KotobanomoriNo.699

縦書き言葉の森新聞

2001年2月2週号

文責 中根克明(森川林)

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12月のアンケート葉書より

(その4)

●ホームページが複雑で使い切れず

 いつも丁寧なご指導ありがとうございます。ただホームページの中身が複雑すぎて機能を使いきれていないという気がします。

▼よく使うのは「ヒントの池」。今後は掲示板を活用

 確かにホームページはいろいろなページがあるので、何がどこにあるのか見つけにくいようです。作文を書くときによく使うのは「ヒントの池」。教室では、字数ランキングのページに人気があります。今後、常時接続が一般化してくると、掲示板のコミュニケーション機能がもっと活用できるようになると思います。全体にもう少し配置をわかりやすくしていきたいと思います。

●作文が楽しくなることを期待

 まだ3回の受講ですが、いい教室にめぐりあえたと思っています。自己表現力そして相手にわかってもらおうとする努力が文を書くことで養われること、そして何より作文が楽しいと思えるようになることを期待しています。

▼見てくれる人がいると意欲的になる

 作文が楽しくなるコツは、書いた作文をだれかほかの人が見て反応してくれることです。今は主に先生が作文の講評を書くだけですが、その作文を家庭でお母さんやお父さんが関心を持って見てあげると更に意欲的になります。また高学年になると、ホームページなどで友達がその作文を見て感想を書くなどという機会も出てくると思います。ランキングも、一種のコミュニケーションの機会を提供するという意味で表示をしています。楽しく作文を書ける工夫をこれからもしていきたいと思いますので、ご提案がありましたらお知らせください。

印刷すると、ここで改頁しています。

●ランキングに関心。学校の作文指導はハード

 言葉の森の作文は好きな様子でランキング表を見て何だかんだと言っています。ただ学校の作文は「生と死」「二学期になって」など本人の考え方を問う課題が多く、「……亡くなった祖父の家での様子を思い出すのは祖父へのメッセージのためではないだろうか」と書いたら「おじいさんはあなたに何を話したかったのですか。想像してください」と子供にとってかなりハードな気がしました。

▼文章力にはプラスマイナス2年の差。難読で上達

 低学年のうちは、事実経過を伝える作文が中心ですが、高学年になると次第に自分の考えを述べる作文が増えてきます。しかし、「生と死」「人間とは」という一般化した感想を書けるのは精神年齢によるものが大きく、普通は小学6年生ぐらいになってから、こういう大きい感想が無理なく書けるようになってきます。このあと中学生、高校生は、「理由」や「方法」という抽象的な展開をする課題に入りますが、こういう抽象的な展開がなかなかできず、すぐに実例だけで書いてしまうという生徒もかなりいます。

 文章力はプラスマイナス2年ぐらいの幅があり、小5でもよく書ける生徒は中1ぐらいの作文を書きます。逆にあまりよく書けない生徒は小3ぐらいの作文を書きます。練習と年齢に応じて次第に文章力は上達していきますが、文章力の上達を加速させるのはやはり難読です。長文に載っているような文章を何度も読むことで、書く力と考える力がついてきます。

●3年ぶりに再開。長文を読んで成長していくことを期待

 3年ぶりに再び「言葉の森」の作文を習っています。同い年のお子さんとは違い、我が家の息子は「少々幼いなあ」と思いますが、長文を読んでいく中で少しずつ理解し成長していくことだろうと信じています。言葉の森の勉強方法やアドバイスは子供によく身につくものだと思います。

▼上達の時期は人によって違う。大学生社会人の作文クラブも

 受験などの事情でいったん休んで再開という方は多いです。文章力の上達は時間がかかりますし、また人によって上達する時期も違います。高校3年生までいつも「もうひといきだなあ」という作文を書いていた生徒が大学生になってから急に力がついてきたというケースもあります。また小学校低学年のうちにいい作文を書いていたい生徒が中学生になって一時期伸び悩むということもあります。

 大学生や社会人になっても文章を書く機会を持ってもらうために、今後OBや父母を対象にした「作文クラブ」を運営していきたいと思っています

●担当の先生からの電話がやる気に。推薦図書の紹介を希望

 まだ始めて1ヶ月ですが、毎週担当の先生からお電話があるということが彼のやる気を刺激しているようです。作文がこのまま彼の自己表現の一つの手段となってくれれば……と思います。毎週何らかのかたちで推薦図書を数冊ご紹介くださるとうれしいのですが。

