KotobanomoriNo.698

言葉の森新聞

2001年2月1週号

文責 中根克明(森川林)

  卒業しても作文の勉強ができるように

 現在、高校3年生の人は、この2月に受験を迎える人が多いと思います。

 大学生になっても作文の勉強を続けたいが、毎週書くことはなかなかできないという声をよく聞きます。

 教室にはときどき昔の生徒が(大学生や社会人になって)尋ねてきては、近況を報告してくれます。しかし、いったん教室を卒業すると、なかなかふらりと来るわけにはいかないという事情もあるようです。

 そこで、卒業生が気軽に接触を保てるように交流と勉強のための機会を作ることにしました。

 連絡の手段は、何と言ってもインターネットです。

 詳細はおって連絡しますが、以下のようなかたちで運営していく予定です。

  生徒OBと父母の交流と勉強の場「作文クラブ」

 言葉の森では、これまで言葉の森に在籍していた方とその父母の皆様を対象に、生涯にわたる勉強と交流の場として「作文クラブ」を発足させます。

 この機会に、ぜひご参加くださるようお願い申し上げます。

 資格にインターネット接続などの条件がある関係で今すぐには参加できないという場合はその旨ご連絡ください。条件が整うまで、仮登録をしておきます。

(1)目的

 言葉の森のOBと父母の交流と勉強の場です。

(2)対象と資格

 言葉の森に在籍したことのある方、及びその父母(在籍生の父母も含みます)。

 インターネットとメールで連絡をとりますので、インターネットを利用でき、かつ個人のメールアドレスをお持ちの方。

(現在、フリーで個人のメールアドレスを取得できるサービスがあります。ご希望の方はご相談ください)

(3)登録と脱会

 費用は無料です。

 登録と脱会は自由にできます。

(4)内容

 毎週、言葉の森からの連絡をメールでお送りします。

 「言葉の森作文クラブ」のメーリングリストに参加できます。

 言葉の森のホームページに個人用の掲示板を用意します。

 オフ会などのイベントがある場合は随時連絡をします。

(5)申し込み方法

 言葉の森あてに電話又はメールで「作文クラブ参加」とご連絡ください。

 その際、個人用のメールアドレスが必要です。

 電話:0120−22−3987(午前9時〜午後8時)

 メール:nane@mori7.com

  プログラミングのおもしろさ

 現在、言葉の森のホームページを改造するために、PHPとMySQLの勉強をしています。まだ始めたばかりですが、このプログラミングというのは、勉強としてはなかなかおもしろいものです。

 中学・高校の数学は、パズルのような感覚で解いていけばそれなりに楽しいものですが、それが実際の生活にどういうふうに役に立つのかという点ではなかなか子供に納得させにくい面ががあります。

 しかし、ホームページの作成のような初歩的なことも含めて、簡単なプログラムを勉強すると、数学的な考えというものが使い方によっては劇的な効果を上げるということが実感できます。

 今、学校でコンピュータプログラミングを教えていないのは、この世界の変化が激しくて、何を教科書に取り入れたらいいか意見がまとまらないからです。同じような事情で、高校の理科では20世紀に発展した物理学を取り入れていません。教育の世界は時代よりもいつも数歩遅れているのです。

 これはちょうど、江戸時代末に、当時の知識欲に燃える青年たちががオランダ語を学ぶべきか英語を学ぶべきか迷った状況に似ています。そして当時も官制の教育としては、四書五経が学習の中心でした。

 これから大学生になる人は、文系・理系を問わず、このプログラミングを学校の勉強とは別に独自に勉強していく必要があると思います。

  12月のアンケート葉書より(その3)

●1週間に1度でも書くことがいい勉強に

 宿題以外、作文を書く機会などありませんので、1週間に1度でも作文を書くということがとてもよい勉強になっています。また、先生も優しく、返信もとても子供が興味を持って読んでいます。

▼高学年になると毎週の作文は大変になりますが

 毎週1回文章を書くというのは、実はとても大変なことです。大学生や社会人の方は、このことがよく実感できると思います。中学生や高校生になると、文章の中に自分の考えを盛り込む必要が出てきますから、毎週異なるテーマで新しい実例を入れながら文章を書くというのはかなりハードな勉強になります。

 日本の教育の特徴として、小学校低学年では作文指導が多すぎるのに対して(しかも難しすぎる^_^;)、高学年や中学生高校生で作文指導がほとんどなくなってしまうという問題があります。

