KotobanomoriNo.697

言葉の森新聞

2001年1月4週号

文責 中根克明(森川林)

  1.4週の国語問題は解答なし

 1.4週は清書です。これまでの作文の中でじょうずに書けたものをきれいに清書しましょう。

 国語問題は、第1〜4問がいつもと同じ漢字の問題で、第5〜8問が読解の問題になっています。第5〜8問の読解の問題は、1.3週の長文を読んでやっていってください。

 この読解の問題は解答がありませんので、自分で○×はつけずに、選択式の答えの番号を書いておいてください。ホームページから送信する人も同様です。

 解答は次々週に掲載します。

  自習用紙の「言葉の森の住所」は消して(再度連絡)

 自習用紙に小さく印刷されている「言葉の森の住所」あてに作文が郵送されてしまう事故が続いています。

 この住所は、先生あての住所ラベルがはがれてしまった場合に言葉の森あてに転送されるように印刷したものですが、先生あての住所ラベルが貼ってあるにもかかわらず、言葉の森あてに届いてしまう事故が1月20日現在で8件になりました。次学期の自習用紙からは言葉の森の住所は封筒の内部に印刷するようにしますが、当面、現在お使いの自習用紙については、言葉の森の住所を消してから郵送してくださるようお願いします。

  中学生の勉強の仕方

 中学生の勉強は、内容的には難しくありませんが、それだけに勉強するコツのようなものが大事になってきます。

(1)家庭での勉強が基本

 塾に行っている場合でも、成績の上がる子は宿題などの家庭学習をきちんとしている子です。中学生の勉強は、難しいものではありませんから、子供が自学自習で勉強をして、わからないところだけお母さんやお父さんに聞くやり方でも十分に勉強ができます。英語や数学などは学年が上がると確かに難問も出てきますが、お母さんが一緒に解答を見て考えればほとんどの問題は理解できるものです。また、お母さんが一緒に考えてもわからないような問題は、できなくてもいいと割り切って考えるといいと思います。

(2)模擬試験の活用

 家庭で勉強ができるとは言っても、高校入試がある場合は、他の生徒と比較してどの程度の偏差値かということは把握しておく必要があります。公立学校の場合、建前上そういう模擬試験はできませんから、民間の模擬試験を探してときどき受けることになります。市販の公立高入試問題集などに、模擬試験の募集が載っています。

(3)過去問の活用

 中3になったら、早めに過去問に取り組んでおく必要があります。塾でも過去問の勉強をしますが、スタートは大体遅すぎます。あまり早めに過去問の勉強をすると、塾での一斉指導がしにくくなるという事情があるためです。ですから、塾に通っている場合でも、家庭で過去問を先取りして勉強しておく必要があります。

(4)夏期講習や冬期講習に参加する

 ふだんの勉強は自宅でもできますが、夏休みや冬休みなどの長い休みに自宅で長時間の勉強をするためには強い意志力が必要です。塾に入ると、みんなも一緒に勉強をしているので、長時間の勉強も苦になりません。自宅で長時間勉強する自信がない人は、夏休みや冬休みだけは塾の講習に参加しておくといいと思います。

(5)勉強の中心は教科書と教科書準拠教材

 公立高校の場合、出題範囲は教科書からです。数学以外のどの教科も、教科書をしっかりマスターしていれば充分です。問題集も参考書も教科書に準拠したものを選んでおくのが能率のよい勉強をするコツです。

(6)参考書や問題集はじっくり選ぶ

 参考書や問題集の種類を途中で変更すると、能率が落ちます。同じ参考書や問題集を3年間使うようにするのが理想です。そのためには、最初の参考書・問題集選びにじっくり時間をかける必要があります。

(7)毎日の勉強は英語と数学と読書

 ふだんの勉強は、英語の教科書を暗唱することと数学の問題集を解くことと読書になります。読書は直接、受験勉強に役立つものではありませんが、中学生時代に読書の習慣が途絶えてしまう生徒が多いので、教科の勉強と同じ重要さで家庭での学習に位置づけておく必要があります。理科、社会、国語などの教科の勉強は、ふだんの授業をしっかり聞いて、あとは定期試験前に集中して取り組めば十分です。

