KotobanomoriNo.713

言葉の森新聞

2001年5月4週号

文責 中根克明(森川林)

  5月4週は清書

 5.4週は清書です。これまでの作文の中からじょうずに書けたものを選んで清書しましょう。

 小学生の方は、できるだけ600字以上の作文にして、できるだけ漢字を使い、入れられそうなところにはたとえを入れて、空いているところに絵を描いて清書をしてください。しかし、まだ低学年の生徒や作文がまだ苦手な生徒の場合は無理に600字まで書かなくてもかまいません。

 感想文を清書する場合は、できるだけ三文抜書きや要約は省略して、その清書だけで一つの作品としてまとまるようなかたちに直して清書していきましょう。

 くわしくは「学習の手引」をごらんください。

  5/29(火)30(水)31(木)は休み

 予定表に書いてあるとおり、5月29・30・31日は休みです。先生からの電話はありません。宿題もありません。空いた時間は家で読書をしておきましょう。

  次回のアンケートは6月に

 3月のアンケートの紹介と回答は来週で終了です。高学年の父母の方は、掲載が遅くなってしまい申し訳ありませんでした。4月以降、新たに教室に入られた方もいらっしゃいますので、6月に同じようなアンケートを行います。よろしくお願いします。

  3月のアンケートより(その4)

●父母より メールと言われても、考えが古すぎるのかもわかりません。登録したら作文が好きになったとか、何か進歩はあるのでしょうか。子どもは、なんとなく今風でカッコよさそうと言いますが、皆がするから自分もというのは、だいじょうぶでしょうか。(小5父母)

▼教室より ローマ字を覚えたら、キーボードで文章を打つ練習をするのは、早ければ早いほどいいと思います。中学生や高校生になると、書く量も増えてきますし勉強も忙しくなってきますから、新しくキーボードで文章を打つ練習をすることが難しくなってきます。

 パソコンで文章を書く利点の一つは、書き上げたあとに作品を完成させたという充実感のあることです。学年が上がるほどこの傾向は強くなります。手で書くときは、練習だから多少まちがえても仕方ないという気持ちになりやすいものですが、パソコンで書くときは、完成品を作るのだからできるだけ念入りに書こうという気持ちに自然になるようです。

 家庭にインターネットに接続できるパソコンのある場合は、できるだけ手書きではなくパソコンで書くようにしていくといいと思います。

●父母より 作文については、2・3週目はその週の感想文のところをできるだけ音読するようはなしていますが、他は何もアドバイスはしていません。このところは「○○について何か似た話はない?」などと聞いてこなくなりました。指導の前に要約するための傍線は引いているようなので、自分の知識と今までに教えていただいた方法で勉強を進めようとしていると考えて任せています。

 返却されたとき講評も読んでいるようですが、清書のときのみでなく他の作文のどきもそれを活かして書いてくれればと思います。指導の折「先週のこの部分を添削した○○のようにすると構成の点が○点ぐらいアップするよ」などと具体的に点数で示していただくと子供には印象に残ると思うのですがいかがでしょうか。せっかくの添削を充分活用できていないのが少し残念です。

 言葉の森新聞はいつも楽しみに読ませていただいています。家庭での勉強の仕方などとても参考になります。(小5父母)

▼教室より 感想文の場合は、事前に長文を読んでおくことが必要になります。また、音読を本人にまかせるのでなく、できるだけお母さんやお父さんのいる前で読ませるようにしてください。そして、何日か読んで、その長文がすらすら読めるようになったら、「何か似た話はある?」と聞いてあげてください。ここまですれば、週1回の作文の勉強がとても充実したものになります。

 5年生になると、子供自身が親の前で長文を読むようなことを嫌がるようになりますが、本人まかせにすると、ほとんどの子が形だけの斜め読みになってしまうようです。

 点数表示については、どの子も関心が高いので、更にわかりやすいかたちで表示できるようにしていきたいと思っています。

   小6父母

●父母より ワープロでの文章作成は「文章を考えて書くという作業」において、頭の中で推敲する度合いが、かなり手書きと違う気がいたします。(自分の経験より)

 子供のうちからワープロの文章作成に慣れてしまうと、手書きでの文章が書きにくくなるのではないでしょうか。あるいは今の子供が受験あるいは実社会に出るときには、生活の中での文章作成がほとんどワープロによるものとなるのでしょうか。一定のレベルに達するまでは手書きで作成し、作成したものをワープロに入力した方がよいのかなとも思っています。