 ですから、日本の子供は小学校低学年のころは作文が得意ですが(ひらがなで口に出すとおりに書けるという日本語の特殊な事情もあります)、大人になるにつれて文章を書くことが苦手になってきます。

 毎週1回文章を書くというペースを中学生高校生まで持続できるようにしていかれるといいと思います。

●よいところをほめられることが励みに

 いつも先生が子供の作文で何かしらよいところを見つけてほめてくださるので励みになります。読書もだいぶするようになってきました。

▼たくさんほめて、たまに叱ることも

 いいところをほめるというのは勉強を進める上で大切なことです。学校でも塾でも同じですが、子供はほめてくれる先生が好きです。

 しかし、難しいのは、子供ですからほめられてばかりいると、手を抜くようになるときが出てくるということです。字を雑に書いたり、言葉づかいがなげやりになったりしたときは、たまにはドーンと叱る必要も出てきます。

 けれども叱るというのは、ある程度の信頼関係がないとできません。また、同じ叱り方でもユーモアのある叱り方や熱く燃えるような叱り方は、子供にはかえって人気があるようです。

 子供によって事情はまちまちですので、教室、先生、父母の連携をうまく取りながら運営をしていきたいと思います。

●長文音読を続けやすくする工夫を

 長文音読の習慣がなかなかつきません。夕食後に読む決まりにしたり朝食後に読む決まりにしたり……いろいろやってみるのですが、長続きしません。親がチェックするのを忘れてしまうと子供はしなくなるので、うちの場合、子供の問題と言うより親の問題かもしれません。1週間毎日読んだら1ポイント。何ポイントかたまると景品交換にプラスできる、などのポイント集めの台紙でも作ってもらえたら子供が自分でチェックするのでは……? (図は略) 1学期ごとでは長すぎるようです。

▼長文を読むことが勉強に結びつくような教材作りを

 長文音読もそうですが、勉強というものはおしなべて退屈なものですから、毎日取り組む時間を決めて、例外を設けずに、毎回親が「やりなさい」と言ってやらせるようにして初めて継続していけるようです。シールなども最初は面白がってやると思いますが、人間ですからすぐに飽きてくると思います。^_^;

 将来は、長文を読むことが次の課題の実例のヒントになるというように、勉強の進歩に結びつくような工夫をして、長文音読の意味がはっきり自覚できるような教材を作っていきたいと思っています。

●パソコンで始めると時間が心配

 メールアドレスについてお尋ねします(ちなみに母親は機会オンチです)子供はそろそろインターネットを行ってみてはと言いますが、他の教室の生徒さんはどうされているのでしょうか。パソコンの前に座ると「言葉の森」だけではすまず、ゲームとかインターネットで遊んでしまいそうで時間のやりくりが心配です。中学からでは遅いですか?

▼小学生のうちからルール作りを

 これは、言葉の森新聞12月4週号「パソコンをいつから使わせるか」に先に書きましたが、私(森川林)の個人的な考えとしては、次のようにしていくといいと思っています。

(1)キーボード入力のような習得にやや時間のかかる基本的な技術は、時間に余裕がありローマ字が理解できるようになる小学4年生のころから始めたほうがいい。

(2)インターネットやコンピュータゲームのような魅力と危険のあるメディアには、ルールを決めて接する習慣を子供のころから作っておいた方がいい。

 しかし、これはそれぞれ家庭の方針があると思います。

  音声ヒントお休み

 ヒントの池に、毎週、音声によるヒントを入れていましたが、2月から音声のヒントはお休みします。

 理由としては、音声による情報よりも、文字による情報の方が、利用しやすいと思われるためです。

 私(森川林)がよく利用しているページに「増田俊男の『時事直言』」というページがあります。そこで増田俊男さんのラジオ放送が流されています。最初は物珍しさもあって聴いていましたが、今はもっぱら文字情報の方を読むだけで、ラジオ放送の方はほとんど聴きません。

 というのも、音声は、時系列の情報ですから一応最初から最後まで全部聞いていなければなりません。それに対して文字情報は、ざっと見て大事なところだけをじっくり読むというような見方が可能です。

