言葉の森新聞2005年3月4週号 通算第880号
文責 中根克明(森川林)

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■■新学期の教材を発送します
 新学期の教材は3月24日(木)に発送予定です。体験学習中の方にもお送りいたします。
 国内の生徒で28日になっても届かない場合はご連絡ください。
★住所シールと項目シールは
4月1週の山のたよりと
一緒に送ります★


■■3月29日(火)・30日(水)・31日(木)は休み
 3月29日(火)・30日(水)・31日(木)は第5週でお休みです。先生からの電話はありません。

■■3月の課題は28日(月)までに送信を
 3月29日から、ホームページのデータが一斉に入れ替わります。インターネットを利用して作文を送っている方は、3月の課題を3月28日(月)までに「作文の丘」から送信してください。それ以降は正しく送信できなくなります。

■■3.4週は清書
 毎月第4週は清書です。担当の先生の説明を参考にして、返却された作文の中から自分でいちばんよいと思うものを選び、作文用紙に清書してください。(一度清書したものは、清書しないように注意してください。また、ほかの人の作文を写して清書にすることのないようにしてください)
 なお、今月から、清書提出の際の注意事項が何点が変わっていますので、注意事項をよく読んで提出してください。

 清書は、次の月の4週の「山のたより」に掲載されます。
 清書の意義は、次のとおりです。
(1)これまでに書いた作品をよりよいものに仕上げること(小学生の場合は字数を増やす、表現を更に工夫するなど、中学生以上の場合は字数を短くまとめるなど)
(2)他の生徒の清書を読む機会を持つこと(自分の清書を他の生徒に読んでもらう機会を持つこと)
(3)新聞社に投稿する機会を作ること
 このほかに、(4)パソコンで入力する練習をする、(5)他の生徒の前月の清書に対して感想を書く、などに取り組むこともできます。
【注意事項】
●清書は、黒いペンで書いてください。
(鉛筆だと薄すぎたり、濃すぎたりして、うまく読み取れない場合があります)
●左上に、バーコードシールをはってください。
●バーコードシールは、その月のものを、ページ順に、まっすぐにはってください。
●絵や感想だけの用紙にも、バーコードシールをはってください。
●1枚の用紙の裏表を同時に使わないでください。
●独自の用紙を使う場合は、作文用紙と同じサイズにコピーを取り直してください。
(バーコードシールのないものや間違ってはられているものは、印刷日程の関係で翌々月のプリントになりますのでご了承ください)

 新しく教室に入ったばかりの人は、返却されている作文がない場合もあります。また、返却されている作文の中に清書するものがない場合もあります。そのときは、自由な題名で作文を書いて送ってください。
 清書は、2〜5人のグループ(広場のグループ)ごとにプリントして、翌月の4週に、「山のたより」と一緒にお渡しします。この清書は、インターネットの山のたよりでも見ることができます。
 用紙の空いているところには、絵などを書いて楽しい清書にしてください。色はプリントには出ません。
 感想文を清書する場合は、最初の「三文抜き書き」や「要約」はカットするか、簡単な説明に変えておく方が作品としてまとまりがよくなります。
 中学生以上の人が清書を新聞社に送る際の字数の目安は、500字程度です。長すぎる場合は、新聞社の方でカットされて掲載されることがあります。字数を縮めるときは、いろいろなところを少しずつ縮めるのではなく、段落単位でまとめて削るようにしていきましょう。第一段落の要約と第三段落の社会実例は削除し、名言や書き出しの結びなどの表現の工夫も削除し、第二段落の体験実例と第四段落の意見だけでまとめるようにするといいと思います。
 清書は、ホームページから送ることもできます。作文をホームページから送るときと同じように送ってください。

 よく書けた清書は、自分で新聞などに投稿してください。二重投稿になる可能性があるので、教室の方からの投稿はしません。(港南台の通学生徒の場合は、教室から投稿します)
 手書きで清書を書いている人は、その清書をコピーして、原本を投稿用に、コピーを提出用にしてください。
 パソコンで清書を送信している人は、その清書をワードなどにコピーして投稿用にしてください。
 新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(ペンネームで書いている場合は本名に訂正しておいてください)
(2)学年
(3)自宅の住所
(4)自宅の電話番号
(5)学校名とふりがな
(6)学校所在地(町村名までで可)
●朝日小学生新聞の住所
104−8433 東京都中央区築地3−5−4 朝日小学生新聞 「ぼくとわたしの作品」係 御中
●毎日小学生新聞の住所
100−8051 東京都千代田区一ツ橋1−1 毎日小学生新聞 さくひん係 御中


■■父母の広場より

山のたよりは必要か(小1父母)
 山のたよりの内容が重複していて、意味がよくわからないのですが、山のたよりは必要なのでしょうか。添削されたもので十分だと思うのですが……。お友達の作文を読めることはとてもよいことだと思います。

