわかるように書けていますね。

あいさん(あねて/小2)の作文より(かつみ先生/8.2週)

 おばあちゃんは、「ひさしぶりだべねぇ。」と言いました。 評:きっと印象的だったんだね。ふるさとのことば、たいせつにしていこうね。

みゆさん(あはみ/小2)の作文より(ももんが先生/8.3週)

 (海の水が)しおからかったです。評:こんな風に「味」を書いてみるといいですね。

ししさん(あふか/小2)の作文より(スズラン先生/8.3週)

 ぼくだったら、竹の子をぬいて、にわにうえかえます。そうすれば、竹の子はなんにもぶつからなくて、ぐんぐんのびることができるし、いえもこわれないし、一石二鳥です。評:広い所で大きくなってほしいという気持ちがでていますね。

萌さん(あふよ/小2)の作文より(ミルクティ先生/8.3週)

 わたしは、りょうかんさまのように、やねを、こわせるかな? でも、わたしが竹の子だったら、とってもとってもうれしいです! なぜかと言うと、いろいろたいけんできるからです。たとえば、太ようのあったかさを、かんじたり青空にうかぶ雲を、見ることができます。夜もかがやく、星やお月さまの光をあびれます。<評>もし、竹の子だったら…と、竹の子のきもちをかんがえてみたところが、すてきですね。

あやぽんさん(ふれ/小2)の作文より(ゆり先生/8.3週)

 まるでりょうかんさまは竹の子の友だちのようでした。評:そうだね。友だちのように竹の子のことをたいせつにしてあげたんだよね。中でも一ばん目にやきついたのは、タヒチのおどりです。とてもはくりょくがあって、貝のネックレスがシャラシャラと音をたてて、南国のふんい気がしました。評:どんなおどりか目にうかぶようですね。にぎやかでとっても楽しそうだよね。

ひろみさん(あちや/小3)の作文より(とも先生/8.2週)

 (花火をしていてなかなか火がつかなかったときに)おにいちゃんが、「これつかんよ」とおこってふりかったその時でした。いきなり火がつきました。・・・評:「言いました」のかわりにおにいちゃんの気持ちと動作の様子でしっかり表現しているね。

裕生さん(あてい/小3)の作文より(ふじのみや先生/8.2週)

 おうえんだんは、ダイエーがうつとすごくもりあがっていました。うったボールをとるのもけんかになるほどがんばってとっていました。 ☆もりあがるしあいの場面をよく見ていますね。

みさきさん(あにた/小3)の作文より(とも先生/8.1週)

 「おにぎりを作るよ。」とお母さんが台所を歩きながら、言いました。そう言ったら、お兄ちゃんが「えー。やだ。」とぶつぶつしておこりました。わたしは、べつにいい、と思いました。・・・評:会話文の書き出しや、「言いました」のかわりに「ぶつぶつとしておこりました。」を使って動作で表現しているのが、とてもしっかり書けているね。

むっちゃんさん(あひほ/小3)の作文より(ももんが先生/8.3週)

 わたしがおもしろかったところは、「ダン!」というところです。なぜ?というと、その音がつたわってくるからです。わたしがもし、アルフレッドだったら、でっかーい音で、ひっくりかえるかもしれません。妹だったら、ビービ—なくかもしれません。評:むっちゃんの作文からも「ダン!」という大きな音が聞こえてきましたよ。「もし、わたしが...」という他に、「もし、妹が...」と考えてくれたところがバッチリ! 先生は弱虫だから、大きな音を聞いたとたん、くるくる目を回して、たおれちゃうでしょうね。

ちひろさん(あまあ/小3)の作文より(スピカ先生/8.3週)

 おかあさんの小さいころのたからものはリカちゃんなんだって。わたしはリカちゃんよりジェニーちゃんのほうがよかったなぁー。だってリカちゃんずっと目がよこにむいてるんだもん。 評:そういえば、リカちゃんの目は少しよこにむいているんだよね。よく見ているね。おかあさんとくらべて自分の思ったことを書けたのがよかったよ。

健人さん(あみや/小3)の作文より(ミルクティ先生/8.3週)

 おかあさんは、ちいさいときに、ねずみ花火をしたそうです。くるくるまわってたのしかったそうです。<評>お母さんに聞いた話を、じょうずに書くことができたね。「〜そうです」という言葉が、うまく使えている