 インターネットは利用できる情報の量が膨大なので、今のままの音声方法のかたちでは、音楽配信や英会話放送などの用途以外はあまり利用されなくなると思いました。

 将来は、教室での授業の様子をそのままストリーミング放送で流すというようなことも考えられるかもしれませんが、とりあえず音声放送はいったんお休みということにします。

  光る表現(小1−小2) 2001年2月1週号

●樹里杏さん(あろも/小1)の作文より(メグ先生/1.2週)

 「これ、たねだとおもうからうめてみるね。」といってうめました。そしたら、マウジーの「うん。」ということばがきこえてきました。評:ハムスターのマウジーに話しかける嘉子ちゃんとそれに答えるマウジー。嘉子ちゃんには、本当にマウジーのことばが聞こえたのでしょう。ほのぼのとした一場面を書くことができました。

●隆大さん(いえみ/小1)の作文より(ゆり先生/1.2週)

 なぜ、ひなんくん練をしたかと言うと、阪神大震災からちょうど六年目だからです。とてもドキドキしました。<評>震災のビデオを見たあとだったから、よけいにこわくなってドキドキしたんだろうね。「なぜかというと」のせつめいがうまくできました。

●稔さん(あわき/小2)の作文より(ももんが先生/1.2週)

 エイが大きくて、まるでぼくぐらいだったので、とってもとってーもびっくりしました。【評:「まるで〜くらい」というたとえを上手につかえたね。そんなに大きかったとは、先生もびっくり!】

●ナオさん(あわも/小2)の作文より(ポプリ先生/1.2週)

 「・・・ホンジャラカンジャラホヒホヒホンジャラ。」と読みました。読み終わると、いやなことさっぱりわすれとてもよい気持ちでした。いやなこととは、ケンカとかです。いやな気持ちになったら本を読もうと思います。評:気持ちがとてもよくわかります。心に思ったことを書くのはとても大切です。しっかり書けました。

●りゃりゃさん(いいに/小2)の作文より(洋子先生/1.3週)

 でも、しゅくだいをしないといやなことがさいごにおきるのです。わたしのクラスでもわすれているこもいますがたいへんです。評:感想文の途中のおもったことです。「楽あれば苦あり、苦あれば楽あり」ということばもありますね。休み時間にきっとしゅくだいをやっている子がいて、そのすがたをみてたいへんだな〜 ぁと思ったのですね。理子ちゃんは、わすれたりすることはないようだけれどもさらに気をつけたいという気持ちがおわりの思ったことにもしっかりあらわれていました。あなたのまじめさがとてもよくでていましたよ。(^o^)

●夕郁さん(いくい/小2)の作文より(ポプリ先生/1.2週)

 いながきさんがすわりました。するとごとうさんは、いながきさんのあたまをおさえながらすわっている人のまわりをぐるぐるまわっています。評:楽しく遊んでいるようすがよくわかります。

●麻維さん(あつわ/小3)の作文より(ドラえもん先生/1.2週)

 そのとくちょうとは、「ワン!」とひとほえするだけで、くるっといっ回転します。【評】おもしろい犬ですね。ユーモアのある文なので、作文全体が明るくなりました。>^_^<

  光る表現(小3) 2001年2月1週号

●ビーバーさん(あにい/小3)の作文より(森川林先生/1.2週)

  鳥居は、太陽の光を反射してキラキラ光っているので、まるで鳥居の中にダイヤモンドがざっくざっくは行っているようです。評:鎌倉八幡宮の鳥居を毎朝見ながら学校に行くんだね。きれいな光景だなあ。

●ラブリーさん(あにせ/小3)の作文より(ミルクティ先生/1.2週)

 『JRの中』私が、ボーッとしていたら、階段からドドドドドドドドドドドドーッと、福田信彦君がかけ下りてきました。信彦君は、「あれ!もしや・・・」とでも言うように、私が乗っている車両に乗ってきました。…略…その後、本郷台にちかづくと、信彦君は、「じゃあね。」と言いながらまるでチーターのように立ち去っていきました。私は、いつもよりもなんか楽しくなりました。<評>信彦君は、まるでたつまきのような子だね。(^^; 信彦君の登場場面と退出場面の表現がとても楽しいよ。(^o^)

●ピッチーさん(あねあ/小3)の作文より(けいこ先生/1.3週)

 (野口英世もパストゥールもアインシュタインも)こういう人の共通点は、子供のころけっこう、いたずらっ子だったようです。いたずらっ子は思いがけないことをやるからね。 評:発明をした人の共通点を、自分なりに見つけたのね。たくさん本を読んでいる証拠だ。