山のたよりは長期間の指導を見るために(教室より)
 小学校低学年のころは、作文に直接添削するだけの指導でも特に大きな問題はありません。
 しかし、学年が上がってくると、指導の継続性が必要になってきます。子供によっては、字数が得意だが構成は苦手とか、表現が得意だが主題は苦手など、いろいろなケースがあります。
 そういう大きな流れは、データとして保存されたものでないと見ることができません。
 また、電話で指導する先生は、手元に添削した作文がありませんから、自分の書いた講評を元にして指導します。講評を読むと、どういう作文だったかが思い出せるからです。
 更に、振替などでほかの先生が指導するときも、山のたよりの点数や講評が参考資料になります。
 ただし、現在、山のたよりの表示はわかりにくいところがあるので、今後もっと活用できるようにしていきたいと思っています。


■■楽しく親子で会話を(ひまわり/すぎ先生)
 今回は、保護者の方向けの内容になっています。
<<え1509み>> 二月は、三、四年生で『楽しい夕食』というテーマで作文を書いてくれた人が何人かいました。
 このテーマの作文を読むと、各ご家庭の温かい夕食の風景が目に浮かぶようで、読んでいて心が和んだり、こちらまで楽しくなったりします。食事といえば、本来栄養をバランスよくとって、健康を維持することが一番大切なことかもしれません。しかし、子どもにとって家族そろっての食事は、体の栄養以上に心の栄養になっているのだなと感じます。テーブルを囲んで、今日のおもしろい出来事を話したこと、お父さんがビールを飲んで冗談を言って笑わせてくれたこと、お母さんにそれ以上食べると太るよなどと冗談を言ってみたこと……。こんな話を、子どもたちは、生き生きと楽しそうに電話で話してくれます。そして、書きあがった作文からも、言葉がおどりだしそうです。

 現代では、家族がバラバラに食事をとる家庭が増えていると言われます。何らかの理由で、毎日一人きりで食事をする生活だったらどうでしょう。そのような状況では、体にとっての栄養は摂れても、大切な心の栄養は足りなくなってしまいそうです。心の栄養が不足すると、生き生きと楽しく作文を書くことは難しくなります。しかし、みなさまのご家庭の様子をうかがうと、そのような心配はなさそうですね。

 食事にかぎらず、生活の質は作文にはしっかりと表れます。生活の質を向上させるといっても、何もお金をかける必要はありません。特に小学生のうちは元気に遊ぶことも、とても大切です。しかし、何より大切なのは親子で楽しく話をすることではないかと思います。いっしょに読んだ本について話し合ったり、学校の話を聞いて、子供時代の話をしてあげたり、ニュースを見て考えたことを話したり。きっかけは何でも構いません。お父様、お母様が、何かにつけて自分の考えを話してあげることで、それを土台として、自分の力でものごとを深く考えられる子に育っていくのではないでしょうか。
<<え1510み>> これからも『楽しい夕食』の時間を大切にして、親子の会話を楽しんでいただけたらと思います。そして、その会話の中に、次週の作文のテーマやテキストの長文の内容を織り交ぜていただけたら幸いです。(笑)


■■宮里藍ちゃんのこと(ミニー/さらだ先生)
 ねぇ、みんな、宮里藍ちゃんって知ってる? 卓球の愛ちゃんは知ってるけど……? なんて声もあがりそうだね。宮里藍ちゃんは、18歳にして1億円以上の賞金を獲得(かくとく)したプロゴルファーです。プロ1年目にもうこの賞金! ビックリマークがいくつあっても足りない子(子は失礼かな?!)女性です。ゴルフ好きのお父さんは知っていると思うし、あっそうだ! たまに「ジャンクスポーツ」にトップアスリートとして出演していることもあるよ。先生は、ゴルフをやるのも、見るのも大好きで、この宮里藍ちゃんのファンでもあるのですが、みんなにお話したいのは、この宮里藍ちゃんのゴルフの強さはおいといて、彼女ののお父さんが、彼女の育て方について語っていたことです。

 とにかく「ほめる」ことと、「マナーが一番!」という育て方をしたという話はよく聞きますが、もうひとつ、先生が「なるほど!」と思ったのは、小学校のころから、校内で行われる弁論大会には必ず出させていたというお話です。それは、人前に出てもきちんと話せる子にしたっかったからだそうです。「自分の言いたいことをしっかりと言えるように育てた」と言っていました。将来、人の前に出ることをちゃんと予想していたのでしょうね。その成果があってでしょう。現在の宮里藍ちゃんは、大勢の観客やマスコミに囲まれても、しっかりとした受け答えをし、自分の意志をきちんと言います。本当に18歳? と思ってしまうくらいです。先生は、実際に大会でこの藍ちゃんを見たのですが、身長152センチぐらいの小柄な女の子でした。その小さな身体からは想像できないほどの、しっかりした彼女のものの言い方に、驚き、好感さえ抱きます。