▼毎週1回文章を書く練習は貴重。図書の掲示板を活用

 小学生のときは学校でも作文の授業がたくさんありますが、中学生や高校生で毎週1回ひとまとまりの文章を書く練習をしているという人は、言葉の森に来ている生徒以外はあまりいないと思います。こういう練習が目に見えるかたちで役立つのは受験の小論文のときぐらいですが、実は目に見えないかたちで、自分のものの考えを確立することに大きく役立っていると思います

 図書の紹介については、ホームページの掲示板をもっと利用しやすいかたちに改善する予定です。その掲示板で随時良書の紹介などを行ない、それらの記事をまとめて言葉の森新聞などで紹介していきたいと思っています。

●学校での作文も楽に。時間を決めて長文音読をさせたい

 学校の作文の方もずいぶん書けるようになった様子が見受けられるようになりました。家庭での長文音読は全くしていないので、これからは時間を決めて読ませようと思います。

▼たとえなどを生かして。長文の勉強をしやすいように工夫

 言葉の森の勉強が学校で生かせる場面というのは次のようなところが多いようです。(1)たとえを使っている(2)段落ができている(3)何しろ長く書ける(4)書き出しを工夫している(5)名言を使っている。

 しかし、たまに、こういうケースもあります。子供が学校で「ぼく作文を習っているから知っているんだ」などと言うと、急に先生の採点が辛くなる(笑)

 長文音読については、単調な勉強なので続けにくいということがいつも話題になります。1.4週の長文読解の問題でも、読むのが面倒だからやりたくないという生徒が何人かいたようです。(^_^;)今後、長文音読が次の課題に生かせるような工夫をしていきたいと思います。

●電話の指導を長めに

 家の方で親が作文のフォロウをできないため、先生の指導の電話時間をもう少し長めにしていただけたらと思います。

▼電話の時間は7、8分。長いとかえって書けなくなることも

 電話の時間は大体7、8分です。短くて説明がわかりにくいというときは教室にお電話くだされば追加の説明をします

 しかし逆に、説明が長すぎると、最初に話したことを子供が忘れてしまうという問題が出てきます。教室で授業をしているときでも、黒板で説明する時間は10分程度です。話がはずんで20分ぐらい説明してしまうと、書けなくなる生徒が出てきます。そうなると、もう説明をすればするほど書きにくくなってしまうようです。

 子供が「今日は、こういうことがあって、これとこれを書くんだ」とたっぷり話してくれるときも要注意です。書く内容を先に口に出してしまうと、かえって文章にすることができなくなります

 文章を書くというのは精神的な作業ですから、いろいろな要素が絡み合ってきます。自宅で書いていて詰まってしまったときは、教室に電話をしてください。

●苦手だった作文が得意に

 「言葉の森」を始めてまだ半年たらずですが、あれほど苦手だった作文が「わたし結構得意になったよ。きのうも卒業文集に載せる作文スラスラ書けちゃった。もう少し書くスペースがあったらよかったんだけど……」というほどになりました。最近は少しずつ新聞を読み始めました。

▼読む力のある子は時に急速に上達することも

 読む力はあるのに作文だけが苦手という子供の場合、こういう劇的な変化をすることがよくあります。中学生や高校生でも、言葉の森で作文の勉強を始めたとたんに、見る見る上手になったという子が何人もいました。

 しかし、多くの場合、作文が苦手な子は読むのも苦手ということも多く、この場合は、長文音読や読書などの読む力をつける一方で作文の勉強をしていくということが必要になってきます。

 何しろ自信がついたときはいいチャンスですから、この機会に更に読む勉強に力を入れていくといいと思います

●異色な教材でいい

 「言葉の森」でお世話になり一年間が過ぎました。親子ともどものんきにしているため進歩した感じもないのですが、ことわざを覚えたり漢字を覚えたりといったところが違っているようです。あと一ヶ月強で中学受験です。地方の私立中でも我が子にとって厳しいです。今までしてきたことがよい結果につながってほしいと思います。そのために「言葉の森」の教材は異色でいいと思います。

▼文章全体を読み取り論述できる力を

 言葉の森で勉強している生徒で、受験直前にぐっと成績の上がる生徒がよくいます。受験勉強と作文の勉強を両立させるのはなかなか難しいと思いますが、長い目で見ると受験が迫るにつれて、長文音読や感想文の練習が受験の力につながっていくのだと思います。