●みゆさん(あはみ/小3)の作文より(ドラえもん先生/1.1週)

 スキーはやめて、かまくらを作りました。ぼくは、そりでゆきを運びました。ぼくは、くたくたでした。【評】「くたくた」というところから、とてもつかれたということがよく伝わってきます。とてもじゅうじつした一日となったことでしょう。>^_^<

●映莉子さん(あるそ/小3)の作文より(ももんが先生/1.2週)

 わたしは、まず二階に行き、ピンどめをさがしました。けれども、広くて広くてわかりませんでした。やっとあきらめようと思ったとき、前を向いたら、ピンどめがいっぱいありました。わたしは「何でこんなにさがしたんだろう」と小さい声で言いました。【評:広いお店の中でピンどめを探しているようす、上手に書けましたね。先生もえりこちゃんと同じようなことがよくありますよ。(;^_^A 】

●諒さん(あろつ/小3)の作文より(森川林先生/1.3週)

 ぼくも自分の席から弁当箱を見たら、少し傾いていたから中が見えました。弁当箱全体に黒っぽいかびがいっぱいはえていて、まるで土がいっぱい入っているようでした。評:そのときの場面がくわしく書けたね。「土がいっぱい」というたとえもうまい。微生物にとっても、おいしいお弁当だったんだろうね。

●ハッピーさん(あろる/小3)の作文より(けいこ先生/1.3週)

 みなさんは、カイロの中みは、しっていますか。いろいろとありますが、そのほとんどはちゃいろの粉、つまり鉄粉などがふくまれている粉なのです。じつは、私は、はくぶつかんでカイロを作ったことがあります。 評:冬といえば、カイロ。先生は、使い捨てカイロをもみすぎて、中の粉がこぼれてしまったことがあるよ。おもしろい題材が見つけられたね。

●大河さん(いうめ/小3)の作文より(ポプリ先生/1.3週)

 毎年冬になるとこれが一番楽しいです。ぼくたちはその氷がとけるまですべらせて遊びます。学校までくると道のはじに氷をおいておきます。そして学校につきました。毎日こうやって遊んで行くとすぐ学校につきます。評:とても楽しそう。でもくれぐれも自動車には気をつけてね。

●ともっちさん(いえさ/小3)の作文より(けいこ先生/1.2週)

 おゆになれてきたころは体も心もほっかほかです。だからわたしはおふろが大すきです。 評:「体も心も」がいいね。先生もおふろ大すき。

●義明さん(いきき/小3)の作文より(きょうこ先生/1.1週)

  「(中トロを)たべたあとの1~20分間は、あじがのこっていました。あじは、ゆっくりとくちにひろがりました。あじがはなまでたっしたとき、あまりにもおいしいとびっくりしました。」じわじわと中トロのおいしさが広がっていくようすが、とってもじょうずに表現できているね☆ おいしいものの味が口の中にのこるその感じ、うんうん、よく分かるなぁ。しかも、その中トロはおいしさは、鼻にまでたっするほどよいかおりのものであったんだね。う〜ん、うらやましいな♪

●れもんさん(ふれ/小3)の作文より(ミルクティ先生/1.1週)

 『ロボットの時代』ロボットの良いところは、大きく分けて二つあります。たとえば、ばくだんなど、あぶないものを持っていた人の家の中を調べるとき、もし人間が調べて、ばくだんがしかけられていたらきけんです。でも、ロボットに調べてもらえばあんぜんです。また、病院には、動物はかみつくおそれがあるのでいれられません。でも、ロボットなら、かみつかないで、動物と同じようなものなので、病院に入院している子供たちを元気づけることができます。このように、良いところもたくさんありますが、悪いところもあります。たとえば、アシモのような人間がたロボットが売り出されたとしたら、買った人は、人間のようにべんりなので、使いすぎて、何もかもロボットにやらせて、自分は命令するだけになってしまうということも考えられるからです。このことは、使う人間が気をつけていけばならないことだと思います。<評>人間型のロボットを見て考えたことを良いところ、悪いところと分けて書いたところがわかりやすいね。特に、悪い面について、人間が「命令するだけになってしまう」と深く考えたところが、すばらしいね。

