HTML> 言葉の森新聞2000年5月3週号通算第664号

http://www.mori7.com/ 2000年5月週3号 通算第664号 mori7@mori7.com

言葉の森新聞

文責 中根克明(森川林)

  ■言葉の森新聞の郵送遅れには

 言葉の森新聞(山のたより)は、毎週、授業のある日の2日前の午後1時集配の便で郵送しています。国内の郵便であれば通常は授業のある日までには届く予定ですが、郵便局の事情でそれよりも遅く届くケースがあるようです。

 この遅れに対応するために、今後、(1)言葉の森新聞には、次の週の記事を中心に載せる、(2)国語の問題も翌週のものを載せておく(これは既に実施中)、というようにします。よろしくお願いします。

  ■5月のアンケート葉書

   メールアドレスや誕生日などをお知らせください

 5月中にアンケート葉書をお送りします。この葉書は、先生に作文を送る際に同封するか、教室に直接持参するか、いずれかのかたちでご返送ください。(教室あてにファクスでお送りいただいても、そのまま返信葉書としてお送りいただいても結構です)

 この葉書で、以下のことをお知らせください。該当のない項目や答えたくない項目は記入しなくて結構です。

  1. 連絡用のメールアドレス(事務局や先生からの連絡は、電話や葉書以外にメールも活用していきます。このメールアドレスは公開しません)
  2. メーリングリストへの参加の希望(希望される方は、生徒・父母・先生のメーリングリスト(ML)に登録します。MLへの参加退会は自由。費用は無料です。)
  3. 誕生月日(ペンネームと誕生月日をウェブ上の「森のカレンダー」に掲載します。誕生日にはお祝いにメールが届くかも。(^o^)/)
  4. 小学校名(小学生新聞に投稿する際に使用します。中学生以上は不要)
  5. 新聞投稿の可否(清書の新聞投稿を希望しない方は、その旨をご記入ください)
  6. ペンネームの希望(プライバシー保護のため、ウェブ上の記載はペンネームを中心にしていきます。できるだけ4文字以内で決めてください。ペンネームの希望が特にない場合は、セカンドネームで記載します)
  7. その他(教室や先生に対するご意見ご質問を自由にお書きください)

  ■お中元お歳暮のご心配はしないで

 「学習の手引」にも書いてありますが、お中元お歳暮のご心配はなさらないようにお願いします。m(__)m

  ■来週5.4週は清書です

   ■5/29・30・31は休み

 来週5.4週は、清書です。

 清書は、担当の先生の説明を参考にして、返却された作文の中から自分でいちばんよいと思うものを選び、作文用紙ではなく清書用紙に清書してください。

 新しく教室に入ったばかりの人は、返却されている作文がない場合もあります。また、返却されている作文の中に清書するようなものがない場合もあります。そのときは、清書用紙に直接自由な題名で作文を書いて送ってください。

 名前は、清書用紙の下の部分に書くようになりました。この部分は、インターネットに掲載したり印刷したりする際は表示されないようにしています。学校名は、小学生の場合だけ書いてください。学校名以外は、すべての生徒が書いてください。

 清書作文は、小学生新聞や一般新聞に送ります。掲載されると、小学生は学校名と氏名が新聞に載ります。中学生以上は氏名だけが新聞に載ります。新聞への応募を希望されない方はその旨を清書用紙の裏面などにお書きください。

 感想文を清書する場合は、要約や三文抜書きの部分はできるだけ省き、ひとまとまりの作品になるようなかたちで清書してください。

 中学生以上の生徒は一般新聞に投稿するので、字数を400〜500字に縮めて清書してください。

 5月29・30・31日は休みです。宿題はありません。

  ■今週5.3週のヒント(小1−小3)

小1・2 5.3週 ●自由(じゆう)な題名(だいめい)

 5月は、いい気候(きこう)がつづきます。戸外(こがい)であそぶこともますます多くなるでしょう。1・2年生のころは、いろいろなことをはじめて体験(たいけん)する時期(じき)です。

 お母さんやお父さんといっしょに、たまごやきを作ったり、スライムをつくったり、いろいろなことに挑戦(ちょうせん)してみましょう。

小3年 5.3週 ●牛のお通りで電車がとまる(感)

