KotobanomoriNo.716

言葉の森新聞

2001年6月3週号

文責 中根克明(森川林)

  6月の懇談会

 6月9日(土)に、父母懇談会を行ないました。出席者は6名。それぞれの子どもさんの学年は、小2(1名)、小4(1名)、小5(2名)、中1(2名)、高1(1名)でした。

 内容は、3月の父母アンケートの話などをもとにした質疑応答。1時間ぐらいで終了しました。

 この懇談会は、子育てをテーマに次回以降も研究会形式で続けていく予定です。詳細はおって連絡しますが、今のところ、貝原益軒の「和俗童子訓」などをテキストに、7月14日(土)午後2時に7月の懇談会を行なう予定です。

  プログラム研始まる

 6月9日(土)午後3時半より、プログラム研究会を行ないました。詳細は後日お知らせします。出席者は12名で年齢の内訳は、中3(1名)、高2(2名)、大1(2名)、大2(1名)、大4(1名)、社会人(5名。うち父母3名、元生徒1名、先生1名)でした。参加者のレベルは、数ヶ月前にパソコンを購入したという人から、高校生時代にすでにベクターにソフトを公開していたという人までさまざまです。当面、次回の研究会までに、HTML文書を作るということにしました。次回の研究会は7月14日(土)午後3時半を予定しています。

  言葉の森の実験ページ

 プログラム研究会で目標にしているのは、来年の3月までに参加者それぞれがMySQLとPHPを使って、インタラクティブでデータベースにつながったホームページを作ることです。

 言葉の森のホームページも、現在、こういうかたちに移行しようとしているところです。

 現在の実験ページは、図のような雰囲気です。見た目は、普通の掲示板ですが、この掲示板の背後で、データベースとPHPが動いています。

 このページは実験用で、まだ今後新しいサーバーに移る予定ですが、Linuxの勉強も始めなければならないので、なかなか予定どおりに話が進みません。^_^;

 

 

 

  人気の字数ランキング

 教室で、生徒がよく見るページが、この字数ランキング。毎週更新しているので、「この前は、たくさん書いたから、今日はランクが上がっているかなあ」と見る人が多いようです。

 

 

 

  光る表現(小1−小3) 2001年6月3週号

●小犬さん(いこと/小1)の作文より(けいこ先生/6.1週)

 (ぬいぐるみのジョンの)くびわがきれそうだったので、本もののくびわをかってあげました。それはあかいいろに、みずいろときいろのはなもようでした。そのくびわをジョンにつけてから、つぎのあさ、めざましがなると、「あやちゃん、はやくおきてけしてよー。わん。」といいました。わたしはぬいぐるみがしゃべったので、びっくりしておきました。わたしが学校にいっているときに、ドッグフードをたべていました。わたしがかえってきたら、こうえんにあそびにいってました。もしかすると、つけたくぶわは、まほうのくびわだったのかな。……これはわたしがつくったものがたりです。 評:本もののくびわをかってあげたら、ぬいぐるみのジョンがうごき出した! たのしいものがたりになったね。「もしかしたら……」がとても上手につかえた。さいごにたねあかしが入ったのも、いいまとめかただね。

●真水さん(いすく/小2)の作文より(ももんが先生/6.1週)

 田うえは、はじめはわからなかったけど、かんとくが「うごいていって草をどろに、入れるだけだよ。」と言いました。だから、かんたんと思って、はだしでしてみました。はじめは、ぬるっとしたけどがんばりました。【評:やったことと思ったことを、ていねいにまぜて書けました。ぬるっとした、田んぼの土の感しょくもじょうずに表現できていますね。こんな風に身体で感じたことを入れていくと、作文が生き生きします(^o^)。

●裕子さん(いせて/小2)の作文より(メグ先生/6.2週)

 おかあさんが「うまいね。」といってくれました。わたしは、うれしかったです。まるでもうすこしじょうずになればごうかくだというような顔をしていました。【評】おかあさんの表情を、たとえをつかって書くことができたね。

●オーロラさん(あみく/小3)の作文より(ミルクティ先生/6.2週)

 (一輪車で)校てい一しゅうするのは、せき谷さんがおしえてくれました。「手つないでやろうよ。」「でも、わたしやったこと一どもないよ。」「やろう。」「いいよ!!」やっと“やろう”と思い、つい口で言ってしまいました。やってみると、ぜんぜんだいじょうぶでした。<評>お友だちにさそわれて、(よし、やってみよう!)と決心がついた場面。二人の会話と自分の気持ちをじょうずに書けましたね。