(8)数学だけは教科書よりも難問の問題集で

 数学だけは、教科書準拠で勉強していると力がつきません。教科書レベルの問題は基礎的な事柄ばかりですから、だれでもできますし、入試には不十分です。また、数学という教科のおもしろさは、難問を解くことにあります。教科書準拠とは別に、国私立高の入試問題が一部に載っているような問題集を準備して勉強する必要があります。

  12月のアンケート葉書より(その2)

●軽い読書になりがち。本の紹介などの動機づけも

 始めたばかりですが、先生より、温かく優しい御指導をいただいて、張り切って取り組んでおります。

 作文を通して感性、創造力、思考力、学習習慣を養っていってほしいと思います。読書が、兄の影響で流行小説に流れがちですので、正統派(?)の本の紹介など、動機づけていただけたら嬉しいです。

▼小学生時代は多読を中心に

 読書力の基礎は、多読によって身につきます。中学生以降は、難読が必要になってきますが、小学生のころは何しろどんどん読むという経験をしておくことが大切です。

 どうしたら子供が本を読むようになるかということについては、ほぼ結論が出ています。高校生対象の朝の10分間読書という運動が各地で行なわれていますが、これまで読書の「ど」の字にも縁がなかった子供たちがどうして読書をするようになったかというと、難しいテクニックなどは特になく、ただ大人が読書の時間を確保してあげたということだけです。算数の勉強を親が見るという場合は、わからないことを教えてあげる必要が出てきます。読書の場合は、「○時から○時まで本を読みなさい」「○ページ本を読みなさい」というだけです。

 しかし、このときに多くの親は、「読書でもしたら」という言い方をしてしまいます。学校や塾の宿題があったときは「宿題をしなさい」と自信を持って言うことができるのに、なぜか読書に関しては「読書でもしたら」又は「本でも読んだら」という半歩引いた言い方をしてしまうのです。その理由は、「無理に読書をさせてかえって嫌いになったら困る」とか「読書とは本来自分の意志で読むものだ」ということだと思います。しかし、「無理に勉強をさせて勉強が嫌いになったら困る」という心配は普通しませんし、「勉強は本来自分の意志でやるものだ」と勉強を子供任せにすることもありません。子供が読書をするようになるかどうかは、親の姿勢次第です。

 本の選び方については、小学生時代はそれほど難しくありません。書店に並んでいる「フォア文庫」や「青い鳥文庫」などを手にとって本の奥付けを見てみると、いつごろ発行されて何回印刷されているかがわかります。発行年数の古いものや何度も印刷されているものは、ほぼ例外なくいい本です。もちろん子供の性格によって興味のある本は多少違ってきますが、子供たちに人気のある本は大体共通しています。「宇宙人のいる教室(さとうまきこ)」などは、どの子も読み始めると一気に最後まで読んでしまいます。最近の話題の本では「ハリーポッター」のシリーズなども読み始めたら止まらない本です。高学年で本好きの子の場合、ミヒャエル・エンデの「モモ」や「果てしない物語」などを読み出すと、もうほかのことができなくなるというぐらい熱中する子が多いようです。

●ほめられて励みに

 始めてからまだ二ヶ月程度ですが、思っていたほどいやがらず、今では「今日は何を書こうかな?」と題材をさがすようになってきました。また、自分の作品が先生によりほめられ、評価されることもとてもはげみになっているようです。

▼いいところをどんどんほめる

 子供たちは、ほめられることが大好きです。

 小学校3・4年生のころまでは、読書と同じで、何しろ楽しく書かかせてどんどんほめるということが作文力を上達させるコツです。

 しかし、ちょうどこの小学校中学年のころは、ふざけて脱線しがちな時期なので、教える親や先生がその脱線をつい細かく矯正してしまいがちです。

 確かに、時には「こんなに棒を伸ばして書かない方がいいんだよ(「やったーーーーーあ」などと書く場合)」とか「『チョー楽しかったです』と書くよりも『まるで……のように楽しかったです』と工夫した方がいい文章になるんだよ」などとアドバイスをすることは必要です。しかし、年中欠点を指摘されるような勉強の仕方をしていると、書くことがだんだん億劫になってきます。