 いずれにしても、インターネットの使用により教育の幅が広がるということは十分に評価していますので、そろそろ子供(4月で中学生)にもPCを家庭で使わせる方向では考えています。(小6父母)

▼教室より

 ワープロで文章を書くことのプラスマイナスは、これからだんだん明らかになってくることなので、今のところはまだはっきりしたことは言えません。

 しかし、今後は大学でのレポート提出も、会社での仕事のための書類作りも、ほとんどが手書きではなくパソコン利用になるはずですから、パソコンを使って文章を書くことは、避けて通れないものになってくると思います。

 「手書きで書いてから、それをワープロ(パソコン)で入力」ということは、実際にやってみると、まず長続きしません。文章を書く喜びの一つは創造があるということですから、ただ清書するために書くという作業は次第に苦痛になってくると思います。

 学校での勉強のほとんどは手書きでしていますから、作文の勉強は積極的にパソコンで書くようにしていくぐらいでいいように思います。

●父母より 2月に私立中の受験をいたしましたが、国語の勉強は「言葉の森」のおかげでほとんどやらなくてすみ、その分、算数に向けられました。(小6父母)

▼教室より これは中学受験ばかりでなく、高校受験でも大学受験でも同じようなことが言えるようです。小学校低学年から、長文音読と読書毎日○ページ以上という生活をしていると、受験をするころには自然に読解力がついているので、あとは漢字の書き取りを練習するだけで国語の勉強は完成です。受験期の勉強の中心は算数ですから、国語を放っておいてもいいというのは心理的にかなり楽です。

 そのためにも、小学校低中学年のころまでは、勉強よりも読書を優先させるようにしておくといいと思います。

●父母より 「言葉の森」を始めたきっかけは中学入試の作文対策だったため、娘は無事に合格し、中学も決まった段階でやめるつもりだったようです。親としては切っても切れない国語の勉強のためにとてもよい方法だと思い、何も迷わず続けるつもりです。今回の保護者宛書類でも、系統だてて大学生まで対象に書かれていて、とても参考になります。力がついているかどうかわからなくても、継続すれば何か大きな力になるような気がします。

 前のように貸し出し図書はなくても、学年相応のよい図書をもっと教えていただけたら……と思います。どうしても、子供は易しい本を選ぼうとするので。(小6父母)

▼教室より 文章を書く力や考える力は、長期間にわたって進歩します。小学生のころに平凡などちらかと言えばあまりうまくない作文を書いていた子が、高校生になっていつのまにか格調の高い意見文を書けるようになっているということはよくあります。

 しかし、今の学校教育では、小学校高学年から中学生にかけての作文指導がほとんどないので、多くの子は、小学校中学年のころに作文を書いた実力のままあまり進歩せずに高校生になっているように思えてなりません。

 現在、中学で作文の勉強がほとんどないのは、必要がないからではなく指導する方法がないからです。しかし、現実に学校の中で作文の時間がないと、子供たちは作文の勉強は趣味のようなもので、問題集を解くような勉強が本当の勉強だと考えがちです。このために、中学生のころは、部活やテスト勉強の忙しさも加わって、作文を書き続ける意欲が低下しやすくなります。

 子供の目だけではどうしても近視眼的になりがちですから、お母さんやお父さんが折に触れて励ましながら勉強を続けていってくださるようお願いします。

 読書については、良書を読む仕組みをできるだけ早く作っていきたいと思います。中学生・高校生になると、良書を紹介するだけではまずほとんどの子が読みません。実際に本を渡しても、大部分の子が読まないと思います。現在の中学生・高校生の読書力は、きわめて低下しています。受験も含めた学校教育全体の問題として解決していかなければならないところまで来ているように思います。子供を取り巻く環境全体が読書は後回しという風潮になっていますから、家庭の力で毎日の読書の時間を必ず確保するようにしていかなければならないと思います。

●父母より 現在、パソコンを使えるものが家族の中にいないので、インターネットを使用できません。残念です。なるべくはやくメールやインターネットを使用できるようにしたいと思っています。(小6父母)

▼教室より 価格に関して言えば、5万円程度の中古のパソコンで十分に勉強も仕事もできます。インターネットの常時接続で電話料も含めてのランニングコストが月5000円ぐらいですから、あとは、家庭でどれだけ必要性か感じているかということになると思います。ところが、この必要性は使ってみないとわからないので、必要性よりもインターネットのマイナス面の方が大きく感じられて導入をためらわれている家庭が多いと思います。家庭にパソコンが入るきっかけでかなり多いのが、子供が大学生になりパソコンの必要性を感じて家でも買うというケースです。