●カヤさん(ありそ/小3)の作文より(ももんが先生/6.1週)

 「ピィー」体育の時間がはじまりました。まずは、いろんな走りかたのリレーをしました。とてもたいへんでした。ふえがなるとうしろへ、もう一度なると前へすすみます。【評:元気なふえの音から、楽しく作文が始まったね。ちょっぴり変わったリレーも、ていねいに説明できています(^o^)。】

●稔さん(あわき/小3)の作文より(ももんが先生/6.1週)

 ぼくは、あいてのチームがかつと思っていました。だってあいては、やきゅうぶの人が二人もいるからです。(題名『やったぜランニングホームラン』)【評:どうしてそう思ったのか、上手に書けていますね。題名もとてもいい。うれしさがつたわってきます(^o^) 。】

●稔さん(あわき/小3)の作文より(ももんが先生/6.2週)

 ぼくは、きょう三時間めにラケットベースをしました。きょうは、さいごのしあいでした。これでまけたらぼくたちは、六チームの中で六ばんになるかもしれないしあいです。これは、ぜったいまけられないしあいですから、きょうは、ゴロでもいいから歩いてベースをふんで、点を入れたいと思っていました。【評:一つのできごとや思ったことについて、このようにていねいに書けると、とてもいいですね! 「なぜ」まけられないのか、だから「どうするのか」が、よくわかります。さい後のし合にかける意気ごみが、つたわってきますね

●ラーメンさん(いおら/小3)の作文より(にこにこ先生/5.3週)

 「アーーーーン」チーボが鳴きました。チーボはぼくの家で飼っている犬です。こういう鳴き方はお父さんが仕事から帰って来るときです。☆☆☆かぎカッコからはじめて、読む人をひきつける書き出しになりました。ながーい「ーーーー」で、チーボの鳴き方がよくわかるね。きっと、お父さんのことが大好きなんだろうね。

●まいまいさん(いかす/小3)の作文より(さかな先生/6.1週)

 やっぱり棒引きは、私の得意中の得意です。私がこの競技で負けることは絶対ありません。★評:力強い言葉だね。この自信が、勝利につながったのでしょう。

●彩美さん(いきひ/小3)の作文より(ミルクティ先生/6.2週)

 『じゅうどう』せおいなげが一番むずかしいです。だって、あいてがおおそとがりとかをしてしまうと、わざが出にくくなるからです。でも先生は、「もっと大きくやりなさい」といつもアドバイスをしてくれています。でも、新人なのでなげちゃいけません。ただあいての足がうかぶぐらいです。でも、わたしはあいてをなげたいです。けれども、なげると先生におこられてしまいます。<評>せおいなげ…習い始めたばかりの人は、まだ投げてはいけないのね。でも、相手をバシッと投げたい…そんな彩美ちゃんの気持ちを正直に書いたところが、よかったよ。何度も練習して、じょうずになるといいね。p(^o^)q

●とよよっちさん(いせく/小3)の作文より(ふじのみや先生/6.1週)

 においをかいだら、おなかがグーグーするし、おいしいステーキのにおいが体中にどんどん広がっていきます。 評:早く食べたい気持ちが、いっぱいだね!

●智子さん(いたほ/小3)の作文より(けいこ先生/6.1週)

 インターネットをはじめたのは、小学校一年生のころです。それまでは、気に入ったホームページがあっても、一どとじるとまた見ることができなくなるので、まるで今までつみかさねたつみきがくずれてしまったようでした。でも今はもうそのホームページをほぞんするしかたがわかったので、いつでもすきな時に開けるようになりました。コンピューターで一番こまっていることは、何かを書いたり作っている時にかたまってしまうことです。「あーまたかたまっちゃったよー。」と一人でさけんでます。本当にイライラします。 評:「まるで……」のたとえが、とてもじょうずにまとめられた。パソコンを使っている人だったら、この気持ち、よくわかるだろうね。

●りんちょさん(いしろ/小3)の作文より(スズラン先生/6.1週)

 運動会の練習のときはいろいろな順位だったから、「運動会、一番になりたいなぁ」と、となりにいる友達に言いました。そしたら、「ぼくだってそうだよ」と言われました。:評:運動会本番らしい会話ですね。みんなも一番になりたい気持ちでがんばっているわけですね。