 ある大手の学習塾で国語の教材を作っていた人が、中学受験のための塾でやっている国語の問題の多くは国語力とは異質なものが評価されていると述懐していましたが、そのとおりだと思います。

 選択式の問題に正解するような力だけではなく、文章全体を読み取り自分の考えを記述できるような力をつける勉強をこれかも発展させていきたいと思います

●わが家にもパソコンが

 わが家にもやっとパソコンが来ました。ただいま奮闘中です。

▼パソコンはできれば複数台ある方が便利

 パソコンというものはきわめて故障しやすい機械です。正しく使っているのにすぐに「不正な処理を行いました」という表示が出てきて困惑します。これからパソコンを買う方は、20万円以上もするような高価なパソコンを1台だけ買って家族全員で使うよりも、5〜9万円の安いものを2台以上買って1台は親用、もう1台は子供用などとしていくといいと思います。1台が故障したときも、もう1台の設定を見ればすぐに正しい設定に戻すことができます。これからインターネットが常時接続になると、複数台のパソコンを家庭内LANでつなぐというやり方が多くなってくると思います。

  字数の目標は高いが

 今学期の項目表は、字数の目標がかなり高くなっています。通常、子供が1時間で書ける字数は、学年の百倍から二百倍です。小学3年生の場合、300字から600字というのが普通に書ける字数です。

 1〜3月は、これまでのまとめということで長く書く力をつけることも一つの目標にしています。そのために、小3で700字、小4で900字とかなり高い目標になっています。難しいと思いますががんばっていってください。

  光る表現(小1−小2) 2001年2月2週号

●航さん(いかほ/小1)の作文より(ポプリ先生/1.1週)

 くつの中にゆきがたまってつめたかったです。じてんしゃのかごやタイヤにゆきがいっぱいはまりました。ゆきにねっころがったり、ゆきをたべたり、だれもあるいていないゆきみちをあるいたらシャギシャギという音がしました。ゆきにさわったりしました。ゆきにねっころがったらジャンバーがしろくなりました。ゆきをたべたらフワフワしておいしかったです。評:ゆきとあそぶわたるくんのようすがよくかかれています。

●ドラちゃんさん(あよう/小2)の作文より(けいこ先生/1.3週)

 ラジオやテレビがあまりなかった時代だけど、(しゅうかんしを)買ってくる前に、しゅくだいをやっていくとか、少しきりのいいところまで読んで、しゅくだいをやって、その後で読めば、ぼくはいいと思いました。せめて、ねる前、じかんわりをするときぐらい、少ししらべたらよかったと思いました。 評:どうしたら、しゅくだいをわすれないか、長文の主人公(しゅじんこう)へのアドバイスだ。「ラジオやテレビがあまりなかった時代だけど」と主人公の状況(じょうきょう)もわかってあげた上で、アドバイスをしたのがいいね。

●崇さん(いえの/小2)の作文より(洋子先生/1.1週)

 今日の風は、いつもの風よりとても強くてさむかったです。ぼくは、さむくてこおりみたいになりそうでした。評:初日の出を船の上から拝んだ時のことです。早朝ですし、いつもの風より海の船上での風では、つめたさがぐうんとちがったことでしょう。凍りつきそうなさむさだったことがうまく表現できていましたね(^o^)。

●崇さん(いえの/小2)の作文より(洋子先生/1.3週)

 もし、ぼくがユラだったら、海は、ひろいから、ほかの国の海へ行って海のなかにいる生き物と友だちになるようにします。僕も幼稚園のとき、頭の毛が短くてはげと言われて、僕は、頭の毛を切らないほうがよかったかなあと思いました。でも、僕はがまんして行きました。そうすると、言っていた人も僕も気にならなくなりました。ユラも気にしないで、いつも楽しそうにしていればよいと思います。評:君の男の子らしい前向きな考え方が素直に表現できていて感心しました。海は、広くてどこまでもつづいていますものね。また、ことわざに「人のうわさも七十五日」というのもありますね。しばらくすると自然に消えてしまうことですが、それまでがまんできた君は、すごく意志がしっかりとしていて偉かったですね。(^o^)ユラにたいするアドバイスも君の経験からでてきたものだけに説得力がありました。

●ハム太郎さん(いおせ/小2)の作文より(けいこ先生/1.2週)

