KotobanomoriNo.733

言葉の森新聞

2001年10月4週号

文責 中根克明(森川林)

  10月29・30・31日は休み

 10月29日(月)・30日(火)・31日(水)は、それぞれ第5週目にあたるのでお休みになります。この日は宿題もありませんので、家でゆっくり読書をするなどしてお過ごしください。

  友達にメッセージを伝えたいとき

 小学校高学年の生徒たちを見ていると、ほかの人の作文に関心を持ち、特定の人にメッセージを伝えたくなるということがときどきあるようです。インターネットには、それぞれの生徒個人の掲示板があるので、そこに書き込みをするようなかたちで交流ができればいいと考えていますが、まだ、小学生が自分でパソコンを使ってインターネットを利用することを許可していない家庭も多く、現実には生徒どうしの交流はなかなかできていません。

 そこで、もし何か特定の人に伝えたいメッセージがありましたら、作文を送るときにメッセージを同封してください。言葉の森新聞などに掲載するかたちで交流ができるようにしていきたいと思います。

  参考資料などもお送りください

 先日、Tさんのお母さんから、お米の話に関しての新聞の切抜きをファクスで送っていただきました。その内容は、「お米を育てることで、昆虫などの生き物もまた育てている」というもので、数字などのデータがくわしく載っていました。小4の長文の感想文に、いろいろなかたちで応用できそうな内容でした。

 言葉の森のホームページには、ヒントの池の中に、解説を載せるページがあり、そこに参考になる話やリンク先などもときどき追加しています。このページは先生だけでなく、父母や生徒のみなさんも自由に書き込めるようになっています。何か参考になりそうな記事がありましたら、お送りください。また、インターネットに載せにくい新聞の切抜きなどは、ファクスで教室あてに送っていただいても結構です。ファクス0120−72−3987

  9月のアンケートより(その3)

●父母より(小3父母) 添削してもらい、返ってきた作文を本人はさっと目を通して終わらせてしまいます。それでよろしいのでしょうか。よくテストなどでは、間違い直しの方が大切だと聞きます。作文ではどうなのでしょう?次の先生からの電話の時に、少しでも前の作文の注意点やこうすればもっとよくなるなど話し合うことはできないでしょうか?

▼教室より テストは、百点の基準が決まっているので、間違いを徹底して直すことが勉強の中心になります。しかし、作文は、添削をもとに直しても、それで上達する範囲は限られています。じょうずにしようと思って無理に添削すると、子供が思ってもいないことまで書かせるような指導になってしまうことがあります。また、書き上げたものを直すという作業は、子供にとっても後ろ向きであまり興味のわかない作業になりがちです。

 赤ペンで添削して文章力が上達するのは、文章力がある程度固定した大人になってからです。子供のときは、新しい作文を書き続けることによって力をつけていく方が効果があるように思います。しかし、その際も、項目表などの基準はありますから、まったくゼロから新しい作文を書くということではなく、前に書いた作文の到達した点までを生かしながら新しい作文を書くという勉強の仕方になります。

 例えば「この前の作文は、たとえができたから、今日もまた自分らしいたとえを見つけてみよう」「今日は新しい項目で、書き出しのくふうをしてみよう」「前回の作文は段落ができていなかったから、今回の作文は段落をつけるようにしてみよう」というような指導の仕方です。

 これを、「この前の作文のこのへんにこういうたとえが入れて書き直してみよう」「この前の作文に書き出しのくふうをつけて書き直してみよう」「この前の作文に段落をつけて書き直してみよう」というかたちで指導することもできます。しかし、そういう勉強ばかりですと、書くことにあまりおもしろさを感じないと思います。直す指導は、主に清書の方でするようにして、ふだんの作文では、新しい作文を書くというかたちで勉強していきたいと思っています。

●父母より(小3父母) 読解力がたりないようです。何か良い方法があれば、教えてください。よろしくお願いします。

▼教室より 小学校低中学年までの読解力は、読み聞かせも含めた読書量が少ないところから来ています。小学校4年生までは、勉強よりも読書を優先させるぐらいで家庭学習をしていくといいと思います。この時期までに多読をしていると、速読力がついてきます。

 小学校高学年になると、国語も算数も考える要素が急に増えてきます。この時期からは、多読よりも難読(難しい本を読むこと:言葉の森の造語)に力を入れていく必要があります。しかし、中学年までに速読力がついていないと、高学年になって難読をしてもなかなか成績に結びつきません。よく国語の問題で「○○という箇所はどんなことを言っているのか前後の文章から抜き出して答えなさい」という設問がありますが、速読力のない子は前後の文章をすばやく読めないので時間に追われて読み取れなくなるということがあります。

 速読力をつけるには、毎日の勉強の時間の中に必ず読書の時間を確保しておくことです。難読力をつけるには、長文音読を続けることです。読書は勉強時間の中で最優先して考えていくものですが、勉強の時間の最初に読書の時間を設けるとほかの勉強ができなくなります。勉強の時間の最後に読書の時間を設け、おもしろかったら寝るまで読むというようなかたちにしていくといいと思います。