 3・4年生の人は、「えー、また感想文かあ」というためいきが聞こえてきそうです。(^^ゞ

 長く書いたり上手に書いたりする必要はありませんから、長文を読んで自分の感想をまとめるという書き方の流れをつかんでいくことを当面の目標にしていきましょう。そのためには、授業のある日までに、その長文を五回ぐらいは声を出して読んでおいてください。にた話が見つかると感想文も書きやすくなるので、お母さんやお父さんとも相談しておきましょう。(書き方は、「小4のヒント」を参考に)

 国によってルールがちがうという例をお父さんやお母さんから聞いてみると書きやすいと思います。あいさつの仕方や食事の仕方など、ある国では行儀のいいことがほかの国では行儀が悪いというような例は数多くあります。

  ■週5.3週のヒント(小4−中3)

小4年 5.3週 ●急がばまわれ(感)

 つぎのような順序で書いていきましょう。

(1)この話を読んでいちばん……だったのは、……です。(中心を決める)

(2)私にも(ぼくにも)似た話があります。それは、……(と、似た話を書く)

(3)お母さんにも似た話があったそうです。それは、……(と、ほかの似た話を書く。または、「もし……だったら」なとどいうかたちで、想像した話を書く)

(4)この話を読んで……と思いました。(と、全体の感想を書く)

 「急がば回れ」の似た話の例:漢字書取の宿題などで、「へん」だけを先にまとめて書き、そのあとまとめて「つくり」を書くというようなことをしたことのある人も多いでしょう。早くできたように見えて実は何も覚えていなかったとかね……。

小5年 5.3週 ●モグラは食虫類に属し(感)

 内容:(1)モグラは大量にミミズを食べる。(1)その生活に合わせて前足がシャベルのように進化した。(2)人間の手は、道具を作り出すことによって、高い文化を創造した。(4)意図的に作られた道具を持つことが人間と動物との大きな違いである。

 解説:人間の作った道具と動物の本来持っている体の特徴を比較してみましょう。たとえば、鳥は空を飛びますが、飛べない人間は飛行機を作りました。魚は海に潜りますが、潜れない人間はアクアラングを作りました。いろいろありそうですね。

 感想は「人間とは、……」と大きく考えてみましょう。または、「道具とは……」と考えてもいいでしょう。

 ことわざは、逆の意味で「86、多芸は無芸」。モグラの手は役に立つがそれ以外には使えないという意味で「92、長所は短所」など。「132、もちはもち屋」なども使えそうです。

小6年 5.3週 ●日本語は、いままで(感)

 解説:日本語は敬語の使い方や漢字の多さなど、外国人が学ぶには難しい、という例を考えてみましょう。

 自分のことを表わすのに、英語なら「I(アイ)」だけですが、日本語では「わたし」「ぼく」「おれ」「おいら」「わし」「うち」「わて」「せっしゃ」「おいどん」「そうでごわす」などといろいろな言い表し方があります(ひとつちがうだろ)。こんなところに、日本語が国際化されていない姿が表れていそうですね。

 あまり簡単にしすぎると「95、角を矯めて牛を殺す」となりかねませんが、今後の国際化を考えると「66、小の虫を殺して大の虫を生かす」も必要かもしれません。

中1年 5.3週 ●話し上手の人がいます(感)

 内容:(1)話し上手の人は、間(ま)をとるのがうまい(2)すきまもなく力を入れた状態は、かえって効果的でない(3)パリの風景画で一点だけ朱の入った絵が印象に残っている。

 解説:緩急のリズムの大切さというところかな。スポーツをしている人は、フェイントとかフェイクとかいう動作を知っているでしょう。猪突猛進ばかりでないところが大事なのですね。

 名言は、「83、ライオンは一匹の……」と言うが、年中全力を尽くしているわけではない。「26、時間を作る第一の方法は……」など。

中2年 5.3週 ●父が父でなくなっている(感)

 解説:父親の役割とは、子供に文化や社会規範を伝えることだ、というのテーマです。価値観を伝える父親像というのは、現代では少なくなりましたが、歴史を見ると、父親というのはいつも無理を承知でやせ我慢という役割を果たしていたようです。

 昔の漫画で有名なのは「巨人の星」の父親、星一徹です。大リーガー養成ギブスなどは一徹の価値観をよく表しています。桃太郎が鬼退治に行くことをおじいさんとおばあさんに告げたとき、おじいさん(父親の役)とおばあさん(母親の役)がそれぞれどんなことを桃太郎に言ったか想像してみてもおもしろいと思います。おばあさんは、「そんなところにわざわざ行かなくても、ここで楽しくくらしていれば」と引き止めたでしょうが、おじいさんは、「どんなに苦しくても見事に鬼を退治するまでは戻ってくるな」などと言ったかなあ……。