  光る表現(小4) 2001年2月1週号

●さるきちさん(あある/小4)の作文より(ゆり先生/1.3週)

 がといえば、きたな〜い色をしていて、よるにまどにはりついていたりします。なんだかごみのかたまりがとんでいるようなかんじがします。<評>”気持ち悪い”がの感じをたとえをつかってうまく表現できましたね。

●友葵さん(あしも/小4)の作文より(ゆり先生/1.2週)

 「早く学校へ行こう。」と、気持ちでは思っているものの、体は、ストーブの前から離れません。お母さんが、「何ぼんやりしているの。早く。ほら、マフラーして、手袋もして…」と、私に言います。ストーブからはなれない私はまるで、木に抱きついたコアラのようです。<評>寒くてなかなか動き出せない様子が、かわいいたとえをつかってうまく表現できていますね。 

●しょうたさん(あたの/小4)の作文より(きょうこ先生/1.2週)

 「出ようとしても体が動こうとしないので、ずっとふとんの中に入ってばっかで、まるで、かなしばりにかかったようでした。ぼくはふとんから出ると、北海道のような寒さなので、またすぐに入ってしまいます。」寒い朝に、ふとんからなんとか出て起きようとしている格闘(笑)のようすが、とってもじょうずに表現できていいるね☆

●ねぎちゃんさん(あとな/小4)の作文より(ふじのみや先生/1.2週)

 お父さんのたまは、まるでだれかがなぐったようにいたいです。 ☆力強さを痛みであらわしたんだね。バシッ!と伝わってくるよ。

●真亮さん(あむこ/小4)の作文より(洋子先生/1.2週)

 ぼくは、一年中半ズボンです。ですから足も寒いのですが急いでいるときなど手袋をよく忘れるので、手の指がかじかんで動かせないのです。まるで冷凍庫に手をいれたみたいです。評:寒いのに一年中半ズボンでがんばっているのですね!すごい!冷たくて指がかじかんでしまったときの様子がとてもうまく「たとえ」を使ってかけていました(^o^)。これからもこの調子で「たとえ」を使ってみてください。

●直人さん(あゆる/小4)の作文より(はるな先生/1.2週)

 「ダダダダダ。」「ふあ〜あ、おはよう」さあ一日の始まりです。・・・・・・ぼくは、時計をみないで、今日は早いかどうかを調べる方法を知っています。一つ目の方法は、とある通りに出るときに女の子が二人、後をあるいていれば早い。二つ目は流山電鉄が「馬ばし行き」になっていれば早い、ということです。・・・・あと、畑に霜柱ができて、よくふみます。でも、あるときは、霜柱をふんでも、サクッと音がしないときがあります。そのときは、「昨日の夜は寒かったんだ。」と思います。(講評); 「ダダダダダ。」と、かけ足で登校して、お友達に朝のあいさつをかわしているようすが、音と会話の書き出しで、印象的に表現できました。時計をみなくても、電車の流れや通学する生徒のようすで、時間がわかるというのが、とてもいい発見ですね。霜柱の音で、昨夜の寒さを推し量るといううのも、自然現象を取り入れた、すてきな温度の測定方法だなーと、感心しました。

●トモミンさん(あらは/小4)の作文より(さかな先生/1.2週)

 「起きて。朝よ。」ふとんから顔を出すと、まぶしい光がさしている。・・・中略・・・。ふとんの中はあたたかくて天国のよう。おきると、ゾゾゾッとととりはだがたつ。★評:寒い朝の、誰もがうなづいてしまうような場面だね。これを「朝のなやみ」としたタイトルも冴えていました。

●めいさん(ありか/小4)の作文より(さかな先生/1.3週)

 だからむやみに虫を殺しちゃいけないと思っています。★評:どの虫にもそれぞれ大切な役割があるんだね。わかったことを最後にきちんと書いたね。

●RAZORさん(あると/小4)の作文より(けいこ先生/1.3週)

 こんな寒い中を(200メートルトラックを)12周も走るのはえらいと思います。これい上走ったら、子どもは風の子ではなく、風邪の子になってしまいそうです。 評:「かぜ」の音(オン)が重なっていることをうまく使ったオチ。

●けいさん(いかわ/小4)の作文より(スピカ先生/1.3週)

 「あっ、火事だ! 火が見える!」ベランダへ出ると、火がチラチラ見えます。火は、おこるようにもえて、まるでほのおのうずのようです。 評:火のいきおいが目に浮かぶようです。こわかったね。