 (めだかの)すいそうは、まるで水ぞくかんのように水くさを入れたり石を入れて、めだかのすみやすいかんきょうを作っています。……めだかが、一月三日ごろからおなかがふくだんでいます。だからこれはたまごだとおとうさんが言っていました。もっとたくさんうんでたくさんうまれるといいな。 評:めだかのことを、かわいがっているようすが、作文から伝わってくるね。「まるで……のよう」もうまく使えた。

●泰児さん(いおと/小2)の作文より(ミルクティ先生/1.2週)

 『ホーちゃん』ホーちゃんは、人形です。はこねホテルで、かいました。どうして、買ったのかというと、自分の頭をかけるし、そらをとべるから(ぼくがもって、とばしたふりをしている。)<評>ふくろうの人形ホーちゃんは、いろいろな芸ができるのね。(^o^) 【どうしてかというと】という文で理由をうまく説明できているよ。ホー、ホー。

●じゅりさん(いおに/小2)の作文より(ミルクティ先生/1.2週)

 おとうさんと私でふたりのりコースをすべりました。すべったとききゅうにスピードが早くなって、私は、さいしょは、こわかったです。でも早いのにだんだんとなれてきておもしろくなってきました。また下につくと、おとうさんが「パパより早くなったね! これじゃあもうほんきをださないとかてないね!」と、ほめてくれました。私は、「ありがとう! ただスピードが早くなっちゃっただけだよ。」と言いました。<評>じゅりちゃんは、スキーがじょうずなのね。すべっているときの気持ちのへんか(こわい → おもしろくなってきた)をしっかり書いたところがいいね。お父さんの長い会話もじょうずだよ。そのあとに「と、ほめてくれました」という表現をつかったところもうまいです。(^o^)v

●将和さん(いおら/小2)の作文より(ドラえもん先生/1.3週)

 そして歩いてみるとこけてしまいました。自然はいじわるだと思いました。【評】まるでスケートをしているかのようですね。こけてしまったから自然はいじわるだと感じてしまったのね。これからは、こけないように注意してね。>^_^<

●まいまいさん(いかす/小2)の作文より(さかな先生/1.2週)

 その後そりをしました。スピードがついて、足が地面についた時、地面から雪がふって来るようでした。★評:「雪けむり」のたとえが上手いね。

  光る表現(小3) 2001年2月2週号

●みゆさん(あはみ/小3)の作文より(ドラえもん先生/1.3週)

 いとこがひき終ると、ぼくでした。ああ、もうぼくかと思いました。ぼくは、チョットまちがえました。でもぼくは、わらいました。【評】とても緊張(きんちょう)したということがよく伝わってきます。まちがえたけど、笑ってすませたのですね!今度はまちがえずに弾くことができるといいですね。>^_^<

●KOKIさん(あもほ/小3)の作文より(けいこ先生/1.1週)

 日本は古い物をこわし新しい物にしていくけれど、イタリアは古くなってもこわさないで大切にしているなぁと思いました。……レンガ色のストーンタウンをぼくは気持(ち)をおだやかにしながら見ました。 評:日本とイタリアのちがいを、しっかりまとめられた。「古いものを大切にしている」ということが、気持ちをおだやかにするんだね。

●KOKIさん(あもほ/小3)の作文より(けいこ先生/1.3週)

 「三日も入っていないからそろそろちんちんくさるよ。おふろ入りなさい。」すると、ぼくが「え、生きているときは、くさらないんじゃないの?」というと「それは……どうかな。」と言って(お母さんは)だまってしまいました。 評:長文でわかったことで、おかあさんをやりこめてしまったのね。

●秀雄さん(あろう/小3)の作文より(ももんが先生/1.3週)

 ぼくとお父さんは、となりどうしでずっとコインゲームをしていたけど、二人とも一生けん命になっていたので、ほとんどしゃべりませんでした。【評:ほどんどしゃべらなかったという言葉が、ゲームにしんけんに取り組む二人のようすをよく伝えてくれています。とてもいい(^o^)。】

●ヒロさん(いうぬ/小3)の作文より(けいこ先生/1.2週)

 さいしょはかくれながらついていって、さいごにはおどろかせようと思ったけど、かくれながら行くのは、一人で帰るのと同じだから、後ろに行ったのです。やっぱり一人で帰るよりも友だちと帰った方がにぎやかで、楽しいので、これからはずっと友だちと帰りたいです。 評:かくれておどかそうと思っても、友だちが気づいてくれないと、何だかかたすかしにあったようで、さびしいものね。「一人で帰るのと同じ」いいことに気づいたね。