中3年 5.3週 ●創造には、情念の力がいる(感)

 内容:「必要」という言葉の表現として、英語には「ニーズ」と「ウォント」がある。「ニーズ」は理性による判断から生まれるものであるのに対し、「ウォント」は内なる欲望から生まれるものである。新しい物を生み出す、創造するためには、飛躍というものが必要であり、この飛躍の原動力が「ウォント」である。(ミルクティ)

 解説:伝記人物実例:宮沢賢治は、最愛の妹が亡くなった日、その死についての3つの長い追悼の詩(「永訣の朝」「松の針」「無声慟哭」)を作りました。心の中の内なる欲望が彼にそれを書かせたのでしょう。このほか、歴史上に名を残している人の行動の動機はどれも「ウォント」です。大分県の青ノ洞門は、禅海がのみ一本で三十年かけて掘ったトンネルです。宇宙飛行士、土井隆雄さん(43)の夢も「ウォント」から出発していたのでしょう。

 体験実例:「明日から朝早く起きて勉強をしよう」と思ってもなかなかふとんから出てこられません。しかし、「明日は遠足だ」となると、目が覚めたとたんにガバッと起きてしまうでしょう。そんな身近な例を念頭において考えてみましょう。

 意見:「必要だからする」のではなく「したいからする」という内なる熱い動機が大切だ、という意見です。しかし、自分の能力や社会のニーズなど、客観的な条件を考慮しなければ、単なる無謀な賭けになってしまうかもしれません。反対意見への理解は、「確かにニーズを見きわめるも大切だが」というところで。

 名言:「34、人生に意味はない。あるのは欲望だ。欲望があるから、バラはバラらしく花を咲かせている」「46、知識がはしごを作ったのではなく、二階に上がりたいという熱意がはしごを作ったのだ」など。

 

  ■今週5.3週のヒント(高1−社)

高1年 5.3週 ●知人に「釣り」を(感)

 解説:「流れる時間」と「積み重ねる時間」がキーワード。「流れる時間」というのは、過去から原因をひきずり未来に向かって目的や結果をひきずる時間のことですが、そういう時間と一緒に流れているだけでは、自分を回復する時間というものがなくなってしまいます。時間だけでなく社会との関連でも同じようなことが言えます。いつも社会とのつながりを意識して生きていると、たまには孤独に休息したいと思うようになります。過去とも未来とも社会とも切り離されている時間というものが、人間らしく生きるためには必要なようです。名言は「61、人が旅行するのは、到着するためでなく旅行するためである」などが使えそうです。

高2年 5.3週 ●ロボットは人間か(感)

内容:身体は解剖学的な構造を持った生理的身体であると同時に、運動や学習を内臓した文化的・歴史的な身体である。練習を繰り返すことによって、それまでできなかった動きのネットワークがある日突然構築される。しかし、いったんできあがったネットワークをさらに繰り返すと習慣はやがて惰性になり、人は惰性に飽きている自分を発見する。

意見:「人はユートピアにさえ飽きる存在だ」というところを今日の社会の問題と結び付けて考えてみることができそうです。理想の社会というと、私たちはつい聖書の天国の絵にでもあるような、毎日が春で花が咲き蝶が舞いいつも若くて年中公園でひなたぼっこをしているような図を頭に描きそうですが、逆にこういう毎日だったら退屈でしょうがないでしょう。と言っても、毎日が戦乱で明け暮れるような落ち着きのない日々を求める人はいません。安定と活力が共存し、平和と進歩が共存するような社会が本当の理想の社会なのですが、そういう社会を合意のもとに作り上げるのは実に難しいと言えます。

主題は、長文前半の「身体は生理的であると同時に文化的でもある」のところを取り上げて考えてもよいと思います。私たちは外見の体格のよさについ目を奪われがちですが、大事なのは運動のスムーズさを獲得している身体なのでしょう。

高3年 5.3週 ●われわれのからだは(感)

 内容:身体は解剖学的な構造を持った生理的身体であると同時に、運動や学習を内臓した文化的・歴史的な身体である。練習を繰り返すことによって、それまでできなかった動きのネットワークがある日突然構築される。しかし、いったんできあがったネットワークをさらに繰り返すと習慣はやがて惰性になり、人は惰性に飽きている自分を発見する。