 私自身、仕事以外でどういうところにパソコンが必要になっているかというと、即答できないぐらい漠然と生活のすべての面にわたってパソコンがないと不便で仕方がないという状態になっています。ちょっとした調べ物をするのでも、どこかに出かけるときに時刻表や地図を確かめるのでも、買いたい本があって注文するときでも、明日の港南台の天気を調べるときでも、だれかに連絡を取りたいときでも、パソコンがないと何倍もの手間がかかります。これらのことがパソコンがあれば手元ですぐにできるというのが便利なところです。

 

  光る表現(小1−小2) 2001年5月4週号

●クリリンさん(いあし/小1)の作文より(けいこ先生/5.1週)

 おべんとうのたのしみは、あさみないことです。あさみてしまうとわくわくしません。 評:大さんせい。「きょうはなにかな?」とかんがえながら、ふたをあけるのがたのしいものね!

●祐美子さん(いけこ/小2)の作文より(ポプリ先生/5.1週)

 一ばんたのしかったことは、ちちしぼりです。なぜかというと、おちちはあたたかくて、やわらかくて、まるで赤ちゃんの手をにぎっているようだからです。おちちからでるミルクは、「ピューピュー。」と水でっぽうのようにいきおいよくでました。おばあちゃんが、「ちちしぼりができてよかったわね。いいたいけんね。」と、いってくれたのでうれしかったです。評:ほんとうに「いいたいけん」ができましたね。よかったね。

●リッチさん(いしれ/小2)の作文より(けいこ先生/5.2週)

 (アンコールのあと、ともだちのHちゃんは、)それからパンツを見せていました。するとみんなが「げっひーん。」とさけんだら、Hちゃんはかおがとーっても赤くなっていました。 評:Hちゃんは、ノリノリで大サービスしてパンツまで見せてしまったのね。「げっひーん。」と言われて、きゅうにはずかしくなったのだろうね。

●愛咲さん(いすも/小2)の作文より(メグ先生/5.1週)

 おひさまはキラキラしていました。わたしといもうとでプールの中でジャンプしたり、おどったりしました。《評》まぶしいくらいのおひさまの下で、プールに入るのはさいこうの気分ですよね。

●椿さん(いそら/小2)の作文より(スズラン先生/5.2週)

 のっぽサイクルという、じてん車みたいなこぐのりものがあって、わたしはおかあさんとのりました。すごく力をいれないとすすまないのりものでした。だから、わたしはいっしょうけんめいこぎました。:評:「じてん車みたいな」というたとえでどんなのりものかそうぞうできますね。いっしょうけんめいこいでいるようすが見えてきました。

  光る表現(小3) 2001年5月4週号

●カヤさん(ありそ/小3)の作文より(ももんが先生/5.1週)

 二じょうじょうは、広くて、ゆかがキュッキュッとなるのが、おもしろかったです。金かくじは、キラキラしていました。清水寺は、ぶたいがたかかったけど、ぼくはこわくなかったです。【評:「キュッキュッ」「キラキラ」と、音やようすを表す表現がいっぱいつかえました(^o^)。】

●真章さん(ありる/小3)の作文より(メグ先生/5.1週)

 そのまま上をむいて歩いていると、なんとなく、「キラリーン。」という音がしたような、と思いました。よく見ると、いつも見ているふつうの大きさの星より、さらに大きい星が北にひかっていました。《評》星を音であらわしたところがおもしろい。冬のすんだ空気の中で、耳をすましていると、本当にそんな音が聞こえてきそうですね。

●あやこさん(ありろ/小3)の作文より(洋子先生/5.2週)