●ヒロさん(いうぬ/小3)の作文より(けいこ先生/1.3週)

 (サッカーの試合をしていたら、雪が)だんだん強くなってきて、もう、れいぞうこにいるみたいな寒さで「うーさむー。」と今にもこおりつくような寒さでした。 評:寒さの表現がうまくできた。フォワードで動きまわっていないと、本当にこおってかたまりそうだね。

●ともっちさん(いえさ/小3)の作文より(けいこ先生/1.3週)

 ガラガラ。ベランダの戸をあけました。パラパラッと雪がふっています。わたしは東京で初めて雪がふっているところを見たので、心の中でぴょんぴょんととびはねました。それに気に雪がつもっていたので、まるで絵本の中の絵みたいでした。わたしはおとうととあした雪であそぼうと、やくそくしてねました。 評:雪がふっているのを見て、はずむような気分になったことが、よくわかるように書けたね。音のひょうげん・「まるで……」が上手に使えた。

●みいきんさん(いきゆ/小3)の作文より(ももんが先生/1.2週)

 今日、学校の帰り、すごい×100なものを見つけちゃいました。それは、かたいっぽうのてぶくろと、ぼろぼろのおさいふです。はじめ見た時、まるでとりがしんでいるようだ!!と思いました。わたしの友だちの橋本杉かちゃんは「おおっ、あんなところにマンガのねたがある!!」と言って、だだだだーと走っていってしまったので、わたしもおいかけると、それはとりのしたい……ではなくて、てぶくろとおさいふでした。【評:ふしぎな落とし物を「まるで〜のようだ」を使って表現できました。すごいはやさで走っていったのもよくわかり、とてもたのしいですね(^o^)。】

  光る表現(小4) 2001年2月2週号

●友葵さん(あしも/小4)の作文より(ゆり先生/1.3週)

 アメリカシロヒトリがカラフルでうっとりするような美しい翅を持っていたら、どうでしょう。もしかしたら、きらわれていなかったかもしれません。それはまるで、性格はとってもいいけど顔はとっても美しくない人のようです。<評>外見と中身のこと、ガの話だけでなく人間のことに結びつけて考えられたね。わかりやすい例だよ。

●ニルスさん(あそな/小4)の作文より(さかな先生/1.2週)

 雪を見てるとまるで天使がヒラリヒラリとおりてくるようでした。★評:とてもステキな言い方だね。寒さも忘れて見とれてしまいそうです。

●すみすみさん(あない/小4)の作文より(はるな先生/1.3週)

 「キラキラ」「うわー!ゆきだー。積もってるー」日曜日の朝、いつもと同じように外を見てみた。そとには、真っ白の雪が一面につもっていた。思わず声をあげた。 (講評);作文のかきだしがとても印象的です。雪景色に感動して、驚きの声をあげているあなたのようすが、ストレートにつたわってきました。

●Yutaさん(あみひ/小4)の作文より(洋子先生/1.4週)

 一月二日は、山梨県の河口湖へ家族とおばあちゃんで行きました。そこには、「どうだ、おれが日本一の山だぞ」と,言っているかのように大きな富士山がそびえ立っていました。上のほうには、もうたくさん雪が積もっていました。評:お正月をみんなで楽しく温泉で過ごした時のことです。目の前に迫り来るようにそびえ立つ富士山の雪をかぶった雄大な姿を、たとえを上手に使ってえがきだし印象てきでした。(^o^)

●チュムさん(あもこ/小4)の作文より(ふじのみや先生/1.3週)

 アメリカシロヒトリは、かんきょうを守る自然からの使者ではないでしょうか。 評:アメリカシロヒトリがふえてしまう意味を自分の見方でとらえています。

●直人さん(あゆる/小4)の作文より(はるな先生/1.3週)

 ぼくがこの話を読んでびっくりしたことは、アメリカシロシトリは、樹の葉を丸坊主にしているけれど、自然界ではたいしたことではないということです。まるで、子供の大ゲンカは、見た目はすごいけれど、理由はたいしたことじゃない、というかんじです。(講評);わかりやすくて、なかなかおもしろいたとえだね。

●勇之さん(あよか/小4)の作文より(ミルクティ先生/1.2週)