●父母より(小2父母) 入会したばかりで細かなシステムがわからないのですが、今のところは御指導通りにしていればよいとは思います。自習用紙に書かれているいろいろなことが何なのかよくわかっていません。たぶんそのうちわかるとは思いますが。パソコンはプライベートに1台、現在検討中です。職場に仕事用のはあります。

▼教室より 自習に関しては、とりあえず長文音読だけを毎日やっていってください。小学2年生のころは抵抗なくできると思います。学年が上がれば上がるほど、こういう単純な反復学習を新たに始めることは難しくなります。長文音読のような短い時間で毎日やるような勉強は、一日も欠かさず毎日やった方が長続きします。始めのころに、やったりやらなかったりという勉強の仕方をしてしまうと、その後継続することは困難になります。

 長文音読をしているときは、決して叱ったりからかったりせずに、いつも優しくほめてあげてください。子供が音読をするのを聞いていると、読み方が下手でいらいらしてきたり、ついからかったりしてみたくなります。読み方を直接注意するよりも、「今日は、お母さんが読んであげるから聞いていてごらん」というように自然にわからせるようにしていくのがいいやり方です。

 パソコンは必ず必要になりますが、これからは1人に1台の時代ですから、高いものを1台購入して家族で共有うするよりも、安いものを複数台購入して家族別々に使った方がいいと思います。その際、同じ時期に同じ機種のものを購入しておくと、1台が故障したり設定が変わったりしてしまったとき、直すのがとても楽です。私(森川林)は、7年前、それまで使っていたワープロをやめてパソコンに切り替えたとき、この「同じものを複数台」というやり方でずいぶん助かりました。

●父母より(中2父母) 中学生になり、作文にも自分の意見が少しずつ書けるようになりました。中学で引越しをしましたので、親子共々惑わされることばかりでした。落ち込むことばかりの日々でしたが、中2になり、やっと前方が見えてきて、地に足をつけて歩めることができそうです。

▼教室より 中学生の時期は、作文の内容も大きく変化します。中1のころまではまだ小学生の延長で書いていることが多く、課題そのものは難しくなっても書いている意見は平凡です。中2のころからだんだんと自分らしい意見を書けるようになってきます。しかし、この時期はちょうど精神的な脱皮の時期に当たるので、他人からの批評に傷つくことも多いようです。特に身近な存在である親から笑われるというのが耐えがたくなるので、親には作文を見せなくなります。ところがこういう時期に限って親は「こんな格好つけたこと書いちゃって」とからかいたくなるものです(笑)。逆に、「中学生になっても、まだこんなことしか書けない」と言いたくなる作文もよくあります。長文音読のような難読の復読(くりかえして書物を読むこと:広辞苑)を続けることによって自然にレベルの高い文章が書けるようになってきます。

●父母より(小2父母) 最近はなるべく親が口出ししない様にしています。なかなか筆が進まないで困った時には、二人で話し合ったりしています。先生からのアドヴァイスをメモした紙を見ながら、一人で取り組んでいます。500字程度まで一人で書けるようになりましたが、2〜3時間かかります。今のところ根気強くやっていますが、時間がかかったわりには、内容が??のところが多かったりしています。

▼教室より 小学2年生が平均的に書ける字数は200〜400字と言われています。500字まで書くというのは、とてもよくがんばっています。

 低学年のころは、題名によって書きにくいことがあり、ふだんのように長く書けない場合もあります。例えば、「明日は遠足」というような題名では、ほとんど書くことが出てきません。本人の書きたいという気持ちと書く材料の間にギャップがあるからです。また、同じような理由で「私の○○」などの題名も低学年の子には書きにくいものです。このころの学年は、出来事を起きたとおりに書く事実文はよく書けますが、ものごとを説明したり、自分の考えを述べたりする文章は、なかなか書けないからです。 

 しかし、同時に、低学年のころは、長く書くことに非常に強い関心を持っています。学校などで一斉に書く作文でも、「○○ちゃんは2枚だったけど、僕は3枚書いた。勝った(笑)」などと字数で競争する傾向が見られます。 

 ですから、この時期は長く書いたことを十分にほめてあげるとともに、短くしか書けない題名を選んでしまったときにも、「これは難しい題名だから短くてもいいんだよ」と優しく励ましてあげることが大切です。 

 低中学年のころは、表現や題材を見つけるときにお母さんやお父さんと相談できることが楽しいということがかなりあります。勉強の時間半分、対話の時間半分という感じで勉強している家庭も多いようです。長文音読のときも、その音読した長文をきっかけにお父さんやお母さんがおもしろいエピソードを話してあげるという使い方をすると、子供の視野が更に広がります。 

 一般に、お父さんやお母さんとよく話をしている子は、感想を書く部分が深まる傾向があるようです。 

  長文ミスプリントの訂正

 「ヌルデの山」10.3週長文の上段後ろから1行目「はり紙のついている楊合もありますが」は「場合」です。

 「ムベの山」12.2集長文の上段18行目「たとえ需要|供給に顕著な不均衡が」は「需要−供給」です。

  光る表現(小1−小3) 2001年10月4週号

●クリリンさん(いあし/小1)の作文より(けいこ先生/10.2週)