●穂香さん(すよ/小4)の作文より(きょうこ先生/1.3週)

 「私が1年生のときに学校から帰る途中道にケムシが足の踏み場もないくらい木から落ちていてとっても気持ち悪かったです。まるで、草むしりをしていないぼうぼうの草がケムシに変わったようです。」ぞ〜っとしてしまうほど気持ち悪いけれど、すばらしくじょうずな表現だね☆ それほどたくさんのケムシが...。うわっ、あんまり想像はしたくないけれど、目に浮かんできてしまうわ(笑)。とってもじょうずでした☆

●キティさん(とあ/小4)の作文より(かつみ先生/1.2週)

 私のお母さんは、「小寒と大寒があって、いまは小寒だから、まだまだ寒くなるんだよ。」わたしは、信じられないくらいおどろきました。   評:会話の中で大寒や小寒という言葉を使うお母さんがすばらしい!!信じられないくらいおどろいている様子、目に浮かびます。先生も信じられないです。これ以上寒くなったらどうしましょう・・・。冬眠したい気持ちです。

  光る表現(小5) 2001年2月1週号

●まささん(あうこ/小5)の作文より(ゆり先生/1.1週)

 インドネシアの首都ジャカルタのデパートのおもちゃ売り場には、クレヨンしんちゃんのぬいぐるみが山積みされている。「ポケモン」は、1998年から、アメリカノテレビでほうそうがはじまり、子どもたちのあいだで、ばくはつ的な人気をあつめた。<評>日本のアニメが世界で人気を集めているという図かんで調べたことを、遊びの話の中に引用しようという発想がさすが!

●ゆりさん(あさつ/小5)の作文より(ミルクティ先生/1.4週)

 『タイミング』いくら1つの方ががんばっても、もう1つの方のちからが加わらなければなにもならない。はやすぎずおそすぎないちょうど良いタイミングがものごとにはあるということが分かった。<評>最後の一文です。長文を読んで思ったこと、似た経験によって学んだことを最後に自分の言葉でしっかりまとめられました。

●ハムさん(あそみ/小5)の作文より(ドラえもん先生/1.3週)

 私は、ほとんどの時に、知らないことは正直に知らないと言っている方が多い。【評】正直でいいですね。知らないことは知らないままにしておかずに、どんどん質問していくといいと思いますよ。その都度ね。(^o^)丿

●けろっぴさん(あちえ/小5)の作文より(ミルクティ先生/1.3週)

 この長文を読んで一番考えたのは、「人間は思いこみが強くてかたくなか、どうでもいいや、と思っているかのどちらかだ。」という一文だ。たしかに大人はそうかもしれないが子どもにはさらにもう一種類あると思われる。子どもが勉強をしていると、「右ねじの法則」という言葉がでてきた。その子はこのくらい学校で教えてくれる、どうでもいいや、と思っているか、これはこうこうこうだと思いこんでしまうか、これはなんだろう調べよう、と思うかのどれかだ。子どもには、ソクラテスのように、自分はあまり知らない、と思っている者が大人よりはいるからこういう結果になるのだろう。<評>子どもには、第三のタイプ「自分で調べてみる人」がいる、という指摘がなかなかするどいね。実例も個性的でわかりやすいよ。(^o^)v

●れいさん(あよも/小5)の作文より(けいこ先生/1.2週)

 私のクラスは今、あれています。私は、担任が鳥(にわとり!?)で生徒はひよこにたとえました。これをタイミングに考えてみると、卵からかえろうとしているのに、先生が早くしろよみたいな感じで、おこっている感じです。だから、生徒(ひよこ)がもっと早く卵から出てくれば、先生(鳥)と気が合ったかもしれないと思いました。 評:「そっ啄の機」を自分自身に当てはめたのね。もしかしたら、親鳥の気が早すぎるのかもしれないよ。どちらにしても、タイミングが大切だということだね。

●知紗さん(いいく/小5)の作文より(ドラえもん先生/1.2週)

 この間まで使わなかった手ぶくろが、今日はまくらもとにおいてある。【評】とても寒くなったということがよく表現できていますね。じょうずな書き出しです。>^_^<

●早紀子さん(いおよ/小5)の作文より(ゆり先生/1.1週)

 人生ゲームを何回も楽しんで私が勝ちました。その時の喜びはなんとすごいものだったか。でも人生があんなに良くなるとは思っていませんよ。あははぁ。<評>早紀子ちゃんはユーモアがあるなあ。おもしろい!