 季節というのは、一年のうちの時期を知らせてくれる、道しるべのようなものだと思います。少し大変なところも有るけれど、無いよりも有るほうがいいような気がします。<評>冬は寒くていやだなぁと思うし、夏は暑くていやだなぁと思うこともあるけれど、勇之くんが書いているように「季節は…道しるべ」、四季があるから生活も変化に富んで楽しくなるのだろうね。とても詩的な【たとえ】ですてきですよ。

●茜さん(あろさ/小4)の作文より(ももんが先生/1.3週)

 「あしたは、雪がふるかもしれないぞ。」お父さんが言っていたことが、本当にではなく、その二倍ぐらいになりました。というのは、長崎は、少し雪がふっただけで、「わあ。ふった。たくさんふってる〜。」と思うくらい、雪があまりふらないのです。その長崎もテレビでは、「十四センチぐらいつもった。」と言っていました。「なんでもないじゃん。」と思う人もいるかもしれませんが、長崎ではものすごい大雪でした。【評:作文の書き出しです。たくさんの雪がふってびっくりだったようすが、よく伝わってきますね。】

●俊介さん(あろな/小4)の作文より(きりこ先生/1.3週)

 ぼくの休み時間は休み時間でなくて忙しい時間です。<忙しい様子がよく伝わってくるよ。いい書き出しだね。>

●かぎさん(いくつ/小4)の作文より(けいこ先生/1.4週)

 (月曜の朝会で、校庭に集合するために)みんな外へ出ました。話しを聞きながら、周りを見ると白い息ばかりです。でも、その中、半そでの人もいます。なぜかそのため、人のいる場所によって気候がちがうようです。 評:「白い息ばかり」が、冬の情景をうまく切り取っている。こんな寒い日でも、半そでの人がいるんだね。大人にはまねできないなぁ。

●デジモンさん(てつ/小4)の作文より(ふじのみや先生/1.2週)

 こんな冬でも ぼくは夏より冬の方が好きです。だって、夏はむちゃくちゃ暑くて、全部ぬいでしまってそれでも暑いというのはどうしようもできないけれど、冬だったらむちゃくちゃ寒くてもどんどん着ればいいからです。 評:自分らしい理由をストレートに書いたね。文に勢いがある!

  光る表現(小5−小6) 2001年2月2週号

●泰佑さん(あるい/小5)の作文より(ポプリ先生/1.3週)

 ぼくは、ベートー・ベンやモーツァルトなど天才と呼ばれている人は、多分自分では自分の事を「私は、すごいんだ。天才だ。私は、無敵だ!」と思ってはいないと思いました。それは、もしそうおもっていたらその後不まじめに生きて、だめな人になってしまうと思ったからです。評:納得、納得。

●SMILEY(^o^)さん(あるわ/小5)の作文より(ドラえもん先生/1.2週)

 つまり、ゲームセンターのクレーンのようなものだ。だから、運のよい人はタイミング良くそっ啄の機をキャッチしていることになる。そっ啄の機。うまくキャッチするか、しないかで私の運命もかわってくるんだなぁ。【評】うまく例えることができました。これから先、どんな「そっ啄の機」を経験するでしょうね。>^_^<

●早紀子さん(いおよ/小5)の作文より(ゆり先生/1.3週)

 なんにも知らないワケないでしょう。(略)そんなにむずかしいことは知らなくていいよ、ソクラテス君。君、考えすぎじゃないかね。<評>「何も知らない」という言葉に、それは言いすぎだ! と思ったんだね。ソクラテスに語りかけるような文章がおもしろい。

●ひろりんさん(あしゆ/小6)の作文より(とこのん先生/1.2週)

 (小さい頃難しくてつまらないと感じて途中で止めてから)あらゆる本をよんで読む力をつけた今の私が読んでみると、「おもしろい・・・」と思うようになって(略)評:筆者の意見を深く読み取っています。読書経験が豊富だからこそ、自分の経験の中から適切な体験実例を選び出すことが出来るんだね。

●なりあきさん(あそき/小6)の作文より(森川林先生/1.3週)