 小学校時代に作文が嫌いになった子の多くは、熱心な先生に教えられ過ぎたという経験を持っています。また、子供にほかの上手な子の作文を見せて、「こんなふうに書けたらいいね」と言うのも禁句です。

 長文音読や読書で地道に実力をつけながら、ふだん書く作文についてはその子の作文のいいところをできるだけほめるという教え方をしていくことが大切です。

 しかし、小学校高学年になると、ただほめるだけでは勉強を意欲的に続けられなくなります。高学年になると、子供たちは困難なものや難しいものに挑戦することに喜びを見出すようになってきます。ランキングを見て、字数だけは何しろ長く書くとか、表現項目(たとえ、わかったこと)は必ず全部入れるなどという目標を自分で決めて書くようになるのもこのころです。ですから、この時期は目標を決めてその目標の達成度に応じてほめるということが必要になってきます。

  光る表現(小1−小2) 2001年1月4週号

●隆大さん(いえみ/小1)の作文より(ゆり先生/1.1週)

 かねをつくとき、「ゴーンゴーンゴーンゴーンゴーンゴーン」とはじめのほうは、まるでぼくの耳がつぶれそうでした。帰るときみかんをたべながら車のところまでいきました。<評>じょやのかねは、ちかくにいくとビックリするほど大きい音だったんだね。はじめてついたかねの音はいつまでも耳にのこっていそうだよね。

●くわがたさん(いきと/小1)の作文より(ミルクティ先生/1.2週)

 『三がっきのきゅうしょく』ぼくは、五はいおかわりをしたよ。だってソーセージがでたし、エビがでたんだもん。ぼくたちは、ちょっと きょうそうになった。ねらっていたキューイフルーツは、まさるくんにとられた。ざんねんだった。デザートはさいごにしたからおくれた。デザートはおかわりできなかったけど、かえるのようにおなかがふくれて、はれつしそうだった。まんぞく、まんぞくした。おなかいっぱいだ。<評>元気いっぱい、明るさいっぱい。読んでいて、とてもたのしくなってくる作文だね。「〜したよ。〜だもん。」という、はなしかけるような文も、たのしいね。p(^o^)q【たとえ】の「かえるのように〜はれつしそうだった」は、なかなか うまい ひょうげんだよ!

●カヤさん(ありそ/小2)の作文より(ももんが先生/1.2週)

 ぼくも、あんなにうまかったら、いっぱいほらをふいていました。(中略)ぼくも、ちょっとは、うそをついたことがありましたが、そんなに大きなうそではありませんでした。こんなうそは、つきたくはありません。だって、だいたいそんなうそは、つけないからです。【評:ほらふき話にびっくりの正直者カヤくん。心の中で思ったことが、とてもていねいに書けました。また、そんな風に思ったわけや、自分の話もしっかり書けましたね。気持ちがよくわかります(^o^)】

●ヤマユーさん(ありは/小2)の作文より(けいこ先生/1.2週)

 ぼくは、学校がすきです。なぜかと言うと、友だちがいるからです。……多い人数でやるあそびは、パーティーのように楽しそうにやっているから、お友だちじゃなかった人がお友だちになれるからです。たとえばリレーとかドロけいとかキックベースとかドッチボールとかなどは、多いと多いほど楽しいと思います。 評:「パーティーのよう」が、うまくつかえたね。たくさんの人とお友だちになれるのが、学校のいいところだね!