 先生が「行きは、男坂、岩があってたいへんだけれど帰りは、女坂だかららくちんでいいから」と言われました。みんなは、「イエ−イ、それに賛成」と喜びましたが、私は、「ガ−ン、男坂なんてのぼりたくないよ!」と思いました。さいしょは、みんな楽しそうだったけれど、すごい岩でたいへんでした。私は、十回ぐらいころびそうになりました。…略…帰りの女坂のときは、しりもちを一回つきました。評:その神社には、登っていくのに男坂、女坂があったのですね。いい体験をしましたね!江戸時代に、神社や寺がたくさんつくられたそうです。「お参りの旅」がブ−ムになるくらいだったそうですよ。そのとき、登るのがあまりにけわしい道だったので、すこし遠まわりになるけれどゆるやかな坂道をわざわざつくったそうです。なぜかというと元気な人でなくても、女の人、子供、お年寄りでも安心して登れるようにと考えたからです。急な坂道を「男坂」、ゆるやかな坂道を「女坂」と名づけたわけです。昔の人の「やさしいこころづかい」がしのばれますね。(^.^)先生は、そのことをちゃんと知っていて、「行きは、男坂、岩があってたいへんだけれど帰りは、女坂だかららくちんでいいから」と言われたのでしょうね。説明もしてくださったのかな?男坂は、岩があってたいへんで十回もころびそうになったこと。だけれど帰りは、女坂ではしりもちを一回しかつかなかったことがすごく「両方の坂の違いを」表していて上手にかけていました(゜o゜)。講談社の青い鳥文庫に「道は、生きている」富山和子著があります。読んでみましょう!

●ゆうちゃんさん(いいし/小3)の作文より(森川林先生/5.2週)

 花ができて緑のみからいちごができていました。たべ終わって手をみて見たら真っ赤っかで、まるで血みたいで、ぼくが、「あっ」と、言いました。◆評:イチゴのなっている様子をよく観察したね。たとえもおもしろい。(^o^)/

●まいまいさん(いかす/小3)の作文より(さかな先生/5.2週)

 タイトル:「心にひびいたオーケストラ」★評:何とも素敵なタイトルだね。感動が伝わってくるようです。

●マドレーヌさん(いきは/小3)の作文より(けいこ先生/5.2週)

 (理科の時間に)先生は「20ページを見て。」といって、(わたしたちが)ひらいてみると「きゃーーー。」女の子たちがひめいをあげました。カイコガの育つようすが、書いてありました。わたしも、ひめいをあげた一人です。……わたしは、気もちわるい。けれど、育ててみたい。そんなふしぎな気もちでカイコガを育てていきたいとおもいます。 評:自分の中にある二つの気もちを、しっかり見つめられた。さて、育てていくうちに、カイコガがかわいく思えてくるかな?

●りんちょさん(いしろ/小3)の作文より(スズラン先生/5.2週)

 (連休に北海道に行って)東京は、みどりのはがたくさんはえているけど、北海道は、木にはがついてなくて、ふきのとうがあって、ぼくはまだ冬かなぁと思いました。:評:景色をよく見ていましたね。東京とのちがいに気がついた良い思い出になりましたね。

●一真さん(いせく/小3)の作文より(ふじのみや先生/5.1週)

 でも、その女の子は、小さいにしては、ばか力を持っていて、ぞうきんしぼりをやったりしたら、一しゅうでもしそうなほどです。 評:す、すごい〜! まけそうですね。 

●瑠美さん(いせそ/小3)の作文より(ふじのみや先生/5.2週)

 トマトをロンのかんかんに入れます。ロンは、「何かみょうなものだ」というように、かじりました。丸いので、なかなかうまく食べられません(せめてかた目でも見えたら…)。次にロンは、「ぼくのきらいなきんかんみたい…」というように、つぶして食べました。こんなものはじめてだったろうね。 評:目の見えないロンの、ふしぎそうな顔を、うまく表現しています。

●暁子さん(いそか/小3)の作文より(ももんが先生/5.1週)

 川であそぶのがおわったら、チューチュートレインにのりました。わたしがのったところは、きゅうくつだったけど、おもしろかったです。チューチュートレインなのに、せんろがなくてタイヤがついていたので、わたしがパパに「これはね。チューチュートレインじゃなくて、チューチューカーだよ。」とわらいながらいうと、パパが「そうだね。」とわらいながらいいました。【評:ははは…(^o^)。チューチューカーとは、楽しいですね。かぎかっこのことばと声のようす(表情)も、とても上手に書けました。】

●マーヤさん(いちこ/小3)の作文より(さかな先生/5.1週)

 わたしと、ほりゆうかちゃんで、「やったぁ。ついに出たねぇ。」と、とびはねました。★評:マリーゴールドの種から小さなめが出たのを見て、とてもうれしい気持ちがあふれているね。元気な花を咲かせてくれるといいね。

  光る表現(小4) 2001年5月4週号

●ラブリーさん(あにせ/小4)の作文より(ミルクティ先生/5.2週)