 宮里藍ちゃんを見ながら、先生は、自分の思いや意志をしっかりと相手に伝えることができる力を小さい時から養うことが大切だと思ったのです。伝える方法は、「言うこと」だけでなく、「書くこと」でもできるよね。そして、その伝える方法を考える前に、まずは、自分自身の意見を持つことができるか、どうかが一番のキー「鍵(かぎ)」になってくる思うのです。

 「言葉の森」では、月1回くらい感想文があるよね。ときどき「わあ! この長文むずかしい!」とさけんじゃう子もいると思うけれど、がんばって長文を読んだあとに、「自分がどう感じたか、どう思ったか」を静かに考え、言葉にしてみましょう。すぐに感想文にするのはむずかしいから、まずは感じたことをお母さんに話してみてもいいし、独り言でもいいから、「やっぱり、○○はすごいなあ!」とか「わたしはこう思うなあ!」と言ってみましょう。感想に正解とか、まちがいはないのだから、まずは自分自身で感じ、自分の意見をもつことが大切だと先生は考えます。みんなは、感じる機会(きかい)は、「言葉の森」でたくさん与えられているし、そして伝えるという手段を今、「言葉の森」で勉強している真最中(まっさいちゅう)だよね。社会人になっても、何を言いたいのか分からない人が多い中、みんなはきっと自分の頭で感じ、考え、伝えることのできる人間になっていくと先生は信じています。

 春を感じるようになってきたとはいえ、お友達の中にはインフルエンザもちらほら! かぜひかないようにね。
<<えa/2484み>>


■■体験が不足している子供たち?(こじろう/かにも先生)
 言葉の森の感想文の指導では、物語や説明文を正しく理解することと、そのテーマについて自分の経験から考えることを学びます。それは生徒自身の経験ですから、電話の時に「同じ様な体験をしたことがある?」と聞いたり、「作文には自分の体験をいれてね」と先生は説明をすればよいのです。でも、それでは皆さんは書けないよね。だから先生は、事前に3つぐらい「似た話」を考えてから、生徒に電話をしています。

 ところが先生があげる「似た話」が生徒に通じないのです。たとえば、「戦争と平和」について尋ねても、原爆のことも、沖縄戦のことも、ほとんどしらないのです。先生は「今どきの子は経験量、読書量がたりないのよ」と最初は落胆しました。

 しかし、その生徒が先日、「祖父の兄が出征した話」をおじいさんに聞いて、命の重みと平和について書いてくれました。その時先生は気づきました。先生の身内で戦死した人はいないし、戦後生まれですから戦争も知りません。経験量がたりないのは先生も一緒なのだということを。先生の知らないことはたくさんあります。アニメの「NARUTO」「シャーマンキング」も知らなかったし、野球も剣道もしたことないし、寺院で座禅をくんだこともありません。(これらはみんな生徒に教えてもらったことです。ありがとう)

 ではどうすれば経験量をふやすことができるのでしょうか。第一に、今みなさんがそうしているように、「一生懸命生きてみること、考えること」ではないでしょうか。そして第二に「人の話を聞くこと、本を読むこと」だと思います。どうがんばってみても自分の人生しかいきれないのです。それならば他者の考えに耳を傾けて、もっと豊かな人生にしたいよね。


■■字数をのばすこつ(りょんこ/よお先生)
 今回は、小学校中学年ぐらいまでのみなさんの、たくさん字数が書けないというなやみについてお話しします。
 作文を書くとき、幼稚園や低学年の人は「今日はなんにも書くことがないなあ。」と思う日があるでしょう。また課題が決められている中学年以上のみなさんでも、テーマによって「これは書きにくいな。」と思うことがあると思います。
 そんなとき字数をのばすこつは、とにかく「自分のしたこと」をくわしく書くこと。これを体験実例といいます。それは朝起きたときの出来事やその日いちばん楽しかった授業の様子、帰ってから遊んだことなど、ありふれた生活の1シーンでいいのです。テーマが決められている場合は、例えば「夕食」が課題だとすると、「いつもと一緒の夕ごはんでふつうだから書くことがないな。」と思っても、そのいつもの食事の様子こそが、読み手にとってとてもおもしろかったりするのです。特別な日のことやごちそうを食べたことでなくいいんですよ。うちでは夕飯には必ず玉子やきを食べるとか、おとうふを食べるとか、お父さんは帰りが遅いので一緒に食べられないとかね。その人らしさが出ていておもしろいです♪ また、そこに一緒に食事をしている家族との会話文をもりこむと、ますますユニークになり、その場のふんいきをうまくつたえることができます。
 そして大事なことは、「自分のしたこと」の後に「自分の思ったこと」を書くこと。このふたつはなるべくセットで交互に書いていきましょう。これは感想文の場合でも同じです。
 中学年以上の人は、もっと以前に体験したこと「前の話」や、他の人(家族やお友だち)がした話「聞いた話」を、それに書き加えると、ますます作文に広がりが出てきます。
 みなさんが体験したことを先生に教えてあげようという気持ちで、どんどんくわしく「したこと」や「思ったこと」を書いていってください。
     <<えa/2620み>>


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