●真章さん(ありる/小2)の作文より(メグ先生/1.1週)

 ゆきはわたがしのようにふわふわだったのに、つぎの日、あずとゆきがっせんをしているときは、もう、シャーベットのようにかたかったのです!!!評:積もったばかりの雪と次の日の雪とのかたさのちがいを、たとえを使ってうまく表すことができたね。

●あやこさん(ありろ/小2)の作文より(洋子先生/1.2週)

 「わぁ〜すごい雪だ。ぼうしを買わなかったら、ビチョビチョになるよ。たいへんお父さん」と、びっくりしました。まるでわたあめがいっぱいつもっているみたいです。評:冬休みにニュ−ヨ−クへ行っていたのですね!あちらは寒かったことでしょう。先生は、昔、夏に行ったことがありますが、冬のニュ−ヨ−クもとくにクリスマスの飾り付けがなされているときは、すばらしいということですね。いい経験ができてよかったですね。いちにちで「三十センチメ−トル」もどっさりつもったそうですね。雪のつもったようすを「まるでわたあめがいっぱいつもっているみたいです。」と、とても上手に表現できましたね。(^o^)作文を読んでいて、雪のニュ−ヨ−クへ先生も行ってみたくなりました。

●ハム太郎さん(いおせ/小2)の作文より(けいこ先生/12.3週)

 お母さんのししゅう糸のはこには何百色もの色があります。赤でも茶色ぽい色や、オレンジのようなピンクなどたくさんにたようなしゅるいがあります。糸をならべるとほうせきのようにとても美しいです。 評:にているけれど、びみょうにちがう色のししゅう糸。「ほうせきのよう」のたとえがうまく使えたね。「何百色もの色」という強調(きょうちょう)もいいね。

●瑞幾さん(いおね/小2)の作文より(ドラえもん先生/1.1週)

 すべっていたら雪がほう石のようにぴかぴか光っていました。それは、雪がとけてきて太陽の光が水ぶんにあたって光っていました。【評】雪がほう石のように見えたなんて、とてもすてきな表現ですね。きっと、いつまでもその光景が頭にやきついていることでしょう!(^o^)丿

●翔太さん(いきこ/小2)の作文より(洋子先生/1.2週)

 リフトにならび友だちと乗っててっぺんにつきました。すべったら下が氷でまるで、後ろからおされているみたいにこわかったです。評:スキ−場でのことです。頂上から下降してくるとき、雪がアイス板になっていたので、おそろしかったのですね。「まるで、後ろからおされているみたいにこわかったです。」と「たとえ」をうまく使っておそろしかったきもちを表現できましたね。(^o^)

  光る表現(小3) 2001年1月4週号

●あっぴぃさん(あなあ/小3)の作文より(ミルクティ先生/1.2週)

 「あーあつい〜。」と、さくみちゃん。「のどかわいたよー。」と私。「ねえねえ、ようちえんで水のませてもらおうよ。」とさくみちゃん。「さんせい!!」とあやみちゃんと私がいうと、今までヘロヘロという感じだった私たちは急に元気になって、まるで水がすごく高級品のように思えて、早くようちえんにつきた〜いという気持ちになりました。<評>去年の夏の帰り道の話です。会話や、たとえを使って、まるで昨日のことのように生き生きと書けていますよ。

●ししさん(あふか/小3)の作文より(はるな先生/1.2週)

 ぼくは庭にあった雪で雪合戦をやりたくなりました。でも1人なのでしかたなく的当てでもしようと思って発砲スチロールの的に当てることにしました。発砲スチロールの大きさは縦50センチ、横35センチぐらいのふたです。それを立てて3メートルくらいはなれて雪をぶつけて遊びました。立てたり直したり、また立てたり直したり1人でもエキサイトしました。手袋をしないでやっていたから手がビードロになってしまいました。今度はちゃんと手袋をして遊びました。でも手袋の中の指はまだ冷たいままです。(講評);手袋をしないでやっていたから手がビードロになってしまいました。」というたとえの表現がとても的確で、すごくいいです。そのときの、手指の冷たさが読み手のほうにまで、強く感じ取れるようですね。"☆"

●諒さん(あろつ/小3)の作文より(森川林先生/1.2週)