 意見:「人はユートピアにさえ飽きる存在だ」というところを今日の社会の問題と結び付けて考えてみることができそうです。理想の社会というと、私たちはつい聖書の天国の絵にでもあるような、毎日が春で花が咲き蝶が舞いいつも若くて年中公園でひなたぼっこをしているような図を頭に描きそうですが、逆にこういう毎日だったら退屈でしょうがないでしょう。と言っても、毎日が戦乱で明け暮れるような落ち着きのない日々を求める人はいません。安定と活力が共存し、平和と進歩が共存するような社会が本当の理想の社会なのですが、そういう社会を合意のもとに作り上げるのは実に難しいと言えます。

 主題は、長文前半の「身体は生理的であると同時に文化的でもある」のところを取り上げて考えてもよいと思います。私たちは外見の体格のよさについ目を奪われがちですが、大事なのは運動のスムーズさを獲得している身体なのでしょう。

社会人 5.3週 ●私自身はお金儲けを(感)

 内容:日本では、お金儲けをすることよりも汗水たらして働くことこそ美徳である。しかし、日本で実体経済の側に身を置くならば、一年間のGDP(国内総生産)は約五〇〇兆円である。それに対してマネー経済というグローバルな世界の側に身を置けば、少なくても、一日に一五〇兆円のチャンスがある。 日本人はマネー経済のにもっと時間と精力の重点を置くべきだ。

 解説:1989年のバブル崩壊の後遺症から、日本では、マネー経済のうさんくささが誇張されているようです。確かに、汗水流して働くことの価値を忘れてはなりませんが、マネー経済の重要性も同時に考えていく必要がありそうです。どちらかにあっさり割り切るというのは、思考を停止した状態です。両方のバランスをとっていくことが大事なのでしょう。自分自身の生き方とも関連させて考えていくといいでしょう。

 最近の参考になりそうな本は、「財運はこうしてつかめ」(渡部昇一著 致知出版社)です。明治の億万長者、本多静六(ほんだせいろく)氏の生涯を解説した本ですが、示唆に富む具体的な解説が載っています。

 

 

  ■光る表現(小1−小3) 2000年5月3週号

恵美子さん(あみく/小2)の作文より(ミルクティ先生/4.2週)

 『一りん車がもっとできるようになったこと』いくちゃんは、こうていのまわりを、すいすいと、まわっています。かえるときには、かえるだから かえるのうたに にたうたをうたって、一りん車ですいすいと明るくかえっていきました。(略)わたしも、いくちゃんのようにすいすいと、こうていを、はしりまわりたいです。いつになったら、こうていをきもちよくすいすいと はしれるようになるでしょう。<評>一りん車のじょうずなお友だちの はしるようすを「すいすいと」と書いたのが、じょうずだね。感じがよくでているよ。オーロラさんも、だいじょうぶ。きっと、すいすい のれるようになるよ。(^o^)/

真以さん(あめふ/小2)の作文より(ふじのみや先生/4.3週)

 なんでマッチをもやすと ごちそうやクリスマスツリーやストーブや しんだはずのおばあさんとおかあさんにあえたのかな? きっとかみさまがやったんだ。だって、うそつかないし、やさしいし。 ☆少女のことを、まっすぐに見つめて、考えたことを書けましたね。

ドラちゃんさん(あよう/小2)の作文より(けいこ先生/5.1週)

 (ちかてつで)わざと、すわれるのに立っている子が5・6人います。いすにひざをつけて外を見てる前田くんという子もいます。そしてのりかえてたきだにへ。また、つりかわをせのびしてもっている子がいました。 評:えんそくで「にしこおりこうえん」に行った時に、ちかてつにのった時の話し。おとなしくすわっているのではなく、わざと立ったり、まどから外を見ていたり……みんなのようすをかんさつして、ウキウキしたかんじがうまくひょうげんできたね。「……ます。」と現在形(げんざいけい)を使ったのも、いいくふうだね。

アミさん(あなほ/小3)の作文より(さかな先生/4.3週)

 「(洗浄機付の便座を使うと、)トイレからまるでへびがでてくるみたいです。」★評:たしかに、びっくりするね。すごくユニークだけれど、とてもよくわかるたとえだね。

しおっちさん(あにせ/小3)の作文より(ミルクティ先生/4.3週)