●フレディさん(いせそ/小3)の作文より(ふじのみや先生/6.1週)

 さぁて、馬にのるぞっ。あれ? 友だちが牛にのっている。 だいじょうぶかなあって、牛もようの馬!? スゴイ馬もいるもんだね。 サーカスでられるよ。 評:お話のすすめかたがユニーク。 読んでいて「アレ? ふしぎ」と、思わせられました。

●マーヤさん(いちこ/小3)の作文より(さかな先生/6.1週)

 わたしのおきにいりのそうじは、しょうぼうしゃのホースからみずをだす時につかう、ひねり口をまわすことです。「だして。」という声がきこえると、左にむかってまわし、「とめて。」という声がきこえると、右にむかってまわします。★評:自分の仕事をしっかりやっていたマーヤちゃんの頼もしい様子が伝わってきます。

●直樹さん(あろら/小4)の作文より(メグ先生/6.2週)

 ぼくとたぶちさんのうちの弟は、いっしょうけんめいでした。六分ぐらいでやっと土のおだんごを一つ作れて、そして「やったー。」とむちゅうに言いました。【評】直樹君が夢中になっておだんごを作っているようすがよくわかるよ。

  光る表現(小4) 2001年6月3週号

●みいきんさん(いきゆ/小4)の作文より(ももんが先生/6.1週)

 この前(といってもきのうだけど)まちにまった、スタンプリンが来ました。わたしは「やった〜〜〜〜〜っつ。」と言わんばかりに、とんでいきました。しかーしっ、なんとっっスッスタンプリンはっ、小っさかったのです。わたしは、はこをあけてみて、見た時、(…………ナニコレ)と思いましたが、すぐ気をとりなおして、(きてよかった)と思いました。【評:自分の気持ちというのは、一しゅん一しゅん変化していくものです。そんな気持ちの変化が、とてもじょうずに書けていますね。また、かぎかっこの後に、このように動作を入れてみると、その時の気持ちやようすが、生き生きと伝わってくる文になります(^o^)。】

●みかんさん(いこい/小4)の作文より(ももんが先生/6.1週)

 「ピピーッ。」私の番になりました。私は、ドキドキしながら走っていきました。「ガンバレー。」お友だちの声が聞こえてきます。私は、おもいきってジャンプしました。「トン」という音といっしょに、私はちゃくちしました。【評:ふえの鳴ったしゅん間から、地面に着地するまでは、とても短い時間のできことです。それを「心の中で思ったこと」や「みかんさんのようす」「かぎかっこ」をたくさんまぜて、とてもていねいに書けました。すばらしい!】

●稜さん(いしお/小4)の作文より(スズラン先生/6.1週)

 (80メートル走で))あっという間に女子の番が終わってしまいました。ぼくたちは、男子の中でも一番最初に走るので、きんちょう感が止りませんでした。「ヨーイドン」ぼくたち五人はいっせいに走り出しました。:評:いよいよ自分達の番が来るという緊張したようすが分かりますね。

●駿作さん(いしと/小4)の作文より(メグ先生/6.2週)

 こんどは山をつくって、あなをあけるさぎょうです。まるでこうじのおじさんみたいでした。【評】道路工事をしているおじさんになった気分で、いろいろな作業をしたんだね。たとえがうまく使えたね。

●きのこさん(いすこ/小4)の作文より(こあら先生/6.1週)

 いもむしの時はごろごろねそべって動き、さなぎの時はじっとかたまっています。ちょうちょの時は立って逃げます。評)「いもむしおにごっこ」の説明です。おにごっこの様子がよく伝わってきます。

●ヒマワリさん(いすさ/小4)の作文より(かつみ先生/6.2週)

 わたしとあかねちゃんはカタツムリの目のようなところをえん筆のおしりでツンツン。  評:えん筆のおしりで、というところ、とてもユーモアがあっていいね。ツンツンという言葉でおわっているところも、味があっていいよ。

●アミーゴさん(いそと/小4)の作文より(きょうこ先生/6.1週)