 古い考えと新しい考えの例は、いくつかある。一つは、長篠の戦だ。これは、1575年に織田信長と武田勝頼がした戦だ。信長は、3000丁の鉄砲を使い、勝頼は、騎馬で戦った。このころの鉄砲は、弾をこめてから撃つまでに1分ぐらい時間がかかった。だから、勝頼は1発目を撃ち終われば勝ちだと思っていた。ところが、信長は三人一組にして、一列目が撃つ間に、二列目と三列目が弾をこめる。一列目は撃ち終わったら、後ろに行って弾をこめる。そして、二列目が撃ち、三列目が撃つ。そして、一列目が再び撃つ。これを何回も繰り返す。この戦法をとったため、信長が勝ち、勝頼は負けた。評:得意な歴史の分野で似た例を見つけたんだね。データがしっかりしているところがいいぞ。

●ティディーカさん(あみせ/小6)の作文より(洋子先生/1.2週)

 わたしは、本が好きでよく読むほうである。よんだ話しのアニメ・バ−ジョンを見るとがっかりしてしまうことが多い。自分のなかでふくらませていたイメ−ジが崩れてしまうからだ。特に、こんど映画化する予定の「ハリ−ポッタ−・シリ−ズ」は、いまだに中止になればいいのにと思っている。でも、もしロ−ドショ−がはじまったら見に行ってしまうだろう。評:自分があれこれ想像して描いていたイメ−ジとは思いもよらぬほどかけ離れた映像だったりしてがっかりすることはよくありますね。でもどんなふうに自分が想像していた世界が具体化されて表現されているかにも興味がありますものね。矛盾した気持ちが素直に書けていました。

●あつしさん(あむら/小6)の作文より(きょうこ先生/1.2週)

  「(旅館について)部屋に入った時の気持ちはまるで、『はじめてのおつかい』という番組で無事に帰ってきた時のようでした。」きっと、旅館についてほっとしたんだね。そんな気持ちがよ〜く伝わってくるユニークな表現でした☆

●ムーミンさん(あやめ/小6)の作文より(さかな先生/2.1週)

 人間と言うのは、緊張していくことによって大人になっていくし強くなっていけるのだと思う。★評:緊張を前向きにとらえたいい視点だね。

●晃章さん(あらか/小6)の作文より(ポプリ先生/1.3週)

 人は飛べるんだ、と思う気持ちと人は飛べないんだと思う気持ちの二つにわかれる。でも、ぼくはどちらも正しくないと思う。なぜなら、人間は本当は飛べるのかもしれない、ただその能力があるのに気付いていないということかもしれないし、人間は本当に飛べないのかもしれない。どちらにしても今は人は飛べないという可能性がほとんどである。しかし、もしかすると、人は本当は飛べたのかもしれない。評:新鮮な意見。よくわかります。

●佐保さん(あるま/小6)の作文より(ふじのみや先生/1.1週)

 「三、二、一、〇!!」 そして、新しい年と出会う。私は用意していた風船を飛ばした。どうか今年もいい年になりますように…と 願いをこめて…。 一体あの風船はどこへ行ったのだろうか。 評:新年を迎える瞬間、新しい年への願いをこめたのですね。その願いは、今頃どのあたりを飛んでいるかな?

●ルフィさん(あわせ/小6)の作文より(さかな先生/1.3週)

 でもこの疑問が解けたときには、手品のタネがわかった時のような切なさを感じるのであった。★評:子供心に感じた様々な疑問。そのワクワクの風船がしぼんでしまうような気持ちを、とてもうまく表したね。

●ルパンさん(つろ/小6)の作文より(けいこ先生/1.3週)

 大人も不思議に思うことだってある。子どもももちろん同じだ。ただ、大人にありがちな自分の中での枠つまり制限がいつしか大人からその不思議に思ったことを忘れさせている。だから少しは常識から外れてもいいと思う。 評:「自分の中での枠」=常識ということだね。常識から外れるためには、どんなことが必要なんだろう……。

●たぬきさん(のと/小6)の作文より(ゆり先生/2.1週)

 「はい放送席、放送席、今PKでボールをける星野選手にインタビューです。今どんな心境ですか?(今は緊張していますけどゴールを目指して思いっきりけりたいと思います。)じゃ一番強いキックで頑張って下さい」 ボールをける前はこういう気持ちだった。<評>緊張している気持ちを、インタビューされているように表現したんだね。よく工夫しています。

  光る表現(中1−社) 2001年2月2週号

●ほり内さん(ぬり/中1)の作文より(けいこ先生/2.1週)