 「いちについてヨーイ・バーン。」てっぽうがなった。今までドキドキしていたわたしの心がうちぬかれたように思いました。 評:ドキドキしていた心が、一気にはじけたのね。

●なるなるさん(いとほ/小1)の作文より(みのり先生/10.1週)

 おみそしるの中にはいっているわかめとは、くらべものにならないぐらい大きいわかめでした。おとうさんのあたまの上にいとこがながいわかめをたくさんのせました。すると、おばけのようになってみんなで大わらいしました。(評)たのしそう!!菜瑠実ちゃんの絵だと、おとうさんはかわいい「カッパさん」みたいだね♪

●くわがたさん(いきと/小2)の作文より(ミルクティ先生/10.2週)

 「ねえねえ、おかあさん、ぶうちゃんにもベッドをつくってよ。」と、たのみました。そのつぎの日の朝おきてびっくり、まくらもとに、ぶうちゃんベッドがありました。つくってくれて ぶうちゃんも(あたたかいな。)と思っているでしょう。<評>だいすきなぬいぐるみのぶうちゃんにベッドができてよかったね。ぶうちゃんの気持ちをそうぞうして書いたところが、じょうずだよ。

●かっぴーさん(いくす/小2)の作文より(けいこ先生/10.2週)

 (マラソンきろく会で)みんなではしっているときに「トントントントント、ト、ト、ト、ト、ト、トーン。」と音がしました。 評:スタートでみんながいっせいにはしり出したときの音を、リズミカルにひょうげんできた。

●充さん(いさせ/小2)の作文より(スズラン先生/10.2週)

 「おとうさんのしごと」いつも、朝五時からしごとをはじめて、パンをこねたり、おかしをしあげたりします。とってもたのしそうです。・・略・・ぼくは、おとうさんのことをはたらきものだと思います。:評:お父さんのことをよく見ていますね。お店においしそうに並んだパンやケーキを食べてみたい気持ちになりました。

●リッチさん(いしれ/小2)の作文より(けいこ先生/10.1週)

 (雨がふりそうだったけれど)朝の、ぜん校朝れいがおわって「スポーツ大会をします。かい会しきをします。」と言ったら、みんな「イェーイ。」「ヤッホー。」「ヤッタゼ!」とさけんでいたので、わたしも「ヤッター! ヤッター!」と言いました。 評・みんなの大よろこびしているようすが、「  」をたくさんつかって、楽しくせつめいできた。

●真水さん(いすく/小2)の作文より(ももんが先生/10.1週)

 いよいよ、プログラム十一ばん、だんきょう「はしってひいて」です。わたしは、はりきって、元気をだしてやりましたが、二回せんともまけてしまいました。わたしは、とってもくやしいとおもいました。(中略)そして、みんなのおまちかねのきゅう食の時間になりました。やっぱり、がんばったあとのごはんは、おいしいなーっと、思いました。【評:自分の気持ちが、とても生き生きと書けていますね(^o^)。 】

●真水さん(いすく/小2)の作文より(ももんが先生/10.2週)

 家を出るまえに、わたしは、おかあさんに「りくのたん生日は、どうするの?」と、ききました。お母さんは、「キャンプでするねんでー。」といいました。わたしは、うそ! とおもいました。だって、外でたん生日会なんて、したことがなかったからです。すると、お父さんが、「ま水ーりくーひなたーいくでー。」と、さけびました。わたしとりくとひなたは、そろって、「はーい。」と、大きな声でいいました。【評:みんなのふんいきが、とても生き生きとつたわってきますね。「〜と言いました」いがいの表現が、かぎかっこの後にたくさんつかえました(^o^) 。】

●あみかさん(いせわ/小2)の作文より(メグ先生/10.2週)

 けいいちろうくんがてつぼうで、こうもりのかっこをしました。まるでほんもののこうもりかと思いました。【評】たとえがうまくつかえたね。てつぼうにつかまってゆれてる、ほんもののこうもりみたいに見えたのね。

●慧人さん(いそゆ/小2)の作文より(きょうこ先生/10.1週)

 「めいろのけいひんで400まいおりがみをつくるのがたいへんでした。」400まい?! ほんとうだ。それはたいへんだったよね・・。(^-^;) 手がかたまってしまうようだったかな?? 数字が具体的で、大変さがよ〜く伝わってきたよ☆ 

●香里さん(いたれ/小2)の作文より(ももんが先生/10.1週)

 ごぜんにリレーにでました。リレーでは、四グループあって、あかとあかとしろとしろで、きょうそうしました。(中略)ごごには、しょうがいぶつのとんでとんでポンポンがありました。(さいしょの)とんでのところは、なわとびで、(つぎの)とんでのところは、ゴムとびで、ポンポンのところは、ボールをはねるしょうがいぶつです。【評:一つ一つ、とてもていねいに、くわしくせつめいできましたね(^o^)。】

●達郎さん(いにと/小2)の作文より(ぴのこ先生/10.2週)