 「お父さんのお仕事は、ひこうきを整備することです。整備するというのは、きずついた所や、こわれた所をしゅうりすることです。しゅうりするということは、大変です。そして、しゅうりしないと、ひこうきに乗る人たちが大変なさわぎに、なります。だからわたしは、ニュースなどで、ひこうきが止まったとか、ひこうきがついらくしたとかを聞くと、『パパちゃんとお仕事しているかな?』と思う時があります。お父さんはひこうきの中のことをいっぱい知っていて、『すごいなあ。』と思います。」お父さんのお仕事は、とっても大切な大切なことなんだね。すごいなぁという気持ちや、ドキドキハラハラと心配している気持ちがよく伝わってきます。

●かばんさん(いそも/小4)の作文より(スズラン先生/6.1週)

 「よし、かつぞ。」今日、体育の時間に、ラケットベースボールをやりました。・・略・・ぼくがいちばんがんばったことは、うつときです。ボールをよく見ていたら、いい所にきて、おもいっきりふったら、なんと、うまくあたって、パコーンと音をたてながらすごくとびました。:評:書き出しにやる気十分だということが感じられますね。ボールがあたった音が聞こえるようでした。

●みゆきさん(いちさ/小4)の作文より(けいこ先生/6.1週)

 川について(カエルが20ぴきくらい入っている)水そうのふたをあけてあげたら、いっせいに「パッ。」と出ていってしまいました。まるで、くらいさむいちかにある小さいへやにとじこめられていて、やっと出口を見つけたみたいです。 評:おたまじゃくしからそだてていたカエルを、公園の川にはなしたばめん。いっせいにとび出したカエルの様子を、「まるで……」を使ってじょうずにひょうげんできたね。カエルたちは、公園の川で、のびのびしているかな。

  光る表現(小5−小6) 2001年6月3週号

●ねぎちゃんさん(あとな/小5)の作文より(ふじのみや先生/6.1週)

 「ガソゴソ。ゴチャゴチャ。」 「こら、そこなんばしよっかー」と 先生の大声が教室の中にひびきわたった。 評:迫力のある書き出しですね。ちぢみあがりそうです!

●すみすみさん(あない/小5)の作文より(かつみ先生/6.1週)

 要は、勝ち負けよりも、一生懸命やるかというのが、大事なんだと言うことです。でも、来年は、100m走で1位になりたいです。   評:一生懸命する事が大事だけれども、本音はやっぱり勝ちたい。その気持ちが上手く表現されていますね。 

●みんこさん(いせあ/小5)の作文より(にこにこ先生/6.2週)

 こいつはかわいそうなことにこれくらい→(絵)のビンになすびといっしょに入れられているんです!(しかも3日変えていないなす・・・)うえーんこんどニンジンもってきてあげるよ。☆☆☆かわいそうなんだけど・・・思わず笑ってしまいました(笑)。

●景子さん(いそわ/小5)の作文より(けいこ先生/6.1週)

 「ヨーイ、ドン。」大きな声とともに、いっせいに走り出します。背が低い子が走ると、まるでボールが転がっているみたいです。……1位・2位のチームは大喜びです。……4位(最下位)だったチームはどよよ〜んとしていて、1位だったチームをうらめしそうに見ています。まるでゆうれいが、じっとこちらをみているみたいです。 評:たとえをたくさん使って、走る人・最下位でがっかりしている人の様子が、たいへんイキイキとまとめられた。

●穂香さん(すよ/小5)の作文より(きょうこ先生/6.1週)

 「私は、この調理実習でお母さんが私たちのご飯を作っているのは、大変なんだとわかりました。」初めての調理実習をしてみて、最後にとってもすてきな感想を書くことができたね。お母さんにたっくさん感謝したい気持ちになるよね♪ すてきなすてきな感想でした☆

●さくらんぼさん(とあ/小5)の作文より(かつみ先生/6.1週)

 「うわー!新しい先生だぁー!!やったー☆」と、私達のクラスはいっせいに、歓声があがった。 評:うれしい気持ちがよく表れています。いい書き出しだね。

●翔太さん(いいゆ/小6)の作文より(けいこ先生/6.1週)

 ぼくは(学校の)教室にいるときはおとなしめで、手を上げて発言することはほとんどありません。まるでかりてきたねこみたいです。しかし、ことばの教室にいるときは、自分を出すことができるので、うるさいしあばれるし、元気いっぱいになります。まるで野生の動物がおりから出してもらった時のようです。 評:「かりてきたねこ」と「野生の動物」という対比を使ったたとえが、とてもおもしろい。本当の自分を出せるところがあるというのは、とてもすてきなことだね!