ペンギンさん(しろ/小3)の作文より(かつみ先生/7.2週)

 「薬はまるっと。」と、母がぜんそく日記にまるをつけました。それがひみつです。 評:お母さんといっしょにうそっこの日記をつけている…。「薬はまるっと。」の中に、そういう意味がこめられているんだね。

 「あれっ。」夏の始めぼくは、ゴマダラカミキリが大りょうはっせいしているのに気がつきました。 評:気づいたことがすごいよね。先生は大量発生してもきっと気付かないと思うよ。

 ぼくは、アルフレッドはすごいと思ったところが一つあります。それは、この石けんを作るときにできるグリセリンを爆発させる考えを思いついた事です。 評:すごいと思ったところが一つあります。一つという表現が加わることによって、強調され、説得力がでてくるよね。

 このお話を読めば、お金をジャンジャン使う人も少しは、たいせつに使うようになると思います。 評:このお話を読めば…と思います。この書き方がいいね。

穂香さん(すよ/小3)の作文より(ゆり先生/8.2週)

 けんかをするほど仲がいい。と言うけど仲がよすぎてすぐ仲直り。まるでかがみのよう。評:けんかになりかけても、すぐ仲直りするくらい仲がいいんだね。二人の仲のよさがとてもじょうずにあらわせていますね。

ひめさん(とけ/小3)の作文より(スズラン先生/7.4週)

 一りん車ののり方でたいへんだったのは、バランスがうまくとれなかったところです。評:バランスをとるのが難しそうですものね。夏休み中に、一輪車にのれるようになったのは良かったですね。

まほうつかいさん(とみ/小3)の作文より(洋子先生/8.1週)

 家には、型をとるくまとかうさぎの型ぬきがあるからそれで作ってみたら楽しかったです。それにのりやふりかけで色をつくったりかみの毛をつくったり目を作ったりしていました。評:型ぬきでうさぎやくまのおにぎりをつくり、のりやふりかけでいろいろ工夫した様子がよくわかります。いろとりどりのきれいなおにぎりができたことでしょうね。さぞおいしかったことでしょう。

純太さん(ねあ/小3)の作文より(ももんが先生/8.1週)

 ぼくは、一日に一ぴきは(せみを)つかまえます。そして、いつもつかまえたら、ぼくは、せみをにがします。なぜかというと、せみは生きているからです。評:昆虫や動植物との自然のかかわりの中で、純太君は命の大切さを学んでいるのですね。

弘将さん(やあ/小3)の作文より(ゆり先生/8.3週)

 ぼくが一ばんすごいなぁと思ったことは。ばくだんを作るゆうきがすごいなぁと思いました。評:そうだよね。ばくはつしたら自分もこわいはずなのに、きっとすごくゆうきがあったんだね。

  光る表現コーナー(小4〜小5) 1999年9月1週号

まささん(あうこ/小4)の作文より(みち先生/8.1週)

 (せと大はしにのぼって)「うわ〜高いところは、にがてなんだ」と、たかしくんが目をつぶって、ぶるぶる、ふるえながら進んでしまいました。評:会話の後の動作や表情の表現でたかしくんが見えるように伝わってきます。

怜奈さん(あかの/小4)の作文より(とこのん先生/8.1週)

 一こ目(のおにぎり)は、つよくにぎりすぎてまわりがおもちみたいになってしまいました。 評:ただ「強く握った」というよりも、「おもちみたいになった」ということで、どれぐらい強く握ったかが推測できま

早織さん(あこて/小4)の作文より(みち先生/8.1週)

 お母さんが「たまごがあまったからたまごやきをつくろう」といいだしました。お母さんは、はりきりながら、たまごをいっぱいわりました。わたしは、ひらめきました。「おにぎりをつくって、ひよこおにぎりをつくろう」と、おもいました。評:お母さんのはりきったすがたにさそわれて、たまごのきいいろをいかしたひよこおにぎりがひらめいたさおりちゃん。アイディア賞ですね。かわいくておいしそうですね。

寛史さん(あなに/小4)の作文より(洋子先生/7.2週)

 今、外は、くらくなりかけているけれど、ぼくの家には、あかあかと電気がともっている。評:かわいそうな巳之さんを読んでの感想文の「動作情景の結び」の工夫です。がんばってうまく書けましたね。