 『餃子美味しい!』やっとのことであと1個になりました。最後は、とびっきり上手なのにしようと思いました。出来ました! 上手なのが! 私は、とってもとっても嬉しかったです。…略…やっぱり最初に食べるのは餃子です。「あふっ! けどおいし〜!」「自分のが一番美味しいと思うでしょ。」とお母さんに言われました。お母さんも、「今日は焼き方がうまくいったわ〜。」と言っていました。確かにそうです。いつもよりも上手に焼けています。「ほんとだね。」私は答えました。その日は、ほとんど餃子しか食べませんでした。<評>最後の一個は、とくに上手につつめたのね。「出来ました! 上手なのが!」という文から、その喜びがつたわってきたよ。自分でつつんだ餃子の味は、最高の味だね! (^-')ノ

●アーサーさん(あひわ/小4)の作文より(みち先生/4.2週)

 そのウサギとは、生後6週間の赤ちゃんで体長20センチメートル、目はまんまるグレーの毛なみがふさふさしていました。「ぷうぷう」ウサギはほとんど鳴くことがありませんがモモはときどき甘えたように鼻をならすようになきました。評:良く観察するとくわしく書けることが分かるね。モモはアーサー君を仲間だと思ってお話しているのかもしれませんね。心が温かくなるようです。

●アーサーさん(あひわ/小4)の作文より(みち先生/4.3週)

 ぼくはミイラにしてもともだちにしても、どうして、お金や物にまどわされて危険なことやよくばるようなことをするのかなあと思いました。できるならばぼくは、むだずかいをしないでお金や物ではない大切なものをさがしたいです。評:どうして...と考えてみたのは大変よいことです。学んだことを自分に生かしていく良い読書ができましたね。

●諒さん(あろつ/小4)の作文より(森川林先生/5.1週)

 新しく買いかえたレンジは、液晶画面に料理のやり方が出ます。それにしたがって、料理をするのもおもしろいです。まるでゲームみたいに画面をおすと、ピッピッとなって次にすることをおしえてくれます。◆評:「です・ます」の使い方とたとえがうまい。

●みいきんさん(いきゆ/小4)の作文より(ももんが先生/5.1週)

 そこで、わたしも一口食べてみると、まるで、とろとろっとした、カレー味のわたがしを食べているみたいでした。【評:とてもいいたとえですね。こんな風に、キャンプで作るカレーの味って、特別です(^o^)。うーん、おいしそう! 】

●みいきんさん(いきゆ/小4)の作文より(ももんが先生/5.2週)

 わたしは、ほうちょうを使ったことを、ほこらしく思っています。ふつうの人なら、『ほうちょうがつかえるなんて、あたりまえ』とか、『それくらいでほこらしく思うなんて、バカみたい』と言うかもしれません。でも、わたしは、あることがおきてから、つかえなくなったのです。【評:「えっ、どんなこと?」と思わずたずねたくなる、理由の書き出しですね。作文を読んでいる人のきょうみをぐいっと引く、よい表現です(^o^)

●拓樹さん(いこや/小4)の作文より(ふじのみや先生/5.2週)

 二るい打のおかげで二点入りました。(略)ランナーコーチの中村君が「ナイスバッティン」と、言ってくれました。ぼくはすごくうれしかったです。ぼくは返事にピースをしました。 ☆うれしさがよみがえってくるような場面のとらえかたをしています。ナイス!

●稜さん(いしお/小4)の作文より(スズラン先生/5.1週)

 ぼくは、家族でスポーツをしなくてはならないと思います。なぜなら、子供一人で遊ぶと心ぼそくなるからです。:評:一人より家族の誰かと一緒に何かをするほうが楽しいということを体験しているから出た感想ですね。そういう時間を大切にしたいですね。

●かずさん(いしす/小4)の作文より(かつみ先生/5.1週)

 そのカードは五十年くらいとっておきたいです。  評:五十年くらいとっておきたい、この部分が、大事にしていることを良く表しているね。上手に書けているよ。

●ヒマワリさん(いすさ/小4)の作文より(洋子先生/5.2週)

 今度、クッキ−を作るときは、手でもまないようにしたいです。それは、手でたくさんさわっていた生地で型抜きをしたら頭と体の二つに分かれてしまったからです。だから次回からは、そういうことに気をつけたいです。評:手の温度でやわらかくなってしまったのでしょう?しばらく生地を冷蔵庫へ入れておくとかの工夫もしてみるといいかもしれませんね。現在形「です」をつかって説明が上手に書けていました(^。^)