●スズさん(いきの/小5)の作文より(みきこ先生/1.2週)

 私も、自分が悪くないのに悪くされるのは、いやなので虫も同じだと思いました(評):自分と虫を同じ立場で考えることって、普通なかなかできないよね。でもこの表現はそれができている証拠だと思いました。

●丈史さん(すふ/小5)の作文より(ドラえもん先生/1.3週)

 この感想文を読んで、しらないときは、恥かしくてもしつもんのようなことは、いったほうが、あとでこまらなくていいということがわかった。【評】大事なことを学びましたね。知ったかぶりをすることより、質問することのほうが大事ですものね。分からないことは、恥かしがらずにどんどん質問していきましょう。(^o^)丿

●ピカチュさん(とや/小5)の作文より(ふじのみや先生/1.2週)

 難解なゲームは、一度では必ず失敗するが、それにキレないでくりかえしやっていると必ずクリアーできる。ゲーム百遍 意おのずから通ず だ。 評:ゲームの世界にも教訓(!?)があるね。

●イフリートさん(らよ/小5)の作文より(ミルクティ先生/1.3週)

 月曜日学校へ行ったら、なんと学校のプールがこおっていた。でももっとおどろいたのは、学校の生徒が石と木をプールに投げこんだらしく、氷の上やプールの辺りにいっぱいおちていたのだ。さらにどこもわれてないのだ。…略…それでプールはまるでゴミ置きばみたいになってしまったのだ。<評>プールの氷が割れるかどうか確かめるために何人もが石や木を投げてみたが、氷が厚くてまったく割れなかったんだね。イフリート君自身は石や木を投げたりしなかったので、ゴミ置き場のようになってしまったプールを見て(あぁぁ、こんなにきたなくなってしまって…)と思ったのね。(;_;) 【たとえ】の表現にそんな思いがひしひしと感じられます。

  光る表現(小6) 2001年2月1週号

●なりあきさん(あそき/小6)の作文より(森川林先生/1.2週)

 僕は、わからないから本を読まないというのは、あまり良くないと思う。そうすると、同じ位のレベルの本ばかり読んで、ほとんど進歩しないと思うからだ。人間にとって、読書とは楽しみや知識の供給源だと思う。評:「人間にとって」という大きい感想がしっかりまとめられている。

●プリンさん(あにも/小6)の作文より(けいこ先生/1.3週)

 私は牛肉のしゃぶしゃぶよりも豚肉のしゃぶしゃぶの方が好きなのである。豚の方が柔らかくて味が良くしみているように感じるからだ。しゃぶしゃぶのたれはポンズで決まりだ。ごまダレだとネチョネチョしいてあまり好まない。しかしポンズはごまダレよりもさっぱりしていてすっきりしているのでしゃぶしゃぶとの相性は100%だと思う。 評:「豚しゃぶしゃぶにポンズ」のよさを、言い切ったね。何だか、読んでいるだけで、食べたくなるなぁ。

●あつしさん(あむら/小6)の作文より(きょうこ先生/1.1週)

 「除夜の鐘は、人心をなごませてくれるような鐘であると思います。」すごいなぁ、最後に、作文全体をふりかえって、「除夜の鐘とは...ものだと思う。」と壮大なまとめ方ができたね! 感じたことを、もう一度きちんと考えて、いっしょうけんめい言葉で表そうとしたということがよく伝わってくるじょうずな表現でした。

●考伸さん(いおふ/小6)の作文より(ポプリ先生/1.3週)

 体がぽかぽかするのは、まさに極楽、極楽、です。ぼくは、この寒い冬が早く終わってほしいです。春になるまで、雨にも負けず、風にも負けず、雪の寒さにも夏の暑さにも負けない、そういう者に私はなりたい、です。評:宮沢賢治の名文、よく引用することができました。

●DARIAさん(さあ/小6)の作文より(ゆり先生/1.3週)

 さむい朝は、神様が、人間に、『さむくても元気でがんばりなさい』というメッセージを送ってくれているのかもしれない。<評>そうかもしれないなあ。冷たい空気のおかげでねむ気もふっとんで、気持ちが引きしまることもあるものね。

