KotobanomoriNo.683

言葉の森新聞

2000年10月2週号

文責 中根克明(森川林)

  新学期の教材に一部遅れ

 新学期の教材は、9月27日にクロネコヤマトのメール便を利用して発送しましたが、一部に10月3日になってから届くというケースがありました。メール便は到着日数は保証していませんが、前学期は遅くとも3日間ぐらいで届いていたようなので、今回の6日間もかかるというのは予想外でした。

 次学期はこの遅れも見越してもう少し早めに発送するようにしたいと思います。

  アンケート葉書より(その2)

 9月4週号に引き続きアンケート葉書の紹介です。これまでのアンケート葉書は「父母の広場」(http://www.mori7.com/nohara/hubo.html)に掲載されています。

 「父母の広場」の掲示板は自由に書き込むことができるようになっていますので、関連する質問や意見がありましたら、投稿してください。

 

000901:以前より書くことに慣れてきた。「週に一度書く」ことが大事。(小6父母)

 以前より作文を書く時間は短くなり慣れてきたのかなと思っています。

 他のお子様方より字数が少ないことや内容に広がりが足りないことなど気になりますが、「週に一度書く」ことが大事と思い、続けさせております。

 学校で書いてくる作文はお粗末なので、「言葉の森」は電話でのアドバイスがよいと思います。

 

項目などの目標があると書きやすい(事務局)

 作文を書き出す前に、項目や課題がはっきり示されると、書きやすくなるようです。

 自由に書くというかたちは、一見楽に見えますが、小学生のころの子供たちにとっては、かえって目標がなくなり焦点がしぼりにくくなるようです。

 よく書ける子の中には、自分で項目表を見ながら、「よし、長い会話が書けた。あとはたとえだな」とひとつずつチェックしながら書いている子がいます。

 こういう目標意識を多くの生徒が持てるように、課題や項目をさらに工夫していきたいと思います。

 

0009002:他の友達の作文を読んで楽しむ。言い回しがややワンパターンなところが気になるが(小5父母)

 先生のアドバイスが嬉しいらしく、毎週がんばって続けています。

 何を書いたらよいのか悩んでしまい、手の進まないこともありますが、嫌がったことはありません。成績表も気になるようですが、他のお友達の作文を読んで楽しんでいるところも見られますので、「言葉の森」をさせてよかったと思っています。

 作文の書き方が(言い回しなどが)ワンパターンになりすぎたり、字数が少ないなど、気にはなりますが、長い目で見てやろうと思います。

 

友達どうしの交流を増やしたい。長文音読で表現語彙が増える(事務局)

 同学年の生徒の作文を読んで楽しむという要素をもっと増やしていきたいと思っています。特に小5からは、親や先生よりも同学年の友達の意向のほうが気になる時期になるので、生徒どうしがコミュニケーションをとれるような仕組みを作りたいと考えています。

 教室ではお互いに同じ学校だったり顔を知っていたりするので、「あ、○○ちゃんの清書が出ている。読んじゃおう」「やだあ。やめてよね」などという交流がありますが、通信の生徒の場合はなかなかそういう交流がしにくいところがあります。

 将来はたぶんインターネットで、通信の生徒どうしでも自由に交流することができるようになると思いますが、今はまだそういう条件ができていません。

 言い回しのワンパターン化は、練習の過程で出てくる面と、語彙の少なさから出てくる面とがあります。

 「会話の書き出し」や「動作の結び」は、練習の過程で出てくるものすから、多少ワンパターンになってもやむを得ないと思います。いつも同じようなたとえしか使わないというのは、表現語彙がまだ少ないということですから、長文音読と短文暗唱で表現語彙を増やしいくといいと思います。

 字数については、子供たちがもっと字数について目標意識が持てるように工夫していきたいと思います。

 

000903:作文の書き出しがいつも会話からになっているが(小4父母)

 作文の書き出しを「会話」にするとよいと思い込んでいるようで、絶対に会話から入ろうとしています。いろいろな書き方があってよいと思うのですが、いかがでしょうか。こちらからはまだなにも本人に言っていません。

 

いろいろな「書き出しの工夫」のひとつのパターンとして(事務局)

 「書き出しを工夫する」というのが本来の目標ですが、これだけでは漠然としていて子供にとってわかりにくいので「いつどこの書き出し」「会話の書き出し」「情景の書き出し」「名言の書き出し」などの項目を設けています。

 学期単位の指導なので、「会話の書き出し」が項目に入っていると、そればかりがずっと続くということもあります。

 複雑に指導するとわかりにくくなり、単純に指導するとワンパターンになるという事情があるので、これらをうまく組み合わせて指導できるように工夫していきたいと思います。

 

000905:ヒントをもう少しくわしく。進級の仕方がわかりにくい。(小6父母)

(1)感想文の書き方がなかなか理解できないようです。親も苦手だったので、教えてあげにくいです。毎回のヒントをもう少しレベルを下げて具体的に記してほしいです。例えば問題形式にして、子供にもう少し答えがわかるやり方で。

(2)子供のクラスの点数がたまると上に行くしくみになっていますが、結構わかりにくいです。ウグイスの森とか・・・。これは一体どのような位置になっているのかもう少しわかりやすい言い方のほうがよいと思います。

ヒントを学年別に工夫。進級基準を今後くわしく説明。(事務局)

 小5以上の課題は、実は生徒にとってはかなり難しいものです。ただし小中学生のころは解説をくわしくしたり電話の説明をくわしくしたりすると、かえって書きにくくなる傾向があるようです。教室でも、5分ぐらいの簡単な説明のほうがよく書け、10分以上説明すると説明が長くなるにつれて子供たちが混乱してきます。高校生以上の場合はくわしい説明のほうがよく書けるようなので、このへんは解説の仕方を学年別にもう少し工夫していきたいと思います。

 難しい課題に取り組む際にいちばん参考になるのは、ホームページのヒントの池で同学年の生徒の作文を読むことです。インターネットに接続できる家庭では、子供が自分の手でインターネットに接続し、その週のほかの人の作文を開いて保存し、接続を切ってゆっくり読むという手順を教えておいてあげてくださるとやりやすくなると思います。

 ランキングやクラス分けは、同程度の実力の生徒がお互いの作文を読んだりお互いの字数を確認したりできるように行なっています。

 ただしこれまでは、あまり競争に燃えるのも問題だと考え、クラス分けの詳細は説明していませんでした。小学校の低中学年まではランキングにこだわらないほうがいいと思いますが、高学年からは自分の位置がわかったほうが励みになる面もありますので、これからは進級の基準などもわかりやすくしていきたいと思います。

 「ウグイスの森」というのは、学年とクラスのことです。

 学年は、小1から順に、山川林森泉村(小1〜小6)、池谷滝(中1〜中3)、道峰丘空(高1〜社)となっています。「森」は小4です。

 クラスは、前学期の「投票、自習、字数、作文の各項目、漢字の問題、出席回数」などをもとに、学年ごとに上位から、アジサイ、イチゴ、ウグイス、エンジュ、オナガ、カモメ、キジバト、クジャク・・・とアイウエオ順に6人ずつのクラス分けをしています。この6人ずつのクラスを4クラスまとめた24人のグループで「山のたより」のランキングを表示しています。「ウグイス」は上位から3番目のクラスという意味です。

 「山のたより」のランキングの表で、ペンネームで表示されている場合はその学年全体の平均点以上、数字で表示されている場合はその学年の平均点以下となっています。

 ランキングは、合計回数が点数に大きく影響していますので、提出がちょっと遅れて集計に入っていないときは下のほうになってしまう場合があります。ランキングを見て子供さんと話し合う場合は、ペンネームで表示されているか(平均点以上)数字で表示されているか(平均点以下)というところで見ていかれるといいと思います。次学期からは、提出回数の差が必要以上に大きく出ないように修正していきます。

 

000906:清書よりも作文を(小6父母)

 清書は大切だと思いますが、ひとつでも多くの作文を書かせたいという気持ちがあります。

清書の週に、直接新しい題名で作文を書くかたちも。(事務局)

 清書の時間は、作品による差が大きく、ていねいに書き写し書き加えをして絵も入れて、ふだんより長い時間がかかってしまう場合もありますが、ほとんど直すところがなくそのまま書き写しをして短時間で終わるという場合もあります。

 提出回数が少なかったり清書するような作文がなかったりする場合は、直接新しい作文を清書用紙に書いてもらうこともありますので、清書の週に作文を書くという場合は、それまでの課題の中からまだ書いていない課題を選んで書いてもよいというようにしたいと思います。

 

000907:感想文に時間がかかる。ひとりで書きたがる。(小5父母)

 作文はきらいではないと言いますが、ずいぶん時間がかかり、その日のうちに終わらない日もあります。感想文は特に時間がかかります。

 本人はひとりで書けるからと言って途中で見られるのをいやがるのですが、感想文は少し聞いてやったほうがよいのでしょうか。

 

長文音読の際に似た話を説明する方法など。(事務局)

 小学5年生以上になると、課題が難しくなり、自分の内面的なことも自然に書くようになるので、身近な人に読まれたくないという気持ちになるようです。

 しかし、長文の感想文のように、子供自身の体験だけでは似た例が思いつかない場合も多いので、本当はお父さんやお母さんに話を聞きながら書いていったほうがいいです。

 作文を書いているときにアドバイスをするというかたちはとりにくいことが多いので、ふだんの長文音読をお父さんやお母さんが聞いてあげているときに、音読が終わってから「そう言えば、お母さんもこんなことがあったよ」と話してあげるとよいと思います。

 項目の中にある「聞いた話」というのは、お父さんやお母さんなどの身近な人に取材した話という意味です。取材した実例が入ると、子供が自分の体験の範囲で書いた作文よりも話題の幅が大きく広がります。

 

000908:ていねいな添削楽しみ。長文は少し難しい。自習の時間がとれない。(小3父母)

 毎回、先生がとてもていねいに添削してくれるので、励みになります。長文は少し難しすぎるような気がします。学校が遠いので、自習の時間がなかなかとれません。

 

長文音読は読む時刻を決めておくと続けやすい。(事務局)

 長文音読は、学年が上がるにつれて難しくなります。

 その学年で習わない漢字もふりがなをつけずに読めるようにしておくと、塾などで国語の問題を解くときに問題文を易しく感じるようです。また、子供自身も、難しい文章でも大したことはないという感覚になっていきます。

 難しい長文を子供さんが読んでいるときは、ときどき「わあ、すごい。こんなに難しいの、よく読めるね」という感じでほめてあげると、苦痛よりも喜びのほうが大きくなると思います。

 長文音読は、時間的には5分ほどですので、朝ごはんの前に読むとか、夜の勉強を始める前に読むとか、読む時間を固定しておくと続けやすくなると思います。

 

000909:感想文の課題に意欲的に取り組む。(中3父母)

 今年の夏休み、学校の宿題の読書感想文についても、先生のアドバイスのおかげで、自ら意欲的に書いていたと思います。そして、いったん8月21日の登校日に感想文を提出しましたが、その後のお電話のあとで「うーん、書き直したい」とまた書き直し、9月1日に差し換えてもらったようです。

 これから、感想文など苦手な抽象的思考にも取り組んでいかなければなりませんが、よろしくお願い申し上げます。

中3のころから抽象的な意見にも実感が。(事務局)

 中3のころから、考える力が次第に地に足のついたものになってきます。

 中2までは、よく書ける生徒でも、抽象的な意見は頭の中で考えただけの観念的なものになりがちですが、だんだんと抽象的な意見にも実感がこもってくるようになります。

 考える力は、このあと更に成長しますから、長文をじっくり読んで、納得できるまで考えて書いていくといいと思います。

 

000910:年齢的にアドバイスが難しい。アドバイスしつつ自覚を待つ。(高1父母)

 本人は書くのは嫌いではないのですが、とりかかるまでが時間がかかります。でも、一言声をかけると嫌がらずにするのですが、きちんとポイントを押さえて書くのが面倒らしく大味になってしまうようです。

 年齢的に親がどうアドバイスするか難しいところです。私としては「叱る」とか「こうあってほしいところに引き上げる」ことをしていた昔を反省し、いかに本人が自覚するかに目的をおいて、話をするようにしています。

 「本当に表現したいことをどう書いたらわかってもらえるか」と真剣に答えを出すまでねばり強くアドバイスしつつ待つという姿勢でがんばっています。

高校生はある程度対等の立場で意見を言うことも。(事務局)

 高校生のころになると、親もなかなかアドバイスをしにくくなります。

 基本的には、いいところを認めてあげるという見方でいいと思いますが、ある程度対等の関係で、「お母さんは、ここはこう思うけどなあ」というように話してあげることも大事だと思います。

 このあたりは口で言うだけでなく、ホームページの掲示板の上でコメントを書くというのもいいと思います。ただ文章の上でのコメントはニュアンスが伝わりにくいので、多少工夫が必要です。

 

000911:本当に勉強するのはこれから。納得いくまで悩むことも必要。(父母)

 最近やっと本を読むようになりました。私達の若いころよりもずっと遅いように思いますが、自分から納得して読んでいるのはよいことだと思います。親として甘いかもしれませんが、本気で勉強するのはこれからだと思っています。精神面も迷いつつ本当の強さを持った基礎をしっかり打ち建てるときだと思いますので、納得のいくまで悩みぬいてほしいと思います。先生との信頼関係を頼りにこれからもよろしくお願いいたします。

 

人間の成長の時期はまちまち。読書だけは続けて。(事務局)

 人間の成長の時期はまちまちだというのが実感です。

 言葉の森の生徒の中にも、中3まではあまりうまく書けなかった子が高校生になってから急にいい文章を書くようになったり、高校を卒業するまであまりぱっとしなかった子が、大学生になってから突然真剣に勉強するようになったり、いろいろあります。

 自分のことを言うのも何ですが、私も本気で勉強を始めたのは22、3歳からでした。

 長い人生には足踏みをするときやスランプのときもありますが、どんなときでも読書の習慣だけは続けていくといいと思います。

 

000912:始めて1年。だんだん書けるようになった。(小3父母)

 言葉の森をはじめて1年間。まったく書けない状態のときもあり、となりで親の言うことをそのまま書くというころもありました。最近ではやっとヒントを与えれば書けるところまできました。時々とてもおもしろい表現もするので楽しみです。

おもしろい表現をしたときは家族全員の話題に。(事務局)

 個人差はありますが、作文の勉強を続けていると、どの子も途中から書くことが苦痛でなくなり、いつでも楽に(もちろんそれなりに苦労はしますが)書けるようになってきます。

 それまでは、気長にいいところをほめて励まし、長文音読や読書を続けていくことが必要になります。おもしろい表現を書いたときなどは、夕食のときに話題にしてあげるなど、できるだけ多くの人で関心を持ってあげるようにするといいと思います。

 

000913:初めてインターネットで送る。通信方法による月謝の違いは。(小4父母)

 9月に初めてインターネットで作文を送ってみました。うまく送れたか心配です。

 昔は、ファクスとインターネットなどを利用すると通信方法によって月謝が違ったと思うのですが、どうでしたか、お知らせください。

インターネット上で自分の作文をまとめて見るには。オンラインコースは現在主に海外の生徒対象。(事務局)

 もう既にプリントされた作文が返却されていると思います。郵送したプリントはモノクロですが、ウェブ上の先生のコメントはカラフルになっています。

 自分の作文をまとめて見たいときは、http://www.mori7.com/oka/****.htmlの「****」の部文に自分のコードをローマ字で入れたアドレスにすると、これまでにインターネットで書いた作文が一覧できます。これは、「○○の里」というところからも行けます。

 オンラインのコースは、電話指導と郵送なしで、インターネットとメールだけでやりとりするコースです。今のところ、主に海外の生徒(時差の関係で電話指導がしにくい)を対象にしています。

 もちろん国内の生徒でも受講できます。ただ電話指導がなくなり、自分でヒントの池などを読んで書くようになるため、多少やりにくくなるかもしれません。このため、これまであまりオープンにしていませんでした。

 くわしくはお電話で事務局までお問い合わせください。

 

000915:親も子も慣れてきて(小6父母)

 昨年末からお世話になり、慣れてきて、親も子も気を抜いているようなところもあります。目に見えて「力がついてきた」とは感じられませんが、ことわざを使ったり……と工夫が見られるようになりました。山のたよりは親の方が楽しみにしております。子育てについて等、先生のお考えが感じられ、ためになります。

受験などの目標があると上達も自覚しやすいが(事務局)

 作文力というものは、目標と評価がはっきりしにくいので、自分がどのへんまで進んだのかなかなか自覚できないところがあります。

 受験で作文や小論文を使うという場合は、上手になるという目標がはっきりしているので、取り組みにも真剣さが見られ、どの子も数ヶ月で勉強の手応えを感じてくるようです。高校生で小論文の勉強をする生徒は、これまでの経験では約1年で、本人も自覚できるぐらい上手になってきます。

 受験などの目標が当面ない普通の生徒の場合も、もっと明確な目標が持てるように、これから評価の仕方などを更に工夫していきたいと思っています。

 

000916-3:言葉の森を続けていてよかったと思うこと(小4父母)

 学校から1年ぶりに作文の宿題が出ました。今回は「好きな本を読んでの読書感想文」でした。1年前と比べて気がついたことを書きます。

 作文の指導を受けさせようと思った動機は、作文が全く書けないこと(2〜3行がやっと)でした。当時小3でしたが、「○○へ行きました。○○と○○を見学しました。プラネタリウムの機械がのうみそみたいでした」。この程度の文章しか書けませんでした。字を書くこと自体がめんどうで、文章を書くのはもっといやがりました。つききりで私が言ったとおりにしか書けませんでした。日ごろおしゃべりでうるさいぐらいですが、文章となると全く書けません。ほとほと困り果てたところに、小学生新聞で作文指導があるのを知り申し込みました。

 いくつも作文指導の塾があり、型にはめずに自由に書かせる、読解力をつけてから作文指導へ移るなど、考え方もいろいろあり、どれを選んだらよいのか迷いました。実のところ「言葉の森」の案内は難しすぎてとても我が子にはできないだろうと考えていました。でも、今は一番よいのではないかと考えています。

 目標字数があったり、感想文は三文抜き書きをするなど、ハイレベルで我が子にはとてもできそうにないと思っていましたが、毎週毎週少ない字数でもつたない文章でも書くことを積み重ねていくうちに少しずつ書くことが苦にならなくなって(慣れて)きました。書き始めやまとめ方を先生から毎回アドバイスしてもらって、書き方がわかり、安心して取り組めるようになりました。自分にだけわかる作文から、他人へよりわかりやすく伝える作文へと技法が少しずつ身についてきました。

 先日学校から原稿用紙3枚もの感想文の宿題が出ました。子供と作文メモを一緒に考えながら、「三文抜き書き」や「困ったときの、もし○○だったら」「光る表現を入れてしめくくる」などという言葉がお互いの口から出てきました。「言葉の森の指導を受けててよかったね」と言いながら、2日かけて、それは素敵な読書感想文ができあがりました。お父さんにも見せると、よい出来だとほめてくれました。言葉の森へ送って先生にも見てもらいたいくらいです。

 読んだ本は、アーノルド・ローベル作「ふたりはきょうも」の中のたった一話「あしたするよ」です。12ページばかりのとっても短いお話です。「こんな短い本で感想文を長く書けるの」と心配したほどです。「言葉の森」の先生に指導してもらえるわけではないので、子供と二人で「この時なら自分ならどう思う(どうする)?」「うん、ぼくだったらねえ……」と話し合いながら構成していきました。親子の共同作業で一つの文を書くたびに、親子の心の触れ合いが深まるような気がします。日常生活では、お互いどんなことを考えているのかなどゆっくり話したことなどほとんどありませんでしたから、そう感じるのかもしれません。

 毎週の作文を書くときにもよく「インタビュー」を取り入れているようです。字数を少しでも長くするためにと何人にもインタビューして回っています。妹、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃん……。特におじいちゃんやおばあちゃんのところへインタビューに行くと、なかなか帰ってきません。「作文に書くから」ということでいろいろくわしく話してもらっているようです。「作文を書くためのインタビュー」で、我が家はすこしずつ会話が増えてきたように思います。

 よく書けた作文をお父さんに見せるとほめられます。家の中に、ほめ言葉も増えてきたように思います。「言葉の森」の作文指導を受けての意外なうれしい副産物です。

 そうなったのは、先生の電話や講評でのほめ言葉や励ましのおかげだと思います。悩んだり不満をもらしたりしたときに、いつも先生が「できていることをほめてあげてください」を言い続けてくださったおかげだと思います。

 「言葉の森」にしてよかったなと思うのはこういうところです。声を大にして「言葉の森がいい」と言いたいぐらいです。

 もう一点は塾の方針です。

 最初のうちは「自由に書かせてください」と言われながらも、毎週の課題が難しすぎたり(いつも自由作文ではなくテーマが決まっていること)、中でも感想文の三文抜き書きなどある程度形式が決まっていることが、とても大変でした。何を書けばよいのかわからないうちも大変でしたが、書き方にある程度の決まりがあることも大変でした。

 でも今は逆に、ある程度決まった型で書くことができるようになって、初めて自由な作文が書けるようになるのだということに気がつきました。「言葉の森」を選んで、また続けていてよかったと思っています。

 もうすぐ一年になりますが、これからは作文を通して自分を知り、自分を表現し、また家族との心の触れ合いで人間として大きく成長していってくれることを願っています。これからもよろしくお願いします。

家族の協力が作文の上達に(事務局)

 アンケート葉書の追記ということで別紙に書いて送っていただきました。どうもありがとうございました。

 作文を書くという勉強はメンタルな部分がかなりあるので、楽しい雰囲気でなければ楽しい作文は書けません。その点で、とても恵まれた環境にあると思います。

 第一は、関心を持って見ていてくれるお母さんがいるということです。子供の作文が返ってくるのを楽しみに待っているお母さんがいると思うと、子供もいい作文を書こうとがんばります。言葉の森のこれからの運営方針としても、子供の作文をお母さんが読む機会を増やしていきたいと思っています。

 第二は、いいところをほめるという見方で子供の作文に接している点です。お母さんもお父さんも協力して、いいところをほめるという見方で接していると、子供は安心して勉強に打ち込むことができます。小学校低中学年までは表現も表記も未熟なところがあります。この時期に、直すところを先に注意するのでなく、いいところを先にほめるという接し方をしていくと、子供の自信形成に大きく役立ちます。小学生のころの得意不得意のかなりの部分は親や先生の接し方で決まっていくようです。

 第三は、作文を書く際に家族が協力しているということです。教室で作文を書いている生徒でも、テーマに関連する話をお母さんやお父さんに取材してくる生徒は毎週とてもいい作文を書きます。高学年の感想文の中には、子供の経験だけではカバーしきれない話題もありますから、長文音読の際などに家族で関連する話し合いができるといいと思います。

 

00916-1:自習用紙の「先生へ」の欄に工夫を(小4父母)

 自習用紙を封筒にして送る際、先生への私信が封筒の表にあり、他の人に読まれるのがイヤです。雨の日など封筒が汚れることもあると思います。住所ラベルと切手の欄を裏側にするなど工夫していただけませんか。

 

たくさんの封筒の中からすぐに連絡が目につくように(事務局)

 先生の手元にはたくさんの封筒が届きます。「先生へ」の連絡欄にはときどき緊急な連絡事項(住所の変更や欠席の連絡など)が書いてあることあるので、封を開けずにすぐ読めるところに「先生へ」の連絡欄を作っています。郵便局など他の人に読まれたくない内容は、封筒の中にメモのようなかたちで入れておいてください。

 

000916-2:インターネットの利用ができないので差別されているような気持ちに(小4父母)

 アンケート葉書に毎回メールアドレスの欄があり、パソコン購入を暗に強要されているようです。確かにインターネットの時代かもしれませんが、差別されているような気持ちにさせられます。会員の大半がインターネット利用者なのですか。

 インターネットをしない者には情報も送らないのかと思うくらいです。何でも「インターネットで見てください」です。言葉の森新聞を、「インターネット利用者・インターネットを考えている人」向きと、「インターネットの予定はない人」向きの二つに分けて作ってほしいぐらいです。

 

今後のインターネットはパソコン以外の端末が主に(事務局)

 インターネットの利用者は急増しています。日本の場合、昨年1000万人台、今年2000万人台で、数年後には7000万人台になると言われています。そのため、メールアドレスの登録や変更がかなり頻繁にあり、毎学期のアンケートでデータを更新しないと間に合わないということです。

 現在はパソコンでインターネットを利用している人が大部分ですが、近い将来、インターネット端末に特化した製品が出てくると思われます。それはiモードなどの携帯電話をもう少し大きくしたようなもので価格も同程度になると思います。こういうものが出てくれば、インターネットの利用はもっと手軽にできるようになると思います。

 

000917:忙しくてもすぐ取りかかる(中1父母)

 9月から入会したばかりです。これからたくさんの本と出合う中で心豊かになってほしいし、自分の思いや考えが素直に表現できるようになってほしいと思います。

 毎日部活で帰宅するのが19:00ですが、その日は学校の宿題もテキパキ片付け、先生からの電話を待っています。作文もすぐ取りかかり、じっくり考えて書いています。日ごろではこんな姿は見られません。先生からのおほめの言葉で励まされ、アドバイスも受けながら……頑張ろうとしているようです。

 

すぐに取りかかりその日のうちに終えるのが長続きさせるコツ(事務局)

 中学生になると学校の勉強や部活が忙しくなるので、授業のある日にすぐに取りかかるのが難しいというときもあると思います。しかし、「忙しいので別の日にやろう」ということを認めてしまうと、そのあとかえって書きにくくなるようです。その日のうちに書くというのは中学生以上の生徒が勉強をする上で最も大切なことですから、いまの勉強の姿勢をこれからも続けていってください。また、どうしてもほかの日にするという場合は、ほかの日の曜日や時間まではっきり決めて、お母さんもそれをチェックするというぐらいにしてあげてくださるといいと思います。

 

000918:電話のある日を楽しみに(小5父母)

 自分の思っていること感じたことがうまく文章で表現できるようになってほしいと願っています。それとともに本好きな子になってくれるともっと嬉しいのですが……。

 言葉の森に入会して、木曜日(電話のかかってくる日)が苦痛になるかなと思っていましたが、楽しみにしています。作文も楽しく書いているのでよかったなと思っています。

 

先生と生徒のコミュニケーションを大切に(事務局)

 電話のかかってくるのが楽しみだというのが何よりです。電話は声しか通じないのですが、それでも毎週電話で先生と話を交わしていると、親しみがわいてきます。

 話は飛躍しますが、近い将来インターネット電話で音声だけでなく動画も送れるようになりそうですから、これから更にコミュニケーションは密にしていけると思います。

 勉強というのも結局は人間どうしの関係が要になっていますから、生徒と先生が楽しくコミュニケーションをとれるということに、これからも力を入れていきたいと思います。

 

000919:電話を楽しみに。絵を喜んでかいている(小2父母)

 いつも先生からの電話を楽しみにしています。たっぷり息子の話を聞いていただき、作文に書くところを引き出していただいているようで感謝しています。特に驚いているのは、絵をかくのが苦手で嫌いだった息子が、電話を切ったあと作文よりもまず絵をかくことが多いことです。ニコニコしながらスペースからはみ出すほど……。きっと電話で話すうちに頭の中でイメージがふくらんでくるんでしょうね。それが終わってから作文を書き始めますが、のびのびと書いているようで、これからも楽しんで続けてほしいと思っています。

 

低学年は絵をかくことが中心を決める助けに(事務局)

 作文は時間の順序で書くことが多いので、低学年の子供の場合はどうしても中心のない「朝起きてから、夜寝るまで」という作文になりがちです。そのときに絵をかくという作業が入ると、何がいちばん中心にしたかったのかわかるという面があります。

 今の指導では、作文を書いたあと空いているところに絵を、となっていますが、低学年の場合は絵を先にかいてそのあと作文を、というかたちにしてもいいと思います。

 また、中学生や高校生で、絵をかくのが好きだという子は、作文の中身も個性的でおもしろいという傾向があるように感じます。これは絵の上手下手ではなく、絵も抵抗なくかけるということです。

 作文と絵がいっしょになっていると作品性が高まります。つまり、作文だけのものよりも、絵がいっしょにある作文のほうが、書き上げたとき一仕事終わったという満足感が残るようです。ただ、絵をかくというのは意外と時間のかかるものなので、どういうふうに絵を作文の中に取りいれるかはこれからの課題にしていきたいと思います。

 

000920:漢字を覚えるのが苦手。何かいい方法は(小2父母)

 漢字を覚えるのが苦手で、何度も練習をして覚えたと思ってもしばらくすると忘れてしまいます。何かいい勉強法があれば教えていただきたいのですが。

 

漢字の書きは練習量に比例。しかし中学生になってからでも間に合う(事務局)

 漢字の読みの力と書きの力は別のものです。読みの力は読書量に比例しています。書きの力は書き取りの練習量に比例しています。

 漢字については生まれつきの記憶力の差というものはほとんどないと考えていいですから、書き取りの力は単純に練習の量に比例していると言っていいと思います。ですから、「何度も練習をして」と本人もお母さんも思っていると思いますが、その「何度も」がまだ少ないとのだと思います。

 しかし、小学校時代漢字の書き取りが大の苦手でも、読書をする習慣があれば漢字の読みは自然にできていますから、小学校6年生や中学1年生になってから、夏休みの間に数週間集中して漢字の勉強をすればほとんど完全に覚えられるようになります。

 また、小学3、4年生のころに学校から漢字の宿題があまり出なかったなどの理由で、この学年で習う漢字だけがすっぽり抜け落ちたまま中学生や高校生になっているという生徒が例年かなりいます。つまり難しい漢字は書けるのに易しい漢字を間違えたまま覚えているというようなケースです。ですから、中学生か高校生のある時期に、学校の勉強とは別に漢字検定などでそれまでの漢字のおさらいしておくといいと思います。

 漢字書き取りの力は学力には関係ありませんが、学習の量には深く関係しています。ですから、大学生や社会人で誤字が多い場合、高校生までの勉強が不足していると見なされます。マスコミなどの入社試験では、1200字程度の文章で誤字が2ヶ所あればそれだけでボツです。社会人になってから漢字の勉強をする時間はなかなか取れませんから、やはり中学生か高校生のある時期に常用漢字約2000字を一度徹底して覚え直すということが大事になると思います。

 

  ■光る表現(小1−小3) 2000年10月2週号

●梨那さん(いあに/小1)の作文より(スピカ先生/9.1週)

 ごはんは、ステーキやバイキングわしょくいろいろありました。わたしは、くいしんぼうだからいっぱいたべてしまいました。すごくおいしかったので、わたしは、いつも「まんぷく。まんぷく。」と言っていました。 評:おいしそうなおしょくじだね。りなちゃんがまんぞくしたようすがめにうかびます。これなら、「くいしんぼう」じゃなくてもいっぱいたべられそうだね(^o^)

●ドラちゃんさん(あよう/小2)の作文より(けいこ先生/9.3週)

 一ばんおもしろかったのはうまにのったことです。サラブレッドにのりました。(いもうとの)りんは、小さいので、ポニーです。のってみたら、まるで、カウボーイになったようでした。……昼ごはんを食べたあとやぎにえさをあげました。いっぱいたべるやぎにお父さんは、「あかんあかんおまえだけあかんぞ。」といっていました。 評:「一ばん……」「まるで」そしてかいわと、いろいろなくふうができたね。おもしろいお父さんだなぁ。

●フリちゃんさん(あらり/小2)の作文より(さかな先生/9.1週)

 いろいろなのりものにのったあと、ホーンテットマンションのまえにきました。わたしは、小さいころ一回だけのったことがあるみたいですが、わたしは、そんなこと少しもおぼえていません。なので心がドキドキしました。★評:まるで知らない乗り物に乗る前のように、新鮮(しんせん)な気持ちで建物の前に立つ自分の気もちをていねいにえがいたね。

●カヤさん(ありそ/小2)の作文より(ももんが先生/9.2週)

 ぼくのおばあちゃんは、やさしいです。なぜかというと、おばあちゃんは、いろんなことをおしえてくれるし、いろんなちゅういもしてくれるし、ほめてくれますし、いろんなうちのおしごとをしてくれます。すきです。(中略…)またきてね。【評:おばあちゃんをどうしてすきなのかというりゆうが、たくさん書けましたね。カヤくんの「おばあちゃん大すき!」という気持ちが、よくつたわってきます(^o^)。】

●ヤマユーさん(ありは/小2)の作文より(けいこ先生/9.1週)

 (しょうぎを)おとうさんといつもやっているうちに、おとうさんのじゃくてんがわかりました。はさむように王手をするのです。だから、こっちからはやくはさめばおとうさんとおなじぐらいうまくなれると思います。 評:今はまだ、お父さんにはかてないけれど、攻略法(こうりゃくほう)をはっけんしたんだね。

●ヤマユーさん(ありは/小2)の作文より(けいこ先生/9.2週)

 ぼくは「一ばん上までいこう」と言いました。だけどおかあさんが「こんなに木があってけしきが見えないから一ばん上にいってもすこし見えるだけじゃないの?」と言いました。だけどぼくは、「おとうさんと行く」と言いました。でもおとうさんは、「上に行ってもけしきはおなじじゃないの?」と言いました。ぼくは上に行くのをあきらめました。 評:どうしても上に行きたかったのに、お母さんも、お父さんもさんせいしてくれなかったのね。ざんねんだったね。「  」をたくさんつかって、その時のことをくわしくせつめいできたね。

●稔さん(あわき/小2)の作文より(ももんが先生/9.2週)

 (運動会のれんしゅうのこと)たいいくかんで、おなかがへったのに、がんばって、さいごまでやりました。【評:ただ「がんばりました」と書くだけじゃなく、「おなかがへったのに…」というところが、気持ちが表れていていいですね。】

●りゃりゃさん(いいに/小2)の作文より(洋子先生/9.2週)

 わたしのクラスは、楽しいやさしいみんなのクラスなので、けんかをしていてもみんな「やめな。けんかしたらだめだよ。」と、笑顔で言います。おともだちと仲良く遊んでいたらだれかが「入れて」といったらかならず入れてあげます。評:素直な明るい生徒さんばかりなのでしょうね。みんな笑顔で注意しあったり、遊ぶ時も仲間はずれをしないでみんな仲良くあそぶすがたが目にうかんできました。すばらしいクラスなのがとてもよくわかりますね。

●りゃりゃさん(いいに/小2)の作文より(洋子先生/9.4週)

 九月1日に、わたしのたんにんの川上先生が夏休みにペル−に行ったおみやげにオカリナを買ってきてくれました。色がきれいでした。穴が四つしかないのにふしぎなことに音がなりました。ひももついていて首にかけられて、一番の宝物になりました。わたしは、学校から帰ってもとりませんでした。おふろに入るまでとりませんでした。———略———わたしは、色がついていてがらもきれいでとても気にいったので、「ねているときもしてていい?」ときいたらおにいちゃんが「むねにあったっていたくて死んじゃうよ」といいました。評:ペル−へ行った先生からのおみやげのオカリナがどんなにすばらしく気に入ったかがとても理子さんの気持ちがはいって素直に表現できていましたよ。一番の宝物になったのね。よかったね。夜ねるときまでも自分の首にず−とかけていたいということですものね。オカリナには、たった穴が四つしかないのに、不思議な音がしたのですね。先生もどんな音なのか聞きたくなってしまいました。絵もすばらしいのがえがかれているようですね。いつまでも大切にしましょうね!

●あっぴぃさん(あなあ/小3)の作文より(ミルクティ先生/9.3週)

 ソールマンさんもアルフレッドのあとをつぎたいとけっしんしてえらいと思いました。たぶん、ゆいごんじょうの中にアルフレッドの気もちがいっぱいつまっていたから、やりたいとけっしんしたんだと思います。<評>「アルフレッドの気もちがいっぱいつまっていたから」という文から、あっぴぃさんが、この長文をしっかり読みこんでいることがわかったよ。深い感想が書けたね。p(^o^)q

●ビーバーさん(あにい/小3)の作文より(めもま先生/9.3週)

 帰る時、学校の低学年グラウンドの真ん前までくると石壁のうえから僕たちがに入学した時からの中で一番大きな滝が流れていました。いつも流れていない所ももうれつなスピードで流れていました。川のような池もちょっとあふれそうになり、源平池もほとんどあふれそうになっていました。(評)ものすごい雨だったことが、「滝」「川」などたとえの表現を交えて書くとうまく伝わります。本当にものすごい雨だったね!!

 

●ビーバーさん(あにい/小3)の作文より(めもま先生/9.4週)

 釣りの中で一番思い出に残っているのは、一年生の時、メジナなを釣った時のことです。釣竿をみてぐぐぐっときているのに気が付いてあわててリールを回しました。夢中でまわしました。完全に引き上げて思わず大声を出してしまいました。そのさおに、メジナが引っかかっていました。僕はまるで金メダルをもらったようにうれしくなりました。そしてそのメジナを食べました。メジナは美味しかったです。 そのメジナはどうやって食べたか、それは、切ってさしみにして食べました。(評)今までもっとも思い出に残った魚釣りのシーンがとても良く伝わってきます。竿がぐぐぐっと引いていることや、たとえの表現をつまく使えているからだね。

●わかさん(あにほ/小3)の作文より(けいこ先生/9.2週)

 「わーハーブがいっぱい。」ママが、「自由研究のかだいにすれば。」私、「いいねー。」私は、「キラリーン。」と、思いました。 評:いいことを思いついた時、頭の中で鈴がなったような、何かが光ったような気がしたんだね。

●ピッチーさん(あねあ/小3)の作文より(けいこ先生/9.2週)

 じつは私の家ではカレーは、まる1日かかる手間のかかるメニューですが、ほかの家では、お手軽料理のようです。 評:なじみの深いメニューだからこそ、家によって作り方が違うんだね。

●ちび豆さん(あのわ/小3)の作文より(けいこ先生/9.2週)

 しつもんコーナーで「(西山ラーメン工場のキャラクターである)めんすけくんは、なんさいですか。」と、ききました。すると「みためはこどもだけど五十才だそうです。」これは、みんなで大わらいしました。 評:ラーメン工場での見学の時の話し。めんすけくんは、五十年間、ずっとがんばってきたんだね! 

●ししさん(あふか/小3)の作文より(はるな先生/9.3週)

 そして、きょう、しぎょうしきの朝、ぼくは、早くめがさめました。ぼくはでかける7時40分まで、何回とけいをみたか、わかりません。ぼくは、学校まで、早歩きで行きました。教室にいくと、まっくろに日焼けした友達がいました。ぼくは、うれしくなりました。 (講評);やっと、二学期になったぞ! という、うれしさをこめて、たいへんうまく、作文を書くことができましたね。長い夏休みが終わって、登校する朝の、緊張と不安と期待の入りまじった、自分の気持ちを、淡々と、しかも、素直にかきあらわせました。

●KOKIさん(あもほ/小3)の作文より(けいこ先生/9.2週)

 ヒレの肉にレモンをふりかけるとさい高の味でした。口の中でとろけるようなかんじがして、かんでしぼるとあまくてやわらかくてとてもごうかな食事だなっと思いました。 評:お母さんのお手製の、おいしいおいしい『ヒレ』ステーキ。読んでいて、ステーキが食べたくなってしまったよ。

●KOKIさん(あもほ/小3)の作文より(けいこ先生/9.3週)

 たまごをかきまぜみそしるの中にいれ30秒くらいしたら、ふわふわとした、おいしそうなたまごがうかんできました。……お姉さんに「おいしいでしょ。」ときくと「ふん。」とむししてました。ぼくは(くやしいんだな)と思いました。 評:「30秒」「ふわふわ」というのがいいね。あんまりおいしくできたから、お姉さんはちょっとくやしくなったかな。

●秀雄さん(あろう/小3)の作文より(ももんが先生/9.2週)

 しばらくすると、いとこのお姉ちゃんが、こいみたいな金魚をつりました。【評:わあ、大きな金魚ですね! 大きさがどーんとつたわってきます。】

●諒さん(あろつ/小3)の作文より(森川林先生/9.2週)

 「今週の言葉の森の課題は『何かを作ったこと』だから、おじいちゃんおばあちゃんの好きな食べ物で、ぼくが作れる物は何かな?」とぼくが聞いたら、「そうね、水ぎょうざにしたら。」とお母さんが言いました。評:書くことをちゃんと準備しているところが、え・ら・い! もちろん会話の書き出しも、グー。

●諒さん(あろつ/小3)の作文より(森川林先生/9.3週)

 ぼくが一番かわいそうと思ったところは、アルフレッドが死んだ後、兄弟の子供たちがお金をもらえなかったところです。評:感想文の中心をしっかり決めた。自分らしい考えがいいね。

●直樹さん(あろら/小3)の作文より(きょうこ先生/9.2週)

  「ぼくはどうしてへただろうと思います。...本番ではできたいと思います。」 どうして?と理由を考えてみたり、本番にむけての思いを書けたりと、とてもじょうずだったね。 これからもたくさん心の中で考えたこと思ったことを書いていってね☆

●綾花さん(いあお/小3)の作文より(とこのん先生/9.1週)

 これから、もっととくいなことをふやしていまとくいなものをもっと上手になりたいと思っています。 評:うんていの上手なお友達を見て「うまくなりたい」と思い、毎日いっしょうけんめい練習して、今ではクラスで一番じょうずになっちゃったあやかちゃん。ものごとに対して、とても前向きで、努力家であるということが良く分かります。

●瑛世さん(いいこ/小3)の作文より(ゆり先生/9.2週)

 先生がくるまでみんなでおにごっこをしていたのでれんしゅうする時、とてもあつかったです。<評>うんどう会のダンスのれんしゅうは、九月といってもまだまだあついよね。”おにごっこ”をしてたことも書くと、いつもいじょうにあつかったんだろうな、と読む人にもつたわるね。

●理良さん(いいそ/小3)の作文より(けいこ先生/9.2週)

 (夏休みの工作がこわされました。)ぼくがついたあとは手おくれでした。くぎが1〜3本ぬけていました。それで、友だちの玉木くんが「ぼくがなおしてあげるよ。」と言いました。そしたら「キーンコーンコーンカーンコーン」と長ーいベルがなりました。 評:工作がこわされて、かなしい気持ちと、長いベルの音の表現を、うまく重ねられたね。かなしい気持ちがひしひしと伝わってくるよ。

●ヒロさん(いうぬ/小3)の作文より(けいこ先生/9.2週)

 ふじいくんの(紙ひこうき)はすごく遠くにとびます。音であらわしたらヒューというかんじです。ぼくのはビュンです。 評:紙ひこうきも作り方によって、ずいぶんとび方がちがうんだね。音であらわしたのは、大成功!

 

  ■光る表現(小4) 2000年10月2週号

●さるきちさん(あある/小4)の作文より(ゆり先生/9.1週)

 おじいちゃんのつくるみかんは、甘くて、大きくて皮の色がきれいです。ぼくは、みかんがとれると、毎日みかんを食べたので、手が黄色っぽくなってしまった時もありました。<評>おじいちゃんが作ってくださるみかん。さるきち君がどんなに楽しみにしているのかが、よく表れていますね。

●さるきちさん(あある/小4)の作文より(ゆり先生/9.2週)

 (アクアスライダーは)高さ二十メートルから一気におりるので、スピードが楽しめます。そして、下までおりて、下のプールにとびこむのです。とびこんだ時、むねを水面にぶっつけて、むねがいたかったこともありました。<評>アクアスライダーがどんな”すべり台”か、具体的な高さを書いたことと、むねがいたいくらいということとで、とってもよく分かるね。むねがいたくても、スリルがあっておもしろかったんだろうね!

●友葵さん(あしも/小4)の作文より(ゆり先生/9.2週)

 私の番です。ダダダダダダ、スッポーン!!飛びました!!私はびっくりしました。自分でも飛べると思わなかったからです。でもだんだん“嬉しい”の方が大きくなっていき、最後には全部が“嬉しい”になりました。<評>最後の最後に、とびばこの六段が飛べたときのこと、「ダダダダダダ、スッポーン!!」という音がいきおいのよさを表しているし、じわじわと嬉しさが大きくなってきたのがよく分かるように書けています。

●ニルスさん(あそな/小4)の作文より(さかな先生/8.3週)

 ぼくは、この長文を読んで心の勉強もできました。★評:わかったことを「心の勉強」と表したのが素晴らしいね。

●博美さん(あちは/小4)の作文より(みち先生/9.1週)

 (私のお誕生日)ラジカセがくるのがたのしみです。早くほしいです。評:お誕生日のプレゼントにおじいちゃんおばあちゃんから送られてくるラジカセ。待ちどおしい気持ちがよくわかります。

●裕生さん(あてい/小4)の作文より(ふじのみや先生/8.2週)

 クワガタ虫は、相手をなげとばしてしまいました。もしぼくだったらそんなに長いりっぱなつのがあってもおもくてうごけなかったと思いました。☆クワガタ虫に変身してみると、「虫は力持ちだなぁ」ということがわかりますね。

●ねぎちゃんさん(あとな/小4)の作文より(ふじのみや先生/9.2週)

 「カチカチ、ん?」「こうでいいのかな?」「あ、こうだ、こうだ!」「よし、できたぞ!」とソーラーカーを作りおわりました。そして走らせてみたら、「ウィーン、ギー、トゥルトゥルトゥ。」となりながら走りだしました。ぼくはソーラーカーをずっと見つめていました。 ☆あちらを見たりこちらにさわったり、一生懸命作ったソーラーカー。できたときは、見とれてしまうほどうれしいでしょうね! 現在形の表現が、すぐれています。

●えりさん(あなふ/小4)の作文より(ももんが先生/9.2週)

 今は、運動会のれんしゅうのまっさい中。私は、ボール運動をしています。ドンドン、ドンドン。(ボールをついている音ですが、みんなで合わせると大きな音です)。【評:小さな音でも、みんなで合わせると大きな音になるんだね。大発見!(^o^) 】

●ゆうさん(あまさ/小4)の作文より(ふじのみや先生/9.2週)

 兄ちゃんの好きな勉強は、理科と算数です。どちらかというと算数といいました。「なんでなん。」と聞くと「しらん。」といいました。ぼくが思うには、点数がいいからだと思います。 ☆じっさいに聞いてみたけれど、わからなかった場合は、自分で推理(すいり)してみるといいんだね。

●寛和さん(あめね/小4)の作文より(けいこ先生/9.3週)

 (ビデオを見て、友達の弟は)「おいらもバカボンみたいになりたい」といいながらうひうひと笑っています。すこし気味もわるかったです。 評:「うひうひと」がいいね。まさに「天才バカボン」の雰囲気だ。

●大輔さん(あよむ/小4)の作文より(ももんが先生/9.1週)

 (いた。)そう思うと走ってブンと虫取りあみをアキアカネに向ってふりました。でも、にげられました。トンボはすべて三百六十度見わたせるから、お見通しなのかなあと思いました。でも、地面についた時にかんたんにつかまりました。(トンボは地面についたら取るんだな。)と思いました。【評:アキアカネを追いかけながら考えたことが、とてもていねいに書けました。こんな風に私たちは、何かをしている時にかならず、いろいろなことを考えています。(新しいことをするときには、特になおさらいっしょうけんめい考えますね。)それを書いてみることは、とても大切です。】

●トモミンさん(あらは/小4)の作文より(さかな先生/9.2週)

 (走るタイムを計るとき)自分の番が来ると、静かになる。先生の赤い旗と、白いラインしか見えない。「ようい、ドン!」ピストルの音がする。(ゴールだ。)と思って走ったら、一びょうでゴールについたように思える。★評:まるで一緒に走っているかのような気持ちになったよ。現在形が効果的だね。

●RAZORさん(あると/小4)の作文より(けいこ先生/9.2週)

 ……ひじの辺りをいすのかどなのにぶつけた時ピリピリッと小指のほうまで0.3秒くらいでいたさがつたわるしん神…… 評:しゃっこつ神けいの説明。「いすのかど」「0.3秒」などの具体的な説明が、おもしろさを引き出している。

●茜さん(あろさ/小4)の作文より(ももんが先生/9.1週)

 (甘ぐりの見分け方は)下のひらべったい方が、ちょっとふくらんでいるのをとります。丸い甘ぐりだったら皮をむきにくいし、ひらべったい方がふくらんでいなかったら、甘ぐりがつめの中に入ってくるからです。それで、その甘ぐりをふってみます。カラカラと音がしたら、そのくりを食べます。甘ぐりをふるわけは、中みがカタカタとなったら、中のうすっぺらい皮とくっついていないということだからです。【評:むきやすい甘ぐりの見分け方が、くわしく説明できました。同じ袋に入っていても、いろいろなくりがあるのですね。さすが、くりが大好きという茜ちゃん。形や音の描写も、とてもいい!】

●茜さん(あろさ/小4)の作文より(ももんが先生/9.2週)

 「ただいま〜。あっ、このにおいは…。チーズケーキだっ。」ピアノのレッスンから帰ってきてドアをあけたら、とてもいいにおいがホワーンとしてきました。【評:作文からいいにおいがしてきそうな、とてもおいしそうな始まり方ですね(^o^)。】

●俊介さん(あろな/小4)の作文より(きりこ先生/9.1週)

 ギブアップよりも自分の200メートル泳ぎたいきもちの方が勝ったから、がんばりました。{この気持ちはとても大切だね。上手に自分の気持ちを表現できたね。}

●キキさん(あろの/小4)の作文より(メグ先生/10.1週)

 白玉のもとが手にくっついてたいへんでした。それは、まるでシャンプーが手にのったみたいでした。評:手についてなかなか離れない白玉を、シャンプーの泡にたとえたところがおもしろいね。

●えびすさん(せや/小4)の作文より(みち先生/9.2週)

 じゅぎょ中に、ぜったいできないなと思っていたら、すごくかんたんでした。(中略)べんきょうって思えばおもしろいな。評:この体験をきっかけに、勉強がおもしろくなるね。すばらしいことに気づいたね。

●えびすさん(せや/小4)の作文より(みち先生/9.3週)

 もし、ぼくがその時代に生まれていたら、たすけてあげたかったな。かしらのようにはなりたくないです。評:かわいそうな人を助けてあげたいと思ったやさしさと勇気のある勇人君の気持ちに感動します。その心を大切に成長してくださいね。

●キティさん(とあ/小4)の作文より(かつみ先生/9.3週)

 わたしは、このごろ毎日、運動会の練習が続いて、いつも「つかれた~。もうダメ−。」となってしまいます。でも、本番にお母さんにちゃんと見せたいので、がんばります。   評:えらいねえ。きっと本番では大成功だね。気持ちがたっぷりこもっていていい書き出しです。

 

  ■光る表現(小5−小6) 2000年10月2週号

●ルフィさん(あさつ/小5)の作文より(ミルクティ先生/10.1週)

 このまえ、友達5人とジャングルオニをしたときなぜか、おにの人に、ねらわれてしまった。おにになるのは、やはりいやだったので、わたしは、暴走した車のように逃げた。<評>「暴走した車のよう」という、たとえがすごいね。むがむちゅうで、必死ににげるようすをよく表現できているよ。

●ハムさん(あそみ/小5)の作文より(ドラえもん先生/8.2週)

 「まるで、花の絵が踊っているみたいでした。」⇒うまい例えだね。最後をこういうくくりにしたのが最高!

●快斗さん(あちね/小5)の作文より(スピカ先生/9.3週)

 乗鞍岳からおりて、車に乗った私はまるで、しおれたなっぱみたいにへなへなとなったのを、今でも覚えています。 評:5歳か6歳のときの登山の思い出。本当に疲れた、というようすをたとえを使って、とてもじょうずに表現できました。

●クウガさん(あめす/小5)の作文より(ももんが先生/9.1週)

 もし僕がせみだったら、夜中の12時ごろみんなが寝た時間に鳴きたいと思う。そうすると人間の迷惑じゃないので良いと思う。まだ起きている人がいたら家の近くに行って「はやくね−や、はやくね−や」と鳴くと思う。【評:昼間の元気なつくつくぼうしの声に、勉強をじゃまされて困っているクウガさんならでは、やさしい想像ですね。きっと、クウガさんが変身するこのせみは、泣き声も子守唄のようなのでしょう。】 

●クウガさん(あめす/小5)の作文より(ももんが先生/9.2週)

 もし僕がせみだったら、夜中の12時ごろみんなが寝た時間に鳴きたいと思う。そうすると人間の迷惑じゃないので良いと思う。まだ起きている人がいたら家の近くに行って「はやくね−や、はやくね−や」と鳴くと思う。【評:昼間の元気なつくつくぼうしの声に、勉強をじゃまされて困っているクウガさんならでは、やさしい想像ですね。きっと、クウガさんが変身するこのせみは、泣き声も子守唄のようなのでしょう。】 

●クウガさん(あめす/小5)の作文より(ももんが先生/9.3週)

 人間はあいさつをする時、心をこめて声に出せる。それに対して動物は声を出すことができず鳴くことしかできない。まぁ鳴くのが声の代わりの役目をしているのかもしれない。しかししゃべれないから喜びや悲しみを表現できないわけではない。【評:あいさつについて、動物の感情表現まで掘り下げて、考えることができました。いいことに気付いたね(^o^)。心がこもっていなければ、きれいな言葉でもむなしく響くし、たとえ言葉にならなくても心が通じることはあると、先生も思います。】

●一輝さん(あもあ/小5)の作文より(ももんが先生/9.1週)

 ぼくは、席書大会に選ばれるかどうか、心配でなりませんでした。けれど、みごと選ばれました。とってもうれしくて、さけびそうになりました。【評:よかったね。さけびそうになったということばから、一輝くんの喜びがどーんと伝わってきます(^o^)。】

●一輝さん(あもあ/小5)の作文より(ももんが先生/9.2週)

 (お母さんから聞いた話…)ぼくがようち園の時の発表会で、しんけんな顔やひょうきんな顔、はずかしそうな顔と、短時間でいろいろ変わったのがおもしろかったらしい。ぼくの顔ってそんなにおもしろいのかな。けど、おもしろいのは、人それぞれかな。ぼくがおもしろくても、ほかの人は、おもしろくないときがある。それは、なんでかな。たぶん自分の世界の笑いに入っていないんだろう。【評:聞いた話を書くだけに終わらずに、それについて自分が感じたことを率直に書けたところがいいね。それがさらに発展し、笑いについての考えていけたのは、バッチリ(^o^)!】

●ナズナさん(あもせ/小5)の作文より(かつみ先生/9.3週)

 やはり人の心を「おしゃべり」以上に心を通じ合うことができる。   評:「おしゃべり」以上に、というところがとてもいいね。

●俊輔さん(あやゆ/小5)の作文より(かつみ先生/9.1週)

 あいさつをすると、なんだか気持ちがよくなり、今日一日がうまくいきそうな気がする。    評:きっとうまくいくと思います。そういう、ラッキーなことが起こりそう、ワクワクする気持ちが大切だと思います。この表現があることで、全体がとてもプラス思考の作文になっていますよ。

●Wさん(あゆな/小5)の作文より(ももんが先生/9.1週)

 祖母と約束していた料理店“日曜舎”で食事をした。だが、その日は土曜だった。【評:このように、場合によってつい笑ってしまう物の名前ってありますね。(たとえば、すごくおしゃべりな友達の名前が、小田まりさんだったりね(^^;)ゞ。このように、そういったことをうまく取りこむのも、ユーモア表現の一つの方法です。】

●Wさん(あゆな/小5)の作文より(ももんが先生/9.2週)

 イギリスの犬は、とてもぎょうぎがよいだろう。たしかに、やんちゃすぎは困るけれども、少しぐらいやんちゃなほうが、ぼくは好きだ。【評:書き出しの文章です。反対意見を尊重しながら、自分の意見を最初にしっかりと言えたのがとてもいいね。もし犬を飼うのなら、少しくらいやんちゃな方が好きだなと先生も思います。だって、動物が生きているって、なんだかそういうことのような気がするもの。】

 

●ヒトミンさん(あよは/小5)の作文より(さかな先生/9.1週)

 お弁当を手にぶら下げていつもの様に席にだらりとすわった。そして、お弁当のふたをあけて、おはしでおにぎりをつまむ。その時だった。「あ、たらこの味だ。」★評:大好物に出会い、眠っていた食欲が目覚める瞬間をうまく捕らえたね。パチンと場面を切り替える書き方がお見事!

●イフリートさん(らよ/小5)の作文より(ミルクティ先生/9.1週)

 日本はペット、イギリスは家畜、このように動物をあらわす言いかたは、すごくちがいます。日本はほしいと買って、いらなくなるとすてる。イギリスは買って、いらなくなると殺す。これもまた大きなちがいです。ぼくは、ペットとは、同じ生きものだから、ちゃんとしつけもしなきゃいけないけれど、大事に育てたほうがいいと思う。<評>長文の内容をしっかり理解した上で、自分の意見を主張できたね。命あるものに対する態度について考えさせられるラストでした。

●コナンさん(あえた/小6)の作文より(洋子先生/週)

 わたしは、「笑う門には、福来る」というからいつも笑顔でいられる人間になりたい。そして、ユ−モアの感覚を磨いていこうと思う。ユ−モアとは、生活を楽しくしてくれて人間がいきるために大切で欠かせないものである。評:機智に富んだユ−モアは、会話を数倍楽しくしてくれる潤滑油みたいなものですね。品性のあるユ−モアが使えるよう努力したいものです。

●知尋さん(あえな/小6)の作文より(みち先生/9.1週)

 題名-ズルッビタンッ。書き出し−「ズルッズルズルッビッタ−ン」みごとにこけた。四回も相手をいれかえてやっときまった。評:題名もかき出しも独自の表現です。言葉ではないことを言葉で上手に表現しましたね。

●ミュウさん(あおゆ/小6)の作文より(ももんが先生/9.2週)

 役に立たない物でも、どこかで一度は役にたっている。【評:簡潔明瞭にわかったことをまとめたね。役に立たないと思いこんでしまうことによって、そのものの持つ大切な意味を、私たちは見落としてしまっているのかもしれません。】

●なりあきさん(あそき/小6)の作文より(森川林先生/9.2週)

 僕は、母にとって役に立たない物はなにか聞いてみた。それは、ゲームだ。理由は、麻薬と同じだからだ。評:なるほど。お母さんに似た例を聞いてみたところがいいね。たとえもおもしろい。

●SIGNALさん(あつえ/小6)の作文より(かつみ先生/9.2週)

 「え~!噴水の水で水遊びって、できなかったの!!」噴水の水で水遊びができないと知ってわたしの目がいっしゅん点になった。   評:おーーーーーーーい。できません。噴水の水で遊んではいけないのです!!でも、悪気がないところがいいね。これこそ究極のユーモアだね。

●ブタさんさん(あとれ/小6)の作文より(スピカ先生/9.3週)

 (家族で山に行き、迷子になって)下に下りていくと、わたしの家族の姿がうっすら見えた。私はうれしさと、興奮の混じった声を出しながらいそいでかけよった。みんなと喜びながら、私は、早く家に帰りたい、と思っていた。 評:まりちゃんとご家族の喜びと安堵の様子が、とてもよくわかったよ。本当によかったね。

●亮さん(あひな/小6)の作文より(スピカ先生/9.3週)

 「運動会の練習」ぼくはリレーの選手だから、いつも給食の時間、外でリレーの練習をする。そしてつかれてもどってきたら、おいしいおいしい給食がある。いつものようにたべるより、つかれているときたべたらすごくおいしかった。 評:運動会の練習で思いきり汗を流して、すごくおなかがすいたところで食べる給食はまた格別なのでしょう。リレー、がんばってね(^o^)v

●あつしさん(あむら/小6)の作文より(きょうこ先生/9.3週)

  「ぼくの今一番得意な科目は、社会です。...社会はこれからの事を知れたり、自分たちの世の中のためにもなります。...ぼくが次に好きな課目は理科です。...これからもっと勉強をして色々学び、日本や世界の事をもっともっと知りたいので勉強をして、色々なことを知って、知力をつけて分かった事をみんなに教えてあげたいと思います。」社会に対しても、理科に対しても、あつし君のすてきな思いがぎゅっとこめられたすてきな表現だったね。大きな夢に向かってがんばって!!

 

  ■光る表現(中1−社) 2000年10月2週号

●エガさん(てせ/中1)の作文より(さかな先生/9.2週)

 もちろん喋りすぎても相手を不愉快にする。せめて好きだ、と言う事を言葉に出せばこの気まずい場面を乗り越えられるのではないかと・・・。★評:とてもリアリティのある表現だね。感心しました。

●金剛くんさん(あゆわ/中2)の作文より(メグ先生/9.3週)

 このように日本の文化、欧米の文化両方に良いところ悪いところがある。だから大切なのはあっちが良い、こっちが良いではなく、「短所をなくすいちばんよい方法は、今ある長所を伸ばすことである。」という名言のように、両方の長所を取り入れた文化に、どの国も向かっていくことだと思う。そうすれば世界はもっとよくなるかもしれないと思う。評:単なる他国の模倣ではなく、他国の文化の良い面を意識しつつ、自らより良い文化を作り上げていくことが大切ですね。

●ユウッチさん(ちき/中2)の作文より(ミルクティ先生/9.2週)

 でも何か苦手なことや初めてものごとをやる時には経験者の意見を聞いてから行動することも大切である。…略…(体育祭でやる大縄について)先輩や先生にとびかた・縄の回し方などいろいろなことを聞いたおかげで成果がでたのかう、今ぼくたちのクラスは学年でトップになれた。<評>自分の考えで行動することが大事だ…という意見の後に、別の意見を書いた部分。具体的な実例で納得できる意見になっています。

●幸子さん(あさも/中3)の作文より(スピカ先生/10.1週)

 今の時代、季節感を無くそうと思えばトコトン無くす事が出来る。しかし、日本人の誰が季節感のない暮らしをしたいと思うか。「寒さにふるえたものほど、太陽の暖かさを感じる。」と言うが、逆にいえば寒さにふるえたものしか、太陽の暖かさを感じる資格はないのである。 評:作文の結び。名言をうまく使って、とてもじょうずにまとめたね。かっこいい!!

●横浜太郎さん(あわか/中3)の作文より(メグ先生/9.3週)

 今日の日本語は、漢字を使い、平仮名を使い、片仮名を使い、アルファベットまでも使っている。確かに一見難しそうである。しかし、この多くの文字を使うことにより、他の言語にはない、きわめて細かい、微妙なニュアンスの表現ができる。ためしに、広告を全てどれか一つの文字に置き換えてみると良い、その商品の説明が、半分くらいわからなくならないだろうか。評:広告とは、おもしろいところに気づいたね。鋭い指摘です

●拓馬さん(ねき/中3)の作文より(まさみ先生/9.3週)

 (ミレニアムは、日本語になおせば「千年紀」だが、やたらとミレニアムという言葉が使われていることについて)今一度、日本語の美しさ、芸術性をかみ締めることが、むやみやたらな外来語を使わないことへの第一の方法である。評:確かに「ミレニアム」より「千年紀」という方が、言葉に重みがありますね。何故なんでもカタカナにしてしまうのでしょうね。

●○○○○さん(うい/高1)の作文より(けいこ先生/10.1週)

 今という時間は普段自分が思っているよりも、もっと多くのオモシロイコトが眠っているのだ。 評:今の自分を否定した上での幸福はないということかもね。カタカナの使い方も効いている。

●AE86さん(えや/高1)の作文より(さかな先生/9.3週)

 これからは、高齢者が主役となりつつあるが、私達が陰で支えてる影武者だと思えば良いのだ。だから、高齢化社会については、もっと明るく考えるべきである。★評:「情けは人のためならず」という言葉がこの問題を解く鍵となりそうだね。

●○○○○さん(あう/社)の作文より(森川林先生/9.3週)

 この「提案箱」はもともとFORDにあったものをトヨタが導入したものでFORDではまったく機能しなかった。発案者が、発案による企業の増収分全てを見かえりとして要求したため制度を導入した経営者側のモチベーションが低下したためである。トヨタでは会社との一体感があったため発案者もあまり見かえりを要求しなかったことが「提案箱」の成功に大きく貢献した。評:経営の分野の実例は、社会や時代の特徴をよく描き出すね。

●アツコさん(とれ/社)の作文より(森川林先生/9.1週)

 母親によって安心感を得ると、自分の価値、何ができるかできないかではなく自分が生きていることそのものに意味があるのだと感じ、劣等感を抱いたり、その想いから人と自分とを比べたりしなくてよくなるのである。評:自分の考えをよくまとめたね。

 

 

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