 「てかがみを見ながら、そのくすりを自分のはにぬりました。その時、いきなりくすりをのんでしまいました。くすりは、すごくおいしかったです。あめみたいなあじでした。」講評 すごくおもしろかったよ。でも、のんじゃうなんてびっくりするよね。すごくおいしかった〜っていうのがまたたのしいね。

●カヤさん(ありそ/小3)の作文より(ももんが先生/10.2週)

 ぼくらは、学校でハロウィーンをすることになりました。ぼくは、やりつかいをすることにしています。予定では、あさ田という人とたたかうことにしています。ぼくは、生水という人に、刀をもらっているので、どちらかというと、(ぶきあくま)って感じです。ぼくのグループの名前は、ゴーストキッズという名前です。ぼくは、さいしょにしにがみだったので、しにがみ兄弟(ブラザーズ)にしようかと思ったけれど、しにがみが、えんぎがわるいのでやめました。黒いゴミぶくろで、ふくとマントをつくりました。【評:たとえや思ったことが、自分のことばで生き生きと表現できています。ハロウィーン、楽しみですね!】

 

●真章さん(ありる/小3)の作文より(スズラン先生/10.1週)

 くりのほかに、学校で、どんぐりを大量にひろいました。そのうちだいたいが虫くいだったので、のこりが六こほどになってしまいました。そこにつまようじをおもいきりつきさすと、こまのできあがりです。みんなでこまを回しました。まるで、コーヒーカップのように回っていました。:評:どんぐりごまが、クルクルと回っているようすがわかるたとえですね。秋の遊びの楽しさが伝わってきます。

●あやこさん(ありろ/小3)の作文より(クマのプーさん先生/10.2週)

 「ああー、どうせいだめだ。」とあきらめました。が、なぜかスイミングだけは、できるのです。まるで、アラレちゃんの、反対みたいです。【評】とても素直に自分のその時の気持ちを表せているし、アラレちゃんの反対、のたとえも面白くてぴったりでした。

●彬誉さん(あろに/小3)の作文より(ポプリ先生/10.1週)

 ・・・考えて作ったのがさおのさきに、ガムテープをつけてくっつけてとってくるというさくせんです。お父さんがためしにやってみました。すると大きいくりが、くっついてきました。その大きなくりをくつでわってみると中から3つ大きいくりが顔を出しました。ぼくとお父さんはやったという顔でとりつづけました。そうしたらしらないおじさんが「うまいね。とるの。」とほめてくれました。

●稔さん(あわき/小3)の作文より(ももんが先生/10.2週)

 こんどは、ぼくの番です。まずは、二百ミリリットル入りの牛にゅうパックぐらいの高さからひざで、つぎは、ふとももで、つぎは、へそです。友だちがここで引っかかって、もういっかいしてもできなかった所です。きんちょうしたけど、なんなくクリアしました。つぎは、なんかんのむねです。こんどは、へその所よりもきんちょうしました。まるで、心ぞうの早うちだと思ったほどです。【評:ゴムとびの高さを、たとえを使って上手に説明できましたね。心ぞうのドキドキもよく表現できています。稔くんの気持ちが伝わってきて、先生もドキドキしましたよ(^o^)。】

●りゃりゃさん(いいに/小3)の作文より(ミルクティ先生/10.2週)

 『高くて気持ちいい木登り』できたときは、まるで雲をとびこえたようにすご———く気持ちよかったです。風がピューピューふいている時は、まるで落ちるかと思って少しこわいです。でも、いまは、そんなのぜんぜん大じょうぶ!<評>はじめて木に登れたときの感動を【たとえ(まるで…のよう)】を使って、じょうずに表現できましたね。(^o^)

●崇さん(いえの/小3)の作文より(かつみ先生/9.2週)

 頂上から見た星空は、まるで、宝石をちりばめたように空一面にきらきらとかがやいていました。やがて、オレンジ色の朝日が雲海の間からのぼってきました。      評:物語のような表現でいいね。

●崇さん(いえの/小3)の作文より(クマのプーさん先生/10.1週)

 どうして、花も虫も、季節を知っているのかな、と不思議に思います。【評】秋だけでなく、1年を通して感じた「なぜ?」の気持ちがうまく表せていますね。

●泰児さん(いおと/小3)の作文より(ミルクティ先生/10.2週)

 朝学校に行くとき右手にべんとうとすいとうと習字道具、首にプール道具、背中にランドセル、左手にサッカー道具。まるで、はたらきアリが荷物を巣にもって帰るみたいなかっこうです。<評>この【たとえ】は、うまいし、おもしろい! (^w^)

●瑞幾さん(いおね/小3)の作文より(ドラえもん先生/10.1週)

 ぼくがお母さんのおなかの中にいた時虫の声をききながら田んぼの小径を歩いて虫の声の歌を歌ってくれたそうです。たぶんその時も秋のおとずれを感じていたと思います。ぼくもお父さんになったらお母さんみたいに赤ちゃんをだいて虫の声の中を歩きたいです。いろんな声があるけどすずむしの声が一番きれいだと思いました。【評】お母さんにしゅざいしたことや、瑞幾くんの希望・思ったこと、をとてもじょうずに書いてくれました。早く大きくなって、お母さんと同じように赤ちゃんをだいて虫の声の歌を歌えるといいですね。(^o^)