 経験豊富な親に、愛情を注がれるということはもしかしたら知らず知らずのうちに、社会のマニュアルを作られているのかもしれない。確かに、学校も社会も大事だが、「真によいことは、新聞に大きな騒ぎを起こすことなく、小さく始まる。」という名言のように、本当に大事なことは、小さいこと、つまり、身近な家庭にあるのである。 評:家庭の重要性を、名言を用いて主張できた。

●惣さん(やき/中1)の作文より(ドラえもん先生/1.3週)

 たしかに、目だつのも、目だたないのもいいと思うがぼくは、どちらでもなく、自分の意見をもって積極的になっていきたい。【評】人に流されることなく、しっかり自分の考えをもって行動していくとよいでしょう。この気持ちいつも忘れないでね。>^_^<

●駿介さん(らる/中1)の作文より(ミルクティ先生/1.3週)

 たしかに、世間や常識を持って生活するのも良いかもしれないが、それでは…略…自分をアピールできない。アピールできないということは、他の人よりも、ひいでることがっできないということだ。だから、ぼくは変わった人というやりかたではなく、別の方法で、自分をアピールしていきたいと思う。<評>世間や常識にむやみに反発したり、変人としてふるまうことで自分をアピールする…そういうやり方ではなく、別の自分らしいやり方で自己アピールできる人間になりたいという最後のまとめの意見。「別の方法で」という部分に駿介君の意志が強く感じられました。

●太一さん(あうけ/中2)の作文より(ミルクティ先生/1.3週)

 たしかに、その場その場に応じた最低限の対応は必要だと思う。…略…しかし、あまりにその場に応じられる様に頑張りすぎると、その場にいることがただ苦痛になるだけで、何の楽しみも無くなってしまう。そんなことでは、その場所に来た意味すら感じられないと思う。だから、僕は、きちんとその場に応じた行動ができるときと、自由奔放に動いても良い時などに分けて行動したいと思う。<評>二つの意見を対比させて、結論部分はそれらを融合する内容でまとめたところが見事だね。

●アリーさん(あえゆ/中2)の作文より(ミルクティ先生/1.3週)

 この前、テレビのニュースで、今年の成人式の様子をやっていた。…略…新成人が、せっかく話してくださっている市長に向かって、クラッカーを向けたり、出ていけといったりしていた。それに、話を聞かずにお酒を飲んだりしている。それは、その場に合った振る舞いではないと思う。本人たちは、それをわかってやっているのかどうかはわからないが、やはり、その場に合った行動をすることが大切だ。<評>時事実例を入れて、自分の意見をはっきり書けましたね。確かに、ここ数年の成人式のようすは、目に余るものがありますね。アリーさんたちが成人式を迎える頃には「場をわきまえた新成人」が増えていることを祈ります。(~~)

●優里さん(あまこ/中2)の作文より(ドラえもん先生/1.3週)

 やっぱり場面場面にあう振る舞いをしなきゃいけないなと思った体験だった。今度からはやらないように・・・と思ってもまたやりそうな気が・・・。たぶん無理をしすぎなければいいのではないかと思う。【評】その場その場にあった言葉遣いは大切だと思うけれど、あまり無理をする必要はないと思います。逆効果になってしまうかもしれませんしね。少しずつ慣れていくとよいでしょう。>^_^<

●横浜太郎さん(あわか/中3)の作文より(けいこ先生/2.1週)

 大切なのは、羽目をはずすかではなくて、どう羽目をはずすか、羽目をはずしたことに対して責任が持てるか、という事だと思う。……責任をとる上で大切なのが、identityの確立、自己証明である。自分がわからない、或いは正しく理解されなければ責任をとることは非常に難しい。「自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないと、ついには自分が生きたとおりに考えるようになってしまう」という名言が指し示すとおり、早いうちに自己形成をして、自分の生き方を考えなければいけないということだ。 評:成人式報道にヒントを得て、「責任とidentityの確立」の関係について、しっかり考えられた。 

●眠雨さん(うき/高1)の作文より(ミルクティ先生/1.4週)

 すなわち政治家を、技術工のように完全職業化するのだ。下手に政治家外の人間が政治がを口にするからこそ国家は混乱する。八百屋は八百屋の、魚屋は魚屋の、そして政治屋は政治屋の領分をわきまえれば、民主主義は安定するのだ。<評>民主主義と独裁について書いた作品の最後の部分。部外者は政治に口出しするなというニュアンスにも読み取れ、一見、民主主義と逆行するようですが、己の領分の仕事をきっちりやることが大切だという意見です。同感。

 

 

 

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