 みんな口ぐちに「何分ぐらいかかる」「まだできんと」「もうできた」といってさわいでいます。みんなの声にせきたてられたようにおかまのふたが、「できるよできるよコトコトコト、今からあわふくコトコトコト,熱いよ熱いよコトコトコト」と、歌うように音をたてながら白いあわを出していました。でも、ぼくは、心の中で、「おいしくなるまでがまんがまん」と言っていました。評:社会科の授業で昔の道具のかまどと大きなお釜をつかってご飯をたいたときのことです。お釜があぶくを出してきたときの様子がまるで歌声が聞こえてくるように上手に描写できています。昔のご飯の炊き方の「はじめちょろちょろ中ぱっぱ、赤子が泣いても蓋とるな」の言葉が思い出されますね。

 ド−ンヒュルルルダ−ンパチパチ。ド−ンヒュルルルパチンバチンバチバチパ−ン。花火は、今日のぼくの気持ちのように大きく開いてはじけました。評:結びの情景でのおわりかたは、君のきもちを花火にたくしてみごとでした!

祥太郎さん(あはへ/小4)の作文より(かつみ先生/8.1週)

 大きいもので、十センチです。 評:とても大きい魚がおよいでいたんだね。おいしそうだなあ??!!

侑公子さん(あふえ/小4)の作文より(ももんが先生/8.3週)

 海蔵さんがあやまりに行ったら、老人も井戸をほらせることをしょうちしたのでよかったです。海蔵さんも老人もうれしかったと思います。評:ゆきこちゃんのやさしい気持ちがあふれています。海蔵さんだけではなく、頑固者の老人の気持ちをよく考えることができました。(こんな風に主人公だけではなく、他の登場人物の気持ちも考えていくと、本を読む楽しさが二倍も三倍もふくらみますね)。

カヤケムさん(あまく/小4)の作文より(ももんが先生/8.2週)

 海蔵はとても自分の言ったことがおそろしかったと思います。ぼくのお母さんも、きっと(海蔵のお母さんと同じことばを)そう言うだろうと思いました。評:自分を主人公に見たてたとき、自分のお母さんと主人公のお母さんを自然に重ね合わせてみると、よりお話が身近に感じられるでしょう。

悠さん(すゆ/小4)の作文より(ふじのみや先生/8.1週)

 ちょこっとかんだら、しおとごはんとのりの味がする。それからおなかがへってくる。こんどは口いっぱいにかぶりつきます。そのあとはがぶがぶとたべていく。 ☆「う。おいしぃ」が、だんだん「ぐお〜っ。おいしいぞ!」に変わっていくのね。こういう人って、いるいる。

ちっピーさん(ちこ/小4)の作文より(ふじのみや先生/8.1週)

 ・・今は、やさいいためやカレーなどが作れるようになりました。・・略・・でも、料理は、やっぱりおにぎりがきほんだと思います。 ☆ううむ。おそれいりました。将来は料理の鉄人になるの?

康平さん(てい/小4)の作文より(スズラン先生/8.2週)

 ぼくは、運動会のとき、ぼくが赤組みだとすると、白組みの人が失敗をして赤組みに点が入ると喜んでしまいます。しかし、その後で、すっきりしないことがあります。やはり、人の失敗をわらうことは、よくないことだと思います。評:海蔵さんの話を読んで、自分達だけ良ければということへの反省が上手に書けていました

直茂さん(ねさ/小4)の作文より(ももんが先生/8.2週)

 「早くできないかなあ。早く作ってきれいにして、それから色をぬって、それですませよう。」と、初めはそう思っていたんだけれど、あとからだんだん「おそくてもいいから、きれいにていねいに作っていきたい。」という気持ちの方が多くなってきました。評:私たちの気持ちは、こんな風に、いろいろなことをやっていくうちに変化していくものなんだね。かぎかっこを使って、上手に表現できました。

 

 

 

コナンさん(あえた/小5)の作文より(洋子先生/8.3週)

 私も、本当は、言葉の森の作文を書いていて苦しいのだけれど、「狭き門よりは入れ」というから、苦あれば楽ありと願って井の中の蛙にならないように、作文もしっかり書こうと思う。そして、論理的に思考できる人にちょとずつでも成りたいと思っている。評:五年生には、なかなか難しい長文も入っていますがあなたは、よくがんばっていますものね。名言集のなかにも「読書とは、人間を豊かにし、討議は、人間を役立つようにし、文章を書くことは、人間を正確にする」とあります。毎日の積み重ねが大切です。これからもこの気持ちを忘れずにがんばって続けてください!