 C-ABはダンベリーで三人、リバーサイドで八人、コスコブでは三十人乗せて学校に着きます。ぼくはリバーサイドから乗ります。リバーサイドから乗る人は、教会の手前のちゅう車場、コスコブから乗る人は、しょうぼうしょと図書かんの間にある広いちゅう車場から乗ります。評:名前や数字を正確に書くというのは大事なことだね。

●ハッピーさん(あろる/小3)の作文より(けいこ先生/1.2週)

 「ギャ〜〜〜!」かえりみちは、キケンがつきものです。 評:楽しい書き出しになったね。「……がつきもの」の使い方もうまくできた。何だか命がけで帰っているような、大げさな書き方が、楽しさを引き出しているね。

●ヒロさん(いうぬ/小3)の作文より(けいこ先生/1.1週)

 ぼくは、(遊ぎ王の)カードをもらったのもうれしいけど、サンタクロースにお手紙をもらったのもうれしかったです。何でかと言うと、初めてもらったからです。そして学校に行ってその話しをしたけど、みんな、「サンタはお母さんかお父さんにきまってるじゃん。」と、言っていました。でも、ぼくはちがうと思います。だって、ぼくは小さい時から手紙を何て書いたのかおしえてないのに、それがちゃんときていたから、ぼくはいると思います。 評:プレゼントだけでなくお手紙もきたのは、きっとサンタを信じているからだよ! サンタがいると思う理由も、しっかり説明できたね。

●上原さん(いきあ/小3)の作文より(ふじのみや先生/1.1週)

 (おもちつきの)二回目もつきおわりました。けっきょくおばあちゃんは、なにもせずたべているだけでした。ぼくは、ずるいなと思いました。 評:思ったことを、自分らしく書けていますね。「おいしかった」「楽しかった」ということは、みんな書きそうですが、「ずるいな」は、「上原」くんだけが書ける意見ですね。

●仁美さん(いこい/小3)の作文より(ももんが先生/1.1週)

 わたしは、学校の習字の時間のときに、(すみの色は、もっといろんな色があったらいいな。そしたら、いろんな色の、明るい字が書けて、きれいだろうな。)と思います。【評:「もし〜だったら」とすてきな想像ができました。すみの色が絵の具みたいにたくさんあったら、本当にきれいでしょうね。きっと、お習字がきらいな子どもなんていなくなっちゃうでしょう。先生は、きれいな青色を使って、大きく『空』という字を書いてみたいなあ。】

  光る表現(小4) 2001年1月4週号

●さるきちさん(あある/小4)の作文より(ゆり先生/1.2週)

 一面、木にも草にもしもがついています。まるで、みんなみんなこおっているように見えました。さむい朝。それは、きれいなこうけいをもたらすものです。<評>さむい朝ときれいなけしき。その美しさをとてもうまくまとめられましたね。

●しょうたさん(あたの/小4)の作文より(きょうこ先生/1.1週)

 「その水をさわったら、まるで氷のような冷たさでした。こんな水の中に入ったら、体がこおってしまうと思いました。」氷のような冷たさ、そしてそれはまるで体がこおってしまうほどの冷たさなのだと、さらにくわしくじょうずに感じたことが説明ができているね♪

●すみすみさん(あない/小4)の作文より(はるな先生/1.1週)

 鏡餅に対しての苦労は、すごいものだった。主婦としては、切り餅タイプのほうが、一生懸命指を切らない様に切らなきゃいけない、なかのつまった鏡餅より、いいらしい。しかし私にも意見があった。そもそも、鏡餅というのは、それなりに歴史があるのだから、その伝統を伝えるのも、大切だと思う。 楽をしたいのもわかるけど、みんなで力を合わせれば、苦にはならないはずだし、苦労をしてこそ、おいしさが増すのでわないだろうか。 現代の人は、簡単さとかを、追求している。でも、苦労もしなければだめだとおもう。もしも、楽してばかりいて、苦労をさけてばかりいたら、人間は、だんだんだめになってしまうと思う。むかしとくらべれば、今は本当に楽だとおもう。だから、楽にするのもほどほどにしなければいけないと思う。 (講評);忙しい主婦にとっては、これほど、便利で、合理的かつ、手軽なものはないと思うのですが、すみすみさんのいうとおり、たしかに、鏡餅本来の,伝統も、失ってはいけないものですよね。多くの人の共感をよぶ正しい意見。