●美佳さん(いうわ/小6)の作文より(ドラえもん先生/6.2週)

 いつもなら、ピーマンがピザのうえにのっていても食べるとにがい味がしますが、今日は、ほとんどそんな味はしませんでした。だから、家庭科クラブで楽しく作れたし、家に帰るときにおなかがすいたせいかな?と思いました。【評】家庭科クラブで楽しく作れたということを、おいしく食べることができた理由として挙げているところがいいね。大好きなものでも、楽しく作ることができなかったら、おいしいと感じることができないものね。☆

●たかやんさん(いくの/小6)の作文より(スズラン先生/6.1週)

 家族とは、一人で遊ぶ時より、二倍、三倍楽しくあそべ、悲しい時には、なぐさめあい、悲しみを減らしてくれる大事なものだと思う。:評:家族の大切さを分かりやすく表現していますね。家族のつながりを大切にしたいものですね。

●ぐみまるさん(いけわ/小6)の作文より(ふじのみや先生/5.1週)

 「ちりもつもれば山となる」ということわざがあるように、たった一枚から始めて百枚〜二百枚に発展し、シール大魔王になるかもしれない。 評:まじめなことわざと、「シール大魔王」の組み合わせがおもしろいね

●バンビさん(いそせ/小6)の作文より(こあら先生/5.4週)

 まずハート形を描いた中にてきとうにぬります。その次にグルグル輪をハート形にそって描き、すきまをかるくぬりつぶせば出来上がりです。評)自分のオリジナルのハートの『描き方』の紹介です。どんな仕上がりなのか、目に浮かぶようですね。

●バンビさん(いそせ/小6)の作文より(こあら先生/6.1週)

 卵をうすく焼いたもので中に炒めたほうれんそうや、もやしなどの野菜を包み、春巻きのようにしたものを作る事に決めました。評)こういう表現は、単純なようでいて、そのイメージを的確に読者に与えるのはとても難しいです。千晶ちゃんの書き方は、どんな料理を作ったか、目に浮かぶようです。

  光る表現(中1) 2001年6月3週号

●ひろりんさん(あしゆ/中1)の作文より(とこのん先生/6.1週)

 勉強は楽しいからするのである。楽しくすうにるには好きにならないとできない。生涯続けていく私たちには大切なことじゃないだろうか。  評:学習する生き物である人間の在り方について、簡潔に表現されています。実感のこもった一言。

●ルフィさん(あわせ/中1)の作文より(さかな先生/6.1週)

 一つ目の理由は、学習というものは、人間が生きていく上での宿命のようなものだからだ。★評:経験から学ぶことを学習ととらえると、まさに人間が生きることは、学習そのものということになる。「宿命」という大人びた言い方が光った。

 

●トトロさん(いけの/中1)の作文より(にこにこ先生/6.1週)

 友達と話をすると、芸能界の様子や、ブランド、流行の商品などが、頭にどんどん入って来る。☆☆☆「学ぶ」というと、学校での勉強を頭に浮かべがちだけど、これもそうだね。こういった「学習」には、特に、新しいことを知ることの喜びを強く感じるんじゃないかな。

●ミュウさん(あおゆ/中1)の作文より(ももんが先生/6.1週)

 学ぶという事を聞くとつい勉強の事を考えてしまうが、実は、楽しい事なのではないかと思った。その理由は、学ぶ事が勉強ではないからだ。例えば、本を読み、これは面白い!と思う時点で、もうこの本が面白いという事を学んでいるからだ。そういう風に考えると、私は一日ですごくたくさんの事を学んでいる事が分かった。これは最近ではないけど、遅くまで起きていると眠くなるという事や、何分前に家を出ると良いということ、勉強しないとテストの点が悪くなるということも学んだ。というふうに、何でも、新しい事を知るということは、学んでいるという事なのだ。【評:自分の言葉でしっかり意見を述べることができているね。とてもいい! 「学ぶ=お勉強」ではなく「学ぶ=遊び(楽しみ)」なんだね。つまり、興味さえもてば、私たちは、どんなもの(どんなこと)からでも、何かを「学ぶ」ことができる力をもっているんだ。「学ぶ」ということを真剣に考えたことで、ミュウちゃん自身の中にまた新たな発見が生まれたね。これもすばらしい「学び」の姿だと、先生は思うよ(^o^)。】