知尋さん(あえな/小5)の作文より(みち先生/8.1週)

 ぼうしなしでは出歩けないあつさだ。すこしクラクラしてきた。まぶしい。体が黒っぽくなってしまいそうだ。のうみそがとろけるのってこんなかんじかもしれない。評:きびしい暑さのげんかいのようだったね。がまんもほどほどにね。私はにがいけいけんをしたことがある。(中略)これは、夏休みの宿題以上にこわいことだ。評:よくわかるたとえの使い方にはっとしました。

信長さん(あえほ/小5)の作文より(かつみ先生/8.3週)

 日本人の欠点は、何でも知ろうとする好奇心からの行動である。 評:好奇心からの行動が日本人の欠点…言われてみるとそうかもねえ。

ミュウさん(あおゆ/小5)の作文より(スピカ先生/8.3週)

 (学校の勉強で、日常では使わない計算問題などをやるとこについて)お母さんたちは、ほとんど計算機を使って計算しているのに、なぜ小数を小数でかけるようなややこしい計算を何十問もしなければならないのだろうか。 評:計算問題の、生活からかけ離れた複雑さが「小数を小数でかけるような」という具体的な言葉で、よく表れているね。この気持ち、よくわかるよ(^_^;)

美和さん(あきき/小5)の作文より(スズラン先生/8.2週)

 「井の中の蛙大海を知らず」ということわざがあるように、ちょっとのことしか知らないうちに、いい、悪いを決め付けてはいけないと思う。評:物事の一面だけを見て判断してはいけないということですね。いろいろな場面に考えておきたいことだと思います。

なりあきさん(あそき/小5)の作文より(とも先生/8.2週)

 動物の中で一番おもしろかったのが、ツチブタだ。このツチブタは、一種一目一科で、仲間がいない。・・・中略・・・鼻の先がブタのようになっていて、しっぽはトカゲのように長くて、耳は、ウサギの耳より少し短くて、ピンク色の体だった。いろいろな動物が混ざったような、動物だったところがおもしろかった。・・・ふしぎなツチブタのようすが、たとえを上手に使って分かりやすく書けたね。読めば読むほど不思議な動物だね。

宗一郎さん(あなお/小5)の作文より(ひまわり先生/8.1週)

 このまえ、ごはんをたいておにぎりを作って梅をいれてお姉ちゃんとお母さんとぼくが食べてみると、とてもおいしかったので「うめは、うめえ」と、言ったらお姉ちゃんとお母さん笑いました。評:「うめは、うめえ」うまい表現!

ひとみさん(あみせ/小5)の作文より(洋子先生/8.3週)

 私は、外国人を相手に自分の考えを伝えたり心をかよわせることができる人とかいてあったので、コペルニクスが地動説を発表したときに、常識がひっくりかえったように私の頭の中の常識がひっくりかえっていた。評:今まで国際人とは、英語をしゃべれる人とずっと自分で思っていたので、びっくりしたのですね。地動説を持ち出してたとえたところが驚きをみごとに表現していましたね。

ミッキーさん(けく/小5)の作文より(かつみ先生/8.3週)

 仕事がかたづいた時のようにすっきりした。 評:いい表現だね。でも、ちょっとおじさんくさくない!?けれども、一年前の私は、筆者とまったく反対だ。 評:一年前という部分がいいね。

ゆかちゃんさん(さあ/小5)の作文より(ゆり先生/8.3週)

 (題名)勉強、勉強。評:おもしろい題名をつけたね。学校でも家でもこう言われることが多いもんね・・・

亜耶さん(ちて/小5)の作文より(ももんが先生/8.2週)

 もし私が花だったら、「この花はこういう形をしているんだ。」などと言われたら、きっと「人間だって一人一人ちがうんだから、こういう形をしているんだなんて決めつけないでよ。」と、もんくを言うと思う。評:自分自身をお話に登場する「人や動物」に置きかえてよく考えますが、動かない「花」の気持ちをわかってあげようとしたあやちゃんは、すばらしいと思います。もし、花が人間みたいに話せたら、こんな風に言うかもしれませんね。