●ラーメンさん(いおら/小3)の作文より(ふじのみや先生/10.1週)

 ぼくは、この前秋を見つけました。その秋とはトンボです。夕やけを見ているとトンボが空を飛んでいるではありませんかー。ぼくは、思いきって手をのばしてみました。 評:夕焼けとトンボ。そして「ぼく」の動きが、いきいきと書けています。

●とよよっちさん(いせく/小3)の作文より(ふじのみや先生/10.2週)

 (つうしんぼを)もらう時、おそるおそる持って、そろりそろりとつくえにもどります。すわって、心を落ちつけて、それからソ〜〜ッと開けます。 開いて、がんばろうがないかたしかめてから、できた、よくできたの方には何こあるか、ということを調べおわったら終わりです。 評:自分の心と動きを、よく見ています。

●フレディさん(いせそ/小3)の作文より(ふじのみや先生/10.2週)

 チリチリチリチリ…ぶたいに、おことの音がひびきます。心ぞうがトクトク鳴って、(心ぞうが)おことみたいです。 評:二つの音がひびきあう、はりつめたふんいきをうまく伝えています。

●マーヤさん(いちこ/小3)の作文より(さかな先生/10.1週)

 もう、風もつめたくなってきました。★評:体で感じた秋らしさ。いかにも秋と感じる一文です。

●沙織さん(いとに/小3)の作文より(えみ先生/10.2週)

 心ぞうの音がわたしのむねをたたきつけるようにすごいはやさでドッキドッキとなっていました【評】発表会で自分の出番を前にしてとてもきんちょうしている様子がいきいきと表現できています。

  光る表現(小4−小5) 2001年10月4週号

●アーサーさん(あひわ/小4)の作文より(みち先生/9.4週)

 僕はテニスに夢中です。そして今日初めてテニススクールの体験教室に行きました。このテニススクールはまだできたばかりなので、体験教室で自分のレベルがどれくらいなのかを認定してくれます。僕は小林さんと一緒に行きました。(中略)「...」と若いコーチがきびきびとした口調で言いました。いつ名前を呼ばれるのかドキドキしていると僕はCコート、小林さんはBコートと違うコートになってしまいました。僕はしぶしぶコートに行くと、みんな大きな人ばかりで、上は高校生下は小学5.6年生と僕が一番のチビでした。(中略)コーチはさっとかまえると手にしたボールをまっすぐ高く上げました。「シュッ。ドーン」音がしたとたん、打ったボールがまるで瞬間移動でもしたかのようにコートの端まで転がっていきました。(中略)みんなの打つボールはコーチくらいの速さで一瞬に見えなくなるのに、ぼくの打つボールはくっきりと見えました。「やっぱり駄目だ。力の差がありすぎる。さっきまでパンパンにふくらんでいた風船がキューンとしぼんでいくように、僕はどんどん自信がなくなってしまいました。(中略)ただ好きなだけで公園でやっていたテニスが、今日の体験教室で僕にはまた違ったスポーツに感じられました。グランドストロークやボレーの基本技術を身につけることの大切さ、ラケットとボールの性質を身体で覚えること、足の動き、集中力を身につけることなどまだまだ試合ができるようになるまでいろいろなことを覚えなくてはなりません。テニスは本当に奥が深いと思いました。【評】力だめしをしようとすすんで体験教室に行き、夢中になってしまったこと。読む人に、ようすや自分の気持ちや考え方を正確に伝えようとしていることがとてもいいです。めざすレベルがはっきりして夢中になった、題名の付け方にもセンスが表れています。

●ハッピーさん(あろる/小4)の作文より(けいこ先生/10.1週)

 秋は、私達が気づかないところでも、たくさんでき始めているのです。 評:足を止めて、耳をすますと、もうそこに秋が生まれている。「でき始める」というのはおもしろい使い方。秋がこっそり準備をしていて、でき始めたという感じだね。

●オッハーさん(いえめ/小4)の作文より(えみ先生/10.1週)

 お母さんはお客さんが来ると、うれしそうに「いらっしゃいませ」と言います。【評】楽しそうに働いているお母さんの様子がわかる一文。毎日お母さんの働く姿をよく見ているんだね。

●みいきんさん(いきゆ/小4)の作文より(ももんが先生/10.1週)

 「はっ。」家の前の山の中できのこを見つけました。そのきのこは、うつわみたいなかたちで、白くてところどころに緑のはんてんがあり、まるで、グリムどうわや、アンデルセンどうわなどに出てきそうなきのこでした。【評:すてきなたとえです。色や形はもちろんのこと、グリムやアンデルセンに出てきそうというのがおもしろいですね。なんだか魔女(まじょ)が、大きなかごいっぱい持ち帰って、おなべでぐつぐつにそうです。そして、まほうのくすりが完成するのよね(^^ゞ。】

●みかんさん(いこい/小4)の作文より(ももんが先生/10.1週)