●直也さん(いそも/小4)の作文より(スズラン先生/5.1週)

 ぼくは、このまえ、お母さんの手つだいで、せんたくものをほしました。・・略・・小さいものでも、バサッとかけたはんどうで、ひざにビシャッとあたってひざがぬれてしまうことがよくありました。・・略・・そのときぼくは、「いつもお母さんは、こんなにたいへんなことをするんだなぁ」と思いました。:評:お手伝いをしてみると、お母さんが簡単そうにしていることでも大変なんだなぁということが分かりますね。やさしい気持ちがでていますね。

  光る表現(小5−小6) 2001年5月4週号

●あおぞらさん(あある/小5)の作文より(ゆり先生/5.1週)

 (五重塔を見て)ぼくがすごいと思ったのは、ずっと昔に、やねを五こもかさねて、高いとうを作ったことだ。このとうを作るのには、とても多くの人が、苦労して作ったのだと思う。【評:五重塔を見て、作ったときのことを思いうかべたんだね。こんな高い建物はめずらしかっただろうね。】

●えりさん(あなふ/小5)の作文より(ももんが先生/5.1週)

 「おっ、つれた、つれた。」一番初めにつれたのは、お父さん。銀色の二十センチぐらいのです。それからまたまたお父さん。四十センチメートル弱ぐらいの大きなコイ。お父さん、コイに恋されたのか、コイばっかりをつります。次にきたのは、私。魚がかかったときのしゅんかんは、すごいいきおいでひっぱられます。「わわっ、お父さんきた。」【評:コイばかりつり上げるお父さんをユーモアたっぷり表現しましたね。かぎかっこもいい! お父さんとの釣りのようす、とてもよく伝わってきます(^o^)。】

●あんみさん(いけみ/小5)の作文より(にこにこ先生/5.2週)

 私はその時まるで心の中の電気が消えたように(うそー。ガーン。じゃあ私はなれないのかなあ)と思い、くらーくなりました。☆☆☆綾美ちゃんの気持ちがとってもリアルにかかれている部分。確かに、ホントにショックを受けたときって。一瞬目の前が真っ暗になるもんね。

●みなみさん(いせあ/小5)の作文より(にこにこ先生/5.2週)

 すると、とたんにチャチャは走り出すので、まるで「ミニ四駆」の発進したときみたいです。☆☆☆チャチャがつなをはずしてもらって、喜んでバビューン!!と走り出す様子が、よくあらわれていますね。

●健太さん(いせつ/小5)の作文より(森川林先生/5.2週)

 お父さんは「もうちょとタモが長ければなー。」といっていた。でも僕は9匹妹は20匹強もつれた僕は妹はまるで飛ぶ鳥を落とす勢いのようと思った。◆評:知っていることわざを使ってみるというのは、とてもいいことだよ。

●護さん(いそき/小5)の作文より(ももんが先生/5.1週)

 風にふかれて、なかなか的へ当てることはできません。でも、お父さんが、アドバイスをしてくれました。「インサイドからけってみたらどうや。」インサイドでけってみると、やっと的に当たってくれたのです。ボールの音は「バシン、バシン、バシン。」と、いきおいのいい音でいいキックでした。その時、「よし、ナイスシュートや。」といってくれたので調子が上がりました。もう一回けってみると、また当たりました。【評:お父さんの言葉やボールの音と、その時の自分の気持ちやようすを、ていねいにまぜながら書けましたね(^o^)

●穂香さん(すよ/小5)の作文より(きょうこ先生/5.2週)

 「わたしにも、この文通りのところがある。一日一日の生活は、けっして同じではありません。というところ。たしかにあいさつの仕方、じゅ業のうけかたもちがう。」ほんとうだね! 自分の行動に結び付けて考えてみるとすごく分かりやすいね☆ だれもが「うんうん」とうなずきそうな、とっても簡単な例をあげることができているね。

●田鳥倉部さん(あゆと/小6)の作文より(さかな先生/5.2週)

 人間にとって、宝物とは、一生に一度の思いや心だと思う。★評:はっとさせられるような言葉だね。これからもたくさんの宝物が見つかるといいね。

●俊さん(あよぬ/小6)の作文より(きりこ先生/4.3週)