●もぐらさん(あめて/小4)の作文より(まさみ先生/1.1週)

 (ドッチボールで今まで当てたことのない人にボールを当てて)そのときの気持ちは、もう最高でした。そのとき、わいわいとんだりはねたりころげて笑ってみたいほどでしたが、周りに人がいたのでとびあがるだけにしました。評:本当によろこんでいるようすがよくわかります。「周りに人がいたのでとびあがるだけにしました」というのが、壯昂くんらしいですね。ころげまわったら、周りの人はきっとびっくりしたでしょうね。

●チュムさん(あもこ/小4)の作文より(ふじのみや先生/1.1週)

 昼休みに、ぼくは、まるで焼いたおもちのようにふくらんだおなかをふりながら、走って遊びにいきます。 評:ふつうに「うれしい」と書くより、何倍もうれしさをあらわせるね。うれしすぎて、パーンとはじけそうだね。

●めいさん(ありか/小4)の作文より(さかな先生/1.2週)

 20分休みは、一番長い休み時間なので、だいじに使いたいです。でも、もう少しのばしてほしいと、思いました。★評:楽しい休み時間はあっという間に過ぎてしまう。すなおな気持ちが表現できたね。

●あずささん(ありな/小4)の作文より(メグ先生/1.1週)

 ひやっとしている寒い空気。その中を私とお母さんと、弟はいっしょに和輝君と歩きます。だっこをしていて、歩かせてみました。すると、ペンギンのようによちよちと歩いてくれました。評:現在形とたとえの使い方が上手です。ペンギンのように歩く和輝君、かわいいですね。

●RAZORさん(あると/小4)の作文より(けいこ先生/1.2週)

 (今年のスキー旅行は)まさにシンショクより遊びを楽しむ感じでした。 評:「寝食を忘れて」の言いまわしがうまく使えた。

●キキさん(あろの/小4)の作文より(メグ先生/1.1週)

 雪は、まるで雲みたいに真っ白でした。評:スキー場の一面の雪景色が目にうかぶようです。雲の上をすべるようで、気持ちがよかったことでしょう。

●有貴さん(いおし/小4)の作文より(ふじのみや先生/1.2週)

 すると先生が「なんやと。今なんて言った。」と間もあけずに言った。するとといちゃんが「おまえわからんのか。」と、といちゃんが聞いた。先生が生徒に言うようないい方になっていた。この言葉をといちゃんが言った時、先生の顔色がたこのように赤くなり、がやがやうるさかったクラスが誰もいないかのようにシーンと静まりかえり・・・評:どうなってしまうんだろう? ドキドキドキ。スピード感のある文で、教室の緊迫した雰囲気を伝えています。

●キティさん(とあ/小4)の作文より(かつみ先生/1.1週)

 おばあちゃんが、ハンカチをにぎりしめて、なにかおいのりをしていました。   評:きんちょうしているすがたが、とてもよくわかります。成功してよかったね。

●さるっちさん(やあ/小4)の作文より(森川林先生/1.3週)

 学校に行くときは目がパッチリあいているけれど、学校につくと、時々大あくびをします。……(中略)……コーンスープをのんでやっと自分がちゃんと起きたと思います。ぼくはまるでコーンスープをのんで起きるロボットのようです。評:毎朝の様子を自分をふりかえってうまくまとめたね。たとえもおもしろい。

  光る表現(小5−小6) 2001年1月4週号

●ちっピーさん(ちこ/小5)の作文より(ふじのみや先生/1.1週)

 正月の名物「お年玉」も、もらった。評:短く、そのものをズバリ言い表したね!"☆"

●ミュウさん(あおゆ/小6)の作文より(ももんが先生/1.2週)