 一番おもしろかったのは、大きいおいもが、スポッとぬける時です。でも、全部上手にはとれません。ポキッとおれる時や、スコップできずをつけてしまう時もあります。だから、そーっとそーっととりました。【評:音やようすを表すことばが、とてもたくさん入っていますね。「スポッ」「ポキッ」「そーっとそーっと」。楽しい表現がいっぱいです(^o^)。】

●まいポンさん(いこに/小4)の作文より(ふじのみや先生/10.2週)

 それから熱い太陽を毎日あびて、あっというまにわたしのひざぐらいまできて、やがて、わたしのせをこえ、長い葉をたらし、くきを太くし、空をつきやぶるくらいまっすぐまっすぐとのびていきました。 評:どんどん成長していくサトウキビの様子が、目に見えるようです。

●ヒマワリさん(いすさ/小4)の作文より(こあら先生/10.1週)

 あつめたどんぐりをせつ分の豆のようにまきました。【評】どんぐりは拾って、それでおしまいなんだとばかり思っていたけれで、そんな利用法があったとは…(笑)

●YOTOさん(いせい/小4)の作文より(ミルクティ先生/10.2週)

 ウルチ米で作るもちに五平もちがあります。…略…お母さんの小さいころは、ひいおばあちゃんの家に行くと、くるみのからをわるところから作って、いろりのすみ火で焼いてくれたそうです。大きさは、まるでぞうりのようにでっかく、「ぞうりごへい」とよんでいて、それを一つ食べれば、もうおなかがいっぱいになるほど、でっかいそうです。<評>

●アミーゴさん(いそと/小4)の作文より(きょうこ先生/10.1週)

 「『小さい秋、小さい秋、小さい秋見ーつけた♪』とわたしが歌っています。そうです、もう秋になりました。・・・(川の水は)もう死ぬほどつめたくて、思わず『つめたーい!』と言ってしまいました。きっと、秋だから、とても川はつめたいんだよ〜!あっ。『小さい秋見ーつけた。』」亜美ちゃんの大好きな歌から始まった、とってもリズム感のある作文だったね♪ 小さい秋に思わず「あっ!」と気づいた場面もよかったね☆ 

 

●ノンキィさん(いちえ/小4)の作文より(ポプリ先生/10.2週)

 もう一つ、しめなわは、私の家の近くの神社にあるはずなのだが、なかなか印象にのこっていない。その理由はなぜか。それは、しめなわは、私たち日本人にとって、ありふれた、決してめずらしいものではないからた。でも、それは私の家の近くにある神社のしめなわを私が見あきるほど見ているからなのかもしれない。評:ユニークな意見。なるほど、なるほど。

●花織さん(いなも/小4)の作文より(ももんが先生/10.2週)

 私の大好物は、まず第一に、めだまやきです。なぜかというと、あのほんのりあまいようなからいようなところが、最初に食べた時に気に入りました。(中略)私の第二の大好物は、とってもおいしいはんじゅくゆでたまごです。あのトローッとしたのがいいんです。第三は、オムライスです。わたしの食べ方は、まず作るとき(たまごをのばす時)にチーズをいれます。そして、食べたら、もちもちになっておいしかったです。【評:うーん、おいしそう! 味や食感が、とても上手に書けましたね(^o^) 。】

●DD51さん(あある/小5)の作文より(ゆり先生/10.1週)

 ぼくたちは、決勝戦に進んだ。ぼくは、ここに一番苦労した。なぜなら、一回目はかるくとっぱしたのに、弐回目は、四分ほどにもおよぶ、大せっ戦になったからだ。向こうの色から引いて、ぼくたちは、じりじりと引かれた。【評:緊迫(きんぱく)した勝負の様子が生き生きと書けていますね。】

●友葵さん(あしも/小5)の作文より(ゆり先生/10.2週)

 言いにくい言葉はよく私に襲いかかるからだ。【評:「襲いかかる」という表現がいいね。】 

●しょうたさん(あたの/小5)の作文より(きょうこ先生/10.2週)

 「ぼくは、犬を飼っています。そして、出かけるときには、おりに入れます。あと毛布も入れますそしてかると、いつもは、うんちやおしっこをしているのに、していませんでした。おりから毛布といっしょに出すと、毛布の下にうんちをかくしていました。そのときは、笑ってしまいました。ぼくは、人間にも犬にも言いにくいことがあるということが分かりました。」あららっ、わんちゃんのはずかしそう〜な困ったお顔が浮かんできそうよ♪ 犬にも人間と同じような感情があるのが分かっただなんて、とってもするどいまとめの感想だったね! でもわんちゃんは、捷太くんの笑った顔を見てほっとしただろうね。(^-^)/

●ケロちゃんさん(ありう/小5)の作文より(ポプリ先生/10.1週)

 こんな性格のママ、たまに困ることもありますが、ここがママの個性だと思います。私はこんなママが大好きです。これからもがんばってほしいです。しん吾ママではなくて、「うっかりママ」で、デビューできるかもしれません。評:ユーモア表現、ばっちりですね。

●あずささん(ありな/小5)の作文より(スズラン先生/10.1週)

 「好きな遊び」好きなものをやっていると、まわりの人たちは自分の好きなほうによってくる。まさに、「類は友を呼ぶ」なのだなと思った。:評:遊びをとおして、その遊びが好きな友達が自然に増えていくのは本当にうれしいことですね。ことわざが生きていました。