 おしっこのにおいがぜんぜんしなかったのがふしぎに思いました。目で見るとなんかへんな色で見るのがいやでした。<鼻で感じた様子や目で見た様子が上手に表現できましたね。>

●侑果さん(あるす/小6)の作文より(メグ先生/5.1週)

  自分の体は、一つしかないのだから、大切にしなければならない。自分の体を変えることは絶対に無理なのだから。《評》その通り。自分の体は、取りかえたくても取りかえることはできません。大切にしなければ

●知紗さん(いいく/小6)の作文より(にこにこ先生/5.1週)

 まるで、バーゲンで商品が値下がりしたものをたくさん買った、おばさん達のようだと、思いました。☆☆☆知紗ちゃんのたとえは、いつもおもしろいね(笑)。でも、わかるわかる!!女の子もおばさんも、中身は同じなんだよね。

●美佳さん(いうわ/小6)の作文より(ドラえもん先生/5.2週)

 けれども、私が思いつくくらい簡単な題名は、いっぱい思いついただろうけど、それではやっぱり作者にとっては、帯に短し、たすきに長しだったのだろう。もしからまつの木と話すことができるのならからまつの木の意見を取り入れたいと思ったと思います。【評】「からまつの意見をとりいれたいと思ったと思う」というスヌーピーさんの考えがとてもいいですね。もし、お話しすることができるのなら、どんなことを言ったでしょ

●早紀子さん(いおよ/小6)の作文より(ゆり先生/5.2週)

 私は小学校の北門のところで桜がいっせいに散っていくのを見た。すごくきれいだった。でも一枚きりだったら?どうなんだろう。風の力じゃなく自分の力で。少しさみしい気がする。【評:たくさんの花びらが散るところと、一枚だけが散るところ。くらべてみると「さみしい」様子がよく分かるね。】

●ちっピーさん(ちこ/小6)の作文より(ふじのみや先生/5.1週)

 「金は、天下のまわりもの」というが、私の場合、「まんがも天下のまわりもの」だ。金もそうだけど。だって、あれ買お と思っても、別のまんがに乗りうつってしまうから。 評:ことわざを、自分の意見に合わせてアレンジしたのがおもしろく、印象的です。

  光る表現(中1) 2001年5月4週号

●ミュウさん(あおゆ/中1)の作文より(ももんが先生/5.2週)

 今の私にとっての剣道部は、小さな心の道場である。体と一緒に心をきたえる、小さな道場である。この道場で、協力したり、教え合ったりしながら、強い心のたまを磨いていこうとおもった。【評:新しく始めた剣道。真剣に取り組む姿勢が感じられる、よいたとえだね。世界に一つしかないミュウちゃんの心を、どうぞ大切に磨き上げていってね。(私も磨かねば!(^^ゞ )】

●日本太郎さん(あねひ/中1)の作文より(洋子先生/5.2週)

 ぼくは、知識がとても大切で必要だと思う。だから、今しか得られない知識などもあるので、バカなことはしないで、精一杯知識を得られるよう努力したい。評:知識は、成長にあわせて、そのときそのときに得ておくことが大事なことに着目したところがいいですね。だから今、現在を有意義に過ごしたいという君の気持ちがよくわかりました。

●あつしさん(あむら/中1)の作文より(きょうこ先生/5.1週)

 「もし漢方薬や西洋薬がなかったら、どうするでしょうか。多分昔の人ならばやくそうみたいなので治すと思います。では、現代人はどうでしょうか。治せないよ、と困る方もいるのではないかと思います。まるで、買い物をしてきて帰ってきたら買った物がなくなっているようなことだと思います。」買ってきて、もうこれがあればだいじょうぶさ!と安心していた人が、突然それを失ってしまった状況に出会って、「どうしよう...」と、ただ、あぜんとしている姿が目に浮かぶようなじょうずな表現でした☆ そんな時でも、なんとか知恵をしぼったり、自分の力でなんとかしよう!と立ち上がることが大切なのかもしれないね。そんなメッセージを感じる表現でした♪

●晃章さん(あらか/中1)の作文より(ポプリ先生/5.1週)

 ・・・やはりそういうものはすてられない。くれた相手があげたことをわすれていても・・・それはぼくたちが住んでいる地球にもおなじことが言える。自然がくれたこの地球、ぼくたち人間はこの一つしかない宝物をこわそうとしている(すてようとしている)。地球に住む者として一人一人がこの自然からの大きな送り物を大切にする義務があると思う。評:たとえが絶妙です。 