●ホームズさん(なか/小6)の作文より(ミルクティ先生/1.4週)

 今の世の中、先入観にとらわれすぎていないかと僕は思う。例えば、森総理大臣が、「また失言をするかも・・・」ということだって、先入観にとらわれているからである。そんなことでは森総理がかわいそうだ。(たしかに期待に答えてはいるが・・・。)僕は、大人になっても先入観にとらわれない、子供のような純粋で、透き通った心の持ち主になりたいと思う。人間にとって、先入観というものは、物事を正しく判断するときに、多少邪魔になるものなのだ。<評>先入観にとらわれすぎていては確かに物事の本質を見極めることが難しくなるね。森総理の例がいい味付け(ユーモアの味付け)をしているね。(^o^)

  光る表現(中−社) 2001年2月1週号

●ナッキーさん(あうく/中1)の作文より(さかな先生/1.3週)

 私が思うには、いじめをする人は、一般的に”世間が狭い人”で、反対に”世間が広い人”は、いじめなんかしても無駄だと理解し、そんなことをしているひまがあったらもっと役に立つことを自分で考え、それを実行しているだろう。そして、いじめがなかなかなくならないのは勇気を出してそれを止めようとする人がいないからだろう。★評:いじめ問題を鋭く指摘したね。

●しおりさん(あそと/中1)の作文より(ふじのみや先生/1.1週)

 目標という物は、それを達成した時初めて節目に変化する。 評:このような生き方をしてみたいね! 考えさせられたひとことです。

●ユッコさん(あるろ/中1)の作文より(ドラえもん先生/1.3週)

 しかし、初心忘るべからずと言うように、たまには、今は当たり前に思えてしまうことをもう一度、小さいころのように戻って考えてみてはどうだ。このようにして、今、自分が知らない世界について疑問をもってみよう。【評】今一度、幼かった頃疑問に思っていたことについて考えてみてもよさそうですね。何か発見があるかもしれませんよ。>^_^<

●陽一さん(あわつ/中2)の作文より(きりこ先生/1.3週)

 かっこつけた振る舞い、無理なく自然に振る舞い、この二つに終点を絞ってみたが、どちらが良くて、どちらがわるいというのはないと思うが、やっぱりその時その時に応じて物事を考えながら行動することが一番大切なんだなと思った。(自分の意見をきちんとまとめれたね。)

●怜さん(あもい/中3)の作文より(けいこ先生/1.2週)

 イタリアには、真似すべき点がいくつもある。その1つを紹介したい。イタリアの街はすべて石でできている。道も建物もすべて石だ。とても風情がある。教会は、内側も外側も大理石で、何年たっても壊れることはない。真似すべき点というのは修復の仕方である。まず、日本は「せっかく直すのだから、近代的にしよう。最新技術の……」という様な考えで、どんどん新しくなる。一方、イタリアの考え方は、簡単に言えば「ここはどうやって、何を使って直そうか…?」という様な感じである。つまり、イタリア式修復法とは、『新しくするのではなく、元に近い形で直す!』である。古代ローマの歴史を大切にしている証拠である。 評:イタリアの街の持つ雰囲気を、修復法という視点から日本と比較したんだね。国民性の違いがうまくまとめられたね。

●舞さん(あおき/高2)の作文より(とこのん先生/1.1週)

 世界には多種の宗教が存在しているが、たとえどの宗教であったとしても、信仰する反面、客観的に見る目を養うことがより多くの平和と信仰に繋がるのではないだろうか。評:信仰の意義だけを尊重するのではなく、その危険性も示唆しながら、世界平和という命題にまで目を向けています。

●ノッポさん(いえは/高2)の作文より(ポプリ先生/1.4週)

 私の所属する高校の弓道部でも、時に差別的閉鎖性が出ることがある。弓道には偉大な歴史が積み重ねられてきているために、様々な問題が生じても、正しい正しくないと言う前に「今まで」と言うものが尊重されることが多い。その歴史という枠にはめ込まれ新しいものを取り入れようとしないことがあり、そのたびに私は疑問を感じるのである。評:明快な意見。よくわかります。

●猛さん(いえし/社)の作文より(森川林先生/1.3週)

 しかし、「加害者」であるということは場合によっては地球にとって有用な微生物になりえるということである。評:こういう発想の転換は大事。光る表現になっている。

 

 

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