●將さん(いうや/小5)の作文より(ふじのみや先生/10.2週)

 なんとおこられなかったのだ。そのときまるで、だいぶん前になくしたものが見つかったかのようにうれしかった。評:ちょっと複雑なうれしさを、イメージ豊かに表わせたね。 

●りんごさん(いしも/小5)の作文より(ふじのみや先生/10.2週)

 まちがいを認める時はいやだけど、まちがいを認めたときは、心のくもりがとれるような感じがする。 評:すっきりする気持ちをすっきりと表現できたね。

●みんこさん(いせあ/小5)の作文より(ふじのみや先生/10.1週)

 私はもう、何も考えず、一るいへ、二るいへ、そして三るいへ、走って、走って、走った。ホームベースが一瞬私の目に映った。 評:スピード感のある書き方が、印象的です。

●航さん(いにち/小5)の作文より(ミルクティ先生/10.2週)

 『ビックリドッキリ』最初のうちはたのしかったけど、きもだめし!で男女一名ずつでやることになり…略…あたりはくらくコンクリートの道がつづいている。心臓が高鳴る。ドクンドクンと心臓が鳴る。<評>文末を〔現在形〕にしたところ、表現力あり! 今この瞬間に、きもだめしをやっているような気分になるね。

●穂香さん(すよ/小5)の作文より(きょうこ先生/10.2週)

 「もし『あっあの宿題わっすれました・・・。』など弱弱といったらなぜかと聞かれて『特に理由はありません。』といったら『じゃぁどうするの?』といわれる。そうすると、もうドキドキして何を言っていいのか分からなくなる。そうなると、先生もなんかいい気には、ならない。このとき、私は言葉の力が出ていないのだと思う。」なるほどぉ、『言葉の力』かぁ。気持ちよく自分の気持ちを伝えたりするには、この『言葉の力』が出るような話方をすることが必要なんだね! 『言葉の力』の大切さがよく伝わってきました☆

  光る表現(小6−社) 2001年10月4週号

●けろっぴさん(あちえ/小6)の作文より(ミルクティ先生/10.2週)

 ぼくの家の近くには、カキの木はない。カキの大正期までのカッキ(活気)は、どこに行ってしまったんだろう。<評>ユーモア表現、絶好調だね!\(^○^)/

●雅貴さん(あめす/小6)の作文より(ももんが先生/10.2週)

 僕は柿が大大大好きだ。昨日も甘い柿を一つ食べた。この秋、初の柿だった。柿にも食べ方が色々ある。料理に少し入れて食べたり、そのまま切って食べたりする。でも僕の食べ方は違う。むっちゃやわらかくなった柿を、スプーンでほじって食べるのだ。それが非常においしいのだ。その柿の味は、例えようのない味だ。感触ものど越しの良い、ツルツルとおいしいものだ。でもまだ熟れてない固い柿は、りんごのような歯ごたえだ。同じ柿でもそれほど差がある。【評:さすが、柿好き! のどごしや味が、いかにもおいしそうに表現できていますね。】

●シュンさん(あよぬ/小6)の作文より(きりこ先生/10.1週)

 なによりも自分の名前で生きている。ぼくにとってそしてみんなにとって、みんなについている名前にはきっと親のたくましく生きてほしいという家族愛があるとぼくは思う。<自分の意見をしっかり書けましたね。>

●美佳さん(いうわ/小6)の作文より(ドラえもん先生/10.2週)

 前までは、まだ渋いカキを甘くなっていると思ってしまい食べたことが何度もありますが、昨年ごろから少しずつ分かるようになってきました。その見分け方は、黄色いきれいな色をしていて、かわには黒いものがついていないのが渋いカキというような見分け方です。【評】自分の経験からあみ出した見分け方を書いたところがおもしろくていいね。

●たかやんさん(いくの/小6)の作文より(スズラン先生/10.2週)

 柿は渋によって動物に合図をしているからだ。柿と動物は、なにげない会話をしていたんだなぁと思った。・・略・・柿というものは、人間に向かって、「もっともっと助け合って生きてゆけ」というようなことを言っているのではないかと思った。:評:柿をとおして、自然と人間や他のいろいろな動物との係わり方を考えてみた課題でしたね。

●友哉さん(いなさ/小6)の作文より(みのり先生/10.2週)

 あの時食べた渋柿は本当に渋かった。あれを食べるくらいなら、大きらいな納豆を食べる方がまだましである。(評)納豆が出てきたのは意外でおもしろいね。先生も昔は納豆が大きらいだったから(昔の納豆は今よりもっとスゴイにおいだった・・・)、渋柿を食べるのはもうこりごりって感じがよくわかるよ(>_<)

●ちっピーさん(ちこ/小6)の作文より(ふじのみや先生/10.2週)

 でも、食べるのは、好きだけど、作文にすると難しいような気がする。・・・柿のことは、かきにくいなんちゃってー。 評:ちょっと脱力感のあるユーモアですね。あはははははは^^; でも、おもしろい。