 私は、本の想像できるという素晴らしい所が好きだ。読む人によって感じ方がちがうし、それぞれ感じる疑問もちがうだろう。本は、すべての人に同じような感情をもたせることは少ないと思う。たとえばハリーの魔法の杖がどんな感じかもある程度説明してあるが、それぞれの人は形、色、大きさ、太さ、長さを想像するだろう。それがみんな人それぞれちがうものを想像しているのだ。【評:読書のよさをじっくりと考え、自分のことばで表現できました。ミュウちゃんが書いてくれたように、読書には「自分で想像する」楽しみがあります。この楽しみは、「もうここまでよ」という限界もなく、どんどんふくらんでいくのです。同じ本を読んでも、想像するものが一人一人ちがうということは、なんてすてきなことなのだろうと先生は思います。】

●なりあきさん(あそき/小6)の作文より(森川林先生/1.1週)

 「あっ、1円。」僕は、雪の上で光を反射していた1円玉を拾った。評:会話の書き出しと景色の様子を組み合わせたところがいいね。

●ミートさん(あらよ/小6)の作文より(スピカ先生/1.2週)

 上へ行くとすずしい風が額にあたって気持ちが良かった。みかんと飲み物を食べてから、景色がよく見える所に動いた。まるで建物1つ1つがありのように見えた。今回の山登りでわかったことは、人間がとてもちっちゃいということだ。人間は一人一人では何も出来ないということばをよく聞くけれど今回はそれを実感した。 評:「新世紀の初登山」という題の作文の結び。登り切った満足感と 頂上のすがすがしさ、そして、そこで見えたもの。たとえをうまく使って、わかったことがしっかり書けたね。"☆"

●ルフィさん(あわせ/小6)の作文より(さかな先生/1.2週)

 読書はぼくにとってまるでおもしろさや感動や楽しさの採掘鉱のようだ。この採掘鉱から感動などをほりあてるのがぼくの読書の楽しみだ。”コロンブスの卵”のように、掘り当てるのは難しい。でもそれが読書の醍醐味なのだ。これからもすてきな本に出会えるようにがんばって読書と言う名の採掘鉱を掘っていきたいと思う。★評:読書の楽しみを知っているルフィ君。比喩を用いた結びが素晴らしいね。

●のんぴいさん(いあえ/小6)の作文より(さかな先生/1.1週)

 『ゆく年くる年』というなんとも古ぼかしいタイトルから二十一世紀が始まった。みんながホッとした。★評:ワクワクドキドキしながら迎えたミレニアム。でもやっぱり平穏無事が一番だね。とてもユーモラスに描写できました。

●龍太郎さん(いあせ/小6)の作文より(はるな先生/1.1週)

 「ゴーン」。僕は、この除夜の鐘を母のおばあちゃんの家で、聞きました。こんなに夜更かしできるのは、「いまだけだ。」と、思いながら新世紀を迎えました。 (講評);除夜の鐘の音「ゴーン」の書き出しがとても印象的です。一年に一度だけは、ゆく年、くる年のさかいめの瞬間(しゅんかん)を、肌で感じたいものですよね。「こんなに夜更かしできるのは『いまだけだ。』と思いながら・・・・」というひょうげんから、そのことが、実によく伝わってきました。 "☆"

●キティさん(さあ/小6)の作文より(ゆり先生/1.2週)

 教室に入り荷物を片付けると、すぐ、よったんときったんのいるところに行って、小鳥のようにペチャクチャおしゃべりした。<評>冬休みの間に話したいことがたくさんたまっていたんだね。楽しそうに話している様子がよくわかります。

  光る表現(中1−社) 2001年1月4週号

●マサさん(あうて/中1)の作文より(ポプリ先生/1.1週)

 その後に、みんなが、「少しくらいいいや。」と思ってどんどんポイ捨てをしていくと、悪い意味で「ちりも積もれば山となる」にあてはまる。こんなことでこのことわざを使わなくてはならないなんて、残念だと思う。評:するどい観察眼。そのとおりですね。