 『たんぽぽのたねと、空中旅行をしたいなーーー!!』私も、たんぽぽのたねと旅をしてみたいです。でも、そんなことは出来ないと思うけど…。そうしたら、ダイエットもしなくちゃ、重くて切れちゃうし、小ちゃくならないと、飛べないから、小ちゃくなる魔法を勉強をしなけゃいけないから、私は出来ないと思います。私は、人間の出来ない事が、たんぽぽのたねに出来ることがあることを知ったら、人間は負けているんだなーと思いました。<評>現実的(げんじつてき)に考えてみると、たしかにできないことだね。(^^; その理由をダイエットや魔法という言葉で説明したところに、しおっちさんの個性が光っているね。

雅志さん(あはな/小3)の作文より(はるな先生/4.3週)

 ・・・・・とんでいるところからみたら、きれいだろうな。たねがふたつたねがついたまま、めがでたら、水をとるけんかだな。・・・・もっとたくさんたねをつくってそだてよう。せっかくもらったいのちをむだにしたくない。 (講評);「もしじぶんが、たんぽぽのたねだったら・・・・」と、いろいろ、想像して、とても、たのしい感想文がかきあげられましたね。「せっかくもらったいのちをむだにしたくない。」というむすびのひとことに、自然のいきものや、草花のいのちにたいする、あなたの深い思いが、じょうずに、表現できました。

くくりさん(あひた/小3)の作文より(スピカ先生/5.1週)

 (親友と秘密基地を作ろうということになって)まず、場所をきめました。そこは、すばらしくみどりがいっぱーいで、虫がいっぱいいて、太陽の光がいろいろなところから、もれてきてとてもきもちのよいところです。 評:明るい光と草のにおいが感じられるような、きれいな表現だね。ここなら、すてきなひみつきちができるだろうなぁ、と予感(よかん)させるような文章になりました。

ルギアさん(あめか/小3)の作文より(けいこ先生/4.3週)

 (おににかなぼうということわざは)びじんでかしこい、その上に体力までそなわっていればもんくのつけようがない、というわけです。 評:「おににかなぼう」のせつめい。「おににかなぼう」だと何だかこわい感じだけど、「びじん」だととてもすてきなかんじだね。ことわざを「つまり、こういうことね。」と自分の頭でしっかり考えられたね。

秀雄さん(あろう/小3)の作文より(ももんが先生/4.4週)

 はじめに、体育かんを見学しました。十二人の人が、バドミントンをしていました。次に、トレーニングしつへ行きました。ひもを引くきかいや、自てん車みたいなきかいがありました。ぼくは、ひもを引くきかいをやってみたいです。【評:「はじめに」や「次に」のつかい方が、とてもよくできたね。そして、一つ一つたずねた先で「見たこと」を書くだけでなく、そこで自分が「思ったこと」をきちんと入れてくれたところが、特によかった。(^o^)】ぼくは、ガソリンスタンドのおじさんから、カブト虫を、一年生のとき、五ひきもらいました。オスが四ひきで、メスが一ぴきでした。(カブト虫は)昼、土の下でねていて、夜、土の上でおきていました。【評:すうじをうまく入れながら、せつめいできたね。そして、カブトムシを育てた人じゃないとわからないことを書いたのは、とてもいい。(^o^) 「じぶんだけのけいけん」をこんな風にたいせつにおぼえていたいですね。

玲佳さん(あろる/小3)の作文より(けいこ先生/4.3週)

 (わたしが)もしほんとにきのみだとしたらカラスいがいの鳥といっしょにアメリカやフランス、ドイツやイギリス、いろんな国をたびしたいな、と思います。 評:カラスは何となくきらいなんだね。日本だけでなく、せかい中をたびするなんて、スケールの大きいそうぞうになったね。すずめではなく、わたり鳥につれていってもらおう。

一休さんさん(わら/小3)の作文より(けいこ先生/4.3週)

 (見つけたたんぽぽのわたげを)息でふいてみると、わたげがふわふわとんでいきました。それはまるで、空にききゅうがたくさんとんでいるみたいでした。 評:長文にピッタリの話題が見つかったね。「あれ、こんなところに!」と思うようなところに、たんぽぽがさいていることがある。ききゅうの長旅(ながたび)だったんだね。

 

 

 

 

 

 

 

 

  ■光る表現(小4−小5) 2000年5月3週号

えりさん(あなふ/小4)の作文より(ももんが先生/4.2週)

 「シャシャ」「わあ、トトの毛がぬけるー」トトは、わたしのウサギです。トトは今、毛がぬけるときなのです。だから、ブラシでといてやると、毛がとんでいきます。もう、冬毛とは、おわかれです。「シャシャシャシャ」ふわぁ。 トトのせなかだけ、ブラシでといていたせいか、せなかだけ、毛がうすくなりました。そこをさわってみると、やわらかい感じの毛になっていました。いよいよ夏毛か!! 【評:「シャシャ」と、ブラシでトトの毛をといてあげる音が、とても気持ちよさそうですね。やわらかな毛に生え変わるようすも伝わってきます。頭で考えるだけでなく、こんな風に、身体全体でいろいろなことを感じることは、とても大切です

むっちゃんさん(あひほ/小4)の作文より(ももんが先生/4.2週)

 「大きい! でもわたしの方が大きい…。」わたしの大切なものは、わたしが小さいときから(ですっけ?)いる、巨大クマさんです。わたしが小さいときは、わたしのせたけより大きかったのに、今は、わたしの方が大きくなっちゃいましたあ〜!【評:とても楽しい書き出しですね。こんな風に大きさをくらべてみると、クマさんをむかしから大切にしていたことや、むっちゃんが大きく成長したことが、よくわかります。】

倖太さん(あむわ/小4)の作文より(ふじのみや先生/5.1週)

 つれたマスは黒っぽく光っていてピチピチはねていた。一匹だけだから湖にかえしてあげたが 今でもつった魚が水面から出てはねる所を思いうかべることができる。評:その時、水面に光ったマスの姿。思いのこもった表現はふだんの読書の成果かな♪

ワッフィーさん(あめむ/小4)の作文より(けいこ先生/5.1週)

 そうしたら家族のほとんどが石橋をたたく方になってしまいました。わたしもおどろいてしまいましたよ。 評:家族がどんな性格なのか、「石橋をたたいてわたる」ということわざにあてはめて考えてみた結果はこれ! 家族だから一緒でいいような、そろってしまって不思議なような、おもしろい結果になったね。

大輔さん(あよむ/小4)の作文より(ももんが先生/4.3週)

 (博物館でミイラを見て…前略)ああいうミイラを粉にした物を飲めと言われたら、ぼくははっきり「飲めません。」と、言います。もしかしたら、よけい病気になりそうな気がするからです。それにあんな物が本当に売れるんでしょうか。(…中略…)ぼくは、ミイラ取りにいった人は、命にかんけいなく、お金のことだけそうぞうしているんだと思います。命の方が大切です。ミイラは、いろいろなふしぎのかたまりのようです。【評:自分の考えをしっかりと表現できました。「ふしぎのかたまり」というたとえもいいですね。先生もそう思います。世界中には、とんでもないことを考える人がいるのですよね。「ふしぎのかたまり」を粉にして飲んじゃだめだよね〜(;^_^A )】

智美さん(あらは/小4)の作文より(さかな先生/4.3週)

 「私は、古代エジプトてんで、一回だけミイラを見たことがある。私は、(ミイラだって見せ物になりたくないだろう。)と思った。」★評:もともとは私たちと同じ人間だったんだものね。ミイラになっていても、その人の気持ちを考えることはとても大切なことだね。

茜さん(あろさ/小4)の作文より(ももんが先生/4.3週)

 「今日の宿題は、ありません。たぶん明日もありません。」はじめてそう言われたときは、「えっ。」と思いました。「今日の宿題は何ですか。」とあたりまえにあると思って聞いたのに、そんな返事が返ってきたからです。でも心の中では「ラッキー。」と思っていました。だって、今日どころか明日も宿題がないかもしれないなんて言われたら、みんなもそう思うでしょう。【評:はい、そう思いま〜す(^o^)。かぎかっこを上手に使って、会話を書きながら、すなおな気持ちを表現できました。みんなの気持ちも考えた呼びかけも、とてもいいですね。】(小さなころ、いとこのお父さんやお母さんからもらったお人形の話…前略)その人形は、そのころのわたしにそっくりでした。ただ一つかみの色がちがうぐらいで、あともう一つは、あたりまえだけど、せの高さがちがっていました。その人形は、今もとても大すきで、今もわたしがもっています。その人形は私にそっくりだったので、わたしの名前のあかねという名前です。【評:一つ一つていねいに、お人形のことを説明できました。あかねちゃんがお人形を大切にしている気持ちも、とてもよく伝わってきます。】

芽恵照さん(そて/小4)の作文より(さかな先生/4.1週)

 「一番はじめは、馬がこわくてポンとなげてえさをやってた私だったけれど今では、すでで、えさをちょちょいのちょいとあげられるほどになりました。」★評:乗馬を始めてから馬になれていく様子がわかる面白いエピソードだね。

ゼニガメさん(あひろ/小5)の作文より(ももんが先生/4.3週)

 (手芸)クラブで、はりでぬっている時に、はりでさしてしまって、「手がいっ手〜!!(いって〜!!)」なんて、言ってしまうかもしれません。【評:ユーモア表現、大成功! 特に「て」の字に「手」の漢字を当てて書いたのが、とても楽しいね(^o^) 】

雅貴さん(あめす/小5)の作文より(ももんが先生/4.2週)

 川にかかわることは、しんちょうにしないといけないと思います。石橋をたたいてわたるようにね。【評:感想文の結びの文。ことわざをしっかり使って、自分の考えを書くことができましたね。(^o^)】

藍子さん(あるわ/小5)の作文より(まさみ先生/5.1週)

 (朝起きて、大きなぬいぐるみがおいてあるのにおどろいて泣いてしまって)でも私は泣いている間になぜかすっごくかわいいなぁーと思い、名前までつけてその日は一日じゅうでっかい犬にしがみついていました。評:最初はおどろいたけど、だんだんうれしさがこみ上げてきた様子がうまく表現できていますね。

 

  ■光る表現(小6以上) 2000年5月3週号

ミュウさん(あおゆ/小6)の作文より(ももんが先生/4.3週)

 その本は初めて見たとき、読む気がしなかった。ぶ厚かったからだ。でも読んでみると結構面白くて、いつもぎゃーぎゃーうるさい私が、別人のように静かに読んでいたわけだ。【評:何事でもそうですが、やり始める前は「いやだな〜」と気乗りしなくても、やってみると意外や意外、楽しいことってありますね。いい本は、読み手をぐいっと中に引き込んで、離れられなくさせる力を持っています。本を読んでいるときのようすのたとえも、そうなんだろうなあと想像ができて(これは失礼(;^_^A )よかったよ。】

美和さん(あきき/小6)の作文より(さかな先生/5.1週)

 自分がそうなってみると、その人の気持ちがよくわかる。知香ちゃんが牛乳をいっしょうけんめいに飲むことがよくわかるし、みんなは、いつはき出すかとでも言うようにじーっと飲む人の方に(注意を)向けている。★評:楽しい給食は、笑わせ軍団である男の子たちとの戦いの時間でもあるんだね。みんなの様子をていねいに書いてあるので、面白さが倍増したね!

尭弘さん(あその/小6)の作文より(とこのん先生/4.2週)

 もしもそれ(水辺のゴミ)をとりとかがたべたりしたらのどにつっかかってしんでしまったりするかもしれません。だからごみをひろうのです。またひろわなければいけないのです。 評:ボーイスカウトでの活動を通して出た意見。自然破壊の深刻さと、環境整備の大切さへの思いが強く伝わってきます。

SIGNALさん(あつえ/小6)の作文より(かつみ先生/4.3週)

 新たにこの本の好きなところができた。それは、物語の表現。 評:新しい面に気がつくことが出来た。こういう醍醐味があるから、読書はやめられないよね。

ティディーカさん(あみせ/小6)の作文より(洋子先生/4.3週)

 多分私は、一生本を読みつづけると思うが、それでもすべての面白い本は、読めないだろう。全ての面白い本がよめるくらい寿命が長ければいいのにとつくづく思う。——省略——いったいわたしは、死ぬまでに何冊の本を読むことができるのかなぁ−。」評:一年間に200冊以上も読破するあなただからこそ書けた文ですね。小学校卒業までに300から400冊ぐらいを目標に毎日いろいろな本に親しんでいるとのこと。読書の楽しみをはやくに知ってよかったですね。ちなみにみなさんにお勧めの本は、すでに読んだ人も多いと思いますが、「モモ」(ミヒャエル.エンデ作).と「ヘレン.ケラ−」に、最近本屋さんでよく目のする本ですが世界中でベストセラ−になっている、11歳の少年が魔法の学校でたいけんする冒険ファンタジ−「ハリ−.ポッタ−と賢者の石」(J.K.ロ−リング作.静山社)だそうです。まだの人は読んでみましょう!

朝美さん(あやめ/小6)の作文より(さかな先生/4.3週)

 「にんげんにとって新聞はテレビより知ることが多いと思う。テレビはかってに画面が変わるから見た時は覚えていても少したつと忘れてしまう。それと違い本は自分が読むから頭にきちんとインプットされるのでずっとおぼえていられる。そんなところがテレビより好きだ。」★評:年間で396冊を読破したというムーミンさん。読書の良さの本質に迫って考えをまとめたね。さすがです。

佐保さん(あるま/小6)の作文より(まさみ先生/4.3週)

 (本を)読んだ後に、面白かったな、と思える本があれば、なんとなくうれしい感じです。評:本って読んでみないと面白いかどうかわからないものね。面白くて、あっという間に読んでしまえる本だと、なんだか得した気分にもなれるよね。たまに、面白くなくて途中でイヤになってしまう本もあるけどね・・・。私にとって、「笑う」ことは楽しいことです。笑うと、心までがうきうきしてきます。評:そうだね、笑っている人で暗い気分の人はいないものね。落ち込んだときでも、笑えば少しは明るい気持ちになれるよね。

緑さん(あろむ/小6)の作文より(ミルクティ先生/4.3週)

 ベーコンが書いた言葉で、『読書は人間を豊かにし討議は人間を役立つようにし、文章を書くことは人間を正確にする。』という言葉があります。読書とはベーコンの書いた言葉のように人間を楽しませ、豊かにさせ、自分のことを見つめる反省文にもなるのではないかと思いました。<評>

ホームズさん(なか/小6)の作文より(ミルクティ先生/4.2週)

 『自然を増やそう!!』そんな円海山の里山で、一番心が落ち着くときは、秋である。秋アカネがぼくの目の前を横切る。みんなで、まるで鬼ごっこの様に広々とした空を駆け巡る秋アカネ。ロマンチックという言葉に縁の無い僕だが、このときばかりは、つい「あの秋アカネになれたらなぁ。」と考えてしまう。あの秋アカネには、ぜひとも都会に来てほしい。僕がもし、環境保護株式会社の社長になったなら、秋アカネに招待状を出そうーー。僕はそう考えた。そのためには、都会にももっと里山のような環境を作らなければならない。それが、秋アカネへの招待状になるということを考えている。<評>秋アカネへの招待状…発想がロマンチックですてきだよ。きれいな空気、きれいな水、緑、そんな環境になったら、秋アカネも喜んでくれるだろうね。

達也さん(あむか/中1)の作文より(みきこ先生/4.3週)

 矛盾の悪い面ばかり見ていても、あまり面白いことはおこらない。だから、不思議な面をもっと見て、その不思議を楽しいもの、あるいは面白いものに変えていかなければいけないと思う。(評):どうです、この考え方!なかなか奥の深いものを感じさせますね。わたしも矛盾の中にひそむ面白さを発見できるようになりたいですね。

健太さん(あうぬ/中2)の作文より(スピカ先生/4.2週)

 ぼくがこの本で一番好きな部分は、キツネがいった、次の言葉だ。「(前略)心で見なくちゃものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ。」この王子さまに、大切でない部分は無いと思う。王子さまは飲み食いしなくても生きることが出来たのだ。 評:心に残る児童文学「星の王子さま」について、深い思い入れとともに、大切なことを論じているね。「飲み食いしなくても」の表現がいい。

拓馬さん(ねき/中3)の作文より(まさみ先生/4.4週)

 休む時でさえ、時間を気にしてしまう。休むこと=怠惰と考えてしまうからである。評:そうだね。周りに人がいたりすると「5分だけ休憩するから」なんて言っていることがよくあるね。本当は、疲れが取れるまで休めばいいんだけど、なかなかできないね。

GTOさん(えま/高1)の作文より(きりこ先生/4.3週)

 古いものを捨てて新しい物を作るのは確かに大切だと思うが、新しい物が何でもあるからと言って昔からの伝統や文化を簡単に捨てて良いわけではない。伝統や文化を大切にしながらそれに新しい物に汲み込んでいくべきだと私は考える。

MAIさん(いお/高3)の作文より(きょうこ先生/4.2週)

  「現代の学生は確かに“覚える”能力は優れていると思う。しかし、何故そうなったかという“理解力”が足りないと思う。このままでは将来、人間はロボットと違わなくなってしまうかもしれない。ただ記憶するだけではロボットと一緒だ。」 ほんとうだ! ロボットという言葉はぴったりの表現だね。ロボットではどうしてもできない、人間だからこそできることを大切にしていけたらいいよね☆