●SIGNALさん(あつえ/中1)の作文より(ミルクティ先生/10.1週)

 学校の先生達はケンカはよくないと言い張るが、むしろ私はした方がいいと思う。昔の子供達はよくケンカはしたが、陰口はなかった。現代はケンカはしないが、陰口など陰湿なものが増えている。ケンカをすることによっておたがいに理解し合うことも大切だと思う。<評>「ケンカをするのは良いことだ」という自分の意見をしっかり書き、その理由を書いた部分。書き出しの意見として簡潔によくまとまっていますね。

●晃章さん(あらか/中1)の作文より(きょうこ先生/10.1週)

 「大切なのは日々の勉強だ。・・・先生は『一日十分でも一年では何十時間にもなる』と言っていた。だから勉強は短くてもと中でやめずに続けるのが大事なのだと思う。」引用された先生の言葉がとっても印象的で心に響くもので、晃章くんの意見がとても説得力あるものになっていたね!

●ルフィさん(あわせ/中1)の作文より(さかな先生/10.2週)

 しかし、「自分の心のうちに持っていないものは、何一つ自分の財産ではない。」と言うように、いくら納得のいかない理解をしても、何一つ自分のものにできない。自分の毎日でもそうだ。納得しないと人生としても価値を生まない。あなたは毎日について納得しているのであろうか。★評:最後に読み手がはっとするような、鋭い問いかけです。

●美絵さん(いさほ/中1)の作文より(クマのプーさん先生/10.2週)

 自然の神秘は、すごいものなんだ。「ふしぎと考えてみる」価値もある。発見とよろこび。よく言われる言葉だけど本当に当てはまる。【評】科学では割り切れないようなふしぎが確かにあります。そして、ふしぎの延長線上に「発見とよろこび」があるという指摘もいいですね。

●しっぽさん(ほし/中1)の作文より(メグ先生/10.2週)

 想像力は、あるものの存在を深め、豊かにする。【評】想像力とは何かについて、端的に表現した一文です。

 

●コナンさん(あろあ/中2)の作文より(ミルクティ先生/10.2週)

 第二の意見だが、これは知恵が大切だという意見だ。例えば『三国志』でこのような場面がある。曹操という人(魏)が合肥の戦いで相手(呉)が五万に対しわずか七千の兵で勝ってしまったのだ。なぜ勝ったかと言うとうまく相手の心理をついたからだ。普通、五万の兵に対し七千と言うのは何か策があると思うだろう。そこを一気に突いたのであっけなく勝ったのだ。まさに相手の裏をかいた知恵である。もし、知恵を使わなければ負けていただろう。<評>『三国志』から、なかなかうまい実例を見つけてきたね。読書の幅が広がると、作文に書く題材もバラエティに富んでくるね。v(^o^)

●実由記さん(いそほ/中2)の作文より(こあら先生/10.1週)

 (自分の名前の由来について)小学生のころにも一回似たような宿題がでたときは、あまり理解ができませんでした。でも今回は理解もできてよかったと思いました。【評】それは確実に実由記ちゃんが成長しているという証拠だよね。きっともっと時間がたてば、他の理解のしかたも生まれてくると思うよ。楽しみだね。

●クラシックさん(しふ/中2)の作文より(けいこ先生/10.1週)

 勝ち負けにこだわるのは大切なことである。お互いに競い、全力でぶつかりあい、そしてお互いに伸ばしあっていくというものは、勝ち負けがあって、初めて成立するからだ。 評;勝ち負けを肯定的に捉えた文。明瞭な言い切りが、たいへん力強い。 

●アリーさん(あえゆ/中3)の作文より(ミルクティ先生/10.1週)

 『季節感のある暮らし』私は山に住んでいるので、自然の変化はいろいろと感じることができる。私がまず感じる変化は、におい、だ。春は花のにおいやあたたかいにおい、夏は土のにおい、秋は草のにおい、冬は冷たい土のにおいだ。…略…その他は、植物の変化だ。春はやわらかい新芽、夏は力強い植物の緑、秋は赤や黄色の紅葉、冬は枯れた木の茶色だ。<評>春夏秋冬、季節を感じさせる「におい」と「色」について具体的に書いたことで、読み手に季節のイメージをよりはっきり鮮やかに想起させていますね。

●稔央さん(いつや/社)の作文より(森川林先生/10.2週)

 例えば「あの人は賢いから器がある」という言い方には違和感を覚える。「器」は文字通り何かを注ぎ込むものであるが、それは決して容積を超えた量を収めることはできない。器に入りきらないほどの知性をもてあましている者はその知性ゆえに害を及ぼすのである。・・・生徒にとって徳とは、無味乾燥で、試験に備えて覚えるべき一項目に過ぎない。カリキュラムやそれに沿って教える教師もそのような徳の位置付けを容認している。徳が知性に従属することを教育システムが無言のうちに教えているのだ。◆「器」という言葉を実際の容器にあてはめて、たとえを使ったんだね。書きながらこういうふうに表現の工夫を思いつくところにセンスを感じるね。・・・「徳が知性に従属することを」というような漢語表現を自然に使えるところもさすが。

 

 

 

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