●こめさん(いせか/中1)の作文より(きょうこ先生/6.1週)

 「この二種類の昆虫は、人間よりも、はるかに生命力が強く、乾燥にも強いということがわかり、人間は弱い動物であるということもわかりました。これからは、どうして乾燥に強くなったのかを、知りたいです。」長文を読んで感じたさまざまなことを、一つの文にぎゅっとまとめあげることができていたね☆ 昆虫のお話を人間と関連させて述べることができたのは、おもしろい視点からの感想だったね。それにしても、もし虫の強さの原因を知ることができたのなら、人間にも役立つかもしれないね!? やはり、キーワードはその種が存在する環境にあるのかな..?

●しっぽさん(ほし/中1)の作文より(メグ先生/6.3週)

 私も比喩を使うのは良いことだと思う。比喩を使うことによって、表せないことも表せる。また、表したくないことも表さなくてすむ。【評】大変わかりやすい表現方法である比喩の、もう一方の利点についても言及することができました。

  光る表現(中2−社) 2001年6月3週号

●実由記さん(いそほ/中2)の作文より(こあら先生/6.2週)

 カタツムリはつっつくと殻の中に入ってしまうところがあるので、カタツムリの性格は、はずかしがりやのひっつきむしだと思いました。評)かたつむりに対する愛情が感じられます。きっと何度もつっついたんでしょうね。(笑)

●ムッちんさん(との/中2)の作文より(クマのプーさ先生/5.4週)

 仕事から帰ってフラフラとして上司に対してゴニョゴニョと文句を言う父親より、仕事から帰って今日は疲れたけどよくがんばったなと言う父親のほうが絶対にいい。【評】子供の立場での実感が素直に表現されていると思います。

●ムッちんさん(との/中2)の作文より(クマのプーさ先生/6.1週)

 たとえばここにりんごが置いてあるとする。これはノンフィクションだが文章にはりんごが置いてあるとしか書いてないのだが僕たちはどうしてもそこからりんごの下に何か台や地面があると想像してしまう。つまり僕たちは事実から自分の都合のよいように変えてしまい、想像の世界なのでフィクションになってしまうのだ。【評】抽象的になりがちな文章の中で、とてもシンプルでわかりやすい例を書けたと思います。読んだ本とか出来事から具体例を探しがちだけれど、これはまるでスケッチブックの白い面にりんごの絵を書きながら説明されるような新鮮さを覚えました。

●ほり内さん(ぬり/中2)の作文より(メグ先生/6.2週)

 新しい物というのは、自分の人生をより成功しやすくするためにあると思う。例えば新しいコンピューターで、ゲームを作ったらたちまち憶万長者になったりとか、そうこともあるかもしれない。つまり、新しいことは、自分にとってプラスになることなのである。【評】確かに、新しいものに挑戦しなかったら、進歩はないも

●駿介さん(らる/中2)の作文より(ミルクティ先生/6.1週)

 もしも、ニュースや番組や新聞で、うそや作り話が報道されたらどうなるであろうか。無実の人が有罪になりつかまったりしてしまうこともあるだろう。今の時代では、警察が事件をもみ消してしまうということが多発している。警察側での処理がめんどくさいというのは事実かもしれないが、それをやるために警察がいるのだ。ぼくは、うそはいけないと思う。<評>事実を伝えることの大切さについて書いた部分。最近の警察の不祥事問題を取り上げたところに視野の広さを感じさせます。これからも、社会問題について中学生の視点でいいです、深く切り込んでいきましょう。

●ひまわりさん(あなつ/高2)の作文より(こあら先生/6.1週)

 私も髪を染めた事があるが、何が変わる訳でもなかった。評)短い言い回しの中に、いろいろな真実が含まれているようで、とても深いです。考えさせられました。

●ひまわりさん(あなつ/高2)の作文より(こあら先生/6.2週)

 もしも全ての機械の操作がとてつもなく簡単になったらどうなるだろうか。きっとなんの苦労もなく、しっかりと機能を使いこなせるだろうが、人間の能力は低下する気がする。評)計算機によって計算力が、PCによって漢字力が落ちていることは、明らかですよね。「機械の操作」という能力のかわりに別の能力を失ってしまったのですね。

 

 

 

 

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