言葉の森新聞2004年1月4週号 通算第824号
文責 中根克明(森川林)

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■■清書の書き方と投稿の仕方
 毎月第4週は清書です。担当の先生の説明を参考にして、返却された作文の中から自分でいちばんよいと思うものを選び、作文用紙に清書してください。(一度清書したものは、清書しないように注意してください。また、ほかの人の作文を写して清書にすることのないようにしてください)
 清書はできるだけ黒のペンで書いてください。訂正には住所シールの余白を使うと便利です。
 ・油性のボールペンよりも水性のボールペンの方が、紙との摩擦があるので書きやすいようです。
 ・鉛筆書きのときのように下敷きを敷くと、紙との摩擦が減り書きにくくなります。下敷きを使わない方が書きやすくなります。
 ・黒のペンで書きにくい場合は、濃い鉛筆で書いてもかまいませんが、プリントが薄くなることがあります。
 生徒コードの欄には、住所シールの生徒コードを切り取って、はってください。手書きで書く場合は、ていねいに書いてください。
 新しく教室に入ったばかりの人は、返却されている作文がない場合もあります。また、返却されている作文の中に清書するものがない場合もあります。そのときは、自由な題名で作文を書いて送ってください。
 清書は、3〜6人のグループ(広場のグループ)ごとにプリントして、翌月の4週に、「山のたより」と一緒にお渡しします。この清書は、インターネットの山のたよりでも見ることができます。
 用紙の空いているところには、絵などを書いて楽しい清書にしてください。絵は、ペンではなく濃い鉛筆でかいてもかまいません。色はプリントには出ません。
 感想文を清書する場合は、最初の「三文抜き書き」や「要約」はカットするか、簡単な説明に変えておく方が作品としてまとまりがよくなります。
 中学生以上の人が清書を新聞社に送る際の字数の目安は、500字程度です。長すぎる場合は、新聞社の方でカットされて掲載されることがあります。字数を縮めるときは、いろいろなところを少しずつ縮めるのではなく、段落単位でまとめて削るようにしていきましょう。第一段落の要約と第三段落の社会実例は削除し、名言や書き出しの結びなどの表現の工夫も削除し、第二段落の体験実例と第四段落の意見だけでまとめるようにするといいと思います。
 清書は、ホームページから送ることもできます。作文をホームページから送るときと同じように送ってください。

 よく書けた清書は、自分で新聞などに投稿してください。二重投稿になる可能性があるので、教室の方からの投稿はしません。(港南台の通学生徒の場合は、教室から投稿します)
 手書きで清書を書いている人は、その清書をコピーして、原本を投稿用に、コピーを提出用にしてください。
 パソコンで清書を送信している人は、その清書をワードなどにコピーして投稿用にしてください。
 新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(ペンネームで書いている場合は本名に訂正しておいてください)
(2)学年
(3)自宅の住所
(4)自宅の電話番号
(5)学校名とふりがな
(6)学校所在地(町村名までで可)
●朝日小学生新聞の住所
 104−0045
東京都中央区築地5−3−3
朝日小学生新聞
ぼくとわたしの作品係 御中
●毎日小学生新聞の住所
 100−8051
東京都千代田区一ツ橋1−1
毎日小学生新聞
さくひん係 御中


■■受験作文小論文の予想問題のおさらい
 受験で作文小論文のある人は、次のような身近テーマで何を書くかもう一度考えておきましょう。
 考え方は、これまでに書いた作文の中でよく書けた実例を使います。頭の中で、「最初にあの実例Aを書いて、次にあの実例Bを書いて、結びの意見(反対理解や一般化)はこう書いておこう」と考えます。
●身近なテーマ
「私の夢」「私の趣味」「私の宝物」「私の友達」「私の長所短所」「私の家族」「小(中・高)学校時代の思い出」「志望理由」「感動したこと」