●ルフィさん(あわせ/中1)の作文より(さかな先生/5.1週)

 機会に働かせるのもたしかに人間は楽でいい。しかし、「ふとったブタになるよりは、やせたソクラテスになれ」と言うように、人まかせだと、ブタになってゆくだけだ。自分からやろうと思う想像力は、手作りの喜びと共にあったのではないか。★評:想像力と、手作りの喜びとの関係。なるほど、と思いましたよ。自らの手を動かして、技術だけでなく想像力も磨いていきたいものですね。

●千恵さん(いうね/中1)の作文より(森川林先生/5.1週)

 とりあえず勉強の意味について考えてみよう。まず、「俺って誰のために勉強しているんだろう。」答えは自分のためである。学校の先生のためでもお母さんのためでもない。なぜなら、人間は生まれた時からずっと一人だからである。自分の為に小学校、中学校の義務教育を受け、高校大学にいく人は行き、仕事に就くのである。これらは決してお母さんのためでもなく、学校の先生のためでもない。お母さんの人生と自分の人生は違うのである。◆評:書き出しの意見がはっきりしていると、そのあとの展開もスムーズになる。勉強の意味を自分なりに考えている人は強い。

●トトロさん(いけの/中1)の作文より(にこにこ先生/5.1週)

 「いちについて!ヨーイドン!」先輩のかけ声がかかった。スタートラインに両手をつけ、「ドン」の言葉でスタートした。★★★会話文から始まる、印象的な書き出し。いきなり短距離のスタートから始まるので、緊張感とスピード感があるね。

●美絵さん(いさほ/中1)の作文より(かつみ先生/5.2週)

 別の世界の雰囲気をだしてしまう。   評:なんだか、神秘的な表現だね。別の世界、雰囲気、この二つの言葉が大変いいですね。

●こめさん(いせか/中1)の作文より(きょうこ先生/5.1週)

 「タケノコは一日に三センチくらいしかのびなくて、比較的ゆっくりと成長するものだと思っていたので、こんなに速く成長するということを読んで、とてもびっくりしました。これは、人の身長ののびる速さの百倍以上も速いので、タケノコは、すごいと思いました。」崇明くんのびっくりしたようすがとってもよく伝わってきました! 自分たちとくらべてどうだろう?と比較して、思ったことを書いてみたところがおもしろい視点だったね☆

  光る表現(中2−社) 2001年5月4週号

●たば星人さん(あころ/中2)の作文より(メグ先生/5.2週)

 複雑なものも、単純なものもその度合いが極端になればなるほどおもしろくなるのだと思う。複雑なものは、自分で作り替えることが難しい。しかし、単純なものは自分でアレンジしてもっとおもしろく出来ると思う。しかし一方で、複雑なものは作り替えなくても面白いから普及しているという面があると思う。《評》なるほど、これは、遊びに関しても、家具などに関しても言えることですね。

●スライムさん(あめひ/中2)の作文より(メグ先生/5.1週)

 このような良さを持つ日本語も、他の国ではどうだろうか。日本人とは考え方が違うため、省略された日本語ではあまり伝わらないだろう。省略された部分がしっかりと伝わらず、下手をすれば勘違いされてしまう。考え方などが違うだけで、日本語のよさも全く意味のないものになってしまう。《評》使い慣れた日本語も、時には、客観的に見直してみる必要がありそうですね。

●惣さん(やき/中2)の作文より(にこにこ先生/5.2週)

 実力がある人は、物にふりまわされなくても、自分の力で、良い方向に持っていける。★★★まさにその通りだね。人間は誰しも、持ち物とか、地位とかに固執しがちだけれど、何も持たない自分自身にできることは何かを、考えていかなければならないね。

●○○○○さん(うい/高2)の作文より(けいこ先生/5.3週)

 ものに感情があるのかどうかはわからない。なぜなら、ものよりも遥かに近い人間同士でさえ、わからないのだから。しかし、感情があるとみなせるのが大切なのだ。そう思えるということが人間としての特権であるし、ものと生きていく最良の方法であるのだ。魚、鳥、虫などの動物や植物だけでなく、ものにたいする謙虚な配慮。そういうものを持ってさえいれば、今日の環境破壊という失敗は起きなかったはずである。 評:ものにも心があると感じられることこそ、人間の特権であるという視点が素晴らしい。その特権を自覚できない・行使できないことが、現代の様々な問題の原因になっているのかもしれないね。

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