●たば星人さん(あころ/中1)の作文より(はるな先生/1.1週)

 一月八日に成人式があったが、高松では新成人が酒を飲んで酔っぱらい、市長が話しをしているときにクラッカーをならしたり乱闘するという事件があった。他にも市長が祝辞を言ってくれているのにもかかわらず「長いぞ!。」「帰れ。」などのヤジが飛んだところもあったそうだ。(中略) 僕はこのようなことはあってはならないと思う。確かに騒ぐのは、おもしろい。僕だって友達としゃべるのは楽しい。しかし、「小忍ばざれば、則ち大謀を乱る」(しょうしのばざれば、すなわちたいぼうをみだる)という名言にあるとおり、小さなことを我慢できないと大きなこともできないのだから、けじめを付け、しゃべってはいけないところは我慢をするようにしたいと思う。(講評);とてもしっかりとした、正しい意見を述べられました。名言の引用も、ぴったりで、あなたの意見に共感し、深くうなずきながら、読む人も、きっと大多数であったことでしょう。周囲の状況を充分に把握し、けじめをつけて行動することの大切さを、強く認識させられた成人式クラッカー事件でしたよね。

●達也さん(あむか/中1)の作文より(けいこ先生/1.1週)

 日本は古い物をこわし新しい物にしていくけれど、イタリアは古くなってもこわさないで大切にしているなぁと思いました。……レンガ色のストーンタウンをぼくは気持(ち)をおだやかにしながら見ました。 評:日本とイタリアのちがいを、しっかりまとめられた。「古いものを大切にしている」ということが、気持ちをおだやかにするんだね。

●はるるさん(くあ/中1)の作文より(みち先生/1.1週)

 自然界になかったものまで作りだしたという...。評:独自の視点で個性が表現できました。

●金剛くんさん(あゆわ/中2)の作文より(メグ先生/1.3週)

 僕は場に応じた行動など型にはまったものは勉強のようなもので、常にやっている必要はないけれどやる時はきちんとやらないといけないのだと思う。評:何事もメリハリをつけ、やるときはやるという気持ちが大切ですね。

●拓馬さん(ねき/中3)の作文より(スピカ先生/1.2週)

 人間は、知恵や知識と引き換えに、第六感と、地球とのシンクロを失なった。故に、自然そのものを体で感じるのは難しく、知恵と知識で何とか解明していくしかない。 評:人間の自然に対する鈍感さ。はっとさせられる表現だね。確かに、この百年で、人類は、信じられない発展をしてきた。20年前の「夢」がどんどん現実になっていく。いずれ、空を飛べる車も出るだろう。(中略)しかし、私が思うに、この発展は、空缶をどんどんたてにつんでいった発展にすぎないと思う。ちょっとつつけば、すぐに崩れる設計。高くなればなるほど、それは倒れやすくなる。 評:偉大な自然に比べて、人類の発展の目覚ましさと裏腹にある危うさを「空缶タワー」にたとえたところがうまい。

●香奈子さん(いし/高3)の作文より(ミルクティ先生/1.1週)

 ジャーナリスト達は言う。「戦争が無いのが不況の原因だ。」と。…略…しかし私に言わせれば、戦争するだけの勇気があるならば、企業改革に勇気を使えるはずだ。ベンチャー企業の発展により、個人の才能が生かせる事こそ、日本の経済復興につながるはずだ。…略…今こそ、世界は経済という戦場で戦争を起こす時だ。従来の大企業という武器では勝てぬ相手ならば、ベンチャー(冒険)してみるべきだ。<評>

●○○○○さん(あう/社)の作文より(森川林先生/1.2週)

 確かに、社会制度、経済、政治などの周囲を取り巻く環境にもし不備な点があるならば、その点を修正しなければならない。しかし、一方で自分自身の不備な点を周囲に転嫁してはいないだろうか。自分自身が無意識に出している波動のため自分を取り巻く環境が満足できないものになっているとも考えられないだろうか。評:反対意見への理解をよく考えたね。

 

 

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