 また、次のような時事的なテーマについてその内容をインターネットなどで調べておきましょう。
●時事的なテーマ
「食の安全」「生態系の多様性」「ボランティア活動の義務化」「ワークシェアリング」「デジタルデバイド」「外来語の言い換え」「グローバリズム」「外国人労働者」「癒し系ロボット」「フェイスマーク」「ヒトゲノム計画」「遺伝子組み換え食品」「リサイクル社会」「コピー文化」「イラク戦争」「輸入昆虫」「バイオテクノロジー」「ごみ問題」「グローバリズム」「民族紛争」「IT革命」「高齢化社会」「少子化」「地球温暖化」「環境問題」「オリンピック」
※受験で作文小論文を使う人は、ホームページの「新聞の森」で1.4週臨時号もごらんください。
http://www.mori7.com/mori/


■■表現の持つ力(ゆう先生の学級新聞から)
 1月の学級新聞から、ゆう先生の話を紹介します。

 今日は「表現」にスポットをあてます。
 文字や言葉だけでなく、あらゆる場面で表現することの大切さを身をもって感じています。伝えたいことがうまく伝わらないもどかしさも感じます。伝えたつもりが伝わっていなかった(誤解されていた)というときの悔しさも感じます。だから、表現することは何よりも自分自身のために大事なことなのだといつも思ってしまいます。
 小学年の生徒さんは今「表現」の項目の中で「たとえ表現」を練習しています。中学校では「比喩(ひゆ)」として学習するものの予行練習ですね。

<<え434み>>

 今日はまず、楽しいたとえ表現集です。何に?何を?たとえているのか、想像しながらお読みください。

「害虫を食べてくれるアイガモを、私は自然のそうじ機のようだ、と思いました」【小4・女子】
「(なわとびで)なんどやっても、なわがへびみたいにグルグルと手にまきついて」【小1・女子】
「外国人講師の声が響き渡り、外国人講師の倍はいる生徒は蚊の鳴くような声……。」【中3・女子】
「(オペラで)男の人のこえはひくくて、ぞうやかばがあくびをしているようなおもしろいこえでした」【小1・女子】

<<え435み>>

 この表現が自由自在になったとき、私たちの意見は、より説得力を持って読み手に訴える力を有します。
 ある中学校でのホームルームの時間の出来事を作文の題材に選んでくれた作品がありました。意見を持つことはすばらしく、それは自分だけで留めるものではなく、表現することによって、みんなと共有できるという一例です。共有から生まれるのは、共感共鳴する喜びでしょう。学校生活の中では小学校〜高校まで、「協調」という言葉を頻繁につかうものです。一人ではできなかったことが、他者との交わりによって新たな発見をもたらします。それは人数分の比例計算ではありません。10人の人がいるからといって、10通りの意見でストップすることはないからです。それ以上です。これを「可能性」・「無限」と表現してくれた彼(中1男子)の感受性に心を奪われました。
 
『 みんなで話し合うことでこれまでにない発見が得られるからだ。前回は、戦争について話し合ったが、「アメリカが戦争の犯人である。」や「私達が戦争の傷を治していくべきである。」など私では出せないような意見が出た。その結果、文学者でも考え出せないような意見にまとめることができた。みんなで考えることは、すばらしいのである。
 よく「三人寄れば文殊の知恵」と言うが、今回、初めてよくその意味が理解できたような気がする。そして私は、「考えることは大きい」と感じた。
(中略)
 また若者が、もっと発言しなければ、これからの世の中、「発見」というものがなくなってしまうだろう。考えることは、大きく無限であるからだ。』【中1・男子】

 毎週作文を書く生徒の皆さんは優れた表現者であります。
 表現は容易い(たやすい)こともあれば、とても苦しむこともあるものです。何のために表現するか、という疑問には今は簡単にはお答えできそうにありませんが、表現の鍛錬が、必ずや皆さんの3年後、5年後、10年後のコミュニケーションの糧になることは間違いありません。不安に思うことなく、積極的に作文用紙に立ち向かうことです。「書いてやるぞ!」という心意気でも構いません!(笑)


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