KotobanomoriNo.684

言葉の森新聞

2000年10月3週号

文責 中根克明(森川林)

  成績と勉強時間

 小中学生のころの学校の成績は、主に勉強の時間に比例しています。そのほかに教材の選び方、勉強の仕方など、勉強の質にかかわる面もありますが、大きく影響するのは勉強時間です。これは高校生も基本的には同じです。

 小学生のころまでは親が勉強にかかわることができるので、子供の勉強時間も親が把握していますが、中学生になると本人任せになってくるので、親が子供の本当の勉強時間を把握できなくなります。学校や塾に行っている時間は、勉強のおおまかなレイアウトを教えてもらっている時間ですから、本当に身につく勉強をするのは、家庭で勉強の復習をしているときです。

 成績がふるわない子のほとんどは、この家庭での勉強の時間が不足しています。

 これに関連して考えられるのは、クラブ活動のし過ぎです。スポーツ系のクラブに入っていると、スポーツも練習量に比例して上達する面がありますから、どうしてもやりすぎることになります。スポーツは勝敗がはっきりしているので、子供も指導者も熱中してしまうところがあります。

 しかし、学校生活の中心はあくまでも勉強ということで考えていくべきです。強いスポーツ系のクラブに入っている場合は、このことを自覚して勉強時間を捻出していく必要があります。(うちの子がそうなので、我が身を振り返りつつ。(^^ゞ)

  教材の選び方

 教材の選び方の基本は、教科書準拠と入試問題です。教科書は学校で使っているものですから、家で勉強する場合も記憶の定着率が高くなります。また、勉強の将来の目標は受験ですから、実際の入試問題を教材として利用すると、より実戦的な勉強になります。

 入試問題集を本格的に利用することができるのは中学生の場合中学3年生の夏休みごろからですが、国語など学年の制約のないものは、中1のころから取り組んでいくことができます。参考書や問題集はいろいろな種類があるので、選択に迷うこともありますが、入試問題集はどの出版社のものを選んでも共通です。

  勉強の仕方

 勉強の仕方のいちばんのポイントは、同じものを繰り返すということです。例えば数学の問題集を解いた場合、その中で×になったものは、解法を見て自分なりに理解します。そのとき、できるだけ先生や親などには聞かずに自分で理解することが重要です。熱心な先生や親ほどすぐに教えようとしますが、他人から教えられたものはなかなか定着しません。自分で解法を理解しながら問題集を1回全部解き終えたら、今度は2回目にその×の問題だけを解きます。この2回目の練習でも、同じところが×になることが多いものです。2回目が終わったら、3回目も同じように×のところだけを解きます。こうして4回目、5回目あたりになると、ほとんどの問題が解けるようになります。

 理科や社会の勉強も同様で、同じものを日をおいて4回も5回も繰り返し読むということが勉強のいちばんのコツです。理科や社会の問題集を能率よく解いていくためには、実際に自分で考えて答えを書き込むのでなく、先に答えを書き込んでおき、それを読むというようにします。これは国語の問題集などでも同じです。こういうやり方で勉強すると勉強時間が短くなるので、繰り返しもしやすくなります。

  国語の勉強法

 中学高校での国語の問題は、読解、漢字、文法、古文漢文に分けられます。このうち、漢字と文法と古文漢文は、知識の勉強ですから、独自に勉強しなければなりません。漢字と文法と古文漢文で成績が悪いというのは単純に勉強不足です。

 読解の勉強の仕方を身につけるのにいちばん役に立つのが入試問題です。読解の問題は作成者の好みや癖が出やすいので、作成者である先生と発想が違う場合、本当は○であってもいいような答えが×になることもあります。その点、入試問題はそういうことがないように比較的よく練られた問題が出されています。

 国語の問題を解くときは「大体こっちの方が近そうだから」という曖昧な決め方で答えを出すのではなく、「これがこうで、こっちがこうだから、絶対にこれ」というように理屈で納得する答え方をすることが大事です。国語の問題ですから全部理詰めには行かない面もありますが、いい入試問題ほど理屈の裏付けがとれるようになっています。

 国語の普段の勉強法は、長文音読と読書です。ただし、読書は易しい物語文から難しい説明文まで広い幅があります。国語の成績ということに関して言えば、易しい物語文の本はほとんど役に立ちません。しかし、中学生高校生の時期の読書は成績とは別の独自の意義を持っています。読書の時間がとれないという人は、入試問題の問題文を読書がわりに読んでいくといいと思います。