ホームズさん(なか/小5)の作文より(ミルクティ先生/8.3週)

 社会科の宿題で昔のことを調べる時、祖父に電話をして聞いたことがある。いわゆる「実践的」な宿題だ。実践的にやった宿題は、ドリルなどの暗記ものよりも覚えているような気がする。たぶん、楽しいからだと思う。人生なんでも楽しい楽しいとおもってやれば、はかどる。それと同じ事だと思う。そのなかで、論理的な言葉(思考)を手にしていくのだと思う。<評>機械的に覚えるのだったら、コンピュータと同じだものね。自分の手や足や体を使って調べ、考えることが大事なんだね。

 

  光る表現コーナー(小6以上) 1999年9月1週号

茉有さん(ああの/小6)の作文より(かつみ先生/8.1週)

 夜の空にひろがる大きな花のような花火〜 評:何回見てもきれいだよね。夜の空にひろがる〜が、文章に幅をもたせていていいね。

チーターさん(あしせ/小6)の作文より(みち先生/7.1週)

 (お風呂)つかれている時は、1人で入ってゆっくりゆぶねに入っていく。(中略)日曜日は一番お風呂がすきだ。つかれていないので、たかのりと入る。そして、中に小さいボールをもっていってキャッチボールをしたりする。

宮淳さん(あたつ/小6)の作文より(かつみ先生/8.2週)

 読書とは、人間にとって、その時に、心を動かせる本が本当の読書だと思った。 評:いいまとめだね。心を動かせる出会い、一つでも多く体験したいね。人生一度きりだからたまには夜→夜→夜とおもいっきりユーモアのある一日を過ごしてみたいからである。 評:ユーモアのイメージが夜なんだね。本当は作文の中に→がはいること好きではありませんが、発想がおもしろいので、特別大サービスです。

健太郎さん(あなそ/小6)の作文より(ミルクティ先生/8.3週)

 ぼくが、そうじの時「ほうきって…ほーうきぶくろになるんだ。」と言ったら、ごまくんが「オランダの人はおらんだ。」と言い返して来た。ぼくは「そっちの方が寒いんじゃない。」と、けん制し合った。こういう人の方が、コミュニケーションがとりやすい。<評>おもしろい例を使って、ユーモアの効用は、人とのコミュニケーションをとりやすくすることにある、と自分の意見を書けたね。

ヘノチャさん(けら/小6)の作文より(みち先生/8.1週)

 (二回目の一人で電車に乗った時)さっさとかいさつきをぬけ、ちょうどとまっていた電車にのりこんだ。のりこんだとたん、私のしんぞうのドキンドクンはいっそうはげしくなった。また、この電車で本当にもくてきちにつけるのかなどの不安もあった。「ピピュー」ふえのおととともに、電車はガタンゴトンと私のドキンドクン。なんだかちょっぴりにているような気がし、電車もたくさんのお客さんをのせ、きんちょうしているのかもしれない。と、ちょっとおかしなことを思った。(中略)夏休み二度目にのったでんしゃ、私はちょっと大人になった気分だった。評:一人で電車に乗って、不安ときんちょうでいっぱいだったのですね。心臓と電車の音で気持ちをよく表現できましたね。目的地まで無事ついてほっとして、ちょっぴり大人になった夏休みの忘れられないできごとでしたね。

沙季子さん(てあ/小6)の作文より(スズラン先生/8.3週)

 ユーモアは人間にとって、生活の潤滑油のようなもので、人とのかかわりも楽しくしてくれる。評:ユーモアのある一言で、その場がなごむことがありますね。たとえ方が上手です。

駿介さん(らる/小6)の作文より(ミルクティ先生/8.3週)

 人間にとってユーモアとは、心のなごみである。(略)ちなみに、ぼくは、いつも、じょうだんを言っている。ぼくのように、ユーモアを言って少しぐらいおもしろがるのが人間にとって大事だとぼくは思った。<評>「なごみ」という言葉を使ったところがセンスいいね。

魔法使いさん(あちほ/中1)の作文より(スズラン先生/8.2週)

 始めることも大切だが、やりとげることの方がもっと大切である。両立していくと必ず、つまずきそうな時が来る。でも、その道を、ころばず、両立を最後までやりとげたいと思う。評:名言を上手に使い、これからの結びとして頼もしい意見ですね。

サイコロさん(あつと/中1)の作文より(洋子先生/8.1週)

 ぼくは、木が語り掛けてくる表情を捉え切れていない。...中略....当然ぼくにはわかるはずがないかもしれない。それでも木の姿に季節をかんじたり、太い幹がぼくに、何かを語りかけてきているんじゃ(のでは)ないかと、感じられるような気持ちを持ち続けていれば、何時かは、ぼくの描いた木がみんなに語りかけるかもしれない。 自然の前では人間は、無力だから真摯に自然から学ぶという気持ちが大切なことではないかと思う。評:すばらしいこころがけです。君のなにごとにも真摯な態度をかいまみた気がいたします。この気持ち大人になるまで大事にしてほしいですね。見習いたいものです。

 良い友を得るのは、きっとだれものねがいだと思う。「良い友人を得たければ、まず自分がよい友人でなければならない」というから、まずは、自分が良い友人になるように努力しなければならない。評:名言がうまく入って、自分の主張が述べられています。

 

 

パリパリさん(にみ/中1)の作文より(スズラン先生/8.3週)

 私は、「案ずるより産むがやすし」ということわざのように、思い切ってありのままの自分を出してみるのがよいと思う。評:ありのままの自分を出すことはなかなか出来ないものですが、まず、自分から積極的になることも大事ですね。

TERUさん(ふり/中1)の作文より(かつみ先生/8.3週)

 彼女にとって運命の日だったのだろう。 評:本当に運命の日だったね。そして、ひろみちゃんと彼女が会ったことも、また運命だったんだね。

たこ星人さん(こむ/中2)の作文より(きょうこ先生/8.2週)

  「英語の時間にボケ〜っと問題をといていたら、いつの間にかノートのページをめくっていた。これは、ノートが一番下にきたらページをめくるということを頭に蓄積していたからだ」なるほど! これも自分自身の習慣で蓄積してきたことが役立った例だね。地図無しで道に迷わないという話から上手に話しをふくらませることができたね! 他にもいろいろありそうだね!

GTOさん(えま/中3)の作文より(ひまわり先生/8.3週)

 脱線せずに指示どおりに進んできた人というのは、皆が学べる事は学べるが、それ以上の自分にしかできないことというのが見つかりにくいだろう。脱線しないで人生歩める人なんてこの世には存在しないんだー。評:長文から自分の考えを述べていくことができていますね。

AE86さん(えや/中3)の作文より(かつみ先生/8.3週)

 自分は「勉強というものは最初から身に付いているものではなく、間違えながら身に付いていくものである。」という言葉が大好きである。 評:言葉も良いけれど、大好きだという一言がいいね。初めから完璧はありえない。間違えること、失敗することをおそれず、立ち向かって行く勇気が大切だね。

馬のしっぽさん(はり/中3)の作文より(ももんが先生/8.2週)

 人間、何かしら得意なことを一つでも持っていれば、それを誇りとして、胸を張って日々過ごせるのではないか。評:自分に自信をもつと、なんだか勇気がわいてきますよね。自分を好きになることは、前向きに生きるためにとても大切なことですね。

翼さん(あひつ/高1)の作文より(スピカ先生/8.3週)

 (人種差別の体験的具体例を述べ)結局、何がこれらの状況をうむのかというと、個人を見ない非常に大まかな考え方が原因だと私は思う。 評:個人の資質を無視し、大雑把なものの見方から生まれるアンフェアな差別の実体を、端的に、しかも抗議の気持ちを持って表現できているね。

藤巻寿子さん(かえ/高1)の作文より(とも先生/8.1週)

 小さなことでも優れていたり又は劣っていると、その点のみに焦点がしぼられイメージが増幅されるのが現状である。・・・評:長文からの借り物でない自分の言葉で表現しているね。

ユウアイさん(ねも/高2)の作文より(かつみ先生/8.3週)

 専門化とアマチュアを結ぶそういう専門化の中でインタープリターが必要になってくる。 評:専門化とアマチュアを結ぶそういう専門化、というのがいい。本当にそういう専門化これから必要だよね。