 この入試問題の問題文を読書がわりに読むという勉強法は、国語の勉強で大きな力を発揮します。国語の成績がふるわないが勉強の仕方がよくわからないという人はぜひ試してみるといいと思います。これも1冊読み終えたらまた最初から繰り返して読み、4〜5回繰り返して読むという読み方をします。どの勉強でも1〜2回しかしないというのは何もしないこととほとんど変わりません。また、この問題集を読むという勉強を楽に継続するためには、空欄になっているところはそのまま飛ばして読むということと、欲を出して問題まで解こうとしないということが大事です。4〜5回読んで、まだ意味の取りにくい文があったら、そこだけを学校や塾の先生に聞いてみましょう。

  勉強の重点

 小中学生の場合、入試に大きく影響するのは得点差の大きい科目で、その筆頭は数学です。

 ですから家庭での勉強も、数学を第一、英語を第二、その他は授業でしっかりやっておけばいいというぐらいに考えておく必要があります。

 数学の勉強法は単純です。問題集1冊決めてそれを順に解いていくということです。ただし、教科書準拠の問題集は一般に易しすぎます。易しくてほとんどが○になるような問題集で勉強しても力はつきません。1ページ解くうちに何ヶ所かが×になるぐらいの問題集を選ぶ必要があります。その問題集がひととおり終わったら、難問だけを集めた問題集で勉強していくと更に力がつきます。

 中学生の英語の勉強も単純です。教科書の文章を丸ごと全部暗唱してしまうことです。ある1ページの文章を10〜20回音読して、暗唱できるようにしたあと、見ないで全文を書いてみます。教科書の文章をこのようにして全部暗唱できるようにすれば、文法や英作文の力も自然についてきます。この暗唱の基礎の上に必要に応じて、ヒアリング、単語、文法、英作文、速読の勉強を追加していきます。速読の力をつけるには、入試問題の長文を読むことが効果的です。市販の英語問題集は文法の問題が多く長文の問題が少ないので、入試問題を利用していく必要があります。

  作文の表現力に見られるもの

 作文の表現には、子供のいろいろな特徴が表われます。

   「会話」

 小学生の場合、男の子は一般に会話を書くのが苦手です。出来事を数字や名前を使って説明的に書くのは得意ですが、会話を使って描写的に書くことはあまりしません。これはその子の興味の対象が描写ではなく説明にあるからです。極端な場合は、どこか旅行に出かけたときなどの作文で、「次は○○という駅で○番線から○時○分の○○という電車に乗り、○時○分に○○という駅に着いた。そのあと……」というような話を会話を一つも入れずに延々と書きつづける子もいます。こういう作文は、小学生のころの作文としては高い評価はされないと思いますが、こういう子が中学生や高校生になると説明のしっかりしたいい文章を書くようになります。逆に女の子の場合、情景描写が得意なことが多いので、小学生のころはじょうずな作文として評価されがちですが、中学生や高校生になって逆に幼稚な文章になってしまうこともあります。

   「たとえ」

 「たとえ」は小学生の作文の表現力として重要なものですが、この「たとえ」の苦手な子の中に、真面目すぎて「たとえ」が苦手という子がいます。「たとえ」は発想の飛躍や柔軟性がないと思いつきにくいものですから、あまり真面目に考える子は、「たとえ」が苦手になるのでしょう。

   「感想」

 感想の部分がものたりない子は、一般に大人との対話が不足していることが多いようです。いつも「楽しかったです」でまとめてしまうような作文を書く子です。お母さんやお父さんとよく話をしている子は、感想の部分にその子らしい独特の感じ方や考え方が出てきます。

   「ことわざの引用」

 ことわざの引用が得意な子は、家庭での会話の中でお父さんやお母さんからことわざを聞いて育っているということが多いようです。逆に、家庭でことわざを使って話すような場がないと、高校生ぐらいになってもことわざをほとんど知らないという子が出てきます。ことわざは、ことわざ辞典などで勉強して身につけることもできますが、やはり日常生活の中でその場面にあったことわざを聞くことで生きた使い方ができるようになってくるようです。

   「一般化の主題」

 小学6年生で勉強する「一般化の主題」は、「○○は人間にとって……」という感想を書く書き方ですが、ちょうど小6のころはこういう大きいとらえ方ができ始める年齢にあたります。一般に女の子の方が男の子よりも1年ほど早めに精神的に成長しているので、女の子は比較的楽にこういう書き方ができるようになりますが、男の子はしばらく苦労するようです。そういう場合は、とりあえず形の上だけでできればいいというぐらいに考えておくといいと思います。次第に、その形に内容が伴うようになってきます。

   「理由、方法」

 中学生以降の構成の練習で出てくる「理由」や「方法」は、抽象的な思考力を必要とします。意見に合わせた実例を考えるだけならすぐに思いつく子も、その意見に合わせた理由や方法を考えるとなるととまどうことがあります。理由や方法を考えるということは、ものごとを構造的にとらえるということですから、思考力がはっきり出てきます。中学生以降の作文の勉強では理由や方法を考える力が作文の実力に比例します。この力を育てるためには、長文音読や難読が必要です。

 

  ■光る表現(小1−小3) 2000年10月3週号

●ナオさん(あわも/小2)の作文より(ポプリ先生/10.1週)

 小川くんは、すごいスピードでそりをひっぱりました。そして、いよいよネットがきました。ぼくは、あみをくぐりつぎは、ぬのぶくろ、そして、つぎは、だいきらいなキャタピラです。キャタピラにのって、ゴールをめざしました。そしてゴールについて、つぎの人つぎの人と、すすんでいきました。評:まるでテレビで見ているみたいにリズムのあるとてもいい部分だね。

●祐治さん(いあと/小2)の作文より(さかな先生/9.1週)

 たいらのところはスイスイいけたけれどきゅうなくだりざかは、こわくて、ブレーキをかけながらはしって行(き)ました。そのときは、心ぞうがとまりそうでした。のぼりざかはこいでもこいでもなかなかのぼれないのでお母さんにひっぱってもらいました。★評:サイクリングコースで、苦労しながらもよくがんばったんだね。ゴールした時は、とても気持ちよかっただろうね。

●ビーバーさん(あにい/小3)の作文より(めもま先生/10.2週)

 その自転車のカバーを買いました。そして近くの小さい道路をまるでバイクの様にびゅんびゅんはしり回りました。 僕は自転車をもらってうれしいと思いました。その自転車は鉄人の自転車でした。(評)自分の自転車をもらって、心がウキウキしている様子がにじみ出ていますね!!

●ちび豆さん(あのわ/小3)の作文より(けいこ先生/10.1週)

 一番あぶないと思うのは、とびばこに足を、ひっかけてころぶことです。前の人がとびばこに足をひっかけると、みんなふあんになって、だんだんひっかかる入hとがふえてしまうのです。 評:前の人の失敗が、後の人に伝染(でんせん)するみたいだね。みんなの様子をしっかりかんさつして、おもしろいことを発見したね。

●くくりさん(あひた/小3)の作文より(ふじのみや先生/10.1週)

 「やったー。できたー。すごいじゃーん。」…(略)「もう少しできたら、いつかきっと二人でメリーゴーランドしようね。」「うん。」二人で、二年生の時、一輪車をしながら、やくそくして、……。それから一年後。もう三年生。一年前の事なんか、すっかりわすれ、夏休みもすぎ、九月。わたしは、二十分休みも、昼休みも、つまらなくなってしまいました。ところがある日。 ☆これからどんなことが始まるのかな…みんなが続きを読みたくなるような書き出しですね。

●アーサーさん(あひわ/小3)の作文より(みち先生/10.1週)

 「カキーン」どんどんボールがとおくにとんで、まるでロケットのようにグングンのびていきました。評:音と動きが迫力を感じます。ロケットの勢いにたとえわかりやしいです。リズムが良く気持ちよく読めます。

●KOKIさん(あもほ/小3)の作文より(けいこ先生/10.1週)

 (かいきゃく後てんで)回った時にいきがいったんきれるので、そこでせなかの力をつかって『はぁー』といきをはいておけばできます。 評:はじめはうまくできなかった、かいきゃく後てん。練習をたくさんしたからこそ、うまく回るためのポイントが、上手にせつめいできるんだね。

●秀雄さん(あろう/小3)の作文より(ももんが先生/9.3週)

 ラッコは、何かを持っているみたいにすいすいおよいでいました。どうしてはやくおよげるのかなと思いました。【評:気持ちよさそうにおよぐラッコのすがたが、上手に表現できました。手のポーズもとてもよくわかるね(^o^)】

●ハッピーさん(あろる/小3)の作文より(けいこ先生/10.1週)

 神様へ わたしは神様にききたいことがあります。それは、なぜせんそうというものがあるのですか? 評:神様に聞きたいことを手紙形式でまとめる、というアイデアがおもしろい。

●ともっちさん(いえさ/小3)の作文より(けいこ先生/10.1週)

 「あっ、晴れてる!」あさ、おきてすぐにまどを見ました。ちょっとくもっていたけど、晴れています。この日は10月1日うんどう会です。……みんなの作ったはたがならんでいます。 評:「  」で作文をはじめたのは、いいくふうだね。「……です」とげんざい形を使ったせつめいも、イキイキとしているね。

●一休さんさん(わら/小3)の作文より(けいこ先生/10.1週)

 僕はさっそく新聞紙をもらって、小枝を集めました。さあ、火起こしです。マッチに火がつくのはいいのですが、肝心の新聞紙に火がつきません。それはなぜかというと、ノロノロと新聞紙にマッチを近づけているのですから、すぐマッチの火が消えてしまうのです。すばやく移動したら、やっと火がついて、新聞紙はあっという間に灰になってしまって、小枝に火が移りました。まるで、電車が次の駅に着いたみたいでした。僕たちは大感激、大歓声でした。 評:火おこしは、結構たいへんだね。表現を工夫して、くわしく説明できた。

●一休さんさん(わら/小3)の作文より(けいこ先生/10.2週)

 通信簿というものは、あなたはこれだけがんばりましたよというというお知らせなんだと思いました。 評:「できた・できない」ではなく、「がんばり」を教えてくれるというとらえ方をできるのは、すてきなことだね。「通信簿」という身近なものを、自分の言葉で説明する(言いかえてみる)ことで、うまく全体をまとめられた。

 

  ■光る表現(小4) 2000年10月3週号

●友葵さん(あしも/小4)の作文より(ゆり先生/10.1週)

 小さくって可愛い、いががあったので、持って帰ってきました。家で小さな籠に入れて飾ってみたら、とっても風流でした。(中略)山の中には、ドングリや落ち葉、キノコなどがいっぱいありました。まるで、山の中の宝箱のようで目を輝かせてしまいました。<評>山で見つけた”秋”の様子をとてもステキに表現できていますね。

●しょうたさん(あたの/小4)の作文より(きょうこ先生/10.1週)

 「ぼくは、くりも大好きな食べ物です。でも、よく思うことがあります。それは、なぜとげがあるのかということです。...ぼくは、たぶん、鳥などに食べられてしまわないようにだと思いました。」くりが「うんうん、そのとおりだよ!」とうなずいていそうだね。とてもじょうずな「たぶん〜」でした☆

●博美さん(あちは/小4)の作文より(みち先生/10.2週)

 ビートバンをおなかにあてて、足をバタバタさせてすすむれんしゅうをやりました。評:バタバタは動きと音の迫力(はくりょく)がでています。

●えりさん(あなふ/小4)の作文より(ももんが先生/9.3週)

 人に信用されるって、うれしいんだよ、すごいんだ! とかしらは、みんなに教えてあげたかったと思います。わたしもそんな気持ちになったことがあります。この気持ちがわかる?ってね。【評:かしらのうれしさを自分の経験と重ね合わせて考えられたのが、いいですね。いろいろなことをいっぱい体験して、よろこんだりかなしんだり考えたりすることのできた人は、他の人の気持ちもわかってあげられるようになるのだと思います。その人の気持ちをそっくりわかることはできなくても、その人の気持ちをわかろうとすることが私たちにはできるのですものね(^o^)。】

●真亮さん(あむこ/小4)の作文より(洋子先生/10.1週)

 お母さんは、いつもどたばたどたばた大変そうです。それでもゼロ歳、三歳の妹達をお風呂に入れてス−ちゃん(十ヶ月の赤ちゃんの名前)に寝る時ひっかき攻撃をされながらも「やっと一日が終わったな」という感じですぐ寝てしまいます。評:毎日の家事に加えて赤ちゃんのお世話で疲れているお母さんの、様子がよくかけていましたね。。お母さんの毎日の様子をよく観察しているのに感心しました。(^.^)お母さんを手伝ってあげてね!

●ステレスさん(あむの/小4)の作文より(けいこ先生/9.2週)

 (弟とプラモデルで戦争ごっこをするけれど)ぼくには、母もてきみたいです。母は、つくえの上にかざってあって、ちらかっていると、その中の物をひょいひょいなげて、ぼくのプラモデルをこわしています。 評:お母さんを敵(てき)の軍隊というようにとらえたのがおもしろいね。かなり、手ごわい敵だ! この敵にターゲットにされないためには、整理整とんが、何よりの作戦かもね。

●大輔さん(あよむ/小4)の作文より(ももんが先生/9.3週)

 かしらは、草鞋をはいた子どもに牛をあずけられた時、すごくうれしかったんだと思います。自分を信用してくれて、目をぱちくりしてると思います。あと、その子どもはいい心だと思います。なぜかというと、悪い心だったら、(この人はきっと悪い心だから、牛をあずけるのはやめておこう。)と思って、どこかへ行ってしまうからです。いい心だったからこそ、(この人はいい人だ。)と思い、牛をあずけたのでしょう。【評:盗人のかしらの気持ちだけではなく、牛をあずけた子どもの気持ちまで、じっくりと考えられたところがいいですね。いい心の持ち主だけが、悪い心をいい心へと変えることができるのでしょう。もしかしたら子どもは、盗人を救うためにやってきた神様なのかもしれませんね。「目をぱちくり」という表現にも、盗人の心がよく表れています(^o^)。】

●穂香さん(すよ/小4)の作文より(きょうこ先生/10.1週)

 「ハンターなどこのシャチことを聞いて怖いと思うかもしれないけど性格は、穏やかで優しい動物です。...シャチは、まるで外見が怖くてでも心は優しい人のよう。」うんうん、そうなんだよっていうシャチの声が聞こえてきそうよ☆ ほのかちゃんのシャチへの優し〜い思いが伝わってくるじょうずな表現だったね♪

●加恵さん(られ/小4)の作文より(ポプリ先生/10.2週)

 写真ができると私は、まるでおばけがこわがっているようなへんな顔をしていました。私は、そのときから意外と、きのぼりが好きになってのぼりぼうもうまくなりました。きのぼりと、のぼりぼうのこつは、おなじようなコツみたいです。評:たとえの表現もすばらしい。きのぼりのコツに気がついたところもいいね。

 

  ■光る表現(小5−小6) 2000年10月3週号

●まささん(あうこ/小5)の作文より(ゆり先生/10.1週)

 このごろ、四国のほうは、だんだんすずしくなっている。もう秋がすこしすがたを見せはじめている。<評>秋のおとづれを「すがたを見せはじめている」と、とってもきれいな表現ができましたね。

●ザッカルさん(あおぬ/小5)の作文より(きょうこ先生/10.1週)

 「そうしておきのほうにきてさかなをさがしていてふねはぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるまわってやっとさかながみつかった。」お魚が見つかるまでのなが〜い時間がよくつたわってくるね☆ ふーっという感じだったかな。(^−^)

●クウガさん(あめす/小5)の作文より(ももんが先生/10.1週)

 遊びは身近にあるものだと思う。考えればそこらじゅうに遊びが転がっているんだと思う。【評:いいことを発見したね! 遊びを見つける天才になってください(^o^)】

●俊輔さん(あやゆ/小5)の作文より(かつみ先生/10.1週)

 まだ始めたばかりのホヤホヤだ。   評:ホヤホヤを使ったことがいいね。それに、ここをカタカナにしたこともよかったよ。

●俊輔さん(あやゆ/小5)の作文より(かつみ先生/10.2週)

 「いやだ。」とはっきり言えることはまずない。   評:まずない、という表現、よく見るけれど実際使うのは結構難しいもの。上手に使えました。はっきり言えることは、まずない。「まずない」の前で一回切る方法もあるね。今度はそういうふうに書いてみてね。

●ヒトミンさん(あよは/小5)の作文より(さかな先生/9.3週)

 いっしょにいない時を別れというが、その別れより、心の中での別れの方が、人にとっては心配で不安なものだと思う。★評:ユニークで、まさに的を射た意見。そのためにもあいさつが必要なんだね。

●翔太さん(いいゆ/小5)の作文より(メグ先生/10.1週)

  石を投げて、どんぐりを落とすのがむずかしかったです。まるで、玉入れのようです。評:石を投げて、どんぐりを落としたのですね。そのようすを玉入れにたとえたところがうまいね。

●千陽さん(いおぬ/小5)の作文より(森川林先生/10.1週)

 秋といえば、真っ先に思い浮かべるのがキンモクセイです。なぜかと言うと、私の住んでいるマンションの周りには、たくさんのキンモクセイが植えてあるからです。秋になると、その匂いが窓まできて、秋だなあって感じさせてくれます。評:書き出しから目に浮かぶようだね。

●丈史さん(すふ/小5)の作文より(ドラえもん先生/10.2週)

 「まるでおこづかいにつられているようです。」⇒うまい表現だね。これからもおつかいに行って、おこづかいをたくさんためてね。(^o^)丿

●コナンさん(あえた/小6)の作文より(洋子先生/週)

 わたしは、「笑う門には、福来る」というからいつも笑顔でいられる人間になりたい。そして、ユ−モアの感覚を磨いていこうと思う。ユ−モアとは、生活を楽しくしてくれて人間がいきるために大切で欠かせないものである。評:機智に富んだユ−モアは、会話を数倍楽しくしてくれる潤滑油みたいなものですね。品性のあるユ−モアが使えるよう努力したいものです。

●コナンさん(あえた/小6)の作文より(洋子先生/10.1週)

 「名は体を現す」という。醜にくかったあひるの子は、やがてきれいな立派な白鳥になった。私も両親がつけてくれた名前「みき」に恥ずかしくない美しい人間に、白鳥みたいになりたい。評:美希という名前には、身も心も両方美しくという願が込められていたのですね。名前に恥じないようきっと美希ちゃんなら自分を磨いて素敵な女性になることでしょう。今の気持ちを大切にしてね(^.^)!

●なりあきさん(あそき/小6)の作文より(森川林先生/10.1週)

 妹の名前は、「美沙希」だ。妹の名前には、まれにみる美しさで、希望をもって生きるようにという願いがあるそうだ。でも、名前と実物は全然ちがう。評:ユーモア表現(笑)。でも、兄弟だからそう思わないだけで、本当は美人なんじゃないのかなあ。

●あつしさん(あむら/小6)の作文より(きょうこ先生/10.1週)

  「滝が流れ落ちるはくりょくは、まるで山がふん火した時のようなすごい音でした。」すごいなぁ。滝のはくりょくがばんばん伝わってくるね!! 目の前で見て感じたあつし君にしか書けないすばらしい表現だね☆

●美々杏さん(あろむ/小6)の作文より(ミルクティ先生/10.1週)

 緑というのには、緑の葉のように生き生きと育ってほしいという意味がある。これは母と父がつけた名前だ。…略…人間にとって名前とは、ただの呼び名ではなくてその人の成りを表すものだ。私は名前のように生き生きと前向きに暮らしていきたいと思う。<評>自分の名前の話から、人間全般にとっての名前の意味を考えることができましたね。由来を知って好きになったというこの名前を一生、大切にしてくださいね。§^。^§

●ルパンさん(つろ/小6)の作文より(けいこ先生/10.1週)

 名前とは、親が愛情こめておくってくれた最初のプレゼントだ。 評:題名にもした「最初のプレゼント」という捉え方が、読む人をとても暖かい気持ちにさせる一文。

 

  ■光る表現(中1−社) 2000年10月3週号

●SAPPHIREさん(ああす/中1)の作文より(ミルクティ先生/10.1週)

 “一人の敵も作らない者は、一人の友も持たない”のように、自分にとって敵(ライバル)のような存在の人も作らなければ、良き友達は作れないのである。私は、敵もいて味方もいる。作ってケンかをして、友情の糸をかたく結びたい。<評>ケンカの良し悪しについて考えた意見文の最後の部分。友情を糸にたとえたところが、印象的です。

●松の木さん(あなす/中1)の作文より(とこのん先生/9.1週)

 私は喧嘩は少しよいと思う。(略)第一の理由はケンカをした後必ず仲直りをしたくなるし相手が傷つく言葉が分かるから話をするときにその言葉は使ってはいけないということが分かるので相手の傷つく言葉を言わなくてすむからだ。  評:「痛み」というのは、自分が味わってはじめて本当のつらさが分かるのかも。テーマに対する自分の意見を明らかにして、続けてその理由をあげているのがとてもいいね。

●達也さん(あむか/中1)の作文より(けいこ先生/9.3週)

 (自分と他人を「……でない」と)くぎっていくと確かに自分らしきものにたどりつきます。しかし、ではあなたは何、何ができるのと聞かれたらはっきりと答えることは難しいでしょう。 評:アイディンティティを確立するために、何が必要なのか。他人を否定するだけでは、ダメだということね。自分らしきものは、必ずしも自分そのものとイコールではないというところに、気が付いた点がすばらしい。

●スライムさん(あめひ/中1)の作文より(メグ先生/10.1週)

 確かに自分の名前が好きじゃない人も多いとだろう。その理由は変な字だったり読み方があまりないものだったりさまざまだろう。それはそれで親が一生懸命考えてくれたものということをもう少し考えていくといいだろう。評:どんな名前であっても、親が一生懸命考えてつけてくれた名前だということを忘れずにいたいですね。

●アリーさん(あえゆ/中2)の作文より(ミルクティ先生/9.2週)

 私達には、自分で判断し決断し行動する人とそうでない人がいる。行動できない人は、判断と決断を、他人に頼りきってしまっている事が多いように思う。しかし、本当にそれでよいのだろうか。<評>書き出しの部分。書き出しの意見をしっかり書いて、この意見文の論点を明らかにしているところがいいですね。

●優里さん(あまこ/中2)の作文より(ドラえもん先生/10.1週)

 「例えば、勝つことが理想に到達するための手段だったら、勝つということがプレッシャーになることだってありそうだ。」(評)名言を利用し、うまく自分の考えを例えることができましたね。勝つということがプレッシャーになり過ぎないために、楽しんで取り組むということも忘れてはならないですね。

●TERUさん(ふり/中2)の作文より(メグ先生/10.1週)

 勝負というものは、スポーツを楽しませてくれる為にあるのだろうし、スポーツを楽しむには勝負が必要なのかもしれない。評:その通りですね。勝負のためにスポーツが楽しめなくなってしまっては、本末転倒ですね。

●たこ星人さん(こむ/中3)の作文より(きょうこ先生/10.2週)

 「生きる希望を無くしてしまったとき、「勉強してたなぁ」とか考えると、生きる希望がガクっと無くなってしまうが、「ありゃぁ楽しかったなぁ」とか考えると、「まだまだ生きるぞぉ」と希望が出てくるものである。」なるほどぉ☆ 人生を楽しむ、人生って楽しいなと思えるようにするためには、こんな思考方法を身につけてみてもいいね!

●Folderさん(あすの/高1)の作文より(森川林先生/9.3週)

 私はこの文章を読んで、このような考え方があるんだなと感心したのと同時に、これからは高齢化社会の問題は、私達の年代が担っていくのだと痛感した。評:高齢化という社会問題を自分たちの問題だととらえた姿勢が立派。 

●アッポさん(うえ/高1)の作文より(ふじのみや先生/9.3週)

 「私たちの幸福が、ほかの人びとの不幸にささられているのであってはならない。」という言葉があるように、高齢者を隅へ追いやり見えないふりをして、見かけだけ、事を上手く運ぼうとしても、それは誰の幸福でもないのだ。 評:豊かさが、誰によってもたらされたのか、もう一度考えてみたいね。

●あやのさん(あしわ/高3)の作文より(森川林先生/9.3週)

 その理由は我々が目先の環境にのみ注目して、環境問題の全体像を見抜いていないからだ。要するに皆、木を見て森を見ていないのだ。評:問題点を的確に書いたね。

●正博さん(いえわ/高3)の作文より(森川林先生/10.1週)

 みんな人を当たり前に名前で呼ぶ、当たり前になるくらい名前は人の基本的な文化になっている、名前を付けるために悩んでいるときの楽しさや自分たちの付けた名前で呼ぶときの嬉しさは人間だけの特権だと思う。評:「私の名前」という身近なテーマから、名前一般について考えを広げたところがいいね